小鳥の声が聞こえる
車のクラクションも子供を呼ぶ母親の声もなく
湖は静まり返っている
母の生まれ故郷、北欧のこの街に来て3日
事前に聞いていたほど凍えることはまだ無い
散歩で訪れた老人が、日当たりのよいベンチを選び
腰を落ち着けると
すべて承知とばかり、犬は老人の膝にあごを乗せてくつろいだ
老人は紙袋からパンくずを取り出し
水鳥に投げ、あごを持ち上げて見つめる犬にも時折分け与えた
しんと静まり返った湖のここだけ
ほんのわずかのぬくもりがある朝の公園だ
ポットに入れて持ってきた熱いコーヒーをすすって
ふと振り返ると
深紅の花が目に飛び込んできた
ここは日本だったと気が付くのに
たっぷり3秒かかった。
いつ来ても、なんか日本離れ?した美しい公園です。。