ほとほと通信

89歳の母と二人暮らしの61歳男性の日記。老人ホームでケアマネジャーをしています。

良質プログラム

2014-04-21 | ほとほと日記
昨日、仕事から帰って来て、BS 朝日で落語家の桂枝雀の特集番組を見ました。

枝雀落語が巻き起こす爆笑の詳細な分析から、自死に至る日々の様子までを二時間掛けてじっくりと紹介していました。

特に二人の息子さんが語る「人間・前田達(桂枝雀の本名)」は貴重でした。

私は1980年代半ばから後半に掛けて、桂枝雀の落語を聞くことで生きていた時期がありました。

大学を出て勤めた会社を辞め、トラックターミナルでフリーターをしていた時期です。

この先どうして良いか見失って鬱々としていた私は、ウォークマンに入れた枝雀落語を聞きながら街を歩いていました。

枝雀を聞くとき、もちろん笑いも求めていたのですが、それ以上に「自分に似た気性の求道的な先人」に会いに行っていたのだと思います。

この人ならこんな自分でもきっと受け入れてくれるだろう…という気持ちがありました。

私と同じように枝雀を聞いていた人はかなり多いと思います。

こういう地味で良質なプログラムを見ると、視聴率に縛られないBS放送は貴重だな…と改めて感じました。


神様。
今日一日が穏やかなものでありますように。
家族が皆、健康で暮らせますように。
友人たちが無事に仕事を終えますように。
お祈り致します。