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中国鉄路乗車記:7060次

2007-04-18 | 鉄道[中華人民共和国]

(この記事は列車乗車日に合わせた過去ログ投稿です)

4月18日は中国鉄路のダイヤ大改正が行われ、CRH(和諧号)と呼ばれる新型動力組(EMU)を用いた高速列車が本格営業を開始する日でもありましたが、MAKIKYUはこの日に韓国から威東フェリーで青島へ入国し、その足で青島港から高速列車の発着する四方站(現在青島站は工事中で閉鎖されています)へ向かい、営業開始したばかりの北京行き和諧号の乗車券を購入に。

高速列車の乗車券は、MAKIKYUの青島訪問は初めてでこの街に少々滞在したい事もあり、翌日夕方の列車の乗車券を購入しましたが、運賃が他の列車に比べて割高な事や、北京到着時刻が遅い事もあってあっさりと購入できましたが、乗車券購入に出向いた四方站ではCRH(和諧号)のイラストが表紙を飾っているダイヤ改正後の新時刻表(10元)を発売しており、当然これも購入。

乗車券購入後に市内中心部のホテルに向かい、そこで時刻表の中身を見てみると、青島は近距離のローカル列車運行などは少ないのですが、多数の都市近郊列車が廃止されたダイヤ改正後も四方站発着で残存し、気になる短距離列車が…

それがこの乗車記で記す7060次列車で、この列車は四方站を16時55分に出発し、途中6站に停車した後終点の青島西站に18時28分に到着する普通慢車で、乗車券はまず売り切れる事もない列車であると予想される事から、16時頃に四方站の窓口へ出向いて乗車券を購入したのですが、MAKIKYUは中国語が全く話せない事もあり、乗車列車や区間を記した紙を係員に示して乗車券を購入。

その際にはこの列車の乗車券を購入する外国人は余りいないのか、係員が不思議そうに発券端末に列車番号を入力すると、着駅で途中6站は1~6も番号と共に表示されるものの、終点の青島西だけは表示が出ておらずどうするのか聞いて来るので、手で「6」と意思を表明し、とりあえず終点1つ手前の藍村までの乗車券を購入すると、最も安い非空調車の硬座という事もあって、運賃は46km乗車して3.5元(約60円)でしたが、無座(座席指定なし・この手の列車では座席指定そのものが存在しない場合もあります)で発券される予想は外れ、きちんと号車・席番が指定された乗車券でした。

そして発車時間15分前位になるといよいよ検票開始ですが、この列車に乗車する乗客は鉄道関係者が多いのか、過半数の乗客は乗車券ではなく乗車証の様なものを係員に提示しており、切符を入鋏する姿は余り見られません。

検票を済ませてホームに向かうと既に列車は停車しており、編成は赤いDF4形ディーゼル機関車を先頭にYZ22形客車が4両(1~4号車)、そして最後尾に行李(荷物)車が1両の編成で、これは中国の列車にしては短編成の部類に入ります。

またYZ22形は1号車のみが更新されて化粧板や窓枠などが綺麗になった車両でしたが、全て緑色の非空調車で、またこの列車は行先表示サボが何も付いておらず、余所者の利用は想定していないかの様な感じでしたので、見るからにローカルムード溢れた感じでした。

指定された1号車に乗り込むと座席は半分程度が埋まる状況で、座席指定は殆ど守られていない事もあって指定された座席には既に先客がおり、MAKIKYUは他の空席に着席しましたが、MAKIKYUの指定座席に着席していた人物をはじめ、多数の乗客が車内は禁煙にも関わらずお構いなしにタバコを吸い、グループでトランプなどに興じて大声を発するなど非常に騒がしく、挙句の果てには上着を脱いでズボン一丁という者まで居る有様でしたので、この列車の客層は決して良いとは言えないのですが、見た所彼らの大半は一般の乗客でなく乗車証で乗車している鉄道関係者の様でしたので、これは非常に呆れた話です。

列車は定刻になるとゆっくりと動き始め、10分もせずに最初の停車站・沙嶺庄に到着しますが、この間には途中で運行開始したばかりのCRH(和諧号)ともすれ違い、この7060次の様なボロ列車と斬新な新幹線車両がすれ違う有様は如何にも現代中国の世相を反映しているかの様です。

沙嶺庄はホーム2面4線の站で、隣のホームにはカン口発の丹東行き列車、そして反対側のホームには貨物列車が停車していましたが、これは暫定とはいえ高速列車が発着する四方站の2面3線しかない貧弱な設備に比べると上等なものです。

沙嶺庄を出発すると程なくまたもCRH(和諧号)とすれ違い、17時10分頃には2つ目の停車站・カン口に到着、四方站は先述の通り設備が貧弱で発着可能な本数が限られている事もあって、青島站閉鎖に伴って普快などの一部はこの站を発着しており、先述の丹東行きをはじめ、7060次が入線した際にも反対側ホームに鄭州行きが停車している姿を目撃していますが、この站は一応青島の市街地に位置するとはいえ青島站などのある中心部からは結構離れており、市内公交汽車(路線バス)でアクセスするにも容易ではありません(四方站でも青島站から市内公交で30分程度はかかる有様です)ので、早く青島站の工事が完了し、この様な不便がなくなる事を願いたいものです。

カン口を発車して暫くした頃、MAKIKYUが車内観察も兼ねて車内を歩き回っていると、MAKIKYUが不審者とでも思ったのかいきなり他の乗客から掴まれ、何か話しかけてくるものの、こちらは中国語を全く解さない事もあって、どうにもならない状況になり、そんな事をしている間に列車長が現れ、外国人である事を漢字で説明したら何とか事は収まったものの、今度は「何故この列車に乗車したのか?」(答:我鉄路迷)や「不要乱走」などと言われる有様で、車内の安全性を気にしてか、4号車の鉄路関係者が着席している座席に移動させられる羽目に…

ただせっかく列車長と接触できた事もあり、気になる青島西站への列車運行に関して聞いてみると、この站は鉄道関係者向けの站で、一般乗客の乗降はできない旨の回答があり、乗車券を購入できなかった謎がようやく解決したものの、これなら一般向けに発売している時刻表にこの様な站やその運行時刻を掲載しないで頂きたいもので、まして列車の起終点であれば行先などでも案内されますので尚更の事なのですが…この辺りは日本との感覚の違いを感じさせられ、まるで韓国・鎮海線の鎮海~統海駅間(統海駅は軍関係者専用で、この区間は通常一般客の乗車は不可です)を思い出させる話です。

こんな事をしている間に列車は城陽站に到着、ここではCRH(和諧号)を2本退避する事もあり20分程度停車しますが、この辺りまでは青島の市街地になっている事もあり、ここで下車する乗客の姿も多数見受けられます。

また城陽站停車中には相席の鉄路関係者が関係者向け時刻表(一枚の紙切れですが…)を持っていたので承諾を得て見せて頂くと、站などで発売されている市販の時刻表とは異なる時刻表記がある事を発見。

時刻表記が異なっていたのは、乗車中の7060次列車の折り返しとなる7059次列車(青島西→四方)だったのですが、MAKIKYUは7060次に乗車した後にこの列車に乗車予定だった事もあり、時刻表の該当時刻を示して漢字による筆談で確認すると、市販の時刻表が間違っているとの事で、7059次の正確な運行時刻は、青島西1922→藍村1929→四方2030(停車駅は市販の時刻表と同等)ですので、この列車に乗車予定の方は注意が必要です。

18時過ぎに城陽站を出発すると程なく青島の市街地を抜け、車窓右手には青島の機場(空港)が見えてきますが、この頃から車窓は長閑な風景へと変わって行きます。

そして長閑な風景の中を暫く走ると即墨站に到着し、ここは青島市内へのバスのアクセスも良くないのか、田舎にも関わらずこの列車を下車する乗客の姿を散見し、この站を出ると高密へ向かう高速新線(?)から分岐して、列車は煙台方面からの路線と合流する藍村へ。

藍村は済南方面から山東半島を目指してきた路線が、青島方面と煙台方面に分岐する分岐站で、列車運行上は重要な站ですが、站周辺は静かな田舎町で日本でいう所の米原や新山口(旧:小郡)などを連想させられる所で、これなら青島を発着する列車の大半が通過するのも理解できるといった感じですが、それでも人の数が桁違いに多い中国だけあって、駅周辺にもそれなりに人は居住している様で、また城区(市内中心部)との間のバスなどのアクセスも良くないのか、結構な数の乗客が列車を降りる姿が目に付き、この站までの乗車券を所持しているMAKIKYUも下車しようとしますが、折り返し7059次に乗車する予定である事を列車長に筆談で伝えていた事もあり、列車内に居残る事に。
(推定ですが、藍村では4両合計で100人程度下車したと思います)

ただ藍村站は一応青島市内に位置していて城区から50km程度しか離れておらず、煙台方面の列車は大半が停車しますし、青島方面から煙台方面への直通列車も数少ない状況ですので、この站と城区のアクセスを改善(7060次の様な列車を多数設定し、煙台方面列車と接続するダイヤで運行するなど)すればこの站はもっと活用できる様に感じてしますが、即墨で分岐した新線がこの站から見える場所を通りながら、この站を発着せずまた煙台方面からの線路と繋がっていないなど、藍村站で旅客扱いを積極的に行う姿勢が感じられないのは気になる所です。
(まあ現状は輸送力が追いつかない事や、素人には理解できない中国鉄路ならではの様々な内部事情などがあって事が上手く運ばないのでしょうが…青島ですら今の状況では、期待するのは無理そうです)

藍村を出発すると、列車は煙台方面からの路線と合流した本線から左にそれて車庫線の様な線路に入り、電化と非電化双方の線路が存在するヤードの様な所を10分程度走った所で終点の青島西站に到着しましたが、この站は時刻表上の藍村→青島西間の運行時刻が6分となっており、その上非常にゆっくりと走っていますので、どう考えても時刻表に表記されている12kmも距離がある事は考えられず、站間距離はせいぜい2~3kmといった感じでした。

そして青島西站に到着すると、ここはどう考えても駅名の「青島」を連想させる所ではなく、ここに存在する車両基地の名称が駅名の由来になっている様で、首都北京の北京西站などとは大違いで、車3両編成程度が停車できる小さなホームが1面だけの小さな站です。

しかも列車は一面だけあるホームには停車せずに隣の線路に停車し、乗客は線路上で列車を乗り降りする有様でしたが、この站の周辺は鉄道関係施設以外は住宅(これも鉄道関係者向けの可能性大)が散見される程度で、基本的に一般客が利用しない鉄道関係者向けの站である事を考えると、これで充分なのかもしれません。

ちなみに青島西站は一般客の乗降を扱っていない站という事もあってか、MAKIKYUは到着時に列車長からまたも「不要乱走」の指示が出され、折り返し7059次の乗車券購入に関して列車長に尋ねると「我」との回答があったので、この列車の発車時刻(市販時刻表の掲載時刻は誤りで、前述の通り青島西19時22分発です)までの1時間弱はずっと車内待機でした。

またその後は当然折り返しの7059次で青島市内(四方站)へ戻りましたが、この列車は鉄道関係者が青島西から少々乗り込んで相変わらず禁煙の車内でタバコを吸いながらトランプに興じ、藍村で一般客らしき人物が少々乗り込み暗闇の中を駆けて行きますが、MAKIKYUは四方站到着直前に列車長から行李車(普通の一般客はまず乗車できません)に呼び出され乗車券でも発行するのかと思いきや、乗車券金額が3.5元と低価格で、発行するのも面倒なのか四方站到着時に列車長の先導(列車の終点到着と共に列車長が列車から離れ、改札を出るのは日本では考えられませんが…)で改札を出る事になり、更に鉄中のバス停(四方站に直接入る市内公交汽車は少なく、この一帯を走るバスは青島站を起点に走るトロリーバスの5路をはじめ、大半の路線は徒歩で5分程度離れたこのバス停を発着します)まで案内される状況でした。

こんな感じで夕方~夜の青島近郊ローカル列車のミニトリップは終わりましたが、4月18日のダイヤ改正で中国各地の短距離慢車は激減している状況で、この様な列車に乗りたいと思っても、乗車できる列車はある程度限られてしまいますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様がもし青島を訪問する機会があり、青島市内で夕方に時間が空くようでしたら、青島西站まで乗車できるか否かは保証できませんが、今注目されている新型高速列車CRH(和諧号)乗車などと共に、このローカル列車にも乗車されてみては如何でしょうか?
(あと余談ですが、この四方~青島西間のローカル列車は7060/7059次の他に朝1往復の設定がありますが、こちらは四方站の出発が6時25分(これも怪しいですが…)と早い時間ですので、少々乗り難いかと思います)