laisser faire,laisser passer

人生は壮大なヒマつぶし。
楽しく気楽につぶして生きてます。

3がんばれ!9はがんばってるぞ!

2012-11-15 | kabuki a Tokio

錦秋舞踊公演@八王子昼の部行って来ました。個人的にはラストの予定。

自分的ラストの癖に、なぜか遅刻してしまい吉原雀は半分くらいしか見られなかった。ボーっとしてるうちに終わってしまった。至極残念。
芸談は、五反田までの自由質問がなくなってた。これは勘三郎の病状についてごちゃごちゃ突っ込まれるのがいやだったんだろうな、きっと。客に成りすましたマスコミとかいないともかぎらないしねw
秋の色種は、本当につまらないんだけど、そのつまらなさを楽しむことに成功w。
國久と仲之助は対照的な性格なんだろうな。きっちり真面目にやる國久、大雑把で適当な仲之助。と決め付けてみる。

近江のお兼


デキとしては五反田の夜の部がいちばんだったかな。この人、よくなったなあと思うとまた突然変になったり、相変わらず波がある。大原女・国入奴もそうなのだけれど、エプロンステージすらない舞台なので、花道で踊る振りがまったくできないのも踊りを魅力的でなくした一因かも。
やはりこの踊りはこの人のものじゃない。苦手演目の勉強のつもりで選んだのかもしれないけれど、勘ちゃんがどこぞの芸談で珍しくきりっとした顔で言っていたとおり「地方巡業でも本公演でもお客様にお金をいただいてお見せする芝居で勉強だなんてとんでもない!」と思います。
ま、お弟子さんに比べれば金取れる水準ではあったけどねw
綺麗なだけでちやほやされてるうちに、本当に実力つけておくれよ!
タイトル、最初は9も7も、にしたんだけど、やっぱりあとで7は取っちゃった。だってアレじゃ「がんばってる!」とは書けなくて。いや、がんばってるんだろうけど、役者は結果だから。

大原女・国入奴


見れば見るほど大変な踊りだ。
上半身の着こんだ状態に比べて、下半身はそのままなので、たぶんバランスがハンプティダンプティ状態。その上、ずっと面をくわえてるわけで、視界は50センチしかないらしい。そもそも面をくわえっ放しで10分以上踊るなんて、それだけでも信じられないし。無理。口が疲れるw
顔(表情)でごまかせるわけでもないし。男に振られた振りのところでも面はニコニコしてるのにちゃんと哀愁が出てたのはさすが。
いつかも書いたと思うがやはり、マゾじゃないとやらない演目だわ。
もう大原女が大好きすぎて、後半の奴は(個人的には)つけたし状態。
四回も見て、そのたびに「ああ、今度は大原女見ながら下にはあのすごい隈取があるんだぞ!ってニヤニヤしよう」って思うんだけど、いざとなるとしたの隈取、一切忘れちゃってる。それだけ大原女が魅力的ってことなんですよね。
奴については早替わり直後のすっきりした様を見せる状態が白眉。もう少し愛嬌があってもいいのにな、という思いは最終日(あたしの、ね)まで変わらなかった。

…というわけで父親の病状報道を気にしながらも、この日はまだそこまで深刻だとは思ってなかったので、まあ「息子たち、がんばれがんばれ」気分で見られたのですが・・・