父の仕事の関係で英国で暮らすようになった
幼かったので言葉の不安を感じる間もなく
近所の子ども達とも馴染んでいった気がする
地元のスクールに通うようになると
話題は流行のミュージック
リバプールの街に映画を観に出かけた時
広い歩道を歩いてくる髪の長い4人組とすれ違った
今すれ違ったの、BEATLESじゃない? と
友達が教えてくれた
スマホもウォークマンも無い時代
情報は限られていた…
(画像はwebからお借りしました)
日本の学校に面白い先生がいた
(ここからは本当のお話です)
英語の授業のことだ…
黒板の、きれいなイタリックで書いた英文に
アンダーラインを引きながら言う
いいか、立っている彼女を見た、んじゃないぞ
彼女が立っている、のを見たんだ
微妙に違うのが分かるか?
あるときは
石原裕次郎、知ってるか?
あの人は映画でいつもドラムをたたいてるんだ
石原usually drumming
などと突然言い出して生徒達を煙に巻いていた
裕次郎はひと時代前の人だったけれど
あの時からBEATLESを好んで聴くようになった
僕は彼女が立っているのを見たんだ。。