倉野立人のブログです。

日々の活動を みなさんにお伝えしています。

〈積み重ね〉

2009-06-30 | インポート

6/29 Mon.  [ クラちゃんの起床時刻 5:55 AM ]

 

議会報編集委員会での編集作業 ‘缶ヅメ,でも終了せず・・・。

 

去る6/26をもって6月定例市議会が終わりました。が、やれやれ・・・とひと息入れる間もなく、議会報の編集作業が着手され、この日は登壇した議員から寄せられた原稿の読み合わせが行われ “缶ヅメ作業”になったところです。

 

長野市議会の議会報については、これまでも触れさせていただいておるとおり、議員が‘担い手,となり編集作業が行われます。すなわち、ややもすると‘事務局任せ,になりがちな議会報の作成にあたり、本会議で質問を行った議員が自らの手で原稿を作成し、さらに議員をもって構成される議会報編集委員会の委員が議事録に基づいた発言と原稿との‘付け合わせ,すなわち精査を行い、それを紙面に反映させます。

とりわけ、さきの12月議会から‘一問一答方式,となったことから、これまでの「質問通告文」と「答弁文」との単純な付け合わせから「言った、言わない」が吟味される‘議事録との整合,を図ることが求められ、各委員は執筆原稿と議事録を‘首っ引き,で見比べながら、あくまで議事録という‘事実,に基づきながら、基本的には可能な限り執筆議員の‘思い,を反映するべく編集を行っています。

 

ただ、いかんせん文字数に限りがあることから、長い議員では1時間に及ぶ本会議でのやり取りを‘凝縮,させなければならず、正直いって‘かなりしんどい作業,となっています。

 

それでも議会改革が進んだ結果での編集作業ですので、読者たる市民の皆さんに議員の努力が伝わるよう、これからも労を惜しまず取り組んでまいりたいと思います。

 

この日の作業は、丁寧な編集に務め過ぎたせいか(^^)作業に時間がかかり‘缶ヅメ,にもかかわらず作業終了に至らず‘翌日に持ち越し,になってしまいました (@@)

 

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ある意味で‘根気勝負,となりますが、少しずつ作業を積み重ね‘身近な市政,が皆さんに伝わるよう努めたいと思います。

 

 

 

水田の‘温暖化防止作用,

 

 

地域では、すっかり田植えが終わり、晴れた日は陽光に輝いています

 

 

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地域のおばあちゃんが、言い伝えとして「越後の田植えが終わると、信州の陽気がいったん涼しくなる」と言っていたのを思い出しました。

 

 

これって‘温暖化抑制作用,のひとつですよネ。

 

都会では「渋谷駅前で打ち水をしたら、一時的に気温が下がりました。」などど仰々しく報道していますが‘24時間打ち水状態,の水田には、温暖化を抑制する効果が内在していると言えるでしょう。

 

私たちに‘食,を提供手くれ‘命,を支えてくれる「田んぼ」ですが、時代のすう勢に伴い、今や環境をも支えてくれる役割が再認識されるようにもなってきました。

 

 

ただ、これだけ圃場(ほじょう)が水で満たされ‘打ち水効果,をあげているにも拘わらず、このところは梅雨明けを思わせるような夏日が続き、温暖化のスピードの早さを実感します。

 

 

古来からの自然の摂理だけでは間々ならなくなっているようです。温暖化の抑制には、やはり私たち一人ひとりの‘ちょっとした心がけ,の積み重ねが何より大切、と言えるでしょう。

 

 

オマケ・・・一心不乱のムクドリ

 

クルマを停めると、目の前に1羽のムクドリちゃんが。

非常に警戒心の強い鳥ですが、この時はこっちに気づいていないのか、一心不乱に草むらを探索ながら歩き回っています。

 

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そのうち、何だかこっちに近づいて来るようです。

 

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しばらくは見守っていましたが、どうにも時間がなくて、ソーっとクルマのドアを開けると「ワ、びっくりした!」という声が聞こえてきそうなほど大慌てで飛び去っていきました。

 

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きっとそこらの電線でゼーゼーしているのでしょう(^^)ゴメンね、ムクドリちゃん ^^;

 


〈まだまだ現役〉

2009-06-29 | インポート

6/28 Sun.  [ クラちゃんの起床時刻 6:30 AM ]

 

会合の開催にあたり、地域の重鎮に、正に‘重し,になっていただきました。

 

 

私の住む地区にある、二つの‘ムラ(自治会単位),が合同で集会を開催することとなり、ついては片方の‘ムラ,の公会堂を会場に開催することで段取りを進めていました。

会場をお借りし、通知を出す段になり、公会堂をご手配いただいた、片方の‘ムラ,の責任者に確認していただくと「ちょっと待て」ということになりました。

 

伺えば「通知のアタマに、両方の‘ムラ,を代表する人の名前を入れないと、特に向こう(のムラ)なんかは下(の立場)と思って誰もこねーゾ(来ないぞ)。」とのアドバイスをいただいたところです。

 

 

これは何より‘ムラ同士,が対等なお付き合いをしていることの表れでしょう。

公会堂をお借りする‘ムラ,が、‘わざわざ出かけて来る,もう一方相手の地区を思いやった発言に、地域を穏便(おんびん)のうちに運営する気配りを示していただき、改めて勉強になったと同時に、さっそく通知の差し替えを行いました。

 

 

そのうえで、片やの‘ムラ,の代表者は誰にしたらよろしいか伺ったところ、大正生まれの大重鎮の名前が挙がったところです。

そのお宅へ伺うと、ちょうど農作業の合間に帰宅したところにお会いすることができました。

さっそく会合の趣旨を説明し理解を求めたところ「名前を貸すのはイイが、おらァ行かねーゾ。」と‘半分,快諾してくださいました。

 

 

ヨク聞くと、2~3日前に自転車に乗ろうとしたところ、ご本人曰く「(漕)こぎもしね~と(こぎ出す前に)よろけて転んだ拍子に腰打って、歩くのしんどいんだ。」とのこと・・・。

「だ、大丈夫?」と聞くと「もう(日常生活には)何ともねェ。」そうです。

「ところでおじいちゃん、(年齢は)いくつですか?」と聞くと「ん?まだ(!)90にはなんねェがナ。確か来年だナ。」とこともなげに(^^)

倉庫には、軽トラックを初め、乗用トラクターやSS(スピードスプレーヤー)がズラリと並び「これって全部、おじいちゃん使うの?」の問いに「ああ。」と、やはりこともなげに。

 

 

まさに‘生涯現役,いまだに自ら農地を守る~それも日常のこととして~の生活に敬服すると同時に、自転車で転ぶなどの‘不測の事態,や、クルマの運転などには充分気をつけていただくよう念を押させていただいたところです。

ちなみに「免許書き換えのとき、警察(免許センター)でイロイロ言われた(70才以上の高齢者指導のこと)けど、おらァ乗ってイイって言われた(適正判断になった)から乗ってる(運転してる)ダ。」とのこと。

 

御年89才、‘まだまだこれから,自らの‘業,である農業では現役バリバリ、地域にあっては、大重鎮としてその存在感を示していただき、これからも頼りになる存在なのでした。

 

 

 

現役といえば・・・(^^)

 

 

この日は「長野市ナイターソフトボールリーグ」の試合があり、補欠要員のクラちゃんも、いざ鎌倉とばかりに駆けつけたところです。

ところが・・・試合時間を間違えたらしく、着いたときにはもうとっくに試合は始まっていました ^^;

 

 

あわててランニングとキャッチボールを(たったの)10分ほどこなして、あとはいつものとおり「声出し要員」としてベンチに座っていました。

すると突然声がかかり「おい、クラノ、次バッター!」との声「オレ?」と戸惑うオレ(^^)

場面は1アウト2,3塁の得点チャンス・・・エライ場面で回してくれたと仲間を恨みつつ、打席に入りました。

だってさっき、キャッチボールはしたけど、バットは一度も振ってない。

 

 

マしかし、出る以上は結果を残さねば・・・、と気合いを入れて打席に立つも、タイミングは全然合わず、バットは空を切るばかり。

それでも、一球ごとにベンチからアドバイスを受け、ファウルやチップで粘った6球目、見事(偶然)ボールの芯をとらえ、ショートへ痛烈なライナー性の当たりが!

 

ただ当たりが良すぎてサードランナーが飛び出してしまい併殺となり、打点はならなかったものの、何とか塁に出ることができました。

ノリついでに、次打者の初球に2塁へ走り、次打者も初球を打ってくれたことで結果的にラン&ヒットとなり、そのまま3塁を陥れ、次々打者のレフト前ヒットで生還したところです v(^^)v

 

なぜかこの日は身体が軽く(^^)現役時代に戻ったような気分になれました。

 

オマケ・・・「柳生十兵衛ニャン」

 

近所の名物ニャンをゴ紹介します。

 

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その名も「柳生十兵衛」

 

どうやら生まれて間もなく右目をケガしてしまったようで、見ようによっては気の毒なのですが。本人(本猫?)はまるでカンケーなし。

 

 

歴史に残る柳生十兵衛は、隻眼(せきがん)の剣士であり策士でもある‘切れモノ,でしたが、こちらの十兵衛チャンは専ら平和主義(^^)

とにかく人なつっこいの何のって、行けばどこからか必ずスッ飛んできて甘えます。

それと、クルマが大好きなようで、ドアやハッチを開けておけばいつの間にか‘車中のニャン,に。

 

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いつぞやは来訪者が‘乗せたまま,発車してしまい、あわてて戻ったこともあったとか。

 

 

ある意味で‘障がい,を背負ったニャンですが「十兵衛、ゴハンだよ!」などど可愛がられ、周囲の愛情を一身に受け、伸び伸びと幸せに暮らしているのでした。

 

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〈真に 子どもたちのために〉

2009-06-28 | インポート

6/27 

Sat.  [ クラちゃんの起床時刻 5:15 AM ]

 

「第3回ピーチカップ U-10 少年サッカー大会」の打ち合わせを行い

                            参加チーム倍増にビックリ( @@ )

 

夕方、8/1(土)~2(日)にかけて、屋島リバーフロントガーデンサッカー場で開催される、小学生4年生以下を対象とした「ピーチカップ少年サッカー大会」の打ち合わせを行いました。

 

この大会は、青少年の健全育成の一助をなす事を目的に開催するスポーツ大会の一環として行うものであり、私の住む地域でサッカーの指導にあたられる「昭和FC」のコーチ陣が中心にり、大会運営を行っていただいております。

 

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「peach_cup_photo.doc」をダウンロード

 

当初は、地盤とする川中島地域を中心に、基本的に長野市内のチームを参加対象として行っていましたが、回を重ねるごとに話しがだんだん大きくなってきました(^^)

昨年から上田市の強豪「上田ジャンシェン」の下部チームが参加され、それだけで一気に‘広域化,が進んだと思っていたのに、今年のレジメを見てビックリ・・・参加チームは27チームを数え、市内はもとより上田市・松本市・飯田市のチームや、県外からは富山県・新潟県をはじめ・・・「と、東京!?」何と東京都内のクラブユースチームが参加するとのことでした (@@)

 

参加選手数の合計は、何と367名・・・ちょっとした小学校並です ^^;

 

主催者の倉野立人後援会としては、そこまで「風呂敷」を広げるつもりはなかったので、やや戸惑っていると、昭和FCの島田ヘッドコーチは「これまで2回、昭和FCは優勝を飾ってきた。今年も勝って、3連覇を果たしたいところだが、子どもたちの将来の無限の可能性を思えば、あえて厳しい環境をつくって、その中で勝ち抜いてこそ真の成長があるので、あえて内外に声をかけ、多くの参加のチームをいただいた。」と、非常にレベルの高い趣旨の発言をされました。

単純に、ただ連覇を重ねるためなら‘なから,の参加チームの中で常勝を重ねるのが‘堅い,やり方ですが、昭和FCに関しては、あえて門戸を広げ‘外の,強いチームと切磋琢磨することで、真の勝者をめざす‘棘(いばら)の道,を選んだということでしょう。

 

私たちは、その‘高い志,に感服し、改めて協力の意を確認させていただいたところです。

 

いずれにしても、360人超のチビッコ選手 + コーチ + 保護者 + 応援ギャラリー = とてつもない規模・・・になりそうですが ^^;誠意をもって運営にあたらせていただき、とにかく事故だけは起きないように留意しながら、大会を迎えたいと、感謝の意の一方で、気を引き締めたところです。

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成功裏での開催に向け、昭和FCの皆さん、ヨロシクお願い申し上げます!

 

◇ オ マ ケ ・・・ 内山サンちの「ソフトバンク犬 ^^ 」

 

ピーチカップのタイトルプレートを掲載するのに、どうしても芝生の上で・・・と思い、近所にキレイに刈り込んだ芝生をお持ちの内山サンを訪ね、一隅をお借りしたところです。

と・・・物置のハウスから、眠い目をしばつかせながら、内山サンちのワンがお出迎えしてくれました。

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でも尻尾は振ってくれるものの、どうにも眠そう・・・(^^)

 

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私の見ているうちでも3回ほどアクビをして、ふと振り返ると‘二度寝,を決め込んでいました。

 

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ヨク見ると(ヨク見なくても ^^)このコも白いボディの「ソフトバンク犬」なのでした。


〈明日の地域づくり〉

2009-06-27 | インポート

6/26 Fri.  [ クラちゃんの起床時刻 4:15 AM ]

 

◇ 平成21年6月定例市議会が閉会、

                  課題を抱えつつも‘明日の長野市づくり,は続きます。

 

6月定例市議会が最終日を迎え、歳入歳出それぞれ1億7、704万7千円を計上し、予算総額を1、351億7、047万円とした「議案第65号 平成21年度長野市一般会計補正予算」を初めとする、提出議案21件・承認議案13件・報告議案12件・陳情1件・請願12件について採決が行われ、可決成立しました。

   

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この議会は、定額給付金について、いわゆるDV(ドメスティック・バイオレンス/家庭内暴力)の被害者への給付金相当額の支給や、被害が相次ぐ消費者金融問題に係る啓発活動の推進や、移転が予定される消防氷鉋分署の用地取得に向けた設計業務など、いわば市民生活をアシスト(補助)するような内容の予算計上や、長野市が一定割合を出資する、長野市開発公社や長野市保健医療公社などの敬愛状態の報告などを検証する議会です。

 

いうならば、38万市民を乗せて4月に‘出航,した「長野市丸」を、いったん寄港させ、補給や整備を行う機会とする、ということでしょう。

 

‘年の半ば,に長野市丸~行政をチェックするのは議会側にとっても有意義なことです。

 

二元代表制に基づき、市長の一方で市民から選ばれた者として、所管事項などについて検証を重ね、‘乗客,たる長野市民が快適に社会生活を送れるよう務めてまいりたいと改めて思いを強くしたところです。

 

ところで、本議会において‘船長,たる鷲沢市長が3期目の出馬を表明されました。

その表明のタイミングや‘出馬のきっかけ,は、記者への不用意な発言であったり、よりによって本来対峙すべき立場の議会側からの推薦を受けた形にするなど、何とも歯切れの悪いものでしたが、私はかえって、表明が中途半端だった故に、今後も是々非々の意をもって、鷲沢正一さんが‘いち候補,としてどのような意識・見識で明日の長野市像を描くのかを見つめさせていただき、多様化する社会状況下において‘長野市丸,の舵取りを任せるにふさわしいリーダー像をイメージしていきたいと思うところです。

 

のブログをご覧いただく皆さんにおかれましても、この秋に向け、それぞれの立場で‘明日の長野市像,のイメージづくりを始めてみようではありませんか。

 

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海外で著名人が相次ぎ急逝‘巨星墜つ,の感しきりです。

 

私の世代はもとより、年齢や国籍を超えての世界的スターであった、ファラフォーセット・メジャーさんと、マイケル・ジャクソンさんが急逝されたニュースが世界を駆けめぐり、世界が驚きと悲しみに包まれました。

 

マイケル・ジャクソンさんは、黒人の愛くるしい少年が成長と‘進化,を遂げ「スリラー」のヒットでその位置を不動のものにしました。

その後は‘奇行,ともいえる言動で何かと話題を呼んでいましたが、世界的スターの人生の幕引きとすれば、あまりにあっけなく、謎に満ちたものでした。 

 

頂点を極める者は、われわれ凡人が及びもしないストレスや気苦労を抱えて時間を過ごし、その深層心理には計り知れないものがあろうと思います。

もしかしたらマイケルさんは、人間の域を超えて、神になってそまったのでは・・・とも思ったところでした。

 

その一方で同じように世界のメディアを席巻し、一世を風靡しながら‘人間らしく,人生に幕を引いたファラフォーセット・メジャーさんは、マイケルさんとは別の意味で、私たちに強烈なメッセージを残してくれました。

 

「チャーリーズ・エンジェル」であまりに有名な彼女ですが、図らずもガンに冒され、人生の晩年は闘病を余儀なくされました。

普通はそこで‘引きこもって,しまうものですが、彼女は逆に自らの闘病生活をドキュメンタリーとして放送させ‘ひとりの生身(なまみ)の人間,として病魔の恐ろしさと、それに敢然と立ち向かう‘いち女性の生きざま,を社会に伝える道を選びました。

 

最期は、永遠のパートナーであるライアン・オニールや家族に看取られ目を閉じることとなりました。

きっと、病気の苦痛を超えた、多くの愛情に包まれての旅立ちとなったことでしょう。

 

人には、それぞれの人生かあります。

このふたつの大きな星は、ある意味、全く違う形でその生命を閉ざすことになりましたが、共通していえることは‘自分らしく生きた,ことだと思います。

 

長寿化が進展する現代です。どうせ生きるなら‘自分らしく、明るく、そして長く,時間を過ごしていきたいものです。


〈コンビニ商品期限…真の価値観とは〉

2009-06-26 | インポート

6/25 Thu.  [ クラちゃんの起床時刻 4:55 AM ]

 
◇ 「コンビニ商品の消費期限直前の’見切り販売,~廃棄問題」は、
                現代社会の‘価値観,の縮図ではないかと思うところです・・・。

 

去る22日、消費期限の迫った弁当などを、フランチャイズ(FC)の加盟店が値引きして売る「見切り販売」を制限したとして、公正取引委員会が独占禁止法違反(優越的地位の乱用)で、コンビニエンスストア最大手のセブン-イレブン・ジャパン(東京)に排除措置命令を出した、とのニュースが流れ「飽食の現代」を如実に表す報道に、複雑な思いがしたところです。                                                                                                                                                                                                                                                                                             

この措置は、消費期限の迫った弁当や菓子パンの値引き販売を認めず、大量廃棄を続けてきたコンビニの販売方式に、公正取引委員会が「待った」をかけた形です。
期限切れ前に値引きする「見切り販売」が認められれば、消費者にとってメリットがあるほか、流通などの過程で食品がゴミになる「フードロス」を減らす好材料ともなります。

この措置に対し、消費者団体の「日本消費者協会」は、「商品を安く購入でき、消費者にとってメリットは大きい。今回の命令が一つのきっかけになってコンビニ業界全体に波及してほしい」。と喜びの声を上げているそうです。

24時間営業のコンビニでスーパーのような「見切り販売」が始まれば、生活者の利便性が向上すると共に、エコロジー(廃棄ゴミ減量)の面でも意義は大きいと言えるでしょう。

 
 
産経新聞によると、セブン-イレブンは、弁当やおにぎりなどの商品を1日9回入れ替え、消費期限の数時間前に売り場から撤去するなど、安全な食の提供に努めてきました。一方、コンビニの店頭で売れ残った弁当などは1日1回業者が回収し、ゴミとして焼却処分されているのが現状です。また公取委が平成19年3月から1年間、約1、100店で廃棄食品の原価を調べたところ、1店舗あたりで年間平均約530万円、加盟店のオーナーによると、月間1・5~2トンの食品が捨てられているというのです。

セブン側はこれまで定価販売にこだわり、「ブランドイメージが低下する」と、見切り販売を事実上禁止し、見切り販売を行う加盟店には、フランチャイズ契約解除を示唆するなどして制限を続けてきたそうです。

しかしながら、加盟店の中には見切り販売を“強行”するオーナーもいて、売れ残りそうな弁当などを、消費期限の約5時間前に、半額にして売ったところ、年間約20トンあった食品ごみは約10分の1に減少、金額ベースで年間450万円ほどあった廃棄額は70万円に減るなど、ごみの削減効果は大きかったようです。

また、あるオーナーは「8割ほどの客は見切り品でなく、新しく入荷した食品を買う」と言い、売り上げへの悪影響はなかった、とのことです。
 

その一方で、日本消費者協会などは同時に、見切り品の販売が「消費期限の改竄(かいざん)など、偽装表示につながらなければいいが…」と懸念を示しています。

 

私は、日本の消費社会の風潮、例えば「店の棚にはいつも商品が’満タン,でなければならない」というような’過剰なサービス意識,が、このような実態を招いているとも思います。

 

すなわち、どのような’価値観,に基づいて販売活動に取り組み、どのような’価値観,をもって購買するか、ということで、結果が左右するということだと思います。

 

それは「必要なものを必要なだけ供給する」という’実質主義,に基づく’価値観,に立たず「他の店よりより多くの商品の’嵩(かさ),を競う」という’過剰な経済至上主義,に基づく価値観・・・そこに消費者の「ゼイタクな’価値観,」が重なって’過剰供給→大量廃棄の「負のスパイラル」が起きてしまっていると思うのです。

 

現代社会に暮らす私たちは’便利な環境,は無条件に受け入れてしまいます。

朝早くから(セブン)夜遅くまで(イレブン)営業するコンビニエンスストアの登場により、便利な営業形態に慣れ、やがてそれも年中無休・24時間営業になり、その環境にも慣れ、そして、コンビニ乱立による過剰競争により「これでもか」というほどの商品の在庫量に慣れてしまう・・・私たち消費者も、知らず知らずのうちに価値観をどこに見いだすべきか・・・という感性ががマヒしてしまったのだと思います。

 

そのうえ「船場吉兆」があまりに有名ですが、一連の’食品偽装,により、食の安全意識が非常に厳(きび)しくなり、賞味期限・消費期限の厳格化が、廃棄のタイムリミットを一層シビアにしました。

 

また、今回の措置で浮き彫りになったのは、他でもない「コンビニ店のオーナーの苦労」でしょう。

売り上げ確保や来店客の’価値観,に応えるため、棚にあふれるほどの商品を並べ’廃棄やむなし,のスタンスで商品を仕入れます。

基本的には、仕入れた商品は消費期限内に全てを売り切らなければなりません。

オーナーの深層心理には、商売上の売り上げ確保の’価値観,はもとより、何より’せっかくの商品(食品)を廃棄するのはもったいない,という’価値観,も内在していることと思います。

その上で、売り上げ確保とフランチャイズ故の厳しいリベート上納を迫られる厳しい環境下で、顧客満足度を追求するあまり、豊富な在庫陳列と、その結果の廃棄費用の負担に追われる・・・親会社と顧客と社会の狭間で苦しむオーナー諸氏の姿が垣間見え、何というか’慚愧(ざんき)に堪えない,ところです。

 

消費者のために、ムダを承知で過剰供給に走り、あげく親会社から’ブレーキ,をかけられ大量廃棄を余儀なくされ・・・結局そのツケは、各店のオーナーのみならず’廃棄ゴミの増加,として私たちの市民生活にも降りかかってきます。

このような’ムダ,は、食料自給率40%(カロリーベース)に過ぎない日本の立場で選択すべきでない販売方法でしょう。

せめて’問答無用,の定価販売・大量廃棄を少しでも減らすための「見切り販売」は、時代の要請と言っても過言ではないでしょう。

 

今回の公取委の措置は’ムダがムダを呼ぶ,市場経済に、小さな一石を投じた判断であろうと思います。

 

今回の公取委の判断を契機に、わが国の社会は、将来に向けた、環境や循環型社会に配慮した意識、とりわけ今後は、消費者自身も、将来を見越した意識を持つことが大切ではなかろうかと思います。

 

 

そのことが、私たちが「本当に守るべき社会生活」を・・・この飽食の時代で’真の価値観,を見いだすことにつながると思うのです。

 

 

 

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    ボクの大好きな「のり弁当」