クニの部屋 -北武蔵の風土記-

郷土作家の歴史ハックツ部屋。

旧吹上町の“袋古墳群”でわずかに残る古墳は? ―宝養寺古墳―

2019年01月23日 | 考古の部屋
旧吹上町(現鴻巣市)の愛宕神社古墳から少し南東へ行ったところに、
宝養寺古墳があります。
「ある」と言っても、宝養寺の墓地の一角となっており、
土の高まりが確認できるにすぎません。

愛宕神社古墳や宝養寺古墳を含め“袋古墳群”と言います。
袋天神山古墳や古畑家北古墳など、かつては多くの古墳が存在していましたが、
開発によって消失したようです。

愛宕神社古墳とは違い、宝養寺古墳は特に文化財になってはおらず、
説明板が建っているわけではありません。
だから、予備知識がなければそれを「古墳」とは認識しないでしょう。
ただ、包蔵地であり遺跡名は「宝養寺古墳」ですから、
そこが古墳ということは遺跡分布図からは窺えます。

宝養寺古墳はいつ頃築造され、どんな人物が埋葬されたのでしょう。
川の舟運や治水、灌漑などに司る人物だったでしょうか。

古墳には現代型の墓碑がいくつも建っています。
ここは古くから死者が眠る聖域のような場所。
手を合わせれば、古代から現代に至るまでの多くの霊に、
礼を尽くしたことになるかもしれません。



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