こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『31歳で天才になった男 サヴァンと共感覚の謎に迫る実話』ジェイソン・パジェット モリーン・シーバーグ

2015-08-23 19:26:34 | 読書感想
31歳のジェイソンは、彼女とのバーの帰りに強盗に頭をなぐられ、外傷性損傷を受けた。
病院に行ったが、診断は重症の脳震盪。ただ、どれほど重症なのか、医師たちには知る由もなかった。
そして翌朝、シャワーを浴びていると、水の流れがいつもと違うように見えた。

肉体的外傷もさることながら、心的外傷後ストレス障害(PTSD)のため、外出も困難になった。
同時に、それまで全く興味の無かった幾何学に惹かれるようになり、脳が思考と図形ではちきれそうな気がした。
中でも一番惹かれたものは、円周率だった。

その後、強迫神経症や広場恐怖症などに苦しみながらも大学に復学し、自分自身も気づかなかった心の傷に相対することになります。
天才という前に、ジェイソンは痛みを知るからこそ他人を思いやれる心の広い人物になったのだと思いました。
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