錯乱坊の彷徨える日々

フィールドでの出会いに癒しを求めて…

沖永良部のツマムラサキマダラ

2019年07月20日 | 昆虫・植物
現在、ここ九州北部の西海上を台風5号が通過中と言うこともあって外では雨が降っている。
だから、お外の記事ネタが無い。
そこで・・・
今日最初の記事は沖永良部島に滞在中に採卵したツマムラサキマダラの卵と、その後のお話です。
それでは早速・・・


沖永良部の山道を歩いてるとツマム(ツマムラサキマダラ)の♀が何かを探すようにフラフラと飛んでいた。
で、その行動を観察し行きつく先を確認していると・・・・
それはリュウキュウテイカカズラのツル先でした。
は~ん、このツマムは産卵場所を探しながら飛び回ってたんですね。
ならば、このリュウキュウテイカカズラを探すとツマムの卵が得られるはず。
しかーし、こんな無数の葉っぱの中から卵を探すなんて無理。
なーんて思われるかもしれませんがツマムが産卵するのは決まってツル先から3つ目の葉っぱまで。
※画像の指て示した部分


おまけに、この柔らかくて赤い葉を付けたツルは意外と少ないときたものだから、そのツル先に展開した3つ目の葉っぱまでを丹念に探すことでツマムの卵を見つけることができるのです。
ただし、その場所っていう空間にツマムの♀が次々と訪れることが最大の条件ですけどね。


そして、その卵から幼虫が孵化してきた。
が!
運が悪いことに福岡へと帰るために荷物の整理を始めた16日の夜から自宅へ到着する17日にかけて孵化したものだから、その卵が先に孵化した幼虫に食べられて半分に減ってしまった。
いやぁ・・・
マダラチョウの仲間には、この悪癖があるんですよねぇ。
と、言うか、この悪癖があることは理解はしてたんだけど、これらの卵を小分けして持ち帰るだけのスペースが・・・・


で、今では加齢してマダラチョウ独特のツノができました。
あっ、それと・・・
ここ九州にはリュウキュウテイカカズラ(オキナワテイカカズラ)がないので、今は藤原定家が愛しき式子内親王の墓に絡みついたと伝えられるテイカカズラを餌として使っています。
それはそうと・・・
園芸種のハツユキカズラなんかも餌として使えますよ。

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