こ も れ び の 里

長崎県鹿町町、真言宗智山派、潮音院のブログです。平戸瀬戸を眼下に望む、人里離れた山寺です。

愛宕山

2005年05月04日 | 仏教
今日お参りしてきました山は、
長崎県佐世保市にある標高259mの愛宕山。
相浦富士とも呼ばれ、とても形のよいお山です。
山頂には、平戸藩主・隆信道可公により勧請された
愛宕勝軍地蔵菩薩が、ふもとの密教寺院「東漸寺」さま
により祀られています。
このお地蔵様は、
白馬にまたがる地蔵様です。

毎年2月24日から26日まで愛宕まつりが行われ、
ご開帳されます。
愛宕まつりと言えば、この地域ではとても有名なお祭りです。

・・・が、このお祭りは、
大きな植木市と勘違いしている人も多いようです。
このまつりのご本尊様が「将軍地蔵菩薩」で、
それがこの山頂に祀られていることなど、
この祭りに訪れる人のどれくらいの人が承知しているのか。
・・・あやしい。(笑

そもそも、愛宕まつりを開催している
地元の商店街の関係者でも、
祭りの本意を承知している人がどれほどいらっしゃるのか、
・・・あやしい。(笑

この国には、古くから民間信仰の神仏として
道祖神(どうそしん)があります。
道祖神は村境にあって疫病や悪霊を防ぎ、
旅の安全を守り、縁結び、安産を願った民衆の神様です。

お地蔵さんや道祖神は境(サヘ)の神として習合していきます。
境(サヘ)の神・境神はサンスクリット語でシャグジと呼ばれ、
漢字で「将軍」と当てられたことから、
境神と習合した地蔵は「将軍地蔵」と呼ばれました。

そのことで、やがて将軍地蔵菩薩は、
戦勝祈願の習合神として、
各地の武将達に篤く信仰されるようになったようですね。
この地蔵菩薩を祀るほとんどの地域で、
その様な言い伝えがなされてあるようです。

このお地蔵様の本来の役割は、先に挙げたように、
疫病や悪霊を防ぎ、旅の安全を守り、
縁結び、安産を願った民衆の神様仏様なんです。

来年の2月の愛宕まつりでは、
山頂のお地蔵様に必ずお参りなさって下さい。
登山が困難な方は、
ふもとから手を合わせて頂いても結構かと思います。
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ゴールデンウイーク

2005年05月04日 | つれづれ
この長期休暇を利用して故郷へ帰る多くの人たち。
せっかく帰ったのだから、菩提寺へ参って、
先祖供養の一つでも勤めてもらいましょう!
ってなわけで、
命日を大きく逸脱した年忌供養のオンパレードにございます。

・・・ところが本日は、青天の霹靂。
ぽっかりと予定の入らなかった一日でございます。
子どもたちからのブーイング攻撃も、
これで少しは和らげることができる!
「よっしゃあ!」とばかりに、
親友ファミリーを誘って、
車で30分走ったところにあります
「愛宕山」という富士山のような形状をした
お山に登って参りました。

ふもとからの所要時間は小一時間。
強い陽射しも、こんもりとした新緑に遮られて、
程良い風も吹き、とっても気持ちのよい山登りでした。
人影もまばらで、子どもたちも大はしゃぎ。
山頂では、持参したおにぎりをいただきまして、
至極の幸福を味わうことができました。

お奨めですよお。
GWにプチ山登り。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

花御堂

2005年05月02日 | 仏教
花まつり当日は、
早朝からたくさんのご信者さんやお檀家さんが
季節の花々を持ち寄って、
きれいなお花で飾られた花御堂を制作します。

・・・で、今年の作品がこれ。

毎年、五月の第一日曜日が
この行事開催の日取りになっていますので、
日にちもずれるし、気候も年毎に違う。
よって、季節の花々もまた違う。
さらには、製作する人たちには、
特段、リーダーになるようなコーディネーターもいない。

だから、毎年の出来上がりが全然違うので、
これまた楽しみの一つなんです。

今年の出来は、例年になくすばらしいものでした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

花まつり

2005年05月02日 | 仏教
5月1日。
お釈迦様のご降誕をお祝いする行事がいとなまれました。
花まつり、灌仏会(かんぶつえ)、降誕会(ごうたんえ)という呼称があります。
季節の花々に飾られた小さな御堂に、誕生仏(写真)をおまつりし、
子どもたちの健やかな成長を祈りながら、甘茶の清湯をそそぎます。
ここ一年の間に誕生になった赤ちゃんには、
お加持とかわいいお念珠を授けます。

今年は、行事の早朝より水道が断水してしまい、
肝心の甘茶を作ることも危ぶまれましたが、
水道局の方々の迅速な配慮や、
お手伝いの皆様方のご協力で、
例年通り、心ゆかしき行事を勤めることができました。
感謝。

それにしましても、水道というライフラインの大切さを、
あらためてお釈迦様からご教示いただいたような気がします。
                         合掌
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする