5/30 Fri. [クラちゃんの起床時刻 5:05 AM]
識者会議である 「日本創成会議」 の 「人口減少問題検討分科会」 が〝このままいけば自治体が無くなる恐れがある〟とした 「消滅可能性自治体」 を発表、物議を醸しています。
「日本創成会議」 は、10年後の世界・アジアを見据えた日本全体のグランドデザインを描き、その実現に向けた戦略を策定すべく、産業界(労使)・学識者などの有志が立ち上げた組織で、日本の諸システムの総点検を行い、国民の立場から新しい日本を創るための提言を発信し、国民的議論を喚起することを目的に作られたそうです。
その中の 「人口減少問題検討分科会」 は、長期の人口動態を見据えた国のあり方・国家戦略を検討することを目的に設置され、人口減少社会を見据えた新しい国土開発(単なるインフラ整備とは異なる国づくり)のあり方・人口減少スピードをどのように抑えるか、また 従来の少子化対策にとどまらない総合的視点からの当面の政策のあり方などを検討する、としております。
そのうえで この分科会は 「20才から39才までの女性の人口指標」 を、出産を前提にした 「人口の再生産力」 と位置づけるなどし、それら 「人口の再生産力」 のある世代の女性が住み続ける自治体、対して 流出してしまう自治体を数値化したものです。
要するに、次世代を担う子どもを産む役割を担う 「人口再生産力」 を持つ女性が住み続ける自治体は存続できるけれど、その方々が流出してしまう自治体は、いずれ後継者が居なくなり〝消滅〟してしまう という論理だそうです。
その論理に基づき、2040(平成52)年に、それら世代の女性流出により、全国の896市区町村が 「消滅可能性都市 」 の危機に直面するとの試算を発表、このままでは 地域崩壊や自治体運営が行き詰まる懸念があるとして、特に東京一極集中の是正や 魅力ある地方の拠点都市づくりなどを行うべきと提言しています。
「消滅可能性都市」 一覧
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この発表には さまざまな見解が寄せられるところですが、いずれにしても言えることは、わが国のそれぞれの自治体は、(これらの試算なども踏まえて)少子化問題に真摯に向き合い、どのようにしたら 「わが町(街)」 に住んでもらえるか、安心して家庭を築き、いずれ家族を持とうか という気持ちになってもらえるかを訴求し、魅力あるまちづくりに努める認識を強めるべき ということでしょう。
そのうえで 私が強く思うのは、少子化対策は、単に 「生めよ増やせよ」 という ひと昔前の〝富国強兵〟的な考えは 今や通用しないという点です。
「人口再生産力」 があるからと言って、とにかく適齢期が来たら とにかく結婚して とにかく子どもを作れ、というような〝一方通行の論理〟を 今を生きるみなさんに押し付けてみても 「ハイ、分かりました。」 とはならないでしょう。
それぞれの多様な価値観を認めたうえで、結果として出産に考えが至る環境を整えることこそが、昨今の行政の責務であり、そのためには、ベースとなる福祉施策はもとより、ときに公共交通施策、ときにハコ物施策に至っても 「少子化」 を意識しながら 部局横断的・総合的に取り組むべきと思うところです。
長野市においては 「こども未来部」 を設置し、専(もっぱ)ら子どものことを考えるとしておりますが、専門の部ができたからそちらにお任せ、ではなく、その部が中心になって いかに全庁的に 「少子化」 に向き合うか、が肝要と思うところです。
折しも 「消滅可能性都市」 の話題が出ましたが、私自身、課題に対する部局横断的な取り組みの重要性を 市に質(ただ)していきたいと考えていたことから、少子化に対する全庁的な取り組みを事例に、来る6月議会の場で、議論の俎上にあげていきたいと考えています。
・・・。
それにしても、今回 発表された 「消滅可能性都市」 の響き・・・これまで出ている 「限界集落」 やら 「後期高齢者」 のように、あまりイイ響きではないな、と思うのは 私だけではないでしょう。
☆オマケ・・・「今年も飛来〝夫婦(めおと)カモ〟」
とある朝、お向かいの田んぼに 何やら動くモノが。
こないだは 「タヌキ」 に驚いたところでしたが、この日の朝のゲストは 「夫婦(めおと)カモ」 でした。
こちらのカップル、確か 去年も見かけた覚えが・・・水を張る前の乾いた圃場(ほじょう)を、お手々つないで?仲良くヨチヨチ歩いていきます。
圃場の端に水辺を見つけ、寄り添うように嘴(くちばし)をつけます。
ほっぺに チュー でもしているかの仲むつまじさは、何とも微笑ましい限りでした。
それにしても 拙宅周辺、さまざまな自然動物が現れること・・・意外と野趣に富んだエリアだなァと 再認識したところでした (^^)