Opera! Opera! Opera!

音楽知識ゼロ、しかし、メトロポリタン・オペラを心から愛する人間の、
独断と偏見によるNYオペラ感想日記。

Sirius: TOSCA (Mon, Sep 28, 2009)

2009-09-28 | メト on Sirius
『トスカ』、第三日目。
先週金曜から、ずっと連れに、”月曜はメトに行かないのか、月曜はメトに行かないのか。”と責められっぱなしで、
いつから彼はPG(ピーター・ゲルブ)の手下になったのか?と思うほどです。
あの演出に、汗水垂らして稼いだ金をこれ以上つぎこむわけにはいかないので、今日はシリウスで鑑賞します。
マッティラの不安定なperche, perche, Signoreをうちのわんこにも聴かせてやることにしましょう。

レヴァインが24日の公演を降板したのは、それにすぐ続く週末に予定されていた、
彼のもう一つの活動の場、ボストン響での新シーズンのオープニング・ナイトのためだったのでは?
という説が有力で、なかには、メトでのオープニング・ナイトの後、
すぐにボストンに行ってしまったという事実から、
NYには帰ってこないつもりだった、つまり、もともと24日の公演は演奏するつもりがなかった、
ということを言う人もいるほどです。

腰の具合が悪かった24日から、なぜか、ボストン響のオープニング・ナイトでは
都合よく加減がよくなり(地元紙によれば、元気な姿で指揮をしていたそうです。)、
そして、また、今日、メトの公演からは降板。
レヴァインはこの後、ボストン響とベートーベンの全ての交響曲をカバーする演奏会も予定しているらしく、
この雰囲気では、HDの収録日も含めて、残りの公演すべてを降板する可能性もあるかもしれません。

追記:9/29にレヴァインがHDの収録日10/10を含む10月の公演全てから降板することが発表されました。
代わりに振るのはもちろん、イカ(=ジョセフ・コラネリ)。
ただし、マッティラ&カウフマン&ターフェルのキャストで公演される2010年4月のランはレヴァイン、
デッシ&ジョルダーニ&ガグニーゼのキャストになる4月後半のランはオーグインというのは
今のところ、そのままで、変更なしです。
また、レヴァインは10月に予定されていた『ばらの騎士』の公演も全てキャンセル。
1月の公演には今のところ、登場することになっています。
『ばらの騎士』のHD収録はちなみに1月です。
追々記:『ばらの騎士』の10月の公演でレヴァインに変わって指揮をするのは、
エド・デ・ワールトとの発表がありました。


さらに、ガグニーゼはまだ病気ということなんでしょうか。
今日のスカルピアは、再びカルロ・グエルフィ。
24日と違うのは、今日は私服で舞台の端に立って、二幕だけ、ではなく、
きちんと衣装もつけ、全幕で(といっても三幕で出番はありませんが)
フルの演技をしなければならないことです。どんなスカルピアになるんでしょう?
そのことを考えるとオペラハウスに行きたくなってきました。
それにしても、当初予定されていた今週の金曜から始まる『アイーダ』のアモナズロ役に加えて、
彼には大変なサイド・ビジネスが加わってしまいました。

24日に続いて再びイカ指揮者コラネリの登場。
しかし、この人はただのイカじゃなかった!
今日の公演の出来は一にも二にもコラネリの指揮とそれについていったオケのおかげ!
ひっさびさにメト・オケが燃えている音を聴きました!
こういう音こそオープニング・ナイトで聴きたかったんですよ。
弦セクションの美しさと激しさ、木管セクションの表情の豊かさ、
火を吹く金管と打楽器、と、初日の演奏が嘘のようです。
本当、もうレヴァインに帰って来てもらわなくてもいいかも。この演目に関しては。
コラネリはNYCO(シティ・オペラ)の音楽監督をつとめた後、
レヴァインのカバーの指揮者などとして地味に10年以上メトを支えてきた人ですが、
ここに来て、カバーの意地が炸裂している感があります。
それにしても、実に、今日オペラハウスにいる人が羨ましい!!!
我が家のPGの手下の言うことを聞いておくんだったかもしれない、、、。

歌手はこの指揮とオケに引きづられる形で、熱い歌唱を繰り広げました。
ただ、マッティラに関しては歌が熱くなると、
下品に音を歪めたり、しつこいくらいに音を下に引っ張って歌うなど、行き過ぎたヴェリズモみたいな歌い方になる傾向があり、
今日の彼女の歌唱は、私が許容できなくなるラインあたりを越えたり踏みとどまったりしてました。
熱くなってもいいですが、歌い崩しちゃいかんです。
そして、うちのワンのために大サービスなのか、相変わらずperche, perche, Signoreの部分を
やらかしてくれました。
パターンとしては、初日と全く同じです。
彼女はここをもっと安定して歌えるようにしなければいけないです。
24日の感想で問題にした”私はその刃物で心臓を突き刺したのです Io quella lama gli piantai nel cor"、
ここも今日は若干ましでしたが、そもそも彼女は一番高い音のところがいつも正しくとれなくて、
それが問題の根源になっています。
それでも今日は何とか音が下がってくる間に正しい音に寄せて行き、
かろうじてcorを金管に合わせてきましたが、
音を探っている様子が伝わってきました。
このように、いつもいつも失敗する個所が同じというのは、
オープニング・ナイトで主役を張るレベルのソプラノにしては情けないです。

アルヴァレスは彼女に比べると、歌唱が割と安定している点と、
どんなシーンでも歌や声を絶対に極端にゆがめず、最低限の気品を常に保っているのはさすが。
ただ、こうしてシリウスで聴くとすごく力強い声に聴こえますが
(ということはHDでもこういう風に聴こえてしまうんでしょうが)、
オペラハウスで実際に聴くと、こんなには迫力がないことは付け加えておきます。
また、三幕で少し芯を失って聴こえる音が多くなったように感じました。
初日よりも好調な感じが消えてきているのが少し心配です。

グエルフィは普通に発声しているとまあまあの歌唱なんですが、
激しさを出そうとする場面で、いつも声をへしゃげて汚くするのがいけません。
一箇所、二箇所ならともかく、マッティラのベタな行き過ぎヴェリズモ歌唱と対応する、
男版下品な歌唱になってしまいがちなのは要注意です。
また、彼の歌はどこか自分に歌いやすいように微妙に調整されているように感じられる部分があって、
(例えば高めの音はわざと遅めに音に入って音を短くしてしまうなど)、
ディクションではガグニーゼより上ですが(←イタリア人なんだからそうじゃないと困る。)、
音楽という面だけからいうと、ガグニーゼの方が、忠実に歌っているような印象を持ちます。

では、その今日の公演から、二幕でトスカがスカルピアを刺し殺す場面の音源を。
You Tubeでこのオケの演奏の熱さと、丹念に紡いでいる音の感じがきちんと伝わるかわかりませんが。
トスカが Ti soffoca il sangue?(血で息が詰まるのね)と歌う直後の弦の美しさ、
それから、Muori dannato! Muori! Muori! Muori!に重なってくるざわざわざわ、、という弦の音、
今日はどの歌手よりもオケが表情豊かで雄弁でした。
また、そのオケの頑張りを台無しにする観客の笑い声も合わせてお聴きください。





というか、これは観客が悪いのではなくて、ボンディのせいです。
あいかわらずスカルピアが昆虫のような死に方をしたのに、つい笑いが出てしまったのでしょう。
こんなところで笑いが漏れる演出なんてあるでしょうか!?
オケがいくら優れた演奏をしても、その上を遠慮なく土足で歩き回りやがって、、
またしても殺意が湧いて来ました。


Karita Mattila (Tosca)
Marcelo Alvarez (Cavaradossi)
Carlo Guelfi replacing George Gagnidze (Scarpia)
Paul Plishka (Sacristan)
David Pittsinger (Angelotti)
Joel Sorensen (Spoletta)
James Courtney (Sciarrone)
Keith Miller (Jailer)
Jonathan Makepeace (Shepherd)
Conductor: Joseph Colaneri replacing James Levine
Production: Luc Bondy
Set design: Richard Peduzzi
Costume design: Milena Canonero
Lighting design: Max Keller
ON

*** プッチーニ トスカ Puccini Tosca ***

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
笑笑笑笑 (keyaki)
2009-09-30 00:45:23
新国のオテロから帰ってきて、さっそく聞かせていだきました。
>笑いが漏れる
なんてものじゃないじゃないですか.....こんなにはっきり笑い声が....これを世界に配信するんですか....
グエルフィも演技付きとは思えない...テキスト棒読みみたいだし....
マッティラのmuoriもおかしい...

それと、YouTubeのマッティラのアリア聞かせて頂きましたが、プロの歌手さんには、絶対言っちゃいけないんでしょうが、はっきりいって、下手! こんな下手なトスカは聞いたことないです。どのソプラノさんもこのアリアだけは、ちゃんと歌いますよね。これが歌えなければトスカを歌う資格はないでしょう。HD上映はデッシーに変えることをおすすめします。

新国のオテロでも、トドの水浴び....なんて話しも伺ってましたので、笑っちゃったらどうしよう...と連れと話してましたが、大丈夫でした。でも、オテロ(アメリカン)だけがなんか浮いてたなぁ......
返信する
せっかくお耳が潤っているところを失礼いたしました (Madokakip)
2009-09-30 11:25:23
 keyakiさん、

せっかく新国のオテロでお耳が潤っているところを大変失礼いたしました(笑)

>こんなにはっきり笑い声が....

そうなんです。
初日は上品ぶった客が多いので、
ここまでではなかったですが、
なんだか日に日に笑いが大きくなっている感じです。

マッティラは私もトスカには全く向いていないし、
基本、歌ってはいけない、と思っているのですが、
とはいえ、もうすでにこのようにキャスティングされてしまっているので、
仕方なく私なりに考えてみたところ、
このような履歴になっているように思います。

初日:
3日のうちでは一番大人しく、
出来るだけ普通に歌おうとしている気持ちはあったよう。
(結果が伴っていないけれども、、。)
ただし、トップの響きが非常に浅くて弱い。
二幕のアリアのラスト失敗。

二日目:
3日のうちでは一番適度な熱さがあった。
台詞系の言葉も変な抑揚がなく、適切。
トップの響きの浅さも若干改善。
二幕のアリア、大きなミスなく切り抜ける。

三日目:
第一幕はまあまあでしたが、
オケに引き摺られ、どんどんヴェリズモちっくな歌唱に。
二幕からは妙な抑揚や伸ばしのついた言葉、
ねじまがった母音、表情をつけるために
わざともっさりと下げた音など、目に余る行為爆発。
二幕のアリア、またしても初日と全く同じパターンで失敗。

と、こんな感じで、こちらを立てるとあちらが立たず、、。
結局は、やはり、この役を歌うのは無理なのかも、、というところに帰ってきてしまいます。

>こんな下手なトスカは聞いたことないです

そうですか。
それが上には上がいるんですよ。
わたくし、聴いてしまったのです、
先週土曜日のシカゴ・リリックのオープニング・ナイトでの、
デボラ・ヴォイトのトスカの歌唱を!!
あれはひどかった。本当にひどかった。身震いしました。
まだマッティラでよかった、、と思いましたもの。
彼女もVissi d'arte、マッティラと全く同じ場所で崩壊していましたが、
彼女の場合も、マッティラとは違った形ではありますが、
やっぱり声や歌唱のスタイルに適性がなく
(すごくひゃらひゃらして芯がないんですね。)
彼女の場合、トスカのみならずイタリア・オペラ全般禁止でお願いしたいです。
返信する
すげー (boku)
2009-09-30 11:33:44
トスカでこんな大きな笑いが起きたのですかこれはひどいですねー
レヴァインもこれでは・・・
メトの音楽監督といえどそれ以前に一人の音楽家なんですから本気で嫌気がさしたのならトスカすべてでキャンセルしちゃって下さいよ

クラスが学級閉鎖になりました・・・
皆様もどうぞお体にはお気をつけ下さい
返信する
すごい笑ってる。。。 (sora)
2009-09-30 13:16:18
(トスカを)知らないくせに、またまた失礼致します。
私はこちらのサイトでYoutubeなどを見たのですが、

ttp://parsifal79.blogspot.com/
(頭をhttpにしてください。パソコン音痴なもので、かってにリンクとかしていいのかよく分からなくて。)

こちらの映像では、初日は笑い声は聞こえないですね。
(あと、この映像ではあんまり私にはゴキブリにはみえませんでしたけど。。。マッティラの演技の方が恐いです。)
でもmadokakipさんがupしてくださったものは、、、すごいです。笑ってますね。コメディみたい。
返信する
初日から。 (ゆみゆみ)
2009-09-30 13:17:17
初日の演奏を聴いて本当は驚いていました。
メトのオケの弦はこんなに美しく鳴ってたかしら?とです。マドカキップさんは、良くないと書いていらっしゃいますが、8年ほど前でしょうか?始めて聞いたときは、どうなってるんだここのオケは?という位い様々な響き・音が聞こえていました。(少し言い過ぎかな?)
載せて頂いたシーン本当に綺麗です。

マッティラさんは、一生懸命歌いすぎ→転じて演じすぎ  な様な。(表現力不足お詫びいたします)
メトには、「そのように歌う 」 以上に理解し解釈できる歌手さんが大勢登場される。
一応 トスカ では、駄目なのですね。
返信する
笑ってますねぇ (みやび)
2009-09-30 23:12:02
これは見た目につられてしまうんでしょうねぇ…。
「しぇ~」で笑われるのはホントは役者のせいではないので困るところなんですが、これは演出のせいなんでしょうねぇ…ちょっと調整が必要な感じですね。

>新国のオテロでも、トドの水浴び....

あ、こんなところに波紋を(^^;)
いえ、バシャバシャ音が気になったから連想してしまったのでして、いかにもトドに見えるというわけではないです(よね?)。私の耳は雑音を良く拾うようにできているのかもしれません。
返信する
シカゴのトスカ (keyaki)
2009-10-01 02:35:55
もっと下手(くそ)なのがあるとは...興味津々
>デボラ・ヴォイトのトスカ
聞いてみました!
これは、3人全部逝ってよし!ですね。
全部お経に聞こえます。モリスもガルージンもヴォイトも....
ガルージンは、年取ったオテロというか、テノール声じゃないし、モリスは、全然メリハリがないというか、コントロールがきかなくなってるようですね。ヴォイトのイタリアオペラははじめて聞きましたが、イタリア語もウニャウニャだし...確かにマッティラの方が、ましです。
それにマルセロ・アルバレスは、2006年以来カヴァラドッシをレパートリーにして、かなり歌っていて、評判も上々なんですよ。もし、メトで実力を発揮できてないとしたら、それは、共演者が足をひっぱっているからでしょう。オペラは、チームだ!ですから.....

>みやびさん

まさにトドの水浴びでした....
グールドってミュージカル歌手だったそうですけど、肥満のせいで肥満に甘いというか肥満大歓迎のオペラ界に転向したんじゃないですか....
フィデリオのフロレスタンの時も、2年も地下牢に閉じ込められてて、なんでそんなに太っているんだ!でしたよね。
オテロ登場で私の席のすぐ側を歩いて来ましたが、ここは国技館だったっけ....でした。(笑
返信する
黄金の沈黙を破る笑い (Madokakip)
2009-10-01 14:08:35
そうです、スカルピアが息絶えた後の沈黙こそ、
この作品でもっともドラマがハイ・テンションになる一瞬なのに、
そこで、この笑いです。ありえません。
頂いた順です。

 bokuさん、

>レヴァインもこれでは・・・

私が文の趣旨を読み違えていたらすみませんが、
この音源の公演日(9/28)は指揮はレヴァインではなく、
イカです。

>本気で嫌気がさしたのならトスカすべてでキャンセルしちゃって下さいよ

うーん、これは難しい問題だと思います。
こういう演出を恥ずかしげもなくメトの舞台に乗せることを許しているゲルブ氏に、
異議を唱えられるとすれば、それはレヴァインだとは思いますし、
腰の具合が悪いというのは本当の話ですが、
またこの馬鹿みたいな『トスカ』の演出に嫌気が指したのも絶対にあると思います。
(無理をすればBSOのように指揮台には立てるけれど、
メトのこんな演出のために手術の時期をずらす必要はないわ、ということなんでしょう。)

だけれども、ただキャンセルするだけでは解決になりません。
むしろ、キャンセルするのではなくて、
こんなしょーもない演出だけど、
オケは頑張ってる!というのを見せた方が効果的だと思いますし、
結局、初日に観客がわざとオケや歌手に拍手を浴びせて、
それと対比させるように演出家チームを野次り倒したのはそういう心理だったと思います。
このまま彼がフェードアウトしてBSOに専念するようなことになったら、
くだらない演出に異論を唱えられる人が一人もいなくなってしまいます!!

 soraさん、

>あんまり私にはゴキブリにはみえませんでしたけど

そうですか?私にはやっぱり全くのゴキブリに見えます(笑)
それか、バットマンに登場するペンギン男。

 ゆみゆみさん、

初日も音そのものは良かったと思うのですが、
何かオケがまとまっていない感じと、
演奏がこじんまりとしている感じがありました。
(レヴァインはなんだかプッチー二とあまり相性がよくないように私は思います。)
ご参考までに、上にsoraさんが紹介してくださっているサイトに、
偶然にも、私があげた音源と同じあたりの演奏の初日のものがポスティングされています。

>一応 トスカ では、駄目なのですね。

言い得て妙!その通りですよね。
一通り歌えるだけでは駄目なんです。
(まあ、マッティラの場合、その一通りも怪しげなんですが、、。)

 みやびさん、

ええ、ここはもう完全に演出のせいなんで、
調整した方がいいですよね。
もし、予想&期待通りにブリンがHDでこの役を歌うとしたら、
もしかしたら、彼ならば、
”えーい、糞演出家の言うことなんか聞いてられっかよ!”と、
自己流に死んでくれるのではないかとちょっぴり期待しているんですよね。

 keyakiさん、

きゃー!!パンドラの箱(LOCのオープニング・ナイトの音源)を開けられてしまったのですね!!
いや、もう、ほんとに、あれは、
びっくりするくらいひどい公演でした。
モリスはそうなんです、
もう自分の歌いたいように歌えていないですよね。
その苦悶が伝わってきて、聞いていてちょっと辛かったです。
ガルージンは、私、何度スカルピアと混同したことか!
あの声!あれは一体何だったんでしょう。
全然テノールの声に聴こえないんですが、、。
テクスチャーもそうならば、高音も苦しそうだし。
とにかく聴いていて疲れました。

>オペラは、チームだ!

本当、そうなんですよね。
そのうえに、演出にも足を引っ張られてますからね。大変です。
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