ほとほと通信

89歳の母と二人暮らしの61歳男性の日記。老人ホームでケアマネジャーをしています。

手すりとベッド

2014-10-14 | 家族
今日と明日は仕事はお休みです。

台風一過で蒸し暑いほどの晴れ間の中、午後から千葉県I市の実家まで行きました。
要介護1の父がもう少し安全に暮らせるよう、浴室やトイレに手すりを付ける相談をするためでした。

午後二時、実家のマンションに地域の在宅支援センターのケアマネジャーさんが福祉用具の業者さんを連れて来ました。
二人とも若い男性で、二人が入室するとわが実家はとたんに狭くなりました。
私は介護保険の制度などには仕事柄詳しいのですが、「手すりをどこに付けたらいいか」といったセンスはないのです。
遠くから姉も来てくれたので、安心です。

八月に退院した父は、このところ母の介助で週に一回のペースでシャワー浴をしています。
これ自体が危険なので、私としてはデイサービスに行って欲しいのですが、母は行かせたがらないし、父も「行きたくない」と言います。
そこで、せめてフロとトイレに手すりを…と説得をして、何とか今日にこぎ付けたのです。

実家はコンパクトなマンションなので、さほど時間も掛からずに設置箇所は決まりました。
介護保険で手すりを付ける…と聞いて、初めは父も母も強く緊張していましたが、それほど大がかりな話ではないと分かったのか、やがて表情が和らいできました。

嬉しかったのは、ベッドが安価でレンタル出来る…と知ったことです。
父の寝ているベッドはもう何十年も以前に買ったソファベッドで、もうボロボロです。
手すりが付いてないので起き上がりにくいし、転落のリスクもあります。

本来、介護保険を使ったベッドのレンタルは要介護2以上が要件です。
要介護1の父がベッドを借りるとなると自費レンタルになり、月に一万円以上必要なはずだ…と考えていました。
ところが、要介護1の父でも介護保険並みの安価でギャッジベッドが借りられる…というのです。
恐らく、先々を考えて…という含みもあるのでしょうが、本当に助かりました。

外出用のリハビリシューズも注文しました。
カタログからシューズを選ぶ父の顔は、照れながらも嬉しそうでした。
来週にはベッドは入るし、今月中には手すりも付くでしょう。
そうやって少しでも安全に動けることは、日常生活動作や認知力にも良い影響を与えるでしょう。

今の仕事に就いて良かった…と芯から思える日となりました。