こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

イリアム

2006-10-24 00:00:00 | 未分類
ダン・シモンズ『イリアム』を読みました。

はるか未来、火星は地球化され、なぜかギリシャ神話の神々や英雄たちが戦争をくりかえしていた。

地球では、わずかに生き残った人類が、衣食住のあらゆることを自動機械の下僕に任せ、
享楽的な生活を送っていた。その上、ほとんどの人が文盲だった。

また、木星の衛星エウロペに住む半生物機械モラヴェックのマーンムートは、イオのオルフらとともに、
火星探検隊の一員として火星へ向かった。

このギリシャの神々は不死身ではなく、人間に刺されて死ぬ事もあるようです。
更に、神々が持つように思えない人工的な様々な玩具。地球人と同じような再生槽。
地球人は、二十年紀ごとに再生槽で蘇生するのですが、そこもある種の危機を迎えています。
マーンムートとイオのオルフも生命の危機を乗り越え、オルフは失明までします。

これら3つの出来事が交差し、頭の中でつじつまをあわせていくのが大変です。
ギリシャの神々や英雄の伝説が、その通りに進んでいくのかも疑問ですし、
過去の人類が、どういう意図でこのような世界を創りあげたのかも、解りません。
こんなに分厚い本でありながら、物事は一切解決していないというダン・シモンズらしいのかな?
壮大な物語です。どのくらいのボリュームのシリーズになるのか、考えるのも怖いです。

確かに面白いけれど、疲れた!いい加減にしてという気分でもあります。

コメント
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