ほとほと通信

89歳の母と二人暮らしの61歳男性の日記。老人ホームでケアマネジャーをしています。

落語の日

2017-10-28 | ほとほと日記
今日は仕事はお休みでした。


一日中曇りがちの、寒い日でした。
明日は一日中雨が降って、更に気温が下がるそうです。


今日はいつもの休日のようにスポーツクラブに行って料理を作った後、YouTubeで落語を見ました。
このところ休日でも気分が沈みがちです。
テレビのやたらにテンションを挙げた声や、若い人の明るい笑顔がツラく感じることもあります。


そんなとき、ふと落語を聞いてみると、その地味な空間が心に快く感じました。
桂枝雀を立て続けに鑑賞しました。
二十代の初めから三十代前半にかけて、私は桂枝雀をすがるように聴いていました。

私が四十歳になる年、枝雀は自死を図り、ほどなくして亡くなりました。
以降、聴くのがツラくなっていました。
でも今日、久しぶりに聴いてみると、抵抗なく聴くことが出来ました。
あの事件から期間が経ったせいでしょうか。
または、故人であることにむしろ親しみを覚える心理状態からでしょうか。


それから、笑点の大喜利で知られる三遊亭小遊三の高座をいくつか聴きました。
今までほとんど関心のない噺家でしたが、聴いてみると、なかなか良い。
気風の良さの中に現代風のインテリジェンスも感じられ、佳き江戸前落語です。
今まで大喜利落語家…と少し軽んじていたなア…と感じました。


私は小学校高学年の頃には、落語を面白く聴いていた記憶があります。
それからほぼ途切れなく聴き続けてきましたので、私にとっては最も長い趣味だと言えます。
これから齢を重ねると色んなことに対する関心が剥がれていくと思いますが、恐らく落語は最期まで残るもののひとつでしょう。