クニの部屋 -北武蔵の風土記-

郷土作家の歴史ハックツ部屋。

この夏、江戸時代の“街道”を旅する?

2014年08月05日 | お知らせ・イベント部屋
現在、埼玉県立歴史と民俗の博物館において、
“江戸の街道 ~絵図でたどる宿場と関所~”が開催されている。
その副題のとおり、現代に残された絵図を見ながら、
江戸時代の街道や宿場の様子を見ようというもの。

栗橋関所、関宿関所、川俣関所の様子なども見られる。
羽生関係で言うと、川俣関所の番士が使用した鎖帷子や陣笠、脇差などが展示されている。
また同関所で使用された通行手形や高札もあり、
普段見ることの出来ない資料が見ることができてチャンスである。

展示室入り口には、館長による高札が掲げられている。
その高札台をよく見てみると、
羽生市立郷土資料館から借用されたものということがわかるだろう。
レプリカではあるが、ちょっとした演出である。

展示では、今回初公開となる街道絵図なんかもある。
基本的には将軍献上本と道中奉行所本が並んで展示されていて、
その違いを見比べられるようになっている。

個人的に目に留まったのは、船橋の虎綱である。
利根川を渡るとき、栗橋宿と中田宿の間に船橋が架けられたことはよく知られている。
そのとき使った虎綱の一部が展示されていて、妙に生々しい。
利根川の水に浸りながら、
船橋が流されないよう踏ん張っていたのだろう。
虎綱から雄大なる利根川の流れが聞こえてきそうな気がする。

江戸の街道を旅した気分になれる「江戸の街道~絵図でたどる宿場と関所~」は、
8月31日(日)まで開催している。
午前9時~午後5時までの開館で、休館日は月曜となっている。
夏休みの宿題のテーマとして選ぶことも可能だろう。
この夏遠くへ行けない人は、
展示から江戸時代を旅してもいいかもしれない。


埼玉県立歴史と民俗の博物館
(埼玉県さいたま市大宮区)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする