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さらばニッポンの変な法律(2)

2018年12月18日 06時22分26秒 | 日記

さらばニッポンの変な法律(2)

(5) 建築技術の進歩に追いつかない法律

 不動産会社を経営する60代の社長は、建築に関する規制に頭を悩ませる。建物の高さやトータルの床面積に制限があり、部屋数を増やすことができない。

 諸外国と比べて規制の厳しさは際立っている。例えば、同じ面積の土地に、東京23区なら平均1・3階建ての建物しか建てられないが、米ニューヨーク・ミッドタウンなら14階建てのビルが建つ(注2)。東京の部屋が狭くて高いのは、この規制が一因だ。

 なお、このルールが制定されたのは、耐震技術などが十分でなかった1970年ごろだ。社長は「技術は進歩したのに、法律はほとんど変わらない。民間の発展を止めています」と語る。

(注2)2002年の森ビルによる調査。建築基準法の改正に伴い、特例容積率適用区域制度が創設され、現在は商業地域の容積率上限の引き上げも進んでいる。

 

 

(6) 本当は誰のため? 細かすぎるラベル表示

 すべての加工食品に、主な原産国表示を義務付ける方針について、政府が検討を始めた。

 これに対し、大手食品メーカーの役員は「同じ原材料でも、販売戦略などによって輸入する国は変わり、すべてを記載することは不可能です。また、ルール変更によってラベルを張り替えるコストはメーカーが負担することになります」と憤る。

 政府は、国産品の消費を促すためだと説明するが、前出の役員は、次のように分析する。

「義務化の本当の意図は、食の安全に力を入れているという政府のアピールでしょう。心ある企業はホームページなどで原産国をすべて公表しています。結局は、メーカーと消費者の信頼関係の問題です。ルールが複雑で細かくなれば、ちょっとした表示ミスであっても『意図的に隠した』などとマスコミに叩かれてしまうんです」

 添加物やアレルギー表示などは別として、一律に細かい義務付けをすべきではないだろう。

 

 

(7) 各省庁の目標を押し付けられる企業

 各省庁には、政治家のトップダウンによって「省エネ」や「環境保護」に関する目標がある。だが、目標を達成するために働くのは企業だ。

 大手半導体メーカーの管理職は、「経済産業省が強制してくる、温室効果ガス削減は本当に厳しいです。日本の2030年度の目標は2013年比26%減です。今までもかなり省エネに貢献してきたのに、電気代アップも加わって、毎年苦労しています。機械のモーターを、省エネ効果の高いものに交換しようとしましたが、機械の改造も必要で4割もコストが増えます。2年かけて回収できるかどうか」と悲鳴を上げる。

 大手電機メーカーの技術者も省庁からのプレッシャーに悩まされている。「商品の部品や原料となる化学材料の規制が厳しくなっています。環境保護のためと言いますが、危険性が明らかになっていないものもあります。もちろん、環境省は代わりの材料を探してはくれません」

 省庁から丸投げされた目標を達成しても、企業には何の報酬もない。

 


 

 

経営者に代わって聞きました

 

規制を増やす省庁にクエスチョン!!

 

 うどんと素麺の表記の違い。金融庁による民間への口出し―。どうにも納得がいかないので、役所に見解を尋ねた。まずは消費者庁から。

 

 

規制が増える理由

山本(以下、山) もしもし、私、山本と申します。うどんと素麺の違いを法律で規定していますが、それはなぜでしょうか?

担当者A(以下、A) やはり、表示がバラバラだと、消費者が困るので。

分かりづらいなら、消費者が買わなくなるだけでは?

A まぁ、そうですが、消費者の声がありまして。

昔の事例ですが、沖縄そばを"そば"と認定してもらうのに、約2年かかっています(注3)。規制により、今までの枠を超えた商品を開発しづらくなる恐れもあるのではないですか?

A ……。それは表記の基準の話ですか?

そうです。中身と表示が異なるのはあってはならないですが、表記の仕方を厳格にする必要性はあるのでしょうか?

A 消費者が選択するためには、一定の基準が必要ですよね。

他にも表記を規定する背景には、消費者の安全を確保する点もありますが、どこまでいったら安全と言えるんですか?

A 個々のケースによって異なるので、それも我々としては、一定の基準を設けるしかありません。

後から新しい商品ができますし、そもそも料理自体の線引きも曖昧じゃないですか。どんどん規制が増えていく気がするんですが?

A 現状に合わないなら、変えた方がいいとは思います。

そうですか。ちなみに、Aさんは、うどんか、素麺のどちらが好きですか?

A どちらかと言うと、うどんが好きですね(笑)。

 

 どうやら、一部消費者の声によって、規制が増える構図がうかがえた。しかし本来は、企業が対応すれば済む問題ではないか。結局、納得はいかなかった。

 

 

"空気の規制"があった

 次は、銀行業を監督する金融庁だ。同庁は最近、融資が増えない現状を問題視し、自ら融資先を見つけ、地方銀行などへの経営指導を強化すると報じられている。これについての見解はいかに。

 

金融庁が経営指導を強化するとの報道がありますが?

担当者B(以下、B) 若干、事実誤認があります。指導ではなく、あくまでも金融機関との対話によって、融資状況を改善するのが趣旨です。ですから金融庁が、どこそこへ融資をしなさいと判断するわけではありません。

金融庁は今、人口減少社会などを見据えて、地銀に対して、独自のビジネスモデルを構築せよと発信していますよね。これをやり過ぎると市場への介入と受け取られるのでは?

B いや、それは……。我々は規制する権限を持ってはいても、事業について言う立場にないので、なかなか難しいですね。あくまでも金融機関が判断すべきことです。

銀行に改革が必要であるとの認識は理解できますが、現場からすると、金融庁が出てくると、従わざるを得ないのでは?だって、銀行界は横並びの社会だと言われてますし。

B そこはまぁー(笑)。

金融庁の後押しを受けて事業を行った結果、万が一、潰れたら誰が責任をとるんですか?

B そこまでは、ちょっとなかなか……行政方針に関わる壮大な問いですよね(笑)。私の個人的なあれを超えて……。奇抜なことをやればいいかというと、それで潰れても問題ですしね。すみません、別の部署の方に尋ねてくだされば……。

 金融庁が行う対話を通じた状況の改善は、銀行から見れば、圧力に他ならない。日本人の"空気"を利用した規制強化が存在するということか。

(注3)「生めん類の表示に関する公正競争規約」によると、「そばは、そば粉が30%以上使われているもの」などと規定されている。だが、沖縄そばは、そば粉を使用しない。

 


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