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相鉄9000系「YOKOHAMA NAVY BLUE」~大改装された中堅車両

2016-07-11 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

相模鉄道(相鉄)で中堅核的存在とも言える9000系電車の改装車両「YOKOHAMA NAVY BLUE」が運行を開始して約3カ月、この車両に関しては情報が盛んに報じられていますので、ご存知の方も多いと思います。

MAKIKYUは日頃横浜市内に身を置く事もあり、近場だけあり相鉄線を利用する機会もしばしばですので、既に「YOKOHAMA NANY BLUE」には指の数程度乗車しています。


かつての「ブルートレイン」や肥薩おれんじ鉄道の観光列車「オレンジ食堂」の装いをもっと濃くした雰囲気とも言える単色塗装へ改められた姿は、既存車両とは大きく異なる事もあり、一般客の注目度も際立っており、「新車が来た」と評している乗客の姿も何度か目撃した事がある程です。
(近年の改装車両は新車に劣らない・新車以上と感じる車両も少なくなく、相鉄以外でも阪急7300系改装車両などに乗車した際に、同様に評している乗客の姿を見た事もあります)


この「YOKOHAMA NAVY BLUE」は独特な装いだけでなく、内装も大きく手が加えられて様変わりしているのが大きな特徴です。


LCDモニターによる各種案内表示やLED蛍光灯による照明などは、近年の改装車両では一般的なモノと言えますが、グレーを基調とした内装は、既存の相鉄各車両とは大きく異なると感じたものでした。

化粧板は柄入りではなく無地となっており、これは最近の首都圏ではJR東日本や東京メトロの新型車をはじめ、それ以外の事業者でも最近見かける機会がしばしば、相鉄でもJR車両をベースにした10000系・11000系はこの部類です。


「YOKOHAMA NAVY BLUE」の化粧板はシンプルながらも、車端部分だけ異なる化粧板を用いている辺りは、横浜市内にも頻出する東京メトロ10000系などを連想し、他の部分を引き立たせる事をはじめ、今後「某社レンズ付きフィルムによく似た名称で呼ばれる事も多い電車」(JR車両ベースのステンレス製低コスト標準仕様車両)を更新する事も意図しているのか…という雰囲気も感じたものでした。

9000系では同時期に並行導入された8000系と同様に、10編成中の2両(5号車・8号車)にボックスシートを備えたセミクロスシート車になっているのも大きな特徴で、JR東日本ではよく見かけるこの座席配置も、私鉄では異色の存在と言えます。


「YOKOHAMA NAVY BLUE」への改装後も、この特徴的なボックスシートは残存していますが、このボックスシートだけ革張りに改められているのも大きな特色と言えます。

ボックスシートは座席表皮が異なるだけでなく、通路側の座席に簡易パーティションとも言える仕切りが設けられた事も特徴で、ボックスシート部分にはさりげなくSOTETSUロゴが入っているのも注目と感じたものです。

SOTETSUロゴはボックス席だけでなくつり革にも見受けられましたが、JR九州や両備グループなどの車両デザインで実績のある某有名デザイナーの関わった車両の様に大々的にロゴなどを目立たせるのではなく、さりげなく「SOTETSU」を主張している辺りも「YOKOHAMA NAVY BLUE」の大きな特徴と感じたものでした。

この他にも独特な機構の一つと言えるパワーウィンドは存置されたものの、開閉ボタンが交換されて点灯式になった事や、LED蛍光灯の照明色を時間帯によって変化させ、夜間帯には夜汽車を思わせる独特な雰囲気を演出している事なども注目点で、色々見所のある車両に仕上がったと感じたものです。

ただ相鉄は近年CI導入に合わせて新塗装を導入、そしてようやく新塗装化がほぼ完了しつつある今日に再度の方向転換という事で、9000系は7編成しか存在しないにも関わらず旧塗装・新塗装・YOKOHAMA NAVY BLUEの3塗装が活躍する状況になっています。

現在の9000系は、相鉄が短期間で相次ぐ方針転換を行った事を象徴する存在になっていると感じますが、今後は各形式を「YOKOHAMA NAVY BLUE」で統一する方向に進むのか、それとも再度の方針転換などが生じるのかも気になる所で、近い将来に実現予定の都心直通などで大激変が見込まれる相鉄の今後の展開にも注目していきたいと感じたものでした。



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2 コメント

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関東の阪急になるつもり (赤い電車)
2017-07-12 19:09:48
ご存知かと思いますが、銀色含め全ての車両がヨコハマネイビーブルーになります。某使い捨てカメラ的な2形式も、あの色を待とうと「お前こんなに綺麗だっけ?」と良い意味で面食らってしまいます。
直通対応の新型も見た目は相鉄のロマンスカーと言った感じの素敵な車両でした。
都内は基本的に銀色だらけで無個性なので、その中で一際目立たせて相鉄ブランドの認知の向上を狙っていると担当の方が言ってました。
これが完全に実現できた時、関東で一番好きな私鉄は相鉄になると思います。
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決して豪華な印象ではないものの (MAKIKYU)
2017-07-19 10:53:57
赤い電車様こんにちは。

YOKOHAMA NAVY BLUEは首都圏では非常に目立つ装いとは裏腹に、内装に関しては決して豪華な印象ではなく、JR車両ベースの車両を改装するにもさほど手を入れずに出来るのでは…と感じる雰囲気もありますが、内外共に独自性を打ち出すには充分過ぎる車両と言う気もします。

また相鉄バスでも用いられている新塗装登場から数年でNAVY BLUE登場となると、経営者交代などで方針が大転換したのか…とも感じてしまいますが、全車NAVY BLUE化が達成できるのか、それとも更なる方針転換が行われるのかも気になる所です。
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