ほとほと通信

89歳の母と二人暮らしの61歳男性の日記。老人ホームでケアマネジャーをしています。

雨の休みに

2014-04-03 | 映画
今日は仕事はお休みでした。

2年8か月通っていたスポーツクラブが3月末で閉館になったため、今日は新しく会員になった店舗に行きました。
今までの店は私のうちから自転車で5,6分という絶好のロケーションにありましたが、今度のお店は15分くらいかかります。
それでも充分に近いのですが、怠け者の私にとってはけっこうな負担です。
その上今日は雨が降っていましたから、傘を差しながら自転車で行くこととなりました。

前の店に比べて新しい分、ずっと綺麗で広いのですが、初めは少しアウェイ意識が残っていました。
でも、トレッドミルで一時間走ってみると、やはり、気持ちいい。
お風呂もずっと広くて清潔です。
やはり、休みには必ず行こう…と思いを新たにしました。

ヒルからは自炊の昼食を済ませた後、YouTubeで映画を観ました。
溝口健二監督作品を、『赤線地帯』『雨月物語』と立て続けに。

溝口健二作品に初めて触れたのは、高校生の頃に東京12チャンネル(今のテレビ東京)で土曜の夜にやっていた「日本名作劇場」です。
その時観た『赤線地帯』のグロテスクなまでの心理描写や大胆なエロティシズムに、若い私の心は震撼したものです。
今考えると、夜中でもないのに地上波でよくこの映画を放映できたものだなあ…と思います。

今日、約40年ぶりに観て、「やはり溝口ワールドは濃い!」と再確認できました。
黒澤明のドラマ性も凄いですが、あくまでヒューマニズムが基底にあるのに対して、溝口健二はドロドロとした不条理をそのまま描いてしまう。
でも、宮川一夫の美しいカメラや素人目にも凝った美術があり、名優たちの熱い演技がある。
今観ても、ダイレクトに「面白い!」と感じられます。

『赤線地帯』では、若き日の若尾文子と京マチ子がともに売春嬢としてエグイ役をこなしていますが、スゴク可愛いし、魅力的です。
セリフが聞き取り憎いのと黛敏郎の音楽が今聴くとちょっとヘンテコなのが難点ですが(現代音楽風なんだけど、お化け屋敷の効果音みたいで…)、お時間がある方はぜひYouTubeで検索して頂きたい作品です。

と、今日もそんな呑気な休日でした。