覚せい剤でまた逮捕の田代まさし容疑者 依存を断ち切る心の力とは
2019.11.09(liverty web)
《本記事のポイント》
- 覚せい剤でまた逮捕された田代まさし容疑者
- 病院や自助グループなどによる治療もあるが続かない人も多い
- 自分の心をコントロールする「自制心」を持つことが大切
タレントの田代まさし氏が6日、覚せい剤を所持していたとして現行犯逮捕された。
2000年に迷惑防止条例違反で書類送検され、翌年には覚せい剤取締法違反容疑で逮捕されて以来、再犯をくり返していたため、インターネット上などには「またか」という声があふれている。
民間の薬物依存リハビリ施設「ダルク」のプログラムを受け、その後はダルクの職員としてインターネットや講演などで薬物の恐ろしさなどについて精力的に発信。逮捕2週間前の10月22日には神奈川県藤沢市で「孤立による薬物依存」をテーマに講演を行っていた。
経験をもとに薬物の危険性を語っていた田代容疑者。その姿に勇気づけられた依存症患者やその家族もいるだろう。そんな田代容疑者が、なぜまた、覚せい剤に手を染めてしまったのか。
病院や自助グループでは止められないことも
薬物に限らず、ギャンブルやアルコール、買い物などにのめり込み、自分の意思では止められなくなる「依存症」は、すぐに治療できるものではないとされている。
精神科では、入院で強制的に依存できなくさせ、投薬などで脳内物質を抑える治療などが行われているほか、ダルクのような施設で、本人や周りの人が一緒になって、依存をくり返さないよう根気強く見守っていく形も取られている。
田代容疑者は施設でリハビリを行い、その後は職員として働きながらも、覚せい剤をまた使ってしまった。施設や自助グループなどに参加し、依存を止めようとしても、くり返してしまう事例も多い。
自助グループなどでは、依存症患者同士が集まり、お互いの症状や半生などを語る治療法がよく取られている。
似た境遇にある人と、悩みや苦しみを共有して、心が前向きになる。根気よく通い続け、克服する人もいる反面、通い続けられず、落ち込んだり、イライラしたり、孤独を感じたりしたときに、また覚醒剤に手が伸びてしまう人もいる。
「自制心」を持ち心をコントロールすること
大川隆法・幸福の科学総裁は、書籍『自制心』で、自制心は「自分が進むべき道を目標どおり進んでいくために必要なものでもある」として、以下のように述べている。
「酒に呑まれても自制心を失います。また、麻薬や覚醒剤の類に手を出して人生を駄目にしてしまう人もいれば、博打や享楽的な趣味に手を出して駄目になってしまう人もいます」
「"転落の種"はいくらでもあって、宗教的には、そういうものがたくさん言われてはいるのですが、根本的には、『少し道を外れても、すぐに戻る力を持っているかどうか』ということが、長い間、成功を続けていける道なのではないかと思うのです」
大川総裁は本書のまえがきで「自制心も、戦後日本で失われた徳目の一つである」と記している。確かに現代で「自分を律する」と言えば、笑われてしまうかもしれない。しかし、薬物などが「よくない」と分かっていても止められないのは、動物的な本能が抑えられていないといえる。
心をコントロールする力は、人間だけに与えられた高度なものだ。そして自制心は、勇気や忍耐力、発想などのプラスの心と結びつき、大きな目標を達成するエネルギーとなる。
「自制心」を子供のころから身に着けられるような家庭や学校での教育が、依存症を防ぐ。そして、「自制心」は何歳からでも身に着けられる。そのためにも、善悪の判断ができ、心を揺らさないよう、神仏に対する正しい信仰心を持つことが不可欠だろう。
(駒井春香)
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