7/30 Thu. [ クラちゃんの起床時刻 5:05 AM ]
◇ 「第14回NIE全国大会長野大会」を聴講しました。
7/30(木)~31(金)の二日間に亘り、NIE(Newspaper in Education/新聞を教育に)の全国大会が長野市で開催されたことから、聴講させていただきました。
NIEについては、新聞の社会生活における必要性を感じる私にとって、その新聞を〝教材〟として活用し、教育に反映する取り組みについて関心を高いところであり、これまでの何度か研究会などの見学をさせていただいておりました。
NIEは(当たり前ですが)学校の授業での教材として使われることが多いことから、研究会やこの日のような総会は、ほぼ100%が「学校の先生」です。
したがって私のような者は〝変わり種〟なのですが、たまたま私が〝かじりかけ〟の頃、長野県NIE協会の事務局長を、公私ともにお世話になっておるYサンが務められていたことから〝敷居を下げて〟いただき、以来 気軽にNIEの取り組みを学ばせていただいております。
会場の県民文化会館(ホクト文化ホール)は、全国各地から約1,000人近い教員を中心にした参加者が集まり、関心の高さを示していました。
NIEについては〝本家〟が広島大学にあり、そのせいか、取り組みは〝西高東低〟の傾向のようです。
それでも今回は長野市が開催地ということもあり、市内の小中学校をモデル校として、この機会にNIEの大切さが再認識されたそうです。
ところで私は、このNIEを、公民館活動に活用すべき、と常々考えております。
公民館に市民が集い、新聞記事を題材に意見交換・・・というと大げさですが「新聞記事を肴にしての茶話会」のような場を設ければ、日頃何気なく暮らしている者同士が、共通のテーマで意見を交わすきっかけとなり、いつもと違った「幅の広い(奥の深い)近所づきあい」の契機にもなるし、社会における問題意識の醸成にもつながると思うのです。
今後学校教育の取り組みを参考にしながら「地域におけるNIE」について、取り組んでいきたいと思ったところです。
開会式の後、記念企画として、諏訪中央病院院長で「がんばらない」の著者でもある鎌田みのる先生の講演が行われ(時間の制約がありましたが)こちらも興味深く拝聴しました。
なぜ鎌田先生とNIE,もっといえば「新聞」なのか、と最初思っていましたが、そのココロは〝つながり〟ということで胸に落ちたところです。
鎌田先生は、常々「4つのつながり」を提唱されているそうです。
それは、人と人とのつながり・人と自然のつながり・そして心と体のつながり、ということで、その「四原則」の中で新聞は〝心と体のつながり〟において大切な役割を果たしている、とのことでした。
つまり〝教養の動物〟である人間は、新聞などで〝学ぶ〟ことなく、漫然と生きていれば〝社会的教養〟のない、もっといえば、他者への思いやりや社会常識の欠落した独善的な(先生は〝獣の心〟と評されていましたが)人間ができあがってしまうことが危惧され、残念ながら、現下の殺伐とした社会状況が、まさにその〝危機的状況〟に近づきつつある・・・だからこそ今、われわれは新聞で〝学ぶ〟ことが必要である旨のお話をされました。
今、医師の先頭に立って、地域医療の維持に邁進され、人の心を診ておられるる鎌田先生ならではの、胸に響くお話でした。
鎌田先生の講演を通じて、新聞のもつ〝多面的役割〟を再認識し、自分も含めて、今後の社会生活に新聞をもっと活用すべく、取り組んでいきたいと思ったひとときでした。