菜の花日記

小さい喜びがあれば幸せ

真のスーパースターってこういうことなんだと思う

2016年06月03日 | 日記
ある新聞記者の書いた記事を目にした。

     。。。。。。。。。。。。。。。

ある養護施設に現われたのは”三浦知良・カズ”だった。
やがてジャージーに着替えたカズが障害者の子供たちとサッカーボールを持って中庭に出て来た。
子供たちの中には、満足に歩けないような重度の障害がある子もいた。
しかしその子供たちの目は真剣そのもので倒れても起き上がっては泥だらけになってボールを追いかけている。
いつしか記者のカメラはカズではなく、障害者の子供たちに向けられていた。
やがて時間がすぎてカズと子供たちは施設の中に入っていった。

着替えを終え施設を出ようとするカズに子供たちは全員で手を振っている。
そしてカズはこう言った。
   「今日もみんなありがとう!」

記者は耳を疑った。
なぜならカズの方がお礼を言っていたからだ。

スポーツカーに乗り込み施設を出ようとするカズに、急いで記者は駆け寄って意地悪な口調でこう質問してみた。

「カズさん○○新聞ですけど、こういう施設に来ている子供たちとサッカーをしてあげているというのは、やはり好感度とか人気取りなんでしょうか?」

とつぜん記者が飛び出してきたので少し驚きながらもカズはこう答えた。
「ぼくが彼らに何かをしてあげてるって?逆にぼくが何かをもらっているようには見えなかったかい?」

そう言い残してカズはスポーツカーを走らせて帰って行った。
記者は職業柄意地悪な質問をしたことを、すぐに後悔することになった。
なぜなら、自分が撮影したカメラにはカズの姿は殆ど映っておらず、その殆どが泥だらけになりながらも、倒れながらもボールに向かっていく障害者の子供たちの姿だったのだから。

真のスーパースターって、こういうことなんだと思う。
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