MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
初めてアクセスされた方はまず「このページについて」をご覧下さい。

印西市のツアーバス・関越道で大事故~乗客に死者も多数発生する大惨事に…

2012-04-30 | 北総監獄

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には、ニュース等での報道によりご存知の方も多いと思いますが、昨日早朝に群馬県内の関越自動車道で観光バスの大事故が発生し、不幸にも亡くなられた方も多数発生する大惨事になっています。

亡くなられた方の中には、MAKIKYUよりもずっと若い方も含まれており、余りに気の毒としか言い様がなく、この場でご冥福をお祈りしたいと思います。

この事故では負傷者も多数発生し、重症・重体の方も多数含まれている事が報道されていますが、負傷された方が一刻も早く回復される事を願うばかりです。


ちなみに今回事故を怠起したバスは、陸援隊という観光バス専業事業者が運行し、同社では針生エキスプレスという名称も用いていますが、本社(事業所)所在地は千葉県印西市本埜小林、旧印旛郡本埜村の印西市境界付近となります。
(写真は記事公開後に追加:陸援隊・針生エキスプレスの事故車両と同じ塗装の車両ですが、車両タイプは異なります)

近年の市町村合併で印西市に統合された地域で、余りに高額な運賃で悪評名高い「開発を止めた某鉄道(元○○開発鉄道)」の沿線地域としても知られる首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)からも至近に位置しています。

MAKIKYUは以前不本意ながらも北総監獄に収監されていた時期があり、今でも監獄内に幽閉されている知人が居る程ですので、印西市内やその周辺地域にはある程度の土地勘もあり、横浜市内に身を置く今日でも、時折所用で北総監獄へ足を運ぶ機会がある程です。

日本国内のバスに関しても、足を踏み入れた事がある46都道府県全て(離島の1県だけは未踏です)で、各都道府県に本拠を置く事業者のバスに最低1者は乗車している他、隣国・大韓民国の路線バスにも100回以上乗車しており、日本国内でバスの営業運転に必要な第2種大型自動車運転免許も所持しています。

そのため世間一般の人間よりは、印西市やバス事情には詳しいと思っていますが、それでも陸援隊・針生エキスプレスの存在自体が、今回の事故報道で初めて知った程で、監督官庁や一部の業界関係者、取引先などを除けば、殆どの方が初めて名前を聞く事業者かと思います。

この陸援隊・針生エキスプレスは、過去にも無許可営業(白バス)などで摘発を受けていた様で、事故報道でも過労運転が必然的になる勤務割が組まれるなど、印西には悪評名高い「開発を止めた某鉄道」よりもずっとタチが悪い交通事業者が存在していたのか…と感じる状況です。

ちなみに今回の事故では、「高速バス事故」と盛んに報道されていますが、今回の針生エキスプレス→陸援隊が運行していたバスは、全国的に有名なJRバスグループや、今回の事故を怠起したバスの起点となった石川県金沢市周辺で路線・高速バスなどを幅広く運行する北陸鉄道グループ、途中経由地の富山県高岡市周辺で路線・高速バスを運行する加越能鉄道(今回の事故では、この会社の従業員の方も乗客として乗車して犠牲になっています)の様な大手事業者が、正規の路線バスとして運行している高速バスではなく、大阪の「ハーヴェストホールディングス」が陸援隊・針生エキスプレスのバスを貸切運行したものです。

俗に「ツアーバス」とも呼ばれ、本来団体旅行などでの貸切運行で運行するバスを、路線バスの様なスケジュールで設定し、法の抜け穴を利用して一部区間だけバラ売りし、路線バスまがいの運行を行っているものです。

大手バス事業者が正規の路線バスとして運行している高速バスに比べると、同等設備で運賃は若干割安に設定されているものの、車両・乗務員の労務管理・労働条件など様々な面で「安かろう悪かろう」と言わざるを得ない代物で、関越道で高速バス事故と聞いた際も、「事故を怠起したのはやはりツアーバスか…」と感じたものでした。
(特に今回事故を怠起したバスは、金沢~東京間を3500円という値段で狭い空間に多数の乗客を乗せて運行しており、運行距離などを考えると青春18きっぷ等の1回当り単価や、閑散期限定の利用促進キャンペーン割引運賃以外では余りに安過ぎです)

またMAKIKYUも過去に信号待ち停車中、停止線から少し前に出た状態で停車していた際、陸援隊・針生エキスプレスとは別の福岡県内某中小事業者が運行する首都圏~九州方面を運行するツアーバスが、車体をこちらのミラーに接触して破損させた時にも、「ぶつけられる所に居るあんたらが悪い」などと居直る始末、とんでもない連中が運転していると感じたもので、バス好きのMAKIKYUでも「こんなバスには絶対乗りたくない」と感じたものでした。
(ましてや比較的低速で走る街中の下道ではなく、高速道路を長時間走行するともなれば尚更です)

ツアーバスも陸援隊・針生エキスプレスや福岡県内某中小事業者だけでなく、大小様々な事業者が運行に関わっており、各運行事業者の乗務員も個人差があるかと思いますので、一概に全て「悪」とは言えませんが、もし利用する場合には、運賃が安い裏にはカラクリが…と認識した上で乗車した方が良いかと思います。

MAKIKYUは今回事故を怠起した陸援隊・針生エキスプレスに限らず、路線バスまがいとも言える運行を行っている「ツアーバス」自体が、様々な問題点を抱え、正規の路線バスとして運行する高速バスなどを侵食する存在になっている事などを知る身としては、とても利用する気にはなれません。
(個人的には安全面を別としても、青春18きっぷが出回っている時期ならば、18きっぷ普通列車乗継+ネットカフェナイトパック利用などの方が、安かろう悪かろうと言える横4列席ツアーバスと同程度の値段でも、ずっと良いのでは…と感じています)

今までも様々な所で問題点が指摘されている「ツアーバス」で、実質的に路線バス並みの運行を行っているケースでは、今回の事故を契機に、多少運賃が上がっても正規の路線バスとしての規制が適用される高速バスとして運行する方向に改められると共に、同種事故が今後2度と発生しない事を願いたいものです。

(お断り)今回の事故はバスの運行区間が金沢・高岡~東京・舞浜に跨り、事故発生箇所は群馬県内と様々な地域が関連していますが、事故を怠起したバス事業者である陸援隊・針生エキスプレスの本社(事業所)所在地が千葉県印西市に存在する事から、今回の事故に関連した記事は原則的に「北総監獄」カテゴリーでの取り扱いとさせて頂きます。



最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
余計疲れる。。。 (MM723線)
2012-05-01 01:23:28
おっしゃる通りですね。

私はもっぱらWILLERで予約してますが、安い席だと業者さんのバスになります。
深夜発のバスで帝産カラーの車両に乗ったら、10年以上は経ってる車両ですきま風も揺れも酷かった。
特に静岡県内で事故が起こると、一般道迂回で2時間ロスしたら、首筋と腰を痛めます

黄色いオリオンツアーのバスは、回送として町田市・麻生多摩区・青葉区周辺で見ます。
返信する
ツアーバス自体が… (MAKIKYU)
2012-05-03 00:06:52
MM723線様こんばんは。

こちらは夜行をはじめとする長距離高速バス自体の利用機会が少なく、利用するとしても路線バスとして運行している高速バスですので、ツアーバスはまず利用する機会はありません。

またツアーバスが様々な問題を抱えている事などを踏まえると、余程の事がない限り利用は…と感じていますが、この手のバスは路線バスとして運行しているバスに比べ、設備だけでなく安全面での格差も大きい気がします。

安いバスも居住性の悪さだけで済むならまだ許容範囲ですが、今回の事故はその程度のレベルでは済まない話で、同様の特別重大事故が2度と発生しない事を願うばかりです。
返信する
知らないバス会社に気を付けろ! (diamond next)
2012-05-03 00:26:18
私は最初から知らないバス会社は利用しないようにしてました。それは私のブランド信仰が強いのもありますが。

旅行会社から無理な要求を安請け合いして運行しているバス会社も立派な被害者です。安い仕事を断ると「次からは契約しないぞ」などと旅行会社から煽られたとか。そうした変な力関係も影響してるような気がします。そうした人間関係も取り締まるべきだと思います。

日本語が不自由な運転手一人に任せていたのも驚きました。さらに上信越道から関越道への急な経路変更やシートベルトが壊れていたなど、とても大勢の客を乗せて走るバスのサービスとは思えません。車両も今ではかなり古い三菱エアロクリーンのようにも見えました。このタイプの車両はJR系や私鉄系のバスでも最近は見かけなくなりました。

最近のバスは必要以上に価格競争を強いられており、度重なるコスト削減で安全が疎かになると思うので、そのうち格安バスの重大事故が起きると思ってました。
返信する
ツアーバスの問題点を踏まえると… (MAKIKYU)
2012-05-03 13:36:18
diamond next様こんにちは。

ツアーバスが様々な問題を抱えている事は、こちらは今回の事故以前から知っており、事業者の信用度に加え、バスの運行・運営方法も路線バスとして運行している高速バスに比べて劣りますので、こちらは利用した事がなく、また今後も余程の事がない限り利用は避けたいと感じています。

今回の事故は、ツアーバスの何処かでいつかは…と思っていた事、コメントの指摘通りで、起こるべくして起きた事故という気もしますが、不幸にも亡くなった方の中には二十歳前後の若い方も多数で、負傷者を含めた被害者の方々が余りに気の毒でなりません。

こちらの周囲には、以前夜行高速バスや観光バスの夜行運行を行っていた知人や、バス運行管理を行っている知人も居り、事情に精通した人間が、首都圏~金沢間のワンマン夜行は「絶対無理」と口を揃えて言っています。

次々と実態が明らかになる中で、運転士や運行事業者の杜撰さも言語道断ですが、国(監督省庁)やツアー会社も含め、今後同種の事故が起きない仕組みを整える事が、亡くなった方へのせめてもの供養にもなるかと思います。
(こんな特別重大事故が発生してからでは、余りに遅すぎるのですが…)
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。