クニの部屋 -北武蔵の風土記-

郷土作家の歴史ハックツ部屋。

“発掘された日本列島”が江戸東京博物館で見られる?

2014年08月25日 | 考古の部屋
江戸東京博物館で「発掘された日本列島2014 日本発掘」が開催されている。
今年で20周年を迎える企画展だ。
ぼくらが高校生のときに始まった企画展で、
その歴代ポスターも展示されている。

Sさんから長竹遺跡が展示されているとの情報をもらい、足を運んだ。
長竹遺跡は埼玉県加須市大越の遺跡で、
平成22年から発掘調査を実施している。
その年で調査は終わるはずだったのだろうが、
大量の遺物の出土や環状盛土の発見などがあり、現在も続いている。

展示室の一角に、長竹遺跡出土遺物が展示されていた。
土偶や土器、石棒などが展示ケースの中に並べられ、人目をさらっていく。
長竹遺跡というと、犬の形をした土製品が思い浮かぶのだが、
それもしっかり来館者に愛嬌を振りまいていた。
しかも、第2企画展示室の入り口で!

同じく埼玉県では、行田の鉄砲山古墳から出土した鉄砲玉が展示されている。
忍藩が砲術の練習として使用されたもので、
大小様々な砲弾が生々しさを伝えている。

そのほか、日本全国から出土した遺物たちが展示。
全国のものが一堂に会して見られるのも、この企画展の魅力だろう。
座って祈る土偶や、巫女・力士のハニワ、
人の顔が施された骨壺の土器や青銅鏡など、
時代の流れに沿って展示され、文化の営みが垣間見られる。

この企画展は9月15日(月)までの開催となっている。
このあと、大坂、長野、福岡に会場を移して展示される
長竹遺跡から出土した犬型土製品も全国を飛ぶというわけだ。

ちなみに、展示会場でM氏とばったり会う。
発掘を生業としている方で、仕事で来ていたらしい。
復元された縄文人の顔の近くでごあいさつ。
時代は流れても、こうした人の営みは変わらないのかもしれない。
コメント
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