ほとほと通信

89歳の母と二人暮らしの61歳男性の日記。老人ホームでケアマネジャーをしています。

打撃

2020-09-08 | ほとほと日記
先週の土曜日、ずっと掛かっている心療内科から電話が来ましたが、仕事中で出られませんでした。

今日、折り返し連絡をしました。

ショックな話でした。

私の主治医が9月初めに入院し、まだ復活のメドがつかないので、今週土曜の定期受診は代診になる…と言うのです。

ショックだと言うのは、もう26年以上も診てくれている方だからです。


27年前の3月、私は実家を出て独り暮らしを始めました。

翌年4月に障害者施設職員として働き始めましたが、すぐに人間関係に躓き抑うつ状態になり、精神科に掛かりました。

その時に診て頂いたのが、その主治医でした。

ずいぶんしっかりした方に見えましたが、その時に主治医は40歳で、私は35歳でした。

何ヵ月か前の診察のとき、「私はあの頃40歳だったのですね。いったいどう診察したか分かりませんよ」と苦笑いされ、私も笑いました。

言ってみれば私の独居時代の苦闘を全て知っている人で、家族よりも友人よりも遥かに私の苦境の日々を伝えていた方でした。

苦しいときには診察とは関わらず手紙で相談したことも何度かあります。

兄と同じ年齢ということもあり、よけいに甘える気持ちがあったように思います。


電話のあとしばらくして、私は動悸がし、頭も痛くなりました。

ベッドに二時間ほど横になりヒーリング音楽を聴いていると、ようやく落ち着いてきました。

自分が頼りにしている、何でも相談できる…と思う人がいなくなるのは、本当に心細いものです。

それは心身ともへの強い打撃です。


でも、歳をとるというのは、要するにそういうことなのかも知れません。