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Opera! Opera! Opera!

音楽知識ゼロ、しかし、メトロポリタン・オペラを心から愛する人間の、
独断と偏見によるNYオペラ感想日記。

TOSCA (Sun, Feb 20, 2011) 後編

2011-02-20 | メト以外のオペラ
前編より続く>

しかし、おまるの指示にのってオケから出てきた音を聴いて思ったのは、ああ、音がスカラしている!&劇場の音響がやはりメトとは全然違うということ。
私がスカラのオケを生で聴いたのはムーティが率いた来日公演での演奏が最後で、それ以降、最近の演奏は全てHDやラジオなどマイクを通したものなので、
今日のように単発で演奏を聴いただけで、このオケの現在の特徴や良し悪し云々を判断するのは良くないことだとは思いますが、
少なくとも今回の公演では、良く聴いていると、金管楽器に結構凡ミスが多く(この日はトランペットがかなり不調だと思いました。)、
私の経験では、メトの『トスカ』の演奏でオケがこんなに多くの凡ミスをかますことはまずないぞ、、と思うのですが、
スカラには、他のオケには真似し難いサウンドのカラー、それから凡ミスといったものを越えて、団員達の統一した作品への理解というものが感じられ、
それがこの劇場のオケを、特にイタリアものの演奏においては素晴らしいオケにしているのだと思います。
おじ様はおまるの指揮がお気に召されたようで、インターミッション中にしきりにお褒めになっていて、
私も確かに、彼の、基本的なテンポやダイナミズムの設定、作品の流れ、ポイントの置き方などはなかなか優れたところがあると思うし、
演奏に”俺の指揮を聞け!”というようなわざとらしいところがおよそなく、ドラマを殺さずにきちんと音楽が流れている点、
また演奏にきちんと熱さがある点は評価するのですが、その一方で、彼はまだまだ指揮に未熟・稚拙なところがあって、
歌手とのコーディネーションがぎくしゃくしたり、(特に三幕。カウフマンのような歌手とすら上手く合わせられない部分があるんですから、
下手くそな歌手が舞台にいたらどんなことになっていたか、、と思います。)、
時々オケ内でのアンサンブルが崩れそうになったりしていましたが、オケの方が”ここはこうやって演奏するんだぞ!”という感じで、
強引に引っ張ってくれた箇所が結構あって、今回はだいぶそれに助けられていたと思います。
エージェントが雇ったサクラなんでしょうか、やたらおまるに対する終演後の喝采が大きかったのですが、
センスはいいものを持っているとはいえ、まだまだ技術的に精進して身につけていかなければならない部分が多いと思います。

一方音響の話をすると、オケの音も歌手の声も、メトの音響に慣れた耳にはものすごくダイレクトに、かつ豊潤に聴こえ、
最初は”音、でか、、。”と思うのですが、これがそのうち病みつきになって、やがて、まるで雨のように降り注ぐ音と声に、
”もっと降り注いでちょうだい、、。”と恍惚の表情を浮かべ、音の雨に身を任せる怪しいMadokakipなのでした。
ただ、この劇場で、瓦も割るようなでか声(ソンドラ・ラドヴァノフスキーとか?)は無用かもしれません。
これだけ音響に差があると、それは確かに、スカラで受ける歌手がメトで今ひとつ受けなかったり、とか、
スカラの舞台ではリラックスして歌える歌手が、メトではプレッシャーを感じる、といったことは、十分あるだろうな、と思います。
不思議なのは、HDの映像を見ても、また実際に劇場で見ても、スカラの舞台の幅は私にはメトより狭く見えるし、一列の客席数も少なく感じるのですが、
ネットの情報では、舞台の幅54フィート(約16.5メートル)でほぼ同じなんだそうです。これいかに、、?



スカラについては、彼らの底力は脇の役や合唱に現れている、、と思っていたのですが、今回もアンジェロッティ、堂守、スカルピアの手下たち、といった、
主役以外の歌手達が演技も含めて非常に味のある表現を見せていて、さすがだなと思います。
オケと同じく、脇をはる彼らたちが作品を良く知り尽くしている、というとことが、演奏の底を厚くしているのだなあ、、と。
今回のスカラの公演では、照明にメトの時とは違うデザイナーを起用しているせいで、舞台の雰囲気が随分違っていて、
全体的に暗く、影を強調したライティングになっているんですが、メトよりもこちらの方が話の内容に合っていると思います。
やがて、片胸出しのマリアの絵の奥から、笑いながら、舞台前方に向かって歩いて来て、堂守に近づくカウフマン!
まさか、カウフマンの被り物を着たヴェントレじゃないよね?本物のカウフマンなんだよね?
"Che fai?(何をしている?)”
嗚呼!!カヴァラドッシのこの第一声、まぎれもないカウフマンの声だーっ!!!本物だーっ!!!!ミラノに来て良かったーっ!!
と、彼の登場に思わず拍手を始める観客が。いや、私もですね、心の中では大拍手ですけど、ちょっと黙って下さる?聴こえないじゃないのよ
、彼の歌が!!
私と同じように思った観客は多かったようで、その無言のしーっ!に威圧され、拍手もぱらぱらぱら、、という寂しい音を残して消えて行きました。
スカラの客席には、音楽が流れている間、こういう無言の圧力がちゃんと働いていて、ドラマを壊すような拍手はご法度、
メトでは”星は光りぬ”はもちろん、”妙なる調和”の最後ですら客が大騒ぎだったんですが(それを締めのピアニッシモに被せて来た時、
私が彼らに殺意を感じたというのは、その時の記事に書いた通り。)、スカラではいずれも拍手なし。全くのゼロ。
”妙なる調和”は綺麗なピアニッシモを聴けたのは良いですが、そのピアニッシモの後、しーん、、、と水を打ったように静かになってしまって、
しかも、幕の本当に最初の方なので、スカラの客がどういう時にどういう反応をするか、ということに精通していない私は、
”もしかすると、スカラの客はこの歌にも満足していないのだろうか、、。”とびっくりすると同時に不安になってしまった位で、
私ですらそうなのですから、客の反応が読めないカウフマン本人の不安はいかばかりか、、という感じでしたが、
幕が進んでいくうちに、スカラの客の反応の仕方のパターンが少しずつわかってきて、
(意見が分かれるような内容の歌唱には存分に拍手や怒号が飛ぶ、それぞれの幕の終わりではオケの最後の音が消えるまで拍手をしない、など、、。)
”星が光りぬ”が終わった時には、全く拍手がないというのも、これまた大きな賛辞の一つである、ということがわかりました。



さて、先ほど、カウフマンが”笑いながら”舞台に登場した、と書きましたが、何も彼が爽やか君であることをここでアピールしたいのではなく、
メトの上演の時と、彼のカヴァラドッシの基本的なトーンの設定の仕方がかなり違っていることを強調したかったのです。
メトの時は、最初の公演は、どこかぴりぴりと張り詰めた革命かぶれのアーティストという側面を押し出した表現、
後になると、段々と、そのトーンが少し抑えられ、トスカを優しく見守るカヴァラドッシ、という表現に変わって行きました。
しかし、今回の公演では、そのどれとも違って、なかなか快活で、少しいたずらっ子のような茶目っ気のある役作りに変わっており、
これは、おそらく、トスカ役を歌ったオクサナ・ディーカの雰囲気に合わせたものではないかと思います。

さて、このオクサナ・ディーカというソプラノなんですが、私は今回の公演のキャストを知るまで名前も聞いたことがない人だったんですが、
スカラでは今年、『トスカ』のほとんど直前に、『カヴ・パグ』のパグ(『道化師』)にも出演していて、こちらはHDの上演もあったようです。
ありがたいことに、ミラノに出発する前に、その映像を拝見させて頂く機会に恵まれまして、彼女のネッダ役の歌唱を聴くことが出来たのですが、見終わって呆然。
この人が今度トスカを歌う人?やばーい、、、、、これが私の感想でした。
声は若いだけあって、瑞々しいのですが、声のコントロールの仕方が全然わかっていないというか、かなりはちゃめちゃな状態だったからです。
また、録音では、トスカを歌うに十分なサイズがあるか、今ひとつ把握しきれず、そこも不安な点の一つでした。



その彼女のトスカなんですが、結論を言うと、まだまだ危なっかしいところや、演技で言うところの棒読みにあたるような平べったい歌唱部分があって、
フレージングもまだまだ未熟なところがあるし、間違っても味わい深い歌唱だとか、トスカの役のドラマを十全に表現し切った歌唱だとは言えませんが、
一方で、その若さ、未熟さが魅力になっている部分もあって、三幕のカヴァラドッシとオケの伴奏なしでユニゾンで歌う場面、
そこで思いっきり音を外して客席から転げ落ちそうにさせられた以外(あんなに音を外されて、一緒に歌っているカウフマンも良くわけがわからなくならなかったものだと思う、、。)は、
大きな失敗もなく、”歌に生き、愛に生き”もとりあえずはきちんと歌っているし(マッティラよりは全然まとも!
ただし、観客の評価はわかれ、ブーが飛び出て、他の観客が拍手で押し戻し、、。)、
三幕のカヴァラドッシとのシーンの難しい高音も非常に上手くこなしていて、
声だけに関して言うと、少なくとも現在は非常にトスカに向いた声質を持っていると思います。
いや、彼女の場合は、非常に伸びやかで若さを感じさせる艶のある声で、
考えてみると、最近、あまりこういうタイプのトスカっていなかったかも、と思うので、ある意味は多少個性的だとも言えるのかもしれませんが、
普通、こういうタイプの声は、トスカを歌うには若干パワーやサイズの面で不安があるものですが、
彼女の場合、その面でも全く不安を感じさせない、そこが強みだと思います。
また、上背があって(少なくとも舞台ではそう見える)、舞台で映える容姿で、顔の表情のパターンが彼女はまだ少なくて、
(特に頻発する、口が半開きの痴呆のような表情はやめてほしい。)顔の表情を含めた演技力はもっと頑張らなければなりませんが、
ギアが入ると、演技にきらりと光るものが見えるときもあって、最後のカヴァラドッシの銃殺が”振り”ではなくて本物だったとわかった時の
錯乱振りなどは、観客の胸に迫るものがありました。もしかすると、これからの精進次第では化ける可能性がある人かも知れないな、と思います。
第一、カウフマン、ルチーチといった力のある歌手に囲まれて、すっかりトスカが霞むのではないかと思っていたのに、
彼らを相手に、きちんと存在感を持って舞台を務め上げているのですから、それだけでも、新進の歌手にしては肝が据わっていて、
あの『道化師』のHDの映像で激しいブーイングが彼女に浴びせかけられているというのに、恥ずかしそうな顔一つしないという厚顔ぶりが、
今日に限っては良い方向に転んでいたと言えます。



ただ、今回の公演で一番私が感銘を受けたのは、スカラのスタッフの力でしょうか、、
ディーカの歌や演技できらりと光る部分は、もしそれを彼女自身が切り開いて得たものとしたら、一層彼女を私は評価しますし、その可能性もゼロではないでしょうが、
まずは、あれは彼女が自力で考えたことではなく、スカラのスタッフの助言に寄るものではないかと私は思っています。
例えば、トスカがスカルピアを刺す場面。
ここ、メトのマッティラやラドヴァノフスキーは、あるヘッドに”まるで肉に楊枝をさして焼け具合を確認しているような”と形容されてしまうようなせこい刺し方で、
はっきり言って、客席からは何が起こっているのか良くわからない状態です。
唯一、演技能力の高いラセットだけが、あえて左手でナイフを握ることで、ナイフを大回しにして刺す行為の動きを強調し、
そのインパクトを客席に十全に伝えることに成功していました。
この公演のディーカも右手でナイフを持って背中に隠し持ったので、”あーあ、マッティラと同じか、、。”と一瞬がっくり、、、
よって刺す時は”肉に楊枝”だったんですが、逆に、ナイフをスカルピアの体から抜く時に物凄く大きなモーションで処理していて、
そのナイフの抜けていく感触が自分の体に感じられて、つい、”いたたたた、、。”と言ってしまいそうになるほどリアルなのです。
(この感じは時代劇で優れた立ち回りを見た時にも感じられるものです。)
またナイフを抜くタイミングの長さが、オケが奏でている一つの音の長さと完全にシンクロしていて、ああ、そうか、この手があったか!と思わされました。
これはたった一つの例で、これ以外にもプッチーニが書いた音楽と演技が、心憎いほどぴたっと一致している場面が再三見られ、
これはどう考えても、誰か、非常にこの作品と音楽を良く理解している人が、演出と演技指導に関わったことは間違いありません。
もちろん、メトにだって、そういう優れたスタッフはいるのですが、ことこの『トスカ』という作品については、
スカラのスタッフのその理解の度合いの凄さ、それを的確に演技や歌唱に載せさせる力に圧倒されます。

もう一つ、彼らの優れたセンスを感じさせられた場面と言えば、二幕のカヴァラドッシがVittoria!の後、トスカから引き離されて行く場面、
ここは、メトではいつも、やたらぎこちなくなってなってしまう場面で、”なぜトスカはぼっと突っ立ってないで、
カヴァラドッシにすがってでも追いかけない?”と観客に思わせつつ、トスカが能無しのように舞台の真ん中で立ちすくんで歌い、
カヴァラドッシがドアに向こうに消えた後で、やおらドアの方に駆け寄って、con te, con te(あなたと一緒に!)と言うので、
だって遅すぎるもの、あんたの行動が、、、と、いつも突っ込みたくなるのですが、
スカラが潔いのは、トスカが舞台の真ん中で半狂乱になって歌い続けるのは同じなのですが、con teの部分になっても、
下手にドアに走り寄らせないで、そのままの場所で、カヴァラドッシが連れて行かれたショックで床に突っ伏しながら、con teと歌わせた点で、
メトでのcon teは、あくまでスカルピアの手下への実際的な呼びかけ(私も一緒に連れて行って!)のまま発せられているのに、
そのタイミングがあまりに悪いため、極めて中途半端なことになってしまっているのに対し、
スカラはその実際的な問いかけという側面を切り落として、彼女のカヴァラドッシへの心の叫びとしてcon te(私も一緒に!)と歌わせ、
ボンディ演出のタイミングの悪さから来るぎごちなさを抹消した、この発想の切り替えが上手いな、と思います。
ボンディはメトの演出時、”ここはリブレットではどうなってたかな、、。”なんて言いながら演出していたらしいので
(つまり、この作品を良く消化しないまま、演出していたことになります、、。)、
それが突然にこんな風に、オケの音と演技のタイミングを合致させるだとか、リブレットの言葉の意味を違った角度から捉えるとか、
そんな高度な技を繰り出せるわけはないと思います。
実際、ボンディが関わったはずの今年のメトの再演でも、このような優れた音楽や言葉と演技の一致は見られませんでした。
ですから、これはスカラのスタッフの力であると考えるのが自然だと思います。

カウフマンは、メトのラセットの時とよりも、ディーカとのコンビの方がより恋人同士としての親密で温かい雰囲気を上手く作り出せていたと思います。
一番、メトの公演時と比べて変化した点といえば、先に書いたようにカヴァラドッシが若干陽気な人物になったことと、
それがディーカのトスカとの恋人同士としてのケミストリーに影響を及ぼしたこと位で、
実は思ったほど、カウフマンのカヴァラドッシが変わったわけではなかったので、そこはちょっと拍子抜けでした。
今年のメトでの『トスカ』の再演(ドレス・リハーサル)の記事に書いた通り、三幕の冒頭、
ボンディ演出初演時は、舞台の前の方でカヴァラドッシが地べたで眠りほうけている、その後ろで銃殺隊が銃殺の稽古をするという、
何とも意味不明で、何・誰の気持ちの表現にも貢献しない、間抜けな演出になっていたのですが、
今年からは、ここでカヴァラドッシが牢獄の守衛とチェスをするという場面に変更されていて、
まだ、この方が、少しはカヴァラドッシの人に好かれやすい性質と、この後に指輪と交換にトスカに手紙を書くことを守衛が許す、という話の流れに少しは上手く繋がるのでましだと思いますが、
同じチェスの場面がスカラでも用いられていました。ただ、メトと違うのは、メトでは手紙を書く場面まで友好的に事が進んで行くのに対し、
スカラでは、カウフマンが”チェス程度でこの心の憂いが癒されてたまるか!”と、いきなりきれて、チェスボードをなぎ倒す、
守衛はこずるい様子で指輪をひったくる(またこの脇の歌手が良い味を出しているんです。演技が本当細かい!)、と、
人生最後まで色々あるわなあ、と思わせる内容になっています。
カヴァラドッシが守衛に指輪を渡した後、”星は光りぬ”を歌い始める前に、ゆっくりと空を見上げる演技があって、
間抜けにも、私は何で空を見ているのか?UFOでも飛んでいるのか?と一瞬思ったのですが、そうか、”星は光っていた、、”という歌詞で始まるのですものね。
このアリアはあまりにメジャーで、今やルーティン化するあまり、メトで歌うテノールも、大して歌詞の内容を考えず、
ただそこに立ったまま、さくっと歌い始めることが多いので、逆に空を見られると、”なんだ?”とびっくりしてしまいましたが、この仕草は大変新鮮でした。
カウフマンの声は、昨夏、ラジオで聴いた『レクイエム』と共通するような荒れが軽く感じられなくはなく、
声のコンディションで言うと、メトで『トスカ』を歌った時の方が良かったかな、と思いますが、
Vittoria!は劇場がびりびりびり、、と振動するような音を出していましたし、相変わらずdolci maniでの弱音は身もだえするほど美しく、
力強く、同時に繊細で、かつ作品の全体を見据えた、非常に安定感のある歌唱だったと思います。
今後、願うのは、過度に忙しいスケジュールで、声を酷使しないことだけ!



実はカウフマンと同じ位、嬉しかったのは、ルチーチのスカルピアの出来で、ヴェルディの作品での彼の素晴らしさは何度か体験しているのですが、
プッチーニの作品はまた求められる資質が少し違うので、大丈夫かな、、、とちょっと不安でした。
しかし!私、彼がこんなに舞台で燃えたところ、見たことがありません! 
本気を出せばこんな舞台を務められるなんて、お前さん、NYではいつも手抜きかい?と思わされます。
彼のスカルピア役へのアプローチは非常に正攻法で、私がこの役に絶対備わっていて欲しいと思うエレガンスさもきちんとありつつ、
時に見せる彼の残虐な表情に、”これまた素敵!”と盛り上がるのでした。
虐待を受けるカヴァラドッシの様子に心悩ませるトスカを、薄笑いを浮かべて眺める演技をする歌手が多く、上手く演じられれば、それはそれで怖いですが、
ルチーチが目を三白眼状態にして、他には一切の感情を浮かべず、じっとトスカを観察している表情、これは本当怖くて背筋が寒くなりました。
彼はもともと声がエレガントですから、このスカルピアのローマ警視総監という地位にはぴったりだとは思っていたのですが、
彼はメトでは決して声のサイズが特に大きいと聴こえたことはないゆえ、その点が特に”テ・デウム”のような場面で若干心配だったのですが、全然問題がありませんでした。
スカラの音響ともあいまって、もう音と声の大洪水!合唱をバックにしても、彼の声ががんがん聴こえてきて、またしても音のシャワー状態を満喫しました。
後、彼のスカルピアの表現でいいな、と思ったのは、ナポレオン侵攻に関する報を受けた時の彼のリアクションで、
これがスカルピアの自信と威信に大きな波紋を投げたことが感じ取れ、その後の一連の出来事にも、どこか、彼の破れかぶれな風が感じられ、
トスカが”歌に生き~”を歌っている時にも、隣のソファで寝そべって空っぽな表情で空を見つめていたりとか、
スカルピアの弱さと孤独が垣間見れるといいますか、この役でそこを転機にしてこういう表現をした歌手は私は初めて見る・聴くので、非常に興味深く思いました。
また、テ・デウムの後にマリア像に抱きつくという例の馬鹿なアイディアは、このカトリックの国では誰にも受け入れられなかったと見え、完全抹消。
ルチーチがそっと像を見上げて暗転、という、極くまっとうな演出に変わっていました。
一言で言いますと、彼のスカルピアは大変良い!この演出でも十分以上に堪えうることを証明したわけですから、もういつでもメトに来てこの役を歌って頂きたいと思います!

終演後、主役の3人、それからおまるには盛大な拍手が送られ、スカラの観客も公演の内容には十分満足したようでした。
(カウフマンに対して、一人、ブーを叫びまくっている人がいましたが、他の観客がふざけるなよ!と、更に大きな拍手と歓声でかき消したことは言うまでもありません。
まあ、どこにでもこういうわけのわからない人はいるので、こんな人、いちいち気にしちゃ、歌手もやってられません!)


Oksana Dyka (Tosca)
Jonas Kaufmann (Cavaradossi)
Zeljko Lucic (Željko Lučić) (Scarpia)
Renato Girolami (Sacristan)
Dejan Vatchkov (Angelotti)
Luca Casalin (Spoletta)
Alessandro Calamai (Sciarrone)
Ernesto Panariello (Jailer)
Elena Caccamo (Shepherd)
Conductor: Omer Meir Wellber
Production: Luc Bondy
Set design: Richard Peduzzi
Costume design: Milena Canonero
Lighting design: Michael Bauer
Platea Fila E

Teatro alla Scala, Milan

*** プッチーニ トスカ Puccini Tosca ***

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134 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ウェルバー (名古屋のおやじ)
2011-03-02 21:04:45
マドカキップさん

スカラの「トスカ」の指揮、昨年のサイトウキネンの小澤征爾の代役で「サロメ」を振った若い指揮者だったんですね。名古屋から松本は、さほど遠くないので出かけたのですが、評価の偉い先生方の評価はあまり良くなかったのですが、私が聴いた日は何回目かの公演だったこともあったのか、大きな美しい指揮ぶりで好感を持ちました。

こちらのブログを拝見するようになって、カウフマンは舞台で見るべき歌い手だと確信し(実はCDでの印象いまいち)、今年の彼の3つの役柄はその実演を自分の目で見たいと思っています。彼の才能がかなりのものだと思ったのは、アーノンクールが指揮するモンテヴェルディの「ウリッセ」で、テレマコを演ずる映像を見たときなのですが(当時はまったくの無名)、自分の才能を見極めるアンテナを確認したいという思いもあります。

新しい才能といえば、先日東京でゲルギエフが指揮する「トロイアの人々」を聴きました。本当に素晴らしい名演(ゲルギエフの指揮で聴いた演奏の中ではダントツのベスト)で、メトの「ボリス」に出ていたセメンチュクは絶唱というべき歌を聴かせました。HDを見たときはヴェルディのドラマテックな役柄もいいなあと思ったのですが、彼女の声の質は、思いのほかリリックでした。録音と実演の違いを改めて感じました。
返信する
カウフマン (みやび)
2011-03-02 22:38:45
ちゃんと回復して舞台に立てて良かったですね♪カルロ・ベントレだったら、レポの気合の入り方に微妙な差がみられたかも…(ベントレは日本には来たことがありますが私は聴いたことがない…と思います。)ルチーチが良かったというのも♪

>カウフマンがボンディに”あなた、まさか、メトでの演出をそのままスカラに持って行く気じゃないでしょうね?
>そんなことをしたら、どんなことになるか、もう想像がお付きになりますね?”
>スカラの舞台に立つには、ボンディが再びリハーサルに参加し、キャストと共に、もう一度演出を練り直し、必要とあらば変更を加えることを条件に入れさせた、と、、。

えーと、こんなことを言われて演出を練り直す演出家ってどうなんでしょう(汗)

しかも
>実は思ったほど、カウフマンのカヴァラドッシが変わったわけではなかったので

ってことは、カウフマンのいうがままってことなのでしょうか?クプファーとかコンヴィチュニーのようにブーイングが勲章、というタイプかと思っていたのですが、まさか「どんなことになるか想像が付いていなかった」と?!
しかも、METやバイエルンでは上演済みとはいえ、(引っ越し公演とかではなく)共同制作のスカラでは初演になるというのに、リハーサルに来ないつもりだったのでしょうか?!
まぁ、失敗したと思ったのなら改めるのは結構ですし、そもそも舞台を見ていない私に何か言われるのは不本意でしょうが、なんとなく仕事に対する姿勢に若干の疑問が…。

>今年からは、ここでカヴァラドッシが牢獄の守衛とチェスをするという場面に変更されていて、

えぇぇ~ただただトスカのことを考えると、これほど命が惜しいと思ったことはない!ってところで、チェスなんかやってたら嫌ですぅ~。


>名古屋のおやじさん、

ゲルギーの「トロイアの人々」をご覧になったのですね。Madokakipさんのおかげで「こんな夜~」に親しみを覚えたところだったので、是非とも行きたかったのですが断念しました。
セメンチェクは6~8年前(←随分幅がありますけど)に、チョン・ミュンフン指揮のカルメンにユリア=モンゾンの代役で出ていました。キャストが大幅に入れ替わった公演で、シュロットも誰かの代役でエスカミーリョでした。
まだ若かったのだと思いますが、小作りというか、強烈な個性があるカルメンではありませんでしたが、指揮の勢いの良さが際立っていて、公演全体としては良かったです。
返信する
あぶな~い (sora)
2011-03-02 23:07:34
ヴェントレも歌ったのですか!
それはそれは、、、結局どうだったのでしょうか、、、。
彼は新国のトスカで聴きましたが、結構雑なところがあるので、、、でもなかなか暑苦しくてかわいいんですよ(^^)>>
確か次?次次?シーズンだかの新国のなんか重要な役をやる予定だって、どっかで読んだ気がします。それは危険な賭けじゃないだろうかと思った記憶が。。。
madokakipさんがカウフマンを聴けて良かったです(ほっ)。ヴェントレがメッタ刺しにならずに済んで良かったです(笑)
返信する
ほっ・・・ (Kew Gardens)
2011-03-02 23:23:13
おかえりなさい! このブログに立ち寄られるみなさん同様、20日にKaufmannが歌うかどうか、ひやひやしていました。 スカラ座のNoticeを見たときは、どきっ。 15日のアントネンコに、サンドラ姉さんの代役を見た時は、いずれかが20日にでてきたら、大西洋超えてまで公演を観に行ったMadokakipさんは・・・。 想像するのも恐ろしかったです。  

>メトの音響に慣れた耳にはものすごくダイレクトに、かつ豊潤に聴こえ、
スカラ座の平土間って、歌手に優しいというか、ちゃんと声がオケの上を飛んでくるように、私は感じました。 場所によって、聞こえ方違うのかもしれませんが。 Kaufmannだと、平土間ではかなり空気がびりびりした感じがするのかしら? 

>過度に忙しいスケジュールで、声を酷使しないことだけ!
全く同感です。これからのワルキューレもですが、日本の公演は何とかのりきってほしい。 できれば、声の調子もキープして。

>彼がこんなに舞台で燃えたところ、見たことがありません!
Lucic、良かったんですね。 演技もできるってことですか? DVD見ている限りでは、ちょっと物足りなかったのですが、Salzburgが余計楽しみになりました。 

>おまるには盛大な拍手が送られ、
おまる君は、バレンボイムの秘蔵子というか、彼が強力にバックアップしているとか、どこかで読みました。 ダイヤモンドの原石なのか、単なる石炭なのか、これからでしょうね。 そのうちMETにも登場?

前編にありましたが、ショートブレークなのに、イタリアも堪能されたようですね。ベルガモは、昔の佇まいがそのまま残っていて、私も好きな街です。 お店の人も、変に観光客ずれしていなくて、感じが良かったように記憶しています。 

ところで、マルペンサ空港からは、シャトルバスで中央駅にでて、そこからタクシーが多分経済的ですね。 バスは、往復でも確か12ユーロくらいですから。 でも、ぼられなかったようで、よかったじゃないですか。 来シーズンも大陸出張レポートを期待しています。



返信する
お待ちしておりました! (Ree)
2011-03-03 08:12:47
Madokakipさんのスカラ座レポート、心待ちにしてました!
そして、20日にはちゃんとカウフマンが出演してくれて本当に良かった!

Kew Gardensさんがコメントされているように、Lucicが好調で演技も素晴らしかった、というのも嬉しいお知らせでした。
夏のザルツブルグ音楽祭、Lucicのマクベス2回聴く予定なので、彼の演技も含めしっかり鑑賞してきます。

ミラノ遠征の後で、溜まったお仕事片付けられるのに更にお忙しい毎日かと思いますが、ご無理のない範囲でブログの更新をなさってくださいませ。楽しみにしております。
返信する
頂いた順です。 (Madokakip)
2011-03-03 17:06:30
名古屋のおやじさん

まあ、長野の『サロメ』、おまるが指揮だったのですね!
彼は多分どの観点から評価するかで、その答えがまちまちになるタイプの指揮者じゃないかな、と思います。
私もテンポの取り方とか、大きな構造の眺め方なんかは、なかなかセンスがあるな、と思いましたが、
技術がまだまだつたないですね。

>カウフマンは舞台で見るべき歌い手だと確信し(実はCDでの印象いまいち)

私も今、彼のCDはほとんど聞かないんですよね、、というのもCDでは彼の良さの半分も伝わらないので、、。
絶対に生の舞台で見て・聴いて頂きたいです!!

『トロイア人』、皆さんが口をそろえて素晴らしかった、と仰っているので、大変な名演だったのですね。
そうなんですよ、セメンチャクは生で聴くと割りとリリック寄りなんですよね。
今後、どういうキャリア・パスを進んでいくのか、楽しみです。


みやびさん

今回の顛末を気にしてくださったみやびさんをはじめとする皆々様に本当に感謝しております!

>カルロ・ベントレだったら、レポの気合の入り方に微妙な差がみられたかも

気合の入り方に微妙な差、どころか、ベントレだったら、レポートを書いてなかったかも!、というパターンもあり得ます(笑)
本当、はるばるミラノまで行って、アントネンコやベントレ、それにソンドラ姉さん(!)が出てきたら、泣くに泣けないところでした。

糞トスカに関しては、多分ボンディ自身にも、“ちょっとまずったかな、、。”という自覚があるんじゃないかな、と思うんですよね。
彼を評価している人ですら、この『トスカ』はいかんよ、、という意見が多かったですしね。
本文に少し入れましたが、メトでリハーサルしている時は、オペラの筋すら頭にきちんと入っていなかった、って言うんですよ。
ふざけるな!って話ですよね。

>チェスなんかやってたら嫌ですぅ~

(笑)ところが、これでも、あの射撃練習に比べたらましなんですよ。
射撃練習自体もばかばかしいですが、その前で、ボロに包まって寝ているカヴァラドッシの姿のまた間抜けなこと、、、。
メトの昨シーズンの上演の時の話ですが、アルヴァレスは相当恥ずかしかったのか、寝顔をあまり見せてくれなくて、
ずた袋のようなものの中でもそもそと動き回ったりしていましたが、
カウフマンは、客席に正面きって寝顔を見せ、オケの演奏の間、微動だにしないんですよね。
この辺にも、歌では同じ位優れている二人でも、演技人としての差が出ていると思うんですよ。


soraさん

>ヴェントレも歌ったのですか!

そうみたいですよ、スカラのサイトによると!
出来はどうだったんでしょうね。今ざっとネットで見てみましたが、17日の公演の評はあまり存在していないみたいです。

>でもなかなか暑苦しくてかわいいんですよ(^^)>>

これは容姿ですか?それとも歌、、?
多分、どんなにかわいくても、もし私が鑑賞した日にこの人が登場していたならば、
もうメッタ刺しもメッタ刺しも、、(笑)
カウフマンを聴けなかった悔しさと相まって、大変なことになっていたと思います。
お互いのために、彼が17日しか登場しなかったのは幸せなことでした!


Kew Gardensさん

>20日にKaufmannが歌うかどうか、ひやひやしていました

歌わなかったらMadokakipが暴れるぞー、これは!!と!(笑)
もう私もですね、最悪、カウフマンが歌わなかったら、自棄食いモードの旅にテーマを変更する心の準備を進めておりました。
結局、良い公演を観れて、気分が高揚し、夜はすごい量をやっぱり食べてしまったのですけれど!
まあ、私が暴れることを別においても、皆様も、他の歌手ではなく、
カウフマンの舞台がどうだったかをお知りになりたかったのではないかな、、と思うのですが、、。

メトの平土間は音が拡散したり、あと、あまり前の方に座ると、頭の上を音が飛んで行ってしまうような感覚が起きる時があるのですが、
スカラは音がきちんとあの建物の中に溜まって響いている感じがするというか、
私には最初、大きく聴こえたのですけれど、それは決して不快な大きさではなくて、
全身音にくるまっている感じで、幕が進むにつれて、それが気持ち良くなっておりました。
>Lucic、DVD見ている限りでは、ちょっと物足りなかったのですが

いや、メトでもずっと歌は良いのに演技が物足りなくて、
私はこの人、あまり演技が得意じゃないんだな、と決め付けていたんですよ。
それがとんでもない!!
気が乗ると、すごい演技を出してくる人だということが、今回、良くわかりました。
まあ、彼は歌の方も気が乗った時とそうでない時の出来が激しく、
なかなかの気まぐれさんです。
ザルツブルクが彼の気が乗った時に当たりますよう、お祈りしております!!

>おまる
>そのうちMETにも登場?

若者好きのゲルブ氏ですから、私も同じことを思いました!
ただ、バレンボイムと結びつきが強い、ということであれば、
バレンボイム自身があまりメトとは強い繋がりがないので、なかなか大西洋を渡っては来ない、
ということもあり得るかもしれませんね。

はい!もう今回は滞在期間が短いゆえ、朝から晩まで色々なことを詰め込んでしまいましたが、
本当に楽しかった、、、ベルガモ、本当に素敵な街ですよね。また行きたいです!

>シャトルバスで中央駅にでて、そこからタクシーが多分経済的ですね

そうそう、これが一番ですよね。ミラノは私、意外と(といっては失礼ですけれども)、
交通関連は整備が行き届いていて、上手く回っているな、と思いました。
タクシーなんかも、すぐ来てくれますよね。
NYは本当、地下鉄も電車もだめだめで、第三世界みたいだと思います。
利用すると必ず頭から蒸気が吹き出る事態になるので、できるだけ利用せずにすむよう考えてます。
(だからメトにもキャブになってしまう、、。)


Reeさん

ありがとうございます!!
本文にも登場しているリヨンの獣医さんなのですが、この公演後、時々メールでお話するようになって、そこで伺ったのですが、
何と、彼が滞在しているホテルで、公演の翌日に朝食を食べようとダイニングに降りていったら、
なんと、カウフマンが一人ぼっちで朝ごはんを食べていたそうです。同じホテルだったんですね。
彼が“寂しく悲しそうだったので”(獣医さん談)、近づいて言って、公演、素晴らしかったですよ、と言うと、
嬉しそうに、“完璧なフランス語”(獣医さん談)で、答えてくださったそうです。
カウフマン、悲しそう、、、って、なんとしたこと!!!
もう、声をかけてくだされば、朝食をご一緒しましたのに!(もちろん獣医さんとではなく、
カウフマンと!)と、
石○谷さん入ってしまう私でした。
まあ、オペラ歌手というのは、孤独な職業ですよね。
その犠牲(本人だけでなく、ご家族も、、)のもとに、
今回のような良い公演を聴かせて頂くわけですから、我々観客は感謝せねばなりませんね。

ルチーチのスカルピア、予想以上に良かったので私もびっくりしてます。
カウフマンもルチーチもそうですが、やはり、スカラで『トスカ』に出演する、というのは、
特別な意味があるみたいで、
カーテン・コールの時にすごい歓声と拍手が上がった時には、
カウフマン、ガッツポーズで本当に嬉しそうでした。
観客の熱狂度ではNYも負けてなかったと思うのですけど、ガッツポーズはなかったですからね、、
やはり、スカラのイタリアン・レップで、観客のYes!を勝ち取るというのは、歌手にとって、すごく大きな意味のあることなんだな、というのを実感します。
ルチーチも、スカラで歌っている、という良い意味でのプレッシャーが、
今回のような良いパフォーマンスに繋がったのかな、と思います。
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はじめまして! (amanamour)
2011-03-03 20:23:50
はじめまして!カウフマンを検索していてmadokakipさんのこちらのブログに出会ってしばらくになります!!今回はスカラの様子がよくわかって本当に嬉しくて思い切ってコメントしています。日本にいて、しかもドイツ語が読めないと、触れられるカウフマンの記事が少なくて辛いので、madokakipさんのカウフマン祭り(!)の記事も何度も読み返してます~。ニューヨークタイムズなどの新聞記事を検索するのも、こちらのブログで教わった幸せです。カウフマン祭りでmadokakipさんがおっしゃっていた、「やはり生で!」のお言葉に触発されて、日本での公演はいまのところ同一演目を2回ずつ行く予定なのですが、なんといってもキャンセル心配でなりません。スカラの記事を読んで、全日程チケット購入してしまおうかしらと悩んでしまいました・・・。ひとりごとみたいになってしまいましたが、今後も、ぜひカウフマン関連の記事をどうかよろしくお願いします。なんとなくオペラを見たり聴いていたりしていた私にとって、カウフマンはmadokakipさんにとってのカラスなのです。
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ミラノのホテル (Ree)
2011-03-03 20:42:13
カウフマンがホテルのレストランで一人で朝食を食べていたなんて・・・
ルームサービスではないのが驚きです!
ところで、Madokakipさんのお知り合いの獣医さんは、カウフマンに何語で話しかけられたのでしょう?
やはり英語かドイツ語ですよね?
それに対してフランス語の返答が返って来たとは、カウフマンは獣医さんのフランス語訛を聴き取ったのでしょうか??

それにしても、そのホテルは要チェックではありませんか!
次回、もしMadokakipさんがミラノまでカウフマンを聴きに行かれる時には、是非そのホテルにご宿泊下さいませ。

カウフマンのオペラだけでなく、一人で食事している「寂しくて悲しそうな」カウフマンとMadokakipさんが、朝食をご一緒した!なんてレポートを次回は期待しております!?
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ルチッチ! (Sheva)
2011-03-04 13:02:47
おかえりなさい 記事UPありがとうございます!そうですか、ジェリコ・ルチッチが本気を出してたんですね。そりゃスカラですもんねえ~(笑)
でもルチッチが一番好きな歌劇場はMETのはずですよ。METの暖かいお客さんが好きなんだと思います。彼自身暖かいすごくいい人柄ですから。クールなパーぺとは違います(笑)。別件ですがパーぺは日本でも非常にクールで逆に英語の通じるNYの方がまだお茶目にしゃべっていたように思いました。
今回ルチッチ情報が読めてうれしいです!カウフマンが初日降板したので評も見つけられないし。イタリア語の新聞もよくわからないしで…
とにかくカウフマンが出てくれて良かった!
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おかえりなさい♪ (mami)
2011-03-04 17:59:06
カウフマン@スカラ座登場で、よかった!みなさんのお祈りパワー全開ですね。
それに、Madokakipさんの感想も伺えて嬉しいです。

もちろん、今回は、ボンディ演出がスカラ座でどう変化しているか、ということがお楽しみ、だったのでしょうが。感想を伺っていると、「音響」の違いの印象をより強くもっていらしたようですね。
私も、スカラ座で初めて聞いたとき(トスカでした)。スカラ座だから、この熱い演奏なのか??とも思いましたが、すぐに、これは音の響きが違うなあ、と思いました。そういうことも含めて、やはり違う箱へ出張する、というのは、楽しみですね。食べても美味しいし@ミラノ、一足のばせば、素敵なところいっぱいありますしね。

カウフマン、これで同じホテルで、朝起きて、、、寂しそうに座っているのをMadokakipさんが見つけていたら、どうなっていたかしら、ふふふ。と想像してしまいます。それにしても、そのような偶然があった、フランス人獣医さんと隣同士になり、お知り合いになれるというのも、Madokakipさんならでは、ですね。素敵♪ そこまで偶然がきたら、さらなる偶然まで、あと一歩!楽しみにしています。
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