ほとほと通信

89歳の母と二人暮らしの61歳男性の日記。老人ホームでケアマネジャーをしています。

明日は我が身

2014-09-29 | 独居中高年
今日も仕事です。

昨夜9時からNHK の「老人漂流社会・老後破産」という番組で、80代前半の3人の独居高齢者が取り上げられていました。

83歳の東京港区に住む男性は生涯独身で来て、年金の10万円が全収入です。
賃貸アバートの家賃を引いた4万円で賄わなければなりませんが、うまく生活設計が出来ないため光熱費が払えず電気を止められています。
貯金がないため月の年金を使い切ると食費もなくなってしまいます。
いわゆるゴミ屋敷状態の部屋で、灯火のない中、唯一の食料である素麺をすする姿は痛々しいものでした。

秋田に住む84歳の女性は家と畑がありますが、収入は年金の2万5千円のみ。
土地家屋を持っているので生活保護を受けられないとかで、その額でひと月を暮します。
食料は畑の周囲の食べられる植物を獲ってくる、自給自足の生活です。
狭心症がありますが医療費が払えないので最小限の治療しか受けていません。

82歳の東京北区に住む女性には関節リウマチがあり、自力の移動はわずかしか出来ません。
収入は年金の7万円のみで、介護サービスを受けていますが、ぎりぎりまで切り詰めています。
足、腕、顔ともかなり浮腫んでいるのは、リウマチの症状と薬の副作用のせいでしょうか。
たまには介護の外出サービスを使って外出をしたい…というのが願いです。

三人を見て感じるのは、現金収入の少なさもさることながら、相談する相手がいなくて窮状を深めていることです。
実際、最初の男性はその後区のケースワーカーが相談に乗り、生活保護の受給が出来るようになったとのこと。

幸い、お三方ともまだ認知面はしっかりしています。
ちゃんとした選択肢の説明があれば、よりよい生活を送れるかもしれません。

ただ、独居で資産もなく貯金も年金も多くを期待できない私にとって、まさに「明日は我が身」の番組でした。
身が引き締まる思いがしました。


神様。
今日一日が穏やかなものでありますように。
家族が皆、健康にくらせますように。
友人たちが無事に仕事を終えますように。
お祈りいたします。