だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

チラシも黒です。

2005-09-03 22:02:39 | 映画
1994年2月のことでした。渋谷の文化村にある映画館ル・シネマで、「さらば、わが愛」が公開されました。それまでも香港映画のアイドルとして、また人気歌手として多くのファンをうっとりさせていた、レスリー・チャン(当時は、レスリー・チョン)が、中国映画に主演!しかも演じるのは、京劇の女役♪

「さらば、わが愛」の監督は、中国映画界でも有名なチェン・カイコー(陳凱歌)。「黄色い大地」「子供たちの王様」「人生は琴の弦のように」「花の影」などの他、「始皇帝暗殺」「キリング・ミー・ソフトリー」「北京ヴァイオリン」などのハリウッド資本の映画も、監督しています。

レスリーはもともと女性的な美しさを持つ、本当にハンサムな、と言うかきれいな俳優さんでした。香港映画では、そのレパートリーの広さは驚異的!アクション、コメディ(←おふざけ含む)、シリアス、歴史物、スポーツ物、涙物、善役、悪役などなど。本当に大好きでした。

「さらば、わが愛」は、以前からファンだった私も、すっかり夢中になるほどの素晴らしい作品でした。1993年のカンヌ映画祭で、最高のパルムドールを受賞し、アメリカでは第51回ゴールデングローブ賞の外国語映画賞も受賞しました。

映画好きの方は、もうご覧になっていると思うのですが…。1920年代後半の少年時代、小石頭(シャオシイトウ・段小樓)と小豆子(シャオドゥズ・程蝶衣)の2人は、京劇養成所で厳しい訓練の日々の中、お互いに好意を持つようになります。

やがて成長して、舞台での人気を果たすのですが、時代は戦争、新中国成立、文化大革命へと進んでいくのです。時代に翻弄される2人の姿は、感動と焦燥と孤立感を感じずにはいられませんでした。

そんな「さらば、わが愛~覇王別姫~」が、期間限定レイトショーで「ル・シネマ」に帰ってきます。今はもう、レスリーはこの世にいません。しかし、私の心にはいつまでも、その美しさのまま残っています。残念なのは、新作が見れないこと。本当に残念で、悔しいです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする