お遍路さん

60代後半の頃、母親と夫の二人を介護状態になり老人施設を利用しながら、一人で頑張っていたのをケア・マネージャーが見るに見かねて施設への入所を勧めてくれました。夫が２階の個室、母親が１階の４人部屋に。車の免許を持たない私は自転車で川越まで走り回りました。まだまだ元気が有りました。

一人暮らしの始まりで施設からの呼び出しがなければ、結構時間が有りシルバー人材センターでアルバイトをしながら、一人遊びを楽しんでいました。丁度その頃友人に「霊場めぐり」を誘われてのめり込んでしまいました。坂東霊場を始め忘れてしまうほどあちらこちら回りました。秩父34観音霊場は5月から10月までの暑さの中歩こう会の仲間と会長の導きで全てを歩いて参拝を済ませ、秩父の山を楽しんで終わりました。納経帳は私の棺に入れてもらいます。

秩父の後西国霊場も始まりました。比叡山延暦寺を始めに5ヶ寺を済ませた頃、母親が亡くなりその後は自分の健康などで参加出来ませんでした。観光を兼ねたような信者なのでご利益はあまり望めませんでした。ご一緒した妙心さんもご高齢になり静かな生活をされている由、人づてに聞きました。楽しい思い出でした。