KTM・ファンティックの茨城県正規代理店 モトビルド神原

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KTM13年モデル試乗インプレ①

2013-03-09 23:43:17 | 2013KTMストリートモデル
先日のKTM13年ストリートモデルのディーラー試乗会のインプレを当店メカ大須賀がUPします。御傾聴いただければ幸いです。

≪以下 大須賀書記≫
サーキットでの試乗はKTM本来の性能をはっきりと感じさせてくれました。
今回乗ったのは時間の関係で 125DUKE、200DUKE、690DUKE、690DUKE R、690SMC R、990SMR、990SMTの7台です。
僕の普段の愛車は990ADV R。通勤からエンデューロコース走行までこの1台でまかなっています。使い倒してはいますが ライダーとしてはプロではなく、皆さんと同じごく普通の一般ライダーの身。 サーキット走行は初めてでしたので緊張気味でした。そんな僕の初サーキットでの試乗インプレは一般の皆さんにも十分御参考いただけると思います。試乗順にお届けします。


200DUKE
僕の最初の試乗車が200DUKEだったことは 幸運だった。200ならではの高い打音を持つ排気音を立てながら加速。街乗りでは十分なパワーを感じた200も、先導のRC8 Rにくっついていくには流石に非力さを感じる。 逆にいえば身に余るパワーでないことが 僕を冷静にさせてくれたようだ。できるだけブレーキを遅らせて130キロからフルブレーキ!極めて自然なABSの介入のおかげで自分のテクニックではできない減速を見せてくれ、やや大回りながらも難なくコーナーをクリア。280mmから300mmへ拡大されたフロントブレーキディスクも頼もしい。頑張って再加速してついていくがやっぱり200では遅れてしまうので、ここはなるべく大回りでスピードを殺さずに曲がっていくのがいいみたい。他の大型よりも大きなアールで全開全開!ステップを擦ったけどタイヤはまだ残っている。気にせず更に開けていこう。パワーがドカンと出ることはないので不安を感じずにアクセルを開けられる。楽しいぞこれ!

125DUKE
お次は125DUKE。エンジン以外は200と同じ。当然パワーくらいしか差は感じないのだけど、200よりも更に力が弱いので、よりライン選びが絞られてくる感じ。後ろを気にしながらコーナーに入っていく。限られたパワーでごまかしがきかないので、速度が低くても常に最善の選択を迫られる。上手く操る方はもっと速く走っているので 個人の技量や体格差の影響が最高速にも如実に表れているようだ。一般的な125の捉え方としては 小回りが利いて燃費がよくてランニングコストがかからなくて、つまり街乗りに最高、といったところだが  実はマシンに頼らず自分の腕を磨くには最高かもしれない。このストイックな楽しさはサーキットでこそ発見できたものだが ここまで安心してアクセルを回し旋回できるのも車体の剛性の高さのおかげだ。試乗会場の袖ケ浦フォレストウエイ は常に風が海から吹きつけているような立地で コース自体は単純なレイアウトだが もてぎや筑波のコースの本格的な舗装とは比較できない。そんななか なんとかリッター車に全開でついていけるのも 車体の剛性の高さゆえなんだ。
そしてこちらにも200と同じ300mmフロントディスク+ABSがついているので、ミスしたときも安心できる。車体の直立さえ保てば危険回避の確率は大幅に向上するだろう。一般道でも光る装備だと思う。

690DUKE
690DUKEは、今日乗った中で一番気負わずに乗れた一台だった。軽く、姿勢が楽でエンジンがとにかく素直!シングルとは思えないほどなめらかにスムーズに吹け上がり、そのくせシングルらしい鼓動感を持って路面を蹴り上げていく。行きたい方を見るだけでそちらに向かってくれるので、サーキットだからとそれまで頑張ってた肩の力が抜けていくのを感じた。小回りもめちゃくちゃきく上に加速も素晴らしいので好きなラインで好きなように走れる。バンク中にシフトダウンしてもスリッパークラッチのおかげでほとんど挙動は乱れない。下手な中型よりもよっぽど扱いやすいと思う。このサーキットにおけるスポーツ走行のしやすさに加えマップセレクトでピックアップを変えて乗れるので 一般道でも「ツーリングからの帰りはマッタリ乗ろう」、なんていうことも勿論できる。オールマイティなモデルであることが再認識できた。 

690DUKE R
今日一番気になってた690DUKE-R。スタンダードとの違いはどれほどなのか?跨ってまず気になった、左右で圧側伸び側独立した調整機構を持つフロントフォーク。トップに赤白色分けされた調整ノブがある。オフロードでも採用されているがこれは便利そうだ。跨ったままで調整できる。ともあれ今は試乗なのでスタンダードのセッティングのまま走り出す。違いが感じとれるか不安だったが、確かに違う!サスペンションがよりダンピングが強くなったような、しっとりと落ち着きのある動きを感じる。スタンダードのサスにも全く不足は感じなかったし、むしろソフトで快適に感じていたのだけど・・・サーキットでは確実にRの方が気持ちいい!荷重をかけて沈みこませてやると路面の感覚がはっきりわかる。より積極的に攻め込んで行きたくなる味付けになっているみたい。でも操作感はスタンダードと同じなので、難しいところは何もない。好きなように、自由に走り回っている感覚が強い。
サス調整は 基本いじる必要がなければいじらないにこしたことはない。調整機構がありながら 全くいじらなければ固着してかえって具合が悪くなることもある。つまり「ない方がいい」場合もあるわけだ。この二台は、やっぱり乗り方使い方で選ぶと間違いないのだと思う。  ≫続く・・