今日もミューズが微笑んで

歌うように暮らしたい。アートの道探しを楽しむJasmineのきままな日々。

目黒のこどもたち

2010-06-20 | アートこぼれ話
今年から目黒区芸術文化振興財団のイベント運営のお手伝いをしていますが、今日は中高校生対象の演出家平田オリザさんのワークショップ。
彼のワークショップの素晴らしさは演出家になったT君からも聞いていましたが、なかなか自分自身が受ける時間がありませんでしたので、こんな形で接することができたのはとてもラッキー。

さて、今日のお仕事は受付。
子どもたちが来たら、名前をチェックして受講料1,000円を受け取り領収書を渡す。そして名札を渡す。
今日1日だけということもあってか出足はよく、欠席は一人だけ、13時から20時半までという長丁場ですが、20名以上の参加者です。

参加する子どもたちのパターンは2つ。
演劇部などに所属していて自ら受けに来た子。友人と一緒に来ていて明るい。
ちょっと内気なタイプで親に連れられて来る子。表現教育を通して人見知りを直したい、そんな感じかもしれません。

受付が終了してから私も聴講させてもらうことに!ワクワクしながら会場に入りました。
ちょうど私も経験した「信頼関係作り」のゲームをやっていました。
2人ずつ組んで一人が後ろに倒れ、一人がその人の背中側で受け止める、ってヤツね。
演劇のワークショップでは、演技の勉強に入る前に、必ずこうしたゲームをやりますね。会社の研修なんかもそうですが、チームワークを学ぶわけです。舞台はみんなで作るものですから。

ゲームもやさしいものから複雑なものへ、そしてだんだんイマジネーションが必要な内容になり、やがてテキストに基づいた演技の勉強にとつながっていきます。
そこに(実際の舞台の現場でも・・・)いる人たち皆が同じイメージを持つことの難しさ・・・。
これは演劇の場だけでなく、音楽もそうだけど、関係のない仕事でも一緒だなぁと、今、様々な問題を抱えている私は、ハッとしたりドキッとしたり、演劇の勉強というより社会の中で生きていくうえで大事なことが凝縮されていたように感じました。


「経験しないことはできない(イメージもできない)。でも舞台の現場では体験していないことをやらなければいけない。だから、君たちのような心が柔らかい年代のうちに映画や舞台をたくさん見て疑似体験をたくさんしてほしい」と平田オリザさん。


途中、前回のお手伝いした弦楽アンサンブル参加の子どもたちの本番をのぞきに大ホールへ・・・
こちらは小4~高校生までの子どもたちが月2回1年間の練習を重ねた成果の発表会。
部活だ模擬試験だと忙しい子どもたち、練習時間をやりくりしてのアンサンブル。目黒という土地柄もあり、お稽古で弦楽器を習っている子は多いけれど、個人レッスンなので、こうやって、違う楽器のメンバーと1つの音楽を作るのはおそらくこれが初めて。みんな一生懸命演奏していました。
音楽も演技も手段こそ違うけど、目指す方向は同じ。。。
1人より大勢のほうが迫力のある演奏ができる。異なる楽器とのハーモニーはより表現力も強くなる。みんなで演奏する喜び。たくさんの収穫があったことでしょう。

そういえば、平田オリザさんもワークショップの中で劇のことを「アンサンブル」と呼んでいました・・・

目黒に限らず、行政によるこうした子どもたち向けの芸術活動は盛んになっていますが、なんでもデジタル白黒はっきりの世の中に生きる子どもたち、だからこそ、芸術に触れることは大事だなぁと・・・・
そして今からでも遅くない、大人もね。

来月もワークショップと発表会があるそうなので、子どもたちの変化を見てみたい。

17時まで見学して、今度は自分のレッスンに向かったのでした。

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