こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『31歳で天才になった男 サヴァンと共感覚の謎に迫る実話』ジェイソン・パジェット モリーン・シーバーグ

2015-08-23 19:26:34 | 読書感想
31歳のジェイソンは、彼女とのバーの帰りに強盗に頭をなぐられ、外傷性損傷を受けた。
病院に行ったが、診断は重症の脳震盪。ただ、どれほど重症なのか、医師たちには知る由もなかった。
そして翌朝、シャワーを浴びていると、水の流れがいつもと違うように見えた。

肉体的外傷もさることながら、心的外傷後ストレス障害(PTSD)のため、外出も困難になった。
同時に、それまで全く興味の無かった幾何学に惹かれるようになり、脳が思考と図形ではちきれそうな気がした。
中でも一番惹かれたものは、円周率だった。

その後、強迫神経症や広場恐怖症などに苦しみながらも大学に復学し、自分自身も気づかなかった心の傷に相対することになります。
天才という前に、ジェイソンは痛みを知るからこそ他人を思いやれる心の広い人物になったのだと思いました。
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北九州市立文学館 第20回特別企画展『ピーターラビットのおはなし』~ビアトリクス・ポターの世界~

2015-08-22 20:09:15 | アート・文化
北九州市立文学館で、ピーターラビットの展示があると聞いたので、行ってきました。





最初の自費出版の本はもちろんのこと、海賊版、ジグソーパズル、人形、日本では紙芝居まで並んでいて、とても楽しめました。
五百円で見られますので、お時間のある方は、ぜひ。
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『バーナード嬢曰く。』『バーナード嬢曰く。2』施川ユウキ

2015-08-22 20:07:40 | アニメ・コミック・ゲーム
バーナード嬢、本名・町田さわ子は、自分を読書家キャラに見せるため本を読む・・・ふりをしている。

『SFが読みたい』とSF&ミステリファンのあらま草さんからの情報で知ったコミックスです。
バーナード嬢、逆にこんな子いないよというキャラですよね?
知ったかぶりするために、こんなにもエネルギーを使う暇があるなら、一冊でも本を読む方がずっと楽しいですから。

私は神林さんに少しだけ近いくらいなので、まだまだSFファンとは名乗れません。
本好きくらいなら、言えるかな?
でも、あるあるは少し身に覚えがあるかも?
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『遠野物語remix』京極夏彦×柳田國男

2015-08-21 19:32:53 | 読書感想
民俗学の父・柳田國男氏が、遠野の人・佐々木鏡石氏から聞き、書き綴った「遠野物語」を補い、意訳し、順序を変えるなどしつつも、その美文による感動を損なわないように京極氏が書いたものです。

山男や山女、河童、雪女、化ける狐、ヤマハハ、座敷童などなど、妖怪の類はもちろん、土地の風習、先祖について、昔話、土地神様まで、多様な話が語られています。

面白かったので、続きの「retold」も読もうと思っています。
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『冥福 日々のオバケ』牧野修

2015-08-20 19:42:15 | 読書感想
幽霊やオバケが出てくる、怖くないお話です。

親友や親切ごかしの他人に騙されて首を吊ろうとしたところに、軽薄だった死んだ父親が現れる「チチとクズの国」思春期という病に罹っていた高校時代に出会った気の置けない親友が、死後幽霊になって現れた「夏休みを終わらせない方法」など、うらみよりも生者にいいことをして去っていく幽霊ばかりの物語。

中でも私は、死後、先輩オバケが後輩に、心霊スポットなどで生者を脅かす訓練をさせるという「オバケ親方」が微笑ましくて好きです。
面白いですよ。
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