laisser faire,laisser passer

人生は壮大なヒマつぶし。
楽しく気楽につぶして生きてます。

親バカンクロー

2012-11-10 | kabuki a Tokio

勘九郎七之助錦秋公演初日昼の部@町田見てきました。

あっというまに今日もまた同じ公演をゆうぽうとで見るわけで。(11/12)。

とっとと書いとこう。

吉原雀

素踊り。何がいいって、勘ちゃんの着物の色。浅葱をもっと淡くして、そこにひとたらし紫を加えて、銀鼠をかけたような、なんとも上品で深みのある、いい色です。この色が出たとき、染物屋サンはしてやったり!と思ったんじゃなかろうか。
この踊りそのものは、正直拵えして踊っていてもあまり良さがわからない(どうも廓物舞踊は、粋筋経験がないので、苦手)ので、ただただ勘ちゃんの衣装と手先と足もとをぼーっと見つめておりました。
弟くんについては、女形が板についてきたなあ、と。ここまで背を盗んで踊ってなかったよなあついこないだまで。

芸談

つまらん、おまえの話はつまらん。

は、名前が変わってもあまり変わってないw
頭がよくないのかおっちょこちょいなのか、ちゃんと考えずに話し始めて、とりとめがなくなって、クールに弟にまとめてもらう、ってパターンw
息子がお囃子で踊りだすとかめ組の見得決めるとか、熱っぽく語っていて、完全に親バカ。ここは叔父さんwも「うちの子wは愛読書が演劇界」とか言っちゃって叔父馬鹿決定。


秋の色種

弟子ーず踊り。中村屋の弟子ーずは本当に踊り駄目だなあ。旦那も若旦那も巧いのになんで?ちゃんと教えられないのかな?長嶋タイプかも。
紀伊国屋でちゃんとやってきた國久と、地歌舞伎の素養があるいてうがなんとか形になってるが四郎とノスケの仲コンビは・・・うーん。鶴松だけじゃなくて弟子にもちゃんと教えてやってください、中村屋さん。今はそれどころじゃないだろうけど。

近江のお兼


自分でやりたいといったらしいけど、力持ちのしっかり者、には見えないやね。父も兄もやってるからやりたかったのかもしれないけど、七之助の魅力を発揮する踊りはこういうのじゃないと思うなあ。お兼だから緑の拵えなんだけど、妹背山のお三輪に見えてしまって、やっぱりなよなよなのよ。
馬が出てこないのも残念だったけど、捕手が弱い女をいじめてるように見えてしまった。
晒しを振るところもまだまだいっぱいいっぱいで、うーん、こんなんなら演舞場の向こうをはって汐汲とかやればよかったんじゃ?と思っちゃった。

大原女・国入奴

三津五郎さんくらいしか踊ってない珍しい踊り、と勘ちゃん言ってましたが、あたしは翫雀さんで見ましたよ。
翫雀さんが花道に出てきたとき「うわああまた太った?」と超びっくりしたのでよく覚えてる。あれは、奴の衣装を下に肉代わりに来て、「ころころ太った可愛い女の子」を表現してるのよね。勘ちゃんがでぶでぶなので、わざとだと、よくわかりました。翫雀さんだと素なのかわざとなのかわかりにくいw
アレだけ肉着て、しかも面踊りの時間が長くて・・・これは大変でしょう。誰もやらないはずだw
よほどの踊り手かマゾじゃないかぎり。あれ?翫雀さんってマゾ?w
素朴で可愛い女の子、はお手の物。だけどお疲れ様でごじゃる。
女の子なのに倒立もどきwやっちゃって、そのときにつけ帯が取れたのは初日ならでは?
このまま拵え全部取れて、子供の時の供奴みたいに裸で踊る羽目になる?と一瞬期待心配したけど、それ以上着崩れることはなかった。残念。

生着替えのときも後見さんともどもちょっともたついてて、まあここらへんは数重ねるうちによくなるでしょう。奴は得意中の得意のはずなのだけれど、さすがに前半の大原女がハードすぎて、ややお疲れ?動きはともかく表情に生彩を欠いていたような。

いやあしかし、やっぱり勘ちゃんの踊りは見てるだけで疲れが取れて、万病に効く気がする。
どこぞの誰かににらまれるより、ずっと風邪が治りそうwww

 

町田市民ホール、兄弟会はほぼ毎年やってる気がするんだけど、年々客が増えてる。まあ今年は襲名効果もあるんだろうけれど、超満員に補助席まで出ていて、いやあ、父抜きでも補助席でるまでになったか、とうれしいようなさびしいような、微妙な感覚。

さてでかい箱のゆうぽうとはどうなのでしょうね。