ほとほと通信

89歳の母と二人暮らしの61歳男性の日記。老人ホームでケアマネジャーをしています。

奇跡のドラマ

2015-06-13 | ほとほと日記
今日は仕事はお休みでした。


いつもの休日と同じく、洗濯、買い物、スポーツクラブ…と過ごしました。
その後、家で少し仕事をやろう…と思ったのですが、結局グズグズとテレビを観て過ごしました。
何か、いつも同じようなことを書いていますが…。


夕方、『あまちゃん』の再放送をやっていたので、見はじめました。
言うまでもなく、一昨年のNHK朝の連続ドラマです。
一週間分、つまり15分を六回分、一時間半を一気に放送しているのですが、やっぱり面白い。
見入ってしまいました。

近年のNHKの朝ドラマは、戦前、戦後を生きた女性の一代記ものか、現代の若い女性の成長物語かの二つに大別されるようです。
『マッサン』や『花子とアン』は前者ですし、『あまちゃん』や現在放送中の『まれ』は後者でしょう。

一代記ものに比べて成長物語タイプは、現在の流行や風俗を取り入れながら主人公に次々と試練を与えなけばなりませんので、どうしても「騒々しい」「リアリティがない」作風になりやすいのです。

残念ながら、現在放送している『まれ』もそうです。
作者も演者も一生懸命なのは分かるのだけれど、雰囲気の騒々しさと展開のわざとらしさが、オジサンには何ともついていけない。
何作か前の『純と愛』などは、その極地でした。

それに比べて一代記ものは、初恋・結婚・出産と子育て、死別…など人生の辛苦を、戦争や戦後の様々な事象と絡めて描けるのですから、正に朝ドラマ向きといえます。

ところが、『あまちゃん』はその不利なはずの「現代女の子もの」でつぎつぎと登場人物が出てきて事件も起こるのに、騒々しい印象がない。
主人公は女子高生アキちゃんとその友人ユイちゃんですが、母(小泉今日子の春子ママ)の物語との巧妙に二重奏になっているので、ノスタルジーの香りが常にあって、オジサンたちにも作りが優しい。
東日本大震災直前の岩手を舞台にしながら、絶妙な復興支援ドラマにもなっています。
才人・宮藤官九郎の力だけでなく、多彩な演者や音楽の力も加わって、やはり奇跡的なドラマになっている気がします。

私は土曜の休みが多いので、これから土曜の午後六時からの一時間半が楽しみになりました。