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だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

“黒き猫”に会いに…

2014-08-08 21:47:09 | 展覧会
菱田春草(明治7年/1874年9月21日~明治44年/1911年9月16日)は、明治時代の日本画家。本名は三男治(みおじ)。明治23年/1890年、東京美術学校に入学。

現在の東京藝術大学、当時の校長が岡倉天心でした。横山大観や下村観山の1年後輩だった春草は、ともに岡倉天心の門下生です。ご存じの方も多いと思いますが…

天心が校長を辞任した1898年/明治31年、天心、大観、観山、春草は学校を去り、日本美術院の創設に参加します。しかし春草は36歳という若さで夭逝(ようせい)します。

春草の残した作品を目にする度に、本当に残念でなりません。今年、春草生誕140年を記念して、大回顧展が開催されます。東京国立近代美術館の「菱田春草展」です。

春草、大観、観山たちは、日本画に欠かせない輪郭線を廃した“無線描法”を試み、“朦朧体(もうろうたい)”と呼ばれました。この展覧会では、その代表作が数々展示されます。

展覧会の構成は、第1章:東京美術学校の時代、第2章:日本美術院の時代、第3章:外遊、そして五浦へ、第4章:代々木の時代。みどころは、重要文化財の4作品。

『王昭君/おうしょうくん』(1902)、『賢首菩薩/けんしゅぼさつ』(1907)、『落葉/おちば』(1909)の連作5点、そしてポスターの『黒き猫』(1910)です。

“猫”作品には、他に『柿に猫』(1910)、『黒猫』(1910)、『白き猫』(1901)、もう1点の『黒き猫』(1910)もあります。作品は、展示期間があるのでチェックを忘れずに。

その他、『水鏡/みずかがみ』(1897)、『菊慈童/きくじどう』(1900)、『雀に鴉/すずめにからす』(1910)、『松に月』(1906)、初公開の『林和靖/りんなせい』(1900)

こんな素晴らしい100点を超える作品が一堂に揃い、見ることができるなんて!個人蔵もあるので、このチャンスをお見逃しなく。そしてあまりに早く亡くなった春草を偲びましょう。
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