だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

ジョーとジェッド

2005-11-22 21:11:30 | 映画
赤い気球、赤いザクロ、赤い凧、赤い服、赤いランプ、赤いバス、赤いトマトソース瓶、赤い血… 映像の中の赤は、とても意味があります。かつて「シックス・センス」でも、赤が意味を持っていましたね。でも今回の赤は、冒頭のシーンこそが見る者の心に深く染み込みます。

映画のタイトルは、「Jの悲劇」。この映画については15日のブログにも書きましたが、原作がイアン・マキューアンの『愛の続き』 偶然、出会ってしまった気球の事故。その場に居合わせた男たちが、気球の上昇を止めようとロープを引くのですが…。

この冒頭シーンのインパクトは、かなりなものです。すっかり映画にのめり込んでいました。強烈!しかも静かに…。それまでの平凡で幸せな生活は、一変。主人公のジョー(ダニエル・クレイグ)は、事故で出会ったジェッドという、男に付きまとわれる事になるのです。いつも自分の周りにいるジェッドとは、いったい何者?

ジョーは、結婚を考えていたクレアにも見放されてしまいます。いつまでも頭から離れない事故の様子、そしてジェッド。ストーカーのようでもあり、異常者のようでもあり、演じるリス・エヴァンスは静かな狂気を、見る者に伝えます。こ、こわっ!

監督は「ノッティングヒルの恋人」のロジャー・ミッチェル。クレア役はサマンサ・モートン。他にビル・ナイ(個性派!)やスーザン・リンチが共演。この映画を心底、気に入ってしまった私は、原作者イアン・マキューアンにも興味津々。読んでみたい!

『最初の恋、最後の儀式』 (サマセット・モーム賞受賞)
『セメント・ガーデン』 (映画化「ルナティック・ラブ」)
『異邦人たちの慰め』 (映画化「迷宮のヴェニス」)
『時間のなかの子供』 (ウィットブレット賞受賞)
『イノセント』 (映画化「愛の果てに」)
『黒い犬』
『アムステルダム』 (ブッカー賞受賞)
『贖罪』 『土曜日』 (共に映画化製作中)
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2 コメント

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こんばんは (あん)
2005-11-26 17:35:47
これって愛の話ですよね。逸脱し暴走する愛、怖かったー!エヴァンスが怪演でしたね。Tb失礼します。
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終わらない愛 (linlilin)
2005-11-26 23:12:30
あんさま。コメントとTBをありがとうございました。この映画は、じわじわと体の奥底に響いてくる映画だと思います。映像の素晴らしさに感動です。冒頭の赤い気球をはじめ、赤の使い方が際立っています。かなり気に入っています、はい。
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