こ も れ び の 里

長崎県鹿町町、真言宗智山派、潮音院のブログです。平戸瀬戸を眼下に望む、人里離れた山寺です。

蜀江(しょっこう)の錦は洗うに従うて色を増す

2008年09月25日 | つれづれ
白いコットンのシャツは純白の白であって欲しいと、
強く懇願する息子。
何度も洗濯を重ねるうちに、
純白とはほど遠い色に染まってしまうシャツ。
お年頃には気になる事なんだろう。
しかし残念ながら、
我が家庭は環境優先。
洗剤の類は少しでも環境に優しい物をという意向で購入使用している。
したがって、漂白効果もさほど期待ができない。
むしろ、健康的な色に染まっていく。
残念!

昔インドを旅したときのことを思い出す。
汗と埃で汚れたTシャツを宿のクリーニングに出す。
翌日の夕方客室に運ばれたそのTシャツを見て愕然。
白かったシャツが黄土色になって帰ってきた。
インドを良く知る先輩に尋ねると、さもありなん。
黄土色した川の水でじゃぶじゃぶと洗濯をするクリーニング風景を見学。
かたわらの岩に洗濯物をたたきつけながら汚れを落とす。
汚れは落ちるが川の色は見事に染まる。
見学以降、クリーニングに出すことが数倍楽しくなった。
見事に変色したシャツが届くたびに、
みんなで拍手喝采大喜びをした青春時代。

息子よ、シャツも人間も、洗えば洗うだけ色が染まる。
大いに染まれ。

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