大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

夢とロマンとシズル感

2013年12月18日 | 労働者福祉
本日開催された県労福協幹事会ではこんなご挨拶をいたしました。

『…労働組合は巨大なNPOです。
有能な人材、動員力、資金力、政治力…普通のNPOにとってはもの凄くうらやましいことです。
しかしその圧倒的なパワーを残念ながら活かしきれていません。

今ほど労働組合や協同組合の力が求められる時代はないのに…。
2000万人の非正規労働者、157万の生活保護世帯、60万人のニート、引きこもりも26万世帯…。
高卒で就職できないから大学へと進学するが二人に一人は有利子の奨学金を使い、大学出ても3人に一人は非正規社員です。
職が無かったり低収入で奨学金を返せずに苦しむ延滞者が34万人、延滞すると年10%の延滞金で借金は膨れ上がって新たな問題が発生しています。
貸金業法改正でサラ金は潰れたかと思いきや、総利用者は1168万人から1333万人に増加、延滞者も増加傾向にあります。
どこかの国の話でもなく、私たちにも起こりうる深刻な問題です。

ニュースに流れた最新の労働組合組織率は前年比マイナス0.2%の17.7%の過去最低。
組合員数987.5万人で内訳は連合670万人、全労連59万人、全労協11万人でした。
ニーズは確実にあるのに…結果が出ない…なぜでしょう。
答えは必ずあるはずです。

昨日、ワーカーズライブラリーの実行委員会を開きました。
教育が大切なことは言うまでもありませんが、しかし実に難しい!

ふたつの話をしました。
ひとつは日経新聞のコラムにあった、企業が毎月支出する従業員一人当たりの教育訓練費の話です。
2011年は91年の6割というお寒い状況でした。

もう一つは、東部ブロック「福祉リーダー塾」実行委員会でまとめられていた「リーダー塾7期を通して浮き彫りになった課題」です。
1、労働運動や労働者福祉運動の理念や歴史をいかに次の世代に伝えてこなかったか
2、組合員や職員が学ぶ機会をいかに蔑ろにしてきたか
3、組合員や職員の組織や運動に対する真のニーズをいかに把握していなかったか

どうすればいいか、フリー討議のなかで「シズル感」という言葉が出てきました。
私たちの運動に欠けているものはこれかもしれません。
“シズル感”とは、オタク族では“そそられ感”、組織でいえば“共感”、私流にいえば“ワクワク感”だと感じました。
欠けているのは「夢とロマンとシズル感」だとすると、それを追求することで課題解決に結びつくかもしれません。

「夢とロマンとシズル感」を共有できるような運動展開をぜひお願いします』


労働運動では遭遇できない創造的画像ですが…これが“シズル感”の原点らしいですね。