かのあゆブログ

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VAIO Phoneの微妙感について

2015-04-19 11:23:17 | Android

先月3月に満を期して発表された「VAIO Phone」。ソニーから独立後初となる「VAIO」ブランドのスマートフォンで、発表前にパッケージのみ公開するなど期待をあおり登場したもののふたを開けてみれば発表と同時に回線提供元のMVNOキャリアである日本通信の株価が下がるなど非常に評判が悪い状況になっています。

個人的にもあまりお勧めできる端末ではないのですが、その理由についていろいろまとめてみたいと思います。

  • 単なるミッドレンジ機なのにAscend Mate 7より高いバカにした一括価格
    VAIO Phone自体はQualcomm SnapDragon 410に2GB RAM、16GB ROMという構成のいわゆる「ミッドレンジ」機なのですが一括販売価格が51000円(税別)という正直ぼったくりのような価格になっていること。これで日本通信の中の人は「ストライクゾーンど真ん中」と言っているので本当バカにしている感があるのですが、参照までに同じくミッドレンジ機でRAM2GB構成で「コストパフォーマンスが高い」と評価が高いASUSのZenfone5 LTE 日本版の価格は28944円、日本で正式な認証を通したSIMフリー端末の中でオクタコアプロセッサを搭載したハイエンド機Huawei Ascend Mate 7が49800円なのでいかにこの単なるミッドレンジ機の値段がぼったくりなのかわかると思います。明日には日本投入が発表される、さらにスペックが向上したZenfone2国内版ももこの機種以下の値段になるはずなので…
    「分割なら通信制限なしのプランでもそれなりに安いから分割で買え」ということなのかもしれませんが後述の理由でこのミッドレンジ機を2年使うことを強制されるので正直分割でもあまりお得感はないと思います。高すぎ。
  • Quantaのリファレンスデザインそのままの”VAIO”っぽくない手抜きな本体デザイン
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    VAIOPhoneはVAIO株式会社がデザインした機種ではなく、実はハードウェアメーカーであるQuantaのリファレンス機がもとになっており、同じリファレンス機を基にしたPanasonicのELUGA U2とほぼ同じデザインという手抜きデザイン。このELUGA U2も同じリファレンス機がベースなのでスペックもVAIO Phoneと同一なのですが価格はミッドレンジらしく3万と良心的な値段で売っており、さらにVAIOPhoneが純正のAndroid 5.0.2をそのまま搭載しているのに対しELUGAは日本で展開していた同ブランドの特徴だったタッチアシストやオリジナルUIなどでしっかりと差別化していたりします。
    この機種はQuantaのリファレンス機に「VAIO」ロゴを付けただけの機種なのでデザイン性もくそもないです。これでELUGA U2より2万高くなっているのですから非常にバカにしているといってもいいと思います。
    ある意味これを出したことで新生VAIOブランドに傷をつけてしまった感は大きいので出さないほうがよかったと思うのですが…
  • ぼったくりミッドレンジ機を2年間強制で使わざるを得ないSIM縛り制限有
    この機種を提供しているのは日本通信で、回線はdocomoのMVNOであるb-Mobile。通信プランとしては高速データ通信料1GBのプランが980円、高速データ通信制限が全くないプランが1980円で安い…のですが、実はVAIOPhoneセットプランはSIMカードにIMEI制限がかかっていて、VAIOPhone以外の機種では使えないものになってしまっています。かつてイーモバイルがGL07Sで途中から同じ制限をかけてユーザーから非難されていましたが、日本通信はそれと同じことをやってしまっているわけです。
    それでもGL07Sの場合は途中でワイモバイルからおなじAPN接続設定で使える302HWが登場したいのでいいのですが、本機の場合たぶん後継機は出ないので2年間この高いミッドレンジ機を使うことを強制されます。端末性能に満足できなくなったら端末だけ買い換えてSIMを差し換えて使うという、SIMフリー+MVNO端末ならではのメリットは全く生かせないことになります。
    それを考えると全然お得感はないですね。どうでしょう?ちなみにVAIOPhone自体はSIMフリー端末ですが、端末単体で売っていないのであまり意味がない仕様になっています。
    そもそも日本通信(b-Mobile)の評判自体最近非常に悪いことになっているので…

別にミッドレンジらしい適正価格3万程度)で売っていれば素のAndroid 5.0.2”Lolipop”が搭載されていること自体は下手にカスタマイズされて使いづらくなるよりは評価すべき点だと思いますし、「VAIOらしさがない」デザインも目をつぶって評価してくれる人も多かったはずなのですが、価格設定自体を間違えてしまったこと、中の人のはずれまくった「ストライクゾーンど真ん中」発言などでかなり評価を落としてしまっている端末だと思います。

正直この機種より素晴らしい端末はほかにたくさんありますし、docomo版XPERIA Z3 Compactの中古もこの機種以下の値段で売っていたりします。これを5万で買う価値は全くないと思います。個人的に今年前半のワースト端末にランキングされていもいいんじゃないかと思います。