倉野立人のブログです。

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〈登る山は同じはず〉

2012-07-04 | インポート
7/3  Tue.
この日 「 長野市私立保育協会 研修会 」 が行われ、協会顧問の立場で出席いたしました。
同協会は、長野市内において、社会福祉法人などの法人格を有し、民間の立場で保育園を運営する団体で構成されるものです。
実は長野市の保育は、保育を必要とする子どもの約半数を私立保育園が担っている稀有な地域で、それだけに、各私立保育園は、強い自覚と大きな責任感をもって日々の業務に臨んでおられます。
この日の研修会も、いわばその〝熱意〟の延長線上に位置づけられるものと拝察され、第一部として、所管の 市 保育家庭支援課 による行政説明会、第二部として、保育士を育成される女子短期大学による講演がされ、それぞれ熱心な取り組みがされたところです。
ただ、その一方で、出席・傍聴した私、何ともいえない 「 かみ合わなさ 」 を実感し、今回の研修会を契機に、何というか〝努力〟を重ねる必要性を感じました。
会の冒頭、鷲沢市長が来駕され、祝辞を述べられました。
初めのうちは、各園の日常業務に敬意を表するもので、そこまではヨカッタのですが、挨拶の佳境になって、まさに今、保育業界の将来的な大きな課題で、今回の研修の課題にもなっており、今後さまざまな視点で慎重に議するべき 「 幼保一元化 ( ≒ 概していうと、幼稚園の保育進出の容認施策 ) 」 について 「 いずれにしても、幼保一元化は積極的に進めていきたいと思う 」 と唐突に発言し、あっけにとられる出席者を尻目に、次席があるから、と、言いっ放しで退席・・・その〝空気の読めない〟言動に、会場の空気は一気に硬直したのでした。
さらに、次の行政説明においては、職員の口(くち)から、聞きようによっては保育園運営を民間を行うことについて否定的とも取れる発言がされ、時間経過と共に、場の空気はどんどん固いものになっていくのが感じられたのでした。
いずれの発言も、それなりに根拠はあり、キチンと説明し直せば理解を得られるものでしたが、いきなり聞かされた言葉は、何というか電車の中でいきなり足を踏んずけられたような〝痛み〟があり、たとえ後で丁重に謝られても 「 痛かったものは痛い!」 と抗議したくなるような雰囲気のものでした。
市も私立保育園も、保育事業を、仕事の都合などで、家庭で止むなく育児のできない母親代わりを務める 「 親代わり 」 としての責任ある事業と位置づけ、それぞれ真剣に取り組んでいます。
それは、例えば、同じ山を登る、シェルパのようなものでしょう。
ときには励まし合い、ときには荷物を分け合い、共助の精神をもって、地域の宝である子どもの健全保育に、共通認識をもって臨んでいるハズです。
それが、ことば足らずやぶしつけな言動によって関係にヒビが入り、健全な保育の基盤が揺らいでしまうとすれば、それは不幸なことだと思います。
今回の研修会での〝流れ〟は、何か、今の長野市政の流れを象徴しているような感じがしました。
そのうえで、今後は、双方がなお一層のコミュニケーション、意思の疎通を図ることが肝要、ということを実感しました。
そのためにも、私たち顧問議員が、いわゆる〝潤滑油〟的な役割を果たさねば、と、改めて自覚を新たにいたしたところです。
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