天地わたるブログ

ほがらかに、おおらかに

ヤブカラシと暮らす

2016-06-29 06:48:59 | 身辺雑記


ヤブカラシが二階の廂へ上ってきて垂れ下がった。
葭簀とあいまって夏の日差を防ぐ強い味方である。
コンクリートとブロック塀のわずかな隙間から毎年出てくる。
ときどき「ジャックと豆の木」の豆の木を思ったりする。ヤブカラシの蔓の中が空洞でなければどこまで伸びていくのやら。

アパートの庭はほぼツツジだがその間をヤブカラシがぐんぐん出てくる。
むさくるしいので引っ張って除去するがしばらくするとまたぐんぐん出てくる。

藪からし引くねちねちとちくちくと


消えてなくなるものの多いこの世でヤブカラシはへこたれない。
棘はないのだがヤブカラを引いた手は粘るだけでなくちくちくする。
アパートのヤブカラシを鉢植えにして自宅の地べたに置いた。そこからも蔓は伸びたが土着のヤブカラシのパワーはそんなお嬢様ではない。
蔓の太さは1センチにもなり濃い葡萄酒色がみごと。

去年あまりに繁茂するヤブカラシを自分の役に立たせる道はなかと考え、葉っぱをヤカンに入れて煮たててみた。
匂いがあってそううまくなかったが煎じ薬としてなら飲める。
妻に「わけのわからないものを飲むのはやめなさい」と言われてやめたのだが、まだ日除け以外の有効性を諦めていない。

ヤブカラシは必ず出てくる、しつこく出てくる、除外しても出てくる、という点で人を裏切らない。
めんこい女というようなものではないが毎日見ると親近感が湧きぼくの元気に貢献する奴である。
ヤブカラシが出るかぎりこの世はまだ捨てたものではないと思える。


コメント
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