文化は人づくり、といっても過言ではないでしょうね。
御大師さまはおっしゃってます。
「良工の材を用うる、其の木を屈せずして厦(か)を構ふ。
聖君の人を使ふ、其の性を奪はずして所を得しむ。」
すぐれた大工さんが、材木を加工しようとする時、
木目や節をうまく利用しながら、決して無理することなく、
りっぱな長持ちのする家を造りあげる。
これと同じく、人々の先頭に立つ人が人を動かすということは、
人それぞれの個性を十分把握して、その人の能力を伸ばしてあげるということである。
そのことが、りっぱな仕事につながるのである。
この人は、どんな性格で、こんな事させたらこんな能力を発揮する人だ、と、
見極める力こそ、リーダーや指導者が持ち合わせなくてはならない要件。
そのためには、それなりの時間とコミュニケーションも不可欠。
そして、最も大切なことは、お互いの信頼関係だろう。
信頼して、信頼されて、人は育つ。
そんな組織は、一人一人が輝いている。