眠らない街

将棋、サッカー、スノボ、マンガとちょっぴり恋愛話など。

ナビスコ準決勝東京-清水戦2ndレグ~戦前

2009年09月07日 | FC東京&サッカー
この試合の前、東京と清水どちらが強いかと問われれば、東京サポであっても「清水」と答えた人は多いと思う。

清水と広島の2チームは、自分たちのサッカーが染み付いている。
ぶれない、見失わない。

東京は、6、7月に8連勝したものの「日本一面白いサッカー対決」の広島戦で、広島のドン引きサッカーに調子を狂わされた。
名古屋のストイコビッチ監督に、
「新幹線と各駅停車」
と言わせた攻守の切り替えの早さ、判断力、ハードワークは、広島戦の後半で見る影もなくなっていた。

川崎戦、前半まずまずの戦いをしたものの、FC東京のサッカーは広島戦以前には戻っていなかった。
微妙に遅い。新幹線がロマンスカーぐらいになっていた。
また、この試合の後半、川崎のプレッシャーにずるずる下がってしまい、2ndボールが拾えない。
東京が「人もボールも良く動くサッカー」「つなぐサッカー」を指向していても、東京を支えているのはファーストディフェンスと2ndボールを拾うことだと思う。
川崎の攻撃のプレッシャーに、出足は鈍り、ラインは上げられない。
2ndボールはことごとく拾われ、マイボールをあっけなく失う。
決勝点はロスタイムにGKの股間を抜かれたアンラッキーなものだったが、結果は順当だった。
川崎の攻撃陣に対峙した東京は、ビビりまくってズタズタにされた。

横浜戦、広島に狂わされ、川崎にズタズタにされたチームは、何も出来ないままスコアレスドロー。
この試合のGK権田の感想で、
「ボランチと最終ラインの間でボールを動かすことが出来なかった」
というのがあったが、まさにその通り。
スピードも動き出しも決断も足りなかった。

山形戦、やはりどこかでチームの歯車は狂ったままだった。

鹿島戦、あっけなく2点を取られ、鹿島の省エネサッカーに付き合う羽目になった。
しかし、大竹投入後、
「もうやるしかない」
というスイッチが入ったように見えた。
スコアこそ1-3だけど、カボレが挙げた1点に至るサッカーは、怖がらずに縦パスを入れて、選手全員がスイッチを入れて、連動した動きであげた1点だった。
負けたけれど、この1点で復調の気配を感じた。

大分戦、まだ完全復活ではないと思ったけど、勝ったので胸をなでおろす。
相手の最終ラインとボランチの間でボールを動かすことが出来るかが、東京の攻撃の好不調バロメータ。
出来ていなかったと思う。
シュート数の少なさ=アタッキングサードまでうまくゴールを運べていない・・・ということ。

「広島に狂わされ、川崎にズタズタにされた」
と書いたけど、逆に言うと、それで見失うチームなのだ。
東京は、まだ自分たちのサッカーが身に染みていない。未だ発展途上。

清水は成熟されたチーム。
ところどころ足りない部分は見え隠れするけど、Jで一番走り、Jで一番タフなチームだと思う。
東京が完成されたチームになれば、清水より上に行けると思う。
だけど、今、この発展途上の段階では、素直に清水が上だと思っていた。
正直、1stレグを同点に追いつかれ、決勝進出は半ばあきらめの心境だった。

スターティングメンバーを見るまでは・・・