こ も れ び の 里

長崎県鹿町町、真言宗智山派、潮音院のブログです。平戸瀬戸を眼下に望む、人里離れた山寺です。

私には異様に思えて・・・。

2006年11月21日 | つれづれ
久しぶりに街の電車に乗った。
運悪くラッシュ時間に体当たり。
もみくちゃの洗礼。
この身体一つの存在も、周囲の人に申し訳なく思うのに、
大きな鞄を引きずっているものだから、
余計に申し訳ない。
そんな気持ちが、私の汗腺を刺激して、
暑くもないのに体中からガマの脂のごとき汗が吹き出る。
私以外はみんな涼しげなサッパリした顔。
そりゃそうだ。今日は今秋もっとも気温の低い日だ。
益々周囲の人に申し訳なく・・・。

気付くと目の前に大学生らしき女性が密着している。
私の顔面に携帯電話の画面裏をかざしながら、
何やらピコピコとやっている。
携帯電話は、私の口臭をバリヤーするための道具のようだ。
そこまで嫌うこたあないだろうよ、失礼な。
しかしながら、こんなぎゅうぎゅうに混みあった電車の中で、
メール?ゲーム?株価閲覧?・・・?
そういえば昔からスポーツ新聞や雑誌を器用に折り曲げて、
必死に読書する風景があったっけ。

周りを見渡しびっくりくり。
ぎゅうぎゅうに詰まっているにもかかわらず、
多くの人達が携帯電話を相手に何やらピコピコ。
・・・異様な風景です。
座席に座っている人達は、100%近くの人がピコピコ。
ドッキリカメラの撮影か?って勘ぐってしまうほど。
横から眺めると、まるで蛇腹のよう。
・・・異様です。
電車は、単行本や新聞を読む空間だと思いこんでいる
田舎者の目には、異様をこえて奇々怪々。

今、いじめ問題や未履修問題、裏金問題、
教育基本法のごり押し。
対するは、やらせタウンミーティング。

・・・世間は何やら見えない糸で操られ、
その操作の餌食になる犠牲者が後を絶たない。
得体の知れない見えない糸を操る魑魅魍魎。
おそらく人間の形をした妖怪に違いない。

こんな世の中を、めちゃくちゃ異様に、
いや奇々怪々に思ってしまうのは、
私がおかしいんじゃないんだよね?

う~ん、でもやっぱり私も変だ。大変だ。








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遠くを見ること (つる)
2006-12-23 16:29:13
いつのまにか、遠くを見ることを忘れていたわ。

映画「阿弥陀堂だより」で、原作(南木佳士)にない場面ですが、登場人物の一人が、信州の山あいの露天温泉につかりながら、つぶやく言葉です。
物語の象徴的な場面の一つだと思います。

遠くを見ること
空を見上げること

どこでも、うつ向いて携帯をピコピコやる光景ばかりで、そんなことを忘れてしまいますね。本当に異様な光景であります。

でもね、先日の朝、下向いてピコピコやる人ばかりの中の通勤途中の電車のホームで、一人、携帯を上にかざして、一生懸命伸び上がっている女子高生を見かけました。

何をしているのだろうと、携帯の目線の先を見やったら、富士山がきれいに見えていました。
そう、私が住む町からは、電車のホームから、この冬の季節には、晴れた日に富士山がきれいに見えるのです。私も長いこと忘れていました。

女の子はその富士山を撮ろうとしていたのでしょう。
たぶん、気づいた人はそんなに多くはなかったでしょう。なんせ、ほとんどみんな下向いてピコピコですから。
それでも、
携帯でも、たまにはいい光景に出くわすものでありますよ。
今度は私も、携帯で遠くの空を見上げてみて、娘に写メールでもしてみましょうかな。

それでは、来年もたま~に、おじゃまさせてくださいまし。

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