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認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

「AD型認知症」に関する権威の主張内容は誤りだらけ(Iー05)

2025-06-06 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
※ ハワイ島のハプナビーチ!!
  
 
 
東日本大震災の翌年(2012年の3月1日から)書き始めて、Gooブログ上に、私たち「二段階方式」が有する『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する』に対する正しい知見【世界中で、唯一正しい内容であり、先駆的な市町村で実践展開された「住民参加型の地域予防活動」の顕著な成果により、主張内容が正しいことが疫学的方法により実証されている内容】を無料で公開して来たものを、啓蒙することが目的で、能登半島地震の被災高齢者とその家族に対し、ここに引用して、再公開するものです 〔グーブログが、今年の秋には、終了するので、引っ越しの為に過去のブログ600万字分を半分程度300万字分程度に「整理圧縮」の作業中なのです!!将来的には、AI化して、世の中に広めて行く積りなのです〕!!!
 
今なお、世界的に通説とされている『アミロイドβ仮説』の提示/主張内容は、100%誤りのものなのです!!!
その「アミロイドβ仮説」は、我が国では、東大/京大/理化学研究所(MIT研究室=利根川進)が牙城を形成していて、その権威に追従する厚労省が、川下対策であり、「MCI」の基準により対象者を選別して行う「介護の予防措置」の制度化を基本にした政策である「ボケても安心な社会づくり」の理論的根拠にしていて(「認知症ケアパス作成の手引き」の通達を参照)、市町村で強制的に実践展開させているのですが、さしたる効果を上げられない状況に在るのです。
 
最も有効で/有益で/低コストである『川上対策/発病自体の予防措置の国策化による全国展開』を「政府大綱の第一条で棚上げ」した儘、(且つ、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした段階的な症状が発現して来るのがAD型認知症の特徴であることにも無知なまま、川下対策に過ぎない上に、誤りダラケの(ボケても安心な社会作り)が制度化されて、末期の段階で発病を見つけているだけの「発病のレッテル貼り診断費用」と治療の効能が皆無で単なる「対症療法薬」に過ぎないエーザイのアリセプト等の処方の費用並びに介護の予防措置実施の費用を含む『介護の費用』の合計総額が、単年度ベース(「一般会計と特別会計の合計」での、医療費介護費に投入する血税総額)で、23兆円を超える、天文学的な規模での血税の垂れ流し策として、大手を振ってまかり通っていて、このままでは、『持続可能な超高齢社会』の構築と維持とが困難になってしまうことを恐れるのです。
 
最も有効であり、効果が実証されている川上対策である『AD型認知症の発病自体の予防』を明確な目的とした「住民参加型の地域予防活動」の国策化に因る全国展開を棚上げした儘で(政府大綱の第一条の規定で、将来の検討課題と規定し棚上げ状態)、川下対策に過ぎない(ボケても安心な社会作り)の政策の制度化による全国展開の継続をこのまま放置していては、「持続可能な超高齢社会の維持」が、急速な『少子高齢化』の進行とも相まって、(我が国がこの先衰退して行くことを)心から恐れているのです。
 
政府の施策に何でも反対が使命と誤解しているマスコミも/立憲民主党でさえもが、無知で無関心なのが、公明党の後押しを得て、政府が得意げに推進している世紀の愚策/『ボケても安心な社会づくり』の制度化なのです。その内容と言えば、末期の医療(為す術が何も残されていなくて、「介護の対象」でしかない、「重度認知症(大ボケ」の後期の段階で、米国精神医学会が策定した誤りダラケの診断基準である「DSM-Ⅳ」が発病と診断するに際して確認を要求している失語紛い)の症状、又は失認紛い)の症状、若しくは失行紛い)の症状と言う、「極めて重度の症状」を確認して初めて発病と診断していて(「発病のレッテル貼り」をするだけの診断!!)、症状の進行を遅らせるとのうたい文句は真っ赤な大嘘、症状の発現の仕方を亢進興奮型=エーザイのアリセプトが代表的)させ/又は抑制する効能でしかない「対症療法薬」の処方だけと言う『医療費に投入している血税の額』が、10 兆円超(単年度/一般会計と特別会計の合計総額)となっていて並びに新規発病を野放しにして、症状の重症化の進行を放置して、末期の段階、私たち二段階方式の区分で言う「重度認知症(大ボケ)」の段階、セルフケアにも重大な支障が起きて来る段階での「介護の費用に投入している血税の額」が、13兆円超(単年度/一般会計と特別会計の合計総額)となっていて、この先さらに増大する一方と、厚労省が得意げに予測している状況に在るのです。
 
  
 
 
(プロローグ)
(1) このブログは、様々な種類が数ある認知症の内の大多数90%以上を占めていて、認知症研究の世界中の専門家達から原因もわからないし、治すことも出来ないし、発病の予防も出来ないタイプの認知症とされている『AD型認知症』について、先駆的な市町村での自主活動であり、私たち「二段階方式」の考え方に基づいて、「二段階方式」の手技を活用して、「有償/有期使用許諾契約」の締結の下で実践展開され、主張内容が正しいことが『疫学的方法により実証済みのもの』である種々の内容について、出来るだけ分かりやすく世の中に、(特に東日本大震災を被災された高齢者達とその家族に)知らせたいとの思いから、根拠となる『脳機能データ』の開示を含め、概要を無料で公開するものです。

(2)『AD型認知症』の発病のメカニズム、早期発見(小ボケ又は中ボケの段階で発病を見つけること)と早期治療(前頭葉が活性化する生活習慣への改善と継続的な実践の自助努力)とに因る『AD型認知症』からの回復及び/又は症状の重症化の進行の抑制並びに地域単位での「住民参加型の地域予防活動」の制度化による『AD型認知症』の発病自体のの予防(発病時期の先送り)の仕方(地域単位での『脳イキイキ教室』の運営が基本の政策)がテーマです。
 
(3) マニュアル化され、システム化され、実務化された「二段階方式」と呼ばれる、そのシステムの使用は、有償/有期(10年)となっていますが、(使用許諾契約の対象は、市町村の健康課・保健課・福祉課、一時予防の担当課に限定されています)この報告の中で、その概要を逐次みなさんに公開して行く予定です。

(4)『AD型認知症』については、世界で最も権威があるとされている「米国精神医学会」が策定した「AD型認知症」の発病の有無の判定に関わる『診断基準』である『DSM-Ⅳ』における定義で、「重度の記憶障害」の確認を第一の要件としている為に、『AD型認知症』の専門家とされる「精神科医」による診断では、認知症が気がかりで訪れる人の診断の際、「重度の記憶障害=極めて重度の物忘れの症状」を示している場合でないと「AD型認知症」とは診断されないと言う結果を導くこととなってしまったのです。
 
※1 世界中の、『AD型認知症』の権威(機関や精神科医)は、『AD型認知症』について、極めて重度の物忘れの症状の発現を特徴とする「神経変性疾患」だと誤解しているのです(正しい中身/正体/本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病に過ぎないもの=私たち「二段階方式」が世界で初めて解明した正しい見解であり/独自の見解でもある)。
 
※2  回復/症状の重症化の進行の抑制が可能である、本当の意味での早期階階(私たち「二段階方式」独自の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)を見つけるには、「DSM-Ⅳ」の第二要件の「失語、失認、失行(紛い)」の項目を削除した上で、最後に取り上げられている、「実行機能の機能障害」という文言を注意の分配力の機能障害に起因した「評価の物差し」の機能及び「実行機能」の機能障害を介する『前頭葉機能の機能障害』という要件を『第二要件』とすることが、不可欠となるのです。
 
※3『AD型認知症』は「(世界中の権威達の間で、今なお、人類最大の難問とされている)『意識』が覚醒した目的的な世界」が関わる認知症なのです。
※4意欲及び注意の集中力に下支えられた『注意の分配力』の機能が、「評価の物差し(意識の首座=自我=脳の中のホムンクルス)」に因る評価/関心/注意/観方に従い、『前頭葉機能』の個別認知機能群である「実行機能(Executive  Function)を駆使して、自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断して、実行すべき「テーマ」を発想し、発想した「テーマ」実行内容を計画し、実行結果のケース・シミュレーションをした上で、目標を設定して、最終的な実行内容を決定し、実行の決断をして、目標を実行していく上で不可欠のものである『メタ認知』及び『メタ認知』に僅かに遅れて連動し/随伴する『実体験認知』の機能の発揮及び発揮度に重大な支障が起きて来ることに起因した発病及び症状の重症化が進行して行くタイプの認知症なのです。
 
その発病を惹き起こす/症状の進行を加速させていく引き金となる要因(原因)は、「DSM-Ⅳ」がその第一要件で確認を要求している「記憶障害」という要因ではなくて、「仕事」というテーマの遂行とは無縁の日々の暮らし方となる『第二の人生』を生きる高齢者の日々の「脳の使い方」としての生活習慣ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続という要因なのです(自分なりに追求する特定の「テーマ」が無く、生き甲斐無く、趣味無く、交遊無く、運動する機会も無く、目標が
 
※5 或る日降って沸いた出来事/状況(キッカケ)の発生と継続に因り、『今日も、明日も、明後日も、そうした状況が継続して行く暮らし方』、「脳の使い方」としての単調な『生活習慣』の継続に対して、自分自身が納得がいかないのに、その状況の解消が出来ないことで、心が折れしまい、意欲を喪失して、何事に対しても挑戦できなくなることに因ってナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』が開始され、継続されていくことになるのです(『前頭葉機能』についての/廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行く先に、『AD型認知症』の発病が待っているのです=発病の最初の段階であり、私たち「二段階方式」の区分で言う「小ボケ」の段階)。
 
※6 「DSM-Ⅳ」の規定は、第一要件及び第二要件共に、『重大な誤りの内容』の規定なのです。
)本ブログ中では、『「前頭葉機能」は、前頭前野の穹窿部に局在する①「前頭葉の三本柱(意欲、注意の集中力及び注意の分配力)」の機能/②「評価の物差し(=自我=意識の首座=脳の中のホムンクルス)」の機能及び③「実行機能(Executive Function)」の三者により構成されている複合機能体」である』との考え『(ブログのG-02~03~04)/By Tadの「思考実験」による)』の下で、説明して行きます。
 
(5) そのベース(重度の記憶障害の発現を特徴とする神経変性疾患との誤解)の上で、家族も極めて重度の記憶障害の症状が出て来るようようになって、どうにも手に負えなくなって初めて精神科医のところに連れていく為に、「末期の段階の症状ばかり診断してきた精神科医の誤解」がもとで、『AD型認知症は、発病の原因も分からないし、治すことが出来ないタイプの認知症」に、されてしまったのです。
 
(6)『AD型認知症』は、性質それ自体としては、治らない/治せない病気ではないのです。
発病を見つけている段階が遅すぎる、言い換えると、末期の段階(私たち「二段階方式」の区分で言う「大ボケ」の後期)で、「失語や失認や失行(紛いの症状」を確認して初めて、発病を見つけている(発病のレッテル貼りをしているだけの診断)為に、原因も分からないし、治らないだけのことなのです。   
※  その結果、回復/症状の更なる進行の抑制が可能な、「本当の意味での早期の段階である(小ボケ)や(中ボケ)の段階」、(軽度及び中等度)の段階は、「不活発病」や「脳のフレイル」や「老化現象」の名前を張られるだけで、見過ごされ、放置されたままなのです。
 
 
  
 
  
(7)    私たち「二段階方式」は、『人類最大の難問とされている「意識」との関わりに着目』し、『意識が覚醒した目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能レベルを極めて精緻に判定できる手技を独自に開発して、『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした(小ボケ、中ボケ及び大ボケの)三段階に区分される「類型的症状」を指標化(改訂版30項目問診票)して、発病者がどの段階にいるのかを確認しているのです(『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能レベルに見合った『脳のリハビリ』の継続的実践に因る回復及び/又は症状の進行の抑制の措置を講じる上で、極めて重要な作業なのです)。  
 
※1「不活発病」/「脳のフレイル」のレッテルを貼られているのが、最も初期の段階の症状(小ボケ=回復/症状の更なる進行の抑制が可能)であり、「老化現象」と混同されているのが中期の段階の症状(中ボケ=症状の更なる進行の抑制が未だ可能)であり、原因も分からないし治らない介護の対象とされているのが末期の段階の症状(大ボケ=症状の進行の抑制さえも、最早困難/為す術が何も残されていなくて、「介護」の対象となるだけ)なのです。
 
※2『AD型認知症』に関して出版されている本は、その殆どを読みました。「AD型認知症」をテーマにしているブログやホームページも、それなりのレベルで書かれているものは、殆ど読みました。それらの殆どの記事で、『AD型認知症』の発病原因や症状の進み方の特徴、或いは、症状の進行の抑制等について書かれている内容は、『誤りだらけ』=「アミロイドβ仮説」に盲従と言うほかありませんでした。
 
(8) 『AD型認知症』のことをテーマにしているこのブログでは、根拠となる多数の脳機能データを開示することにより、専門家を含めて世間の『AD型認知症』に対する誤解を解消させていく一助となればと考えています。

(9)開示する内容は、エイジングライフ研究所(KinukoとTadの二人が主宰する小さな研究所)が1995年の活動開始以来、北海道から九州に跨る全国的規模、452の市町村での実践展開の指導(『第一次予防』を職責としている市町村の保健師さん達との共同により展開してきた、『AD型認知』に特化した活動であり、『AD型認知症』の早期発見と早期回復及び発病自体の予防(=発病時期の先送り効果)明確な目的とした「脳イキイキ教室」の運営を主体とする「住民参加型の地域予防活動」の実践の顕著な成果に基づき、データ化され、システム化されているものの概要です。

(10)この記事は、3月11日から、週1回のペースで、テーマに分けて具体的な内容を載せる予定です。 『AD型認知症』について、正しい知識を世の中に広め、早期発見と回復並びに予防と密接な関係がある、日々の『脳の使い方』としての「生活習慣」の改善(猶、食生活は、無関係の要因なので、注意して下さい)に向けて、国民的な関心を呼び起こしたいと考えています。
 
           注)本著作物(このブログ・I-05に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。
 
 
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「AD型認知症」は「意識的な世界」が関わる認知症(I-03)

2025-06-04 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
&1(脳の機能面からの主張と「脳機能データ」が根拠の「二段階方式」
(1)  (人間だけに特有な)世界である『意識的/目的的な世界』は、左脳、右脳及び運動の脳という(三頭の馬)が牽引する「三頭建ての馬車」を、御者である『前頭葉機能』と言う複合機能体が運航する世界と言う比喩が、高齢者の皆さんにも、分かり易いかと思うのです。

(2)  『仕事』という「テーマ」の遂行とは無縁の日々を送る『第二の人生』を生きる『高齢者』に、或る日降って沸いた『キッカケ』の発生と継続で/それまでの自身の生き方を支え/自分なりに納得出来ていた『第二の人生』での、生き方/暮らし方である〔自分なりの特定のテーマの追求による自分なりの『脳の使い方としての生活習慣』を継続して生きていくこと〕が出来なくなり、この先の状況が好転する道筋も見通しも持てない状況が継続していて、『心が折れてしまい/意欲を喪失する』ことになるのです(能登半島地震の被災高齢者達に対する、特段の注意が必要不可欠)。
 
アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)』の発病及び症状の重症化の進行{発病の最初の段階であり、社会生活面での重大な支障が出てくる「軽度認知症(小ボケ)」の段階の発病者は「中等度認知症(中ボケ)」へ、家庭生活面にも重大な支障が出てくる「中ボケ」の段階の発病者は、末期の段階でありセルフケアにも重大な支障がある為に介護が必要となる「重度認知症(大ボケ)」へと、症状の重症化が進行}することによる/混乱した言動が生じてくる問題についての報道、被災高齢者やその家族に対する啓蒙となる報道が、全く行われていないのです。

    =発病の前提条件となる「キッカケ」が存在 ❕❕
 
(3) 「キッカケ」の発生と継続を契機に、心が折れて、『意欲を喪失』してしまうと、『意欲』が、「注意の集中力」を下支えていて、「注意の集中力」が『注意の分配力』を下支える『三層の機能発揮の構造』のメカニズムが存在している為に、「三層の機能構造を基盤とした』意識の働きのメカニズム機能発揮上の二重構造の存在=By Tadの「思考実験」)に因り、「評価の物差しの機能(=意識の首座=自我=脳の中のホムンクルス)」に因る評価/注意/関心/観方に従い(に基づいて)、『注意の分配力』の機能が、『実行機能=Executive Function』を駆使して、『メタ認知』し、メタ認知に僅かに遅れて連動し/随伴する『実体験認知』により、所期の目的を実行し、所定の目標を達成して行く』という『意識的/目的的』な世界の「機能発揮上の二重構造」が、適宜/適切に働かなくなり、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに「厳密にリンクした」機能の発揮であり、且つ、『その反映』としての、状況の理解と判断、思考、行為、発言、行動や言動に、重大な支障が出て来るようになる結果、『AD型認知症』の発病/(症状の重症化=段階的な症状の進行)へと繋がって行くのです(重症化の進行=「三段階」に区分される段階的で/類型的な症状=「改訂版30項目問診票」)。
 
(4) 『機能発揮上の二重構造』を基盤としての機能の発揮/発揮度が、『正常なレベル⇒軽度に異常なレベル⇒中等度に異常なレベル⇒重度に/極めて異常なレベル』へと加速度的に進行して行くこと、正常な機能低下の進行(「正常老化」による機能低下)の閾値を遥かに超えた異常な機能低下の進行を惹き起こしている犯人は、「DSM-Ⅳ」の第一要件の規定内容及び「アミロイドβ仮説」を筆頭とした(3つの仮説)が、大前提とする「器質的な原因病変」に因る『記憶障害=物忘れ』」という要因〕ではなくて、「キッカケ」の発生を契機に開始され、継続されてきた『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣{但し、食生活は無関係なのであり、仕事というテーマとは無縁の暮らし方となるのが特徴である「第二の人生」を生きる上で日々展開される「脳の使い方」としての意味と観点から言う「生活習慣」であり、自分なりに追及する特定の「テーマ」が無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものが無い、即ち、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」を言うことに留意する}。「仕事」というテーマとは/日々が無縁の暮らし方となる/『第二の人生』での日々の生き方の問題/であり、自分なりに納得が出来ている特定の「テーマ」の追求が出来ない日々の暮らし方、『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』の継続が、発病を惹き起こす真の犯人(発病の加重要因)なのです。
※「AD型認知症」というタイプの認知症は、仕事とは無縁の日々の暮らし方となる「第二の人生を生きる高齢者だけ』が発病の対象となる『老年発症』が特徴なのです【アミロイドβ仮説を代表とする(3つの仮説)の主張内容は、100%誤り】。
 
(5)  加齢の進行による「正常老化の進行」という要因が、発病の基盤の要因に在って(発病/症状進行の第一の要因)、キッカケの発生と継続を契機にして心が折れて、意欲を喪失することで開始された「ナイナイ尽くしの単調な生活習慣」の継続による、廃用性の異常な機能低下の進行が、発病の引き金となるのです(加重要因としての発病/症状進行の第二の要因)。
 
(6)『AD型認知症』は、異なる二つの要因(①正常老化の進行の要因/②廃用性の異常な機能低下の進行の要因)が、同時に並行して存在し、重なり合うことに因る『相剰効果』に因り、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能が、且つ、「前頭葉機能」/左脳/右脳/運動の脳の機能と言う厳密な順番に(高度な機能から、其れよりも低次な機能の順番に)、廃用性加速度的異常な機能低下が進行して行くことに因り、発病/症状の重症化が進行するのが特徴なのです(他の種類の認知症とは全く異なる進行の機序を示すのが特徴=14689例に上るAD型認知症の発病患者の『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに/厳密にリンクした/三段階に区分される/類型的症状と言う/14,689例にも上る『脳機能データ』が示す『事象の事実としての脳機能データの解析結果』が存在するのです!!!)。
⇔ 権威(機関)の間で、世界的に通説の地位を誇る『アミロイドβ仮説』を筆頭とする「3つの仮説」も、「3つの仮説」の大前提である『DSM-Ⅳ』の規定内容も、前記の「事象事実」としての『脳機能データ』を説明できないことに注意(=「3つの仮説」の主張内容も、「DSM-Ⅳ」の規定内容も、重大な誤りの内容!!)。
 
(7)  以下に提示するのは、私たち「二段階方式」独自の脳機能データであり、世界に誇れる質と量のもの。
左脳と右脳の働き具合(機能レベル)を精緻に判定できる手技として世界的に評価され、使用されている『MMSE』の実施結果の脳機能データなのです。
 
11の下位項目で構成され、30点が満点である『MMSE』の手技の『下位項目について、極めて厳密な得点の低下順(「AD型認知症」の発病者が出来なくなっていく項目の順番』、私たち「二段階方式」の呼称で言う『MMSE下位項目の項目困難度』の順番の『脳機能データ』、『事象の事実としての脳機能データ』)が存在しているのです【私たち「二段階方式」が世界で初めて確認し、解明し、提示】。
⇒「アミロイドβ仮説」を含む「3つの仮説」も、「DSM-Ⅳ」の規定も、この事象事実の存在を説明出来ないのです(=アミロイドβ仮説を含む「3つの仮説」も、「DSM-Ⅳ」の規定内容も共に、重大な誤りの内容であるということになるのです。
 
 ととが、特徴。
 
(8)  下記は、長野県の或る村での「高齢者(60歳以上)」の全数調査の結果
前頭葉」機能を含む/脳全体の機能レベルの散布図(「前頭葉機能」の機能レベルを「改訂版かなひろい」テストで、左脳と右脳の機能レベルを「MMSE」で判定した結果データのプロット図=長野県の或る村での、『高齢者』の全数調査の結果のとしての「脳機能データ」)。
 
:正常、小ボケ、中ボケ、大ボケが存在する  
 
(9)  私たち「二段階方式」は、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした「三段階に区分される類型的症状」を指標化しています。
◎「小ボケ」:社会生活面だけに重大な支障/脳のリハビリの実践に因り回復/症状の進行の抑制が可能
 
 
 
◎「中ボケ」:家庭生活面にも重大な支障/脳のリハビリの実践に因り症状の進行の抑制が、未だ可能
 
  
 
◎ 大ボケ:セルフ・ケアの面にも重大な支障/症状の進行の抑制は、最早困難(為す術が何も残されていなくて、身体がもつ限り、症状が更に重くなって行くだけ)。
注)世界中の権威(機関)は、この段階で発現して来る症状を/初期症状だと誤解/していて、私たち二段階方式の区分で言う、本当の意味での初期段階である「小ボケと中ボケ」の段階を見落としているのです!!
 
  
&2 『意識的/目的的な世界』に於ける脳全体の司令塔が『前頭葉機能』
(1) 私達人間だけに特有な世界である意識的目的的)な思索や思考や行為や行動や言動の世界で、何等かの「テーマ」を意識的(目的的)且つ適切に行おうとするに際しては、意識が覚醒した目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割りを担っている『前頭葉機能』(前頭前野の穹窿部に局在する複合機能体)機能が、正常なレベルに在って機能していることが必要不可欠の条件となります(『前頭葉機能』が複合機能体であることに気が付いて初めて、『思考実験』による『意識』の機能構造の解明に繋がり、或いは、『前頭葉機能の機能レベル』を精緻に判定出来る「手技」の開発へと繋がるのです)。
※ 睡眠中や酒が進んで酔っているときは、「前頭葉の三本柱(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能)」の機能が、正常なレベルでは機能し得ない状態にある為に、司令塔の役割を担っている複合機能体である『前頭葉機能』が、司令塔の役割りを果たすことが出来ない状態に在るのです(睡眠中は、脳を守るために、『前頭葉の三本柱』の機能を休ませている仕組みが、存在していることが理由であり、進化で獲得されたメカニズムが存在)休ませている。※2「記憶した中身を睡眠中に整理している」とかの仮説は、真っ赤な大ウソであり、『記憶は、記銘時記銘度高い程、よく保持され、よく想起されることになるだけ』なのです。
 
(2) 私達の意識的(目的的)な世界で、「脳全体の司令塔の役割り」を担っているその『前頭葉機能』は、左脳、右脳及び運動の脳という3頭の馬が牽引する「三頭建ての馬車」を操り、運航する『御者』の役割りを担っているのです。
◎脳は、働く場所を分けて、機能分担している      
 
※1 頭のてっぺんの所には、身体を動かす指令を出す「運動の脳」があります。脳卒中で、半身麻痺になる人がいます。運動の脳の左の部分が壊れると、右半身麻痺が起きます。右の部分が壊れると、左半身麻痺が起きます。運動の脳の左の部分が右半身を動かしていて、右の部分が左半身を動かしていることが分かるのです。
※2脳の後ろの左側部分には、勉強や仕事などをする為の「左脳」があります。左脳は、言葉や計算や論理や場合分けなど「デジタルな情報」を処理しているのです。
※3 脳の後ろの右側部分には、趣味や遊びや人付きあいなどを楽しむ為の「右脳」があります。右脳は、色や形や空間や感情など「アナログな情報」を処理しているのです。
※4 額のところ(前頭前野の穹窿部)には、脳全体の司令塔の役割を担っている複合機能体の「前頭葉機能」があります。
 
※5私達が意識的/目的的に何等かの「テーマ」を実行しようとするとき、どのような「テーマ」をどのように実行するか、「運動の脳」をどのような目的の為にどのように働かせるか」(身体を意識的に動かす「テーマ」)、「左脳」をどのような目的の為にどのように働かせるか」(言葉や計算や論理や場合分けなどデジタル情報を処理する「テーマ」)、「右脳」をどのような目的の為にどのように働かせるか」(色や形や空間認知や感情などアナログ情報を処理する「テーマ」)は、複合機能体である『前頭葉機能』が、評価し、比較し、選択し、決めているのです〈⇒全てが、「無意識」ではなくて、「意識的/目的的」な自由意思に基づいた選択により、実行されているのです〉。
言い換えると、「左脳、右脳及び運動の脳」という「三頭建ての馬車」の御者である脳全体の司令塔の役割りを担っている「前頭葉機能」が、3頭の馬と協同しつつ/周りの状況を分析し理解し判断して、「テーマ」とその内容の組立及び実行の仕方を決定し、且つ、それらに対し必要な指令を出して実行しているのです。
 
※6これが、意識的(目的的)な思考、発言、行為や言動或いは行動の実行における脳の働き方の全体像なのです。手足となる「3頭の馬」を十分に働かせられるのも、不十分にしか働かせられないのも、『全ては、「前頭葉機能」の働き方次第』ということになるのです。
 
(コーヒーブレイク) Tadの相方のKinukoは、浜松医療センター脳外科で(当時、厚生省に指定された僅かな数の「老人性痴呆疾患センター」が、重度の物忘れが特徴の神経変性疾患だと誤解されてきた『AD型認知症』の診断は、精神科の精神科医が行うものとされていたのですが、浜松医療センターだけが、脳外科の脳外科医であり、副院長でもあった金子医師が診断を行ったのです)に、患者の治療前と治療後の『脳の働き具合』の変化(『前頭葉機能』の働きが、正常であるか否か/『前頭葉機能』がどの機能レベルに在るか)等を調べる仕事をしていました。
その関係で、様々な「神経心理機能テスト」を自ら開発する仕事に挑戦し、様々な神経心理機能テストを開発し、金子医師に因る診察に活用したのです。
複合機能体でもあるその「前頭葉機能」には、発想したり、計画したり、工夫したり、推理やら洞察をしたり、機転を効かせたりする為の様々な働きが詰まっています。
更には、自分の置かれている状況を判断し、種々ケースワークしたうえで、実行テーマの内容や実行の仕方を選別して、最終的に決定するために必要な「評価の物差し(=自我=意識の首座=脳の中のホムンクルス)」という大事な働きがあります。私たちが遭遇する様々な状況に対して、自分なりの適切な選択が行えるのは、この『評価の物差し』の働きがあるからなのです。
 
※7 意識の覚醒下、『評価の物差し』による評価/注意/関心/観方に従い、『注意の分配力』の機能が、「実行機能」(Executive Function)と総称されている当該個別認知機能群を駆使して、分析、理解、判断、企画、計画、検索、洞察、推理、シミュレーション、比較、決断、忖度、選択、抑制、感動等の機能を発揮して、思索し、思考し、行為し、行動し、発言し、言動やら行動を行っているのです(私たち人間だけに特有な世界!!)。
 
&3 意欲、注意集中力及び注意分配力の機能の「加齢」に因る機能低下の進行
(1) 意識が覚醒した/目的的な世界(意識状態下)では、脳全体の司令塔で、置かれている状況を判断したり、何かを思いついたり、計画を立てたり、工夫したり、洞察や推理をしたり、機転を利かせたり、感動したり、抑制を働かせたり、各種の高度な働きを担当している『前頭葉機能』、中でも、その個別の認知機能を発揮する上でとりわけ重要な各種情報及び状況の「認知度」並びに発想、洞察、工夫、機転、評価及び決断など「前頭葉機能」の高度な各種個別の認知機能の「発揮度」を左右する機能である『前頭葉の三本柱』の機能、具体的には「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の働きには、「加齢と共に、緩やかに老化し衰えて行く」という重要な性質があるのです(「正常老化の性質」=私たち「二段階方式」が、世界で初めて解明し、提示したもの)。
※1 「意欲」の機能が「注意の集中力」の機能の発揮度を下支え、「注意の集中力」の機能が『注意の分配力』の機能の発揮度を下支える「層の段階的な機能発揮構造」が存在していることに注意が必要不可欠のものとなるのです(=By Tadの「思考実験」の成果)。
※2 意欲/注意の主注力/注意の分配力の段階的な機能構造の存在の下で、『注意の分配力』の機能が、「評価の物差し」の働きに因る評価/注意/関心/観方に従い、「実行機能」を駆使する『機能発揮上の二重構造』が存在しているのです(Tadが、世界で初めて解明)。
 
(2)(「前頭葉の三本柱」の機能、「評価の物差し」の機能及び「実行機能」から構成されている/複合機能体である『前頭葉機能』の「脳全体の司令塔としての役割りの発揮」、即ち、テーマを発想し、目的を実行して行く為に不可欠の機能である各種個別認知機能(Executive Function)の発揮度を左右している「前頭葉の三本柱の機能」には、18歳から20歳代の半ばまでがピークで、20歳代の半ばを過ぎるころから100歳に向かって緩やかではあるが、一直線に衰えていくという「加齢の進行に内在した性質=正常老化の性質」が存在しているのです(By 「二段階方式」)。 
※1アルツハイマー型認知症」を発病する人の割合が急に多くなってくる第二の人生が始まったばかりの60歳過ぎにもなると、脳の使い方としての「生活習慣」の如何に関わらず、そうした性質を持つ「前頭葉の三本柱」の働き具合は、ピーク時の18歳から20歳代の半ば頃に比べて、半分以下のレベルにまで衰えて来ているのです(NHKのチコちゃんに叱られるでも紹介された二段階方式が誇る「脳機能データ」)。
様々な種類が数ある認知症の大多数90%以上を占めていて、専門家達からは原因も分からないし治らないし、予防することもできないと言われている『AD型認知症』の正体は、『加齢』による脳の老化という性質(正常老化の性質)が、基盤に存在しているのです。この「加齢による脳の老化」という問題が基盤にあるからこそ、「AD型認知症」は、若者には関係なくて、「60歳代以降の高齢者だけが発病の対象となる」、(老年発症)が特徴なのです。
 
(3)「AD型認知症」は、「加齢に起因した脳の老化要因」が基盤に在るので、「第二の人生」を送る60歳を超える年齢の「高齢者」だけが発病の対象となる「老年発症」が特徴となるのです。
※1 権威が提示する「若年性アルツハイマー型認知症」という病名の認知症は、この世に実在していない架空の認知症』であり、『前頭葉機能』の機能レベルを精緻に判定出来る「手技」を持たない為に、外観からの観測に基づいた「重度の物忘れの症状」だけから、憶測して作り出したもの。器質的な原因に基づいた『重度の記銘力障害』が原因で発現する『極めて重度の物忘れの症状』を呈するものの、『前頭葉機能』が正常なレベルに在る側頭葉性健忘症』である病気を誤診して、「若年性アルツハイマー型認知症」という病名の下で、『診断しているだけ』なのです。
 
&4 廃用性の加速度的で異常な機能低下により、脳の機能が衰えて行く順序
(1) 脳全体の司令塔の役割を担っていて、自分の置かれている状況を分析し、理解し、判断したり、実行すべき何かの「テーマ」を発想したり、実行の計画を立てたり、実行の仕方を工夫したり、実行結果を洞察し推理したり、状況の変化に対し咄嗟に機転を利かせたり、各種の高度な働きを担当しているのが『前頭葉機能』という複合機能体としての機能なのです。
 
(2) 中でも、意識的に何かの「テーマ」を実行する場面で、「前頭葉機能」の構成要素でもある/「個別認知機能」を正常に発揮するには、一定レベル以上での「認知度」が確保されていることが必要となります。その「認知度」を左右する機能である「前頭葉の三本柱」の機能(「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能を総称して、私たち「二段階方式」が命名した呼称)の働きなのです(「前頭葉機能」機能の各種個別認知機能である『実行機能=Executive Function』発揮及び発揮度に関わる「機能発揮上の二重構造が、存在しているのです=By Tad)。
然もこの『前頭葉の三本柱』の機能には、上述したとおり、「加齢と共に徐々に老化し衰えていく」という重要な内在的な性質があるのです(『前頭葉機能』についての「年齢別の機能低下のカーブブ」は、NHKの「チコちゃんに叱られる」の番組で、私たち二段階方式(エイジングライフ研究所)が有する、独自のデータとして紹介され/取り上げられたのですが、その時、ハーバード大学提供のデータとして取り上げられたのが「左脳と右脳のデータ」だったのです。
 
※1 仕事というテーマとは無縁の日々を送ることになる第二の人生を送る『高齢者』(老年発症が特徴である「AD型認知症」の発病群)の日々の生活(『脳の使い方』としての生活習慣)にとって、追及する自分なりの特定の「テーマ」がなく、喜びや楽しみを覚える機会もなく、生き甲斐や目標もなく、趣味や遊びや人付きあいもなく、運動もせず、何等かの社会活動に参加する機会もない単調な生活振り、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続していると言うことは、脳の機能面から言うと、『前頭葉機能』の中でも最も基本的で不可欠な機能であり、「認知度」を左右する働きをしている『前頭葉の三本柱の機能』の出番が極端に少ない生活習慣(=『評価の物差し』の機能の出番が極端に少ない=『実行機能』の行使の場面が極端に少ない=『前頭葉』機能の出番が極端に少ない)を送っているということになるのです。
※2 言い換えると、内在する「正常老化」の性質により、もともと加齢により機能が衰えていく性質を持つ「前頭葉の三本柱の機能」の働き(機能発揮上の二重構造から⇒「評価の物差し」の機能⇒「実行機能」=それら機能の複合機能体である「前頭葉機能が活性化」する場面が極端に少ない!!!)が、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」を継続して送っている中で、膝の筋肉と同じように、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行を惹き起こしてくることになるのです(ナイナイ尽くしの『単調な生活習慣』の継続という要因が、発病の引き金となる要因なのです!!!)。
この「加齢により機能低下が進行していく」時の、衰え方(衰えるカーブの角度)が、予想以上に大きいので、それを下支えしてやる日々の生活、具体的には、自分なりに追及する特定の「テーマ」があって、日々の生活を楽しむ「生活習慣」の構築と継続的な実践の自助努力が不可欠となるのです。
「意欲」が湧いてきて、「注意の集中力」や「注意の分配力」を発揮する場面が多い具体的な「テーマ」を、できる限りたくさん持ち、且つ蜜に/継続して実践することが、「仕事」という「テーマ」の遂行とは無縁の日々を送ることとなる「第二の人生」では、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病である「AD型認知症発病を予防(発病時期の先送り)する上で/為に」、社会的にも、強く求められることになるのです。
 
&5 『意識』が覚醒下状態下での「機能発揮上の二重構造の存在」【=By Tad】
(1) 意識的/目的的に何等かの特定の「テーマ」を実行する場面で、分析、理解、判断、考察、洞察、推理、発想、企画、計画、創意、工夫、予見、シミュレーション、修正、整理、選択、機転、抑制及び感動等、「前頭葉機能」の個別認知機能群である「実行機能」(=Executive Function」)を構成している各種の高度な個別の認知機能を正常に発揮する為には、一定レベル以上での「認知度」が確保されていることが、必要不可欠となるのです。認知度が一定レベル以下だと、「前頭葉機能」の各種個別の認知機能自体が必要なレベルで発揮されなくなる(不十分/不適切/不正確にしか発揮されない)のです。
(2) そうした「個別認知機能」の『認知度』の高さ或いは低さを左右しているのが、意欲、注意の集中力及び注意の分配力という「前頭葉の三本柱」の機能の役割なのです(「認知度」と「発揮度」とが共に、「前頭葉の三本柱」の機能の機能レベル及び発揮度と「リンク」していると言う、『機能発揮上の二重構造』が存在しているのです=By Tad)。
 
(3)『前頭葉の三本柱』の機能自体に、「加齢と共に老化し衰えていく」という重要な性質(正常な機能レベルの範囲内で、機能低下が進行して行く=正常老化の性質)が内在していることは、前述した通りなのです。
 意識が覚醒した世界、目的的な世界に於ける脳全体の司令塔が『前頭葉機能』であり、その「前頭葉の三本柱」の機能自体に『加齢と共に働きが衰えていく』という性質、「正常老化の性質」が内在していることが、「AD型認知症」発病/症状の更なる進行のメカニズムを理解/解明する上で、不可欠の重要な要因となるのです!!
 
&6 『AD型認知症』は、「脳の使い方」という視点から見た『生活習慣病』
(1) 正常な老化の過程とはいえ、加齢による老化の進行により「前頭葉機能」の機能レベルが低空飛行状態に入って来ている60歳を超えた『高齢者』と呼ばれる年齢の「お年寄り」(年齢が発病の「第一の要因」=正常な機能低下=正常老化の進行)が、仕事の遂行というテーマとは無縁の日々となる『第二の人生』を生きて行く上で、『前頭葉機能』を積極的には使わない生活、言い換えると、追及する「自分なりの特定のテーマ」がなく、生き甲斐や目標もなく、趣味や遊びや人付きあいもなく、運動もせず、何等かの社会活動に参加する機会もない、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」を日々継続していると(脳の使い方としての視点で言う「単調な生活習慣」の継続が、発病の「第二の要因」廃用性の異常な機能低下)、出番が少ない為に使われる機会が極端に減った複合機能体である『前頭葉機能』が、廃用性の異常な機能低下を起こしてきて、異なる二つの要因(第一の要因と第二の要因)とが、同時に並行して存在し重なり合うことの相剰効果によって、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能についての機能低下の進行(老化)が加速されて行くことになるのです(廃用性加速度的異常な機能低下の進行へと、老化が加速される=老化が加速されていくことになる結果、発病へとつながる老化・廃用型の『廃用症候群』=「二段階方式」独自の見解=北海道から九州に跨る全国的規模、452の市町村での『住民参加型の地域予防活動』の顕著な成果と脳機能データとに裏付けられていて、疫学的方法により、主張内容が正しいことを実証済み!!!)。
 
(2) 「加齢」要因(発病の基盤の要因/正常老化の進行)に加えられる加重要因としてのナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因した、廃用性の異常な機能低下の進行(発病するか/しないかを区分けている要因)が引き金となり、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能について、廃用性加速度的異常な機能低下が進行して行く先に、『AD型認知症(「晩発型アルツハイマー病」とも言う)』の発病が待っているのです最初の段階が、『前頭葉機能』だけが、異常なレベルに衰えが進行して来ている『小ボケ』の段階(⇒世界中の権威機関は、小ボケも中ボケも、見落としている!!)。
※1 第一の要因と第二の要因が同時に並存することに因る『相剰効果』により、廃用性加速度的で異常な機能低下が進む時は、直線的ではなくて放物線を描いて加速度的に脳の機能が衰えていくのが特徴であり、その場合、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉機能」から真っ先に(最初に)異常なレベルに衰えていき、次いで、左脳や右脳や運動の脳がその順番で、異常なレベルに衰えていくのが特徴なのです{⇔頭で張り付けたデータ、長野県内の或る村での全数調査の脳機能データである「かなひろいー前頭葉の機能レベルとMMSE-左脳と右脳の機能レベルの散布図を参照」}。
※2更に、「AD型認知症」の場合は、MMSEテストで判定される下位項目(「左脳及び右脳」の機能に関する項目)の衰え方にも、『厳密な規則性がある』ことが重要な特徴なのです(衰えていく厳密な順番とそのパターンがあるのです)。
※3 この事実一つをとってみても、世界的に『通説の地位』に在る{我が国では、東大、京大、理化学研究所ーMIT研究室(利根川進)が、アミロイドβ仮説の牙城であり=公明党の要求で、厚労省が推進する川下対策(ボケても安心な社会作り)の政策の根拠理論とされていて、23兆円超もの天文学的規模での血税を垂れ流している世紀の愚策)等が、社会に害悪を及ぼす牙城}とはいえ、私たち「二段階方式」は、3種類の精緻で膨大な「脳機能データ」により、「アミロイドβ仮説は、誤りだと実証出来ている」のです。
「前頭葉」と「左脳及び右脳」のそれぞれの衰え方が、他の種類の認知症或いは認知症と紛らわしい病気(「若年性アルツハイマー型認知症」という架空の病気にされている側頭葉性健忘症/その他、感覚性失語症、一過性全健忘、老年期うつ病、緩徐進行性失行)との鑑別の上で、極めて重要且つ客観的な指標としての役割を果たしてくれるのです。
⇒この指標は、「二段階方式」による、「AD型認知症」の発病の有無の判定上の重要な一つの柱となっています。
 
※4 「DSM-Ⅳ」の規定も、「アミロイドβ仮説」も、共に誤り
(3) 世界中の認知症の専門家達から原因不明と言われている「AD型認知症」は、専門家達が憶測により誤解している(重度の物忘れの症状を特徴とする「神経変性疾患ではなく)、上述したように、①「加齢とともに脳の老化が進む」という(「第一の要因」)と②「キッカケ」の発生と継続により心が折れて、意欲を喪失した為に開始され、継続される『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続』に起因した廃用性の異常な機能低下の進行」という(「第二の要因」)、③『異なる二つの要因の同時並行存在に因る相剰効果』により、廃用性加速度的異常な機能低下の進行というメカにより、『前頭葉機能』を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行(正常な老化の機能低下が更に「加速」されること)により、発病/症状の重症化が進行するというのが、「脳機能データ」と実践の顕著な成果に裏付けられ、北海道から九州に跨る全国的規模、452の市町村での「住民参加型の地域予防活動」の実践の顕著な成果に因り、主張内容が正しいことが疫学的方法により実証されている」、私たち「二段階方式」の提示内容なのです(アミロイドβ仮説が誤りだと実証出来ているのです(『事象の事実』としての『3種類の脳機能データ』が存在し、何時でも提示できる)。
※ 『AD型認知症』は、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベル厳密にリンクした三段階に区分される「類型的な症状」が発現して来るのが特徴となるものであり、「アミロイドβが蓄積することにより生成される老人斑がもつ毒性に因り、神経細胞の大量死に起因した記憶障害が惹き起こされることにより、発病/症状が進行する」と主張するアミロイドβ仮説の主張内容は、単なる憶測の類であり、アミロイドβの蓄積〈老人斑の沈着〉と発病/症状の進行との間には、因果関係自体が存在していないのです。
 
(4) このメカのもとでは、「第一の要因」は誰しも共通であり、「第二の要因」こそが、「AD型認知症」を、発病するか/しないかを決定づけ/区分けている要因(発病の引き金/加重要因)ということになります。
脳の使い方」としての『生活習慣』であり、(食生活は無関係)なのです!!
言い換えると、認知症の大多数90%以上を占める「AD型認知症」は、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」の継続という、仕事とは無縁の日々の暮らし方が特徴となる『第二の人生での「脳の使い方としての生活習慣」と密接不可分の関係がある』病気/認知症なのです。
 
(5)「原因も分からないし、治せないし、発病を予防することが出来ない認知症」と言われ、放置されたままになっている「AD型認知症」という病気は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病」に過ぎないというのが私たち「二段階方式」独自の見解(主張)であり、疫学的方法により実証済みなのです。
 
私たち「二段階方式」(KinukoとTadの二人だけのエイジングライフ研究所)は、『AD型認知症』の発病自体の予防に特別な関心を抱いた特定の先駆的な市町村(北海道から九州に跨る452の市町村)での『住民参加型の地域予防活動』の実践展開による顕著な成果の裏付けの下に、「AD型認知症は、早期発見(小ボケ/中ボケ)と早期治療(当の本人の「脳の機能レベル」に見合っていて/当の本人なりに『前頭葉』機能が活性化する「生活習慣」への改善と継続的な実践の自助努力)により、治せる(小ボケ)及び/又は、症状の更なる進行を抑制出来る(小ボケと中ボケ)し、発病自体を予防することが出来る=(発病時期を先送り)することが出来る」タイプの認知症であると確信し、認知症の専門家達や世間の人々に対して主張し、問題提起して来ているのです。
 
&7「AD型認知症」の発病を予防するには、自分なりに日々の生活を楽しむ「生活習慣」の構築と継続的な実践の自助努力が不可欠
(1) 新型コロナが流行する前は、毎年、2週間、ハワイ(オアフ島とハワイ島の2島)へ行っていましたが、コロナ以降行っていないので、そろそろハワイ詣でを復活するかなという心境。
これは、或る年、日頃密なお付き合いをしているお友達と4人で、常夏のハワイに行った時の写真です。
(2) ハワイ島では、ヒルトンのリゾートであるワイコロア・ビレッジのキングスランドにあるビラの部屋(3LDKで130㎡の広さ)に泊まりました。オアフ島では、ハワイアン・ビレッジのラグーン・タワーの部屋(2LKDプレミアのオーシャンフロント)に泊まりました。日本食用の食材はスーパーで何でも手に入ります。果物は、ファーマーズ・マーケットで朝採れの完熟物(主にパパイヤ等)を買ってくるのです。朝食は、ラナイで季節の果物と軽食を食べて、100%コナコーヒーを飲みながら、『ハワイの風を満喫』して過ごしました。女性陣が食事を作り、男性陣が皿洗いという役割分担です。
(3) ハワイ島では、ゆったりとしたリゾート・ライフを原則としつつも、レンタカー(6人乗りのSUV)で、ボルケーノやアカカの滝、ワイピオ渓谷等それなりに各地の観光スポットにも出かけました。ハワイ島の一周も敢行しました。オアフ島では、ダイアモンドヘッド登山にも挑戦し、更にはオアフ島に住む友人のご好意により、オアフ島も、車で一周しました。
※ そうそう、ご存知のようにハワイに行くと日本人女性は、小柄でスリムで若く見られるので、リゾートの巨大なプールやあの有名なワイキキ・ビーチでも、その姿に自信を持って泳ぎました。
(4)  その時の、記念の写真をいくつかお見せしましょう。
◎ ハワイ島のワイコロア・ビレッジのキングス・ランドのビラとそのラナイでの一風景。
 
  
左の2枚は、ヒルトンのワイコロア・ビーチ/右の2枚は、ハプナ・ビーチ
 
◎ オアフ島ハワイアンビレッジのラグーン・タワーの部屋から見た景色と
フロント
  
 
◎ラグーン・タワー(21Fのオーシャン・フロントの部屋に宿泊)
  
ここ、ラグーンタワーからは、ダイヤモンド・ヘッドが見えるんです!!
 
 
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『意識』が覚醒した目的的な世界と「AD型認知症」の発病(I-02)

2025-06-04 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
  (馬車の運行は、『前頭葉機能』の働き方次第)=  ⇔  =  
 
&1『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)』を発病する「高齢者」の特徴            
(1) 「アミロイドβ仮説」の主張が『重大な誤りであること』が確認される第一事実は、『AD型認知症』を発病する対象者が、『第二の人生を送る高齢者限定されている(老年発症が特徴)』という,私たち「二段階方式」が世界に誇る「膨大な脳機能データ」の裏付けを伴う、疫学的な実証が為された「事象の事実」の存在です。
 
※1「AD型認知症」の発病/症状が進行する原因(メカニズム)を研究するには、①高齢者であること及び②仕事とは無縁の日々となる『第二の人生』を送っていることの「2点」について、的を絞って探求すべきなのです。
 
※2 更に、専門的な視点から言うと、「認知機能」の異常な低下の問題を語る以上は、『意識が覚醒した/目的的な世界』に於ける脳全体の司令塔の役割りを担っている『前頭葉機能』の機能レベルの変化(正常から異常/異常の程度の変化の移り変わり)を、精緻な「脳機能データ」との関係で、実証すべきなのです(⇒発病との間の『因果関係の存在の実証』が、必要不可欠!!)。
 
※3 その意味で、世界的な権威機関である「米国精神医学会」が策定した『AD型認知症』の診断規定である「DSM-Ⅳ」の規定並びに『アミロイドβ仮説』に代表される「3つの仮説」(アミロイドβ仮説、タウ蛋白仮説、アセチルコリン仮説)の主張内容は、根本的な誤りを犯していると断言出来るです。
 
(2)日々の暮らし方、「脳の使い方」としての『生活習慣』の在り方/在り様が、発病するか/しないかを決定づける要となる加重要因なのであり、仕事とは無縁の日々の暮らし方となる『第二の人生』に入っていった『高齢者』は、60歳代以降の『高齢者』と呼ばれる年代になってから、「AD型認知症」(晩発型アルツハイマー病=老年性AD型認知症=「AD型認知症」)を発病する人の割合が、年齢が上がるにつれて、どんどん増加して行くという事実にも着目すべき(発病の基盤要因が『加齢』という要因に在る=正常老化の進行=「発病の第一要因」)。
※1 発病する人の割合を示す数値は、定年退職などで「第二の人生」が始まったばかりの60歳代に12%(厚生労働省が600~700万人と言っているのは、末期段階の「大ボケ」だけの人数なのです。猶、ここに示す%の数値は、小ボケ、中ボケ及び大ボケの数の総計です。以下、同じ。)もの高い割合を示していて、70歳代に30%、80歳代に50%、90歳代に75%、加齢の極まりの100歳代には97%というように、加齢の進行につれて(年をとるにつれて)、どんどん発病者の占める割合が増加していくのが特徴なのです。
そもそも「第二の人生」に入っているということは、普通は高齢者と呼ばれる年齢になっているということなので、「加齢」の進行による『前頭葉機能の(正常な老化の進行)』の問題(発病の基盤となる要因/第一の要因)を、「高齢者」であれば、誰でも抱えているのです。
※2  それでは、『高齢者なら誰でも「AD型認知症」を発病するのか』と言うと、そうではありません。
70歳代のお年寄りの30%が「AD型認知症」になるのに対して、80歳代になっても50%のお年寄りは「AD型認知症」にならないで、それなりに「社会生活」を送っているのです。「AD型認知症」になるか/ならないか、その差はどこから来るのか、毎回このブログを読んでいる方は、もうお分かりでしょう。
※3 日々追及する特定の「テーマ」があって、日々、複合機能体である『前頭葉機能が活性化』するする『生活習慣」を送っているのが特徴である「カクシャク老人」と呼ばれる人達の生活振りとは、対照的な生活振りを送っているのが、「AD型認知症」を発病する『高齢者』の生活振り(生き方)の特徴なのです。
その『特徴的な生活振り(「生活習慣」)』とは、「時間だけはたっぷり有るのに、することがない毎日」を送っていることなのです。
『ただボンヤリと暮らすだけ』の毎日、言い換えると、『自分なりに追及する特定の「テーマ」が無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものが無い、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続するだけの日々を送っている』ということなのです。
 
※4 「 仕事」というテーマの遂行とは無縁の日々を生きることとなるのが特徴である『第二の人生』に入っていった『高齢者』達の中で、とりわけ「AD型認知症」を発病する「高齢者」は、日々の『脳の使い方という視点と意味から見た「生活習慣」に問題があるのです(発病の第二の要因)。
  「脳の使い方としての意味で言う、生活習慣」に問題があるということは、言い換えれば、「意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける/脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉機能』(左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する「三頭建ての馬車」を運行する『御者』)の「日々の使い方に問題」があるということなのです。
「AD型認知症」になるか/ならないか、その差は、毎日の「前頭葉機能の日々の使い方の差」、『第二の人生』を送る毎日の生活の中で『前頭葉機能の出番/前頭葉機能が活性化』している場面が、どの程度有るのか/無いのかに在るのだということを、『第二の人生』を送っている高齢者(とその家族)は、深く心に刻んで欲しいのです。
※5  私たち人間だけに特有な世界である『意識が覚醒した目的的な世界』に於ける脳全体の働き方の特徴は、「三頭立ての馬車」を運行する御者が『前頭葉機能(複合機能体!!)』と言えば、理解し易いでしょう!
(3) 意識的(目的的)に何等かの「テーマ」を実行しようとする時、所謂、『メタ認知に因り』、自分の置かれている状況を分析し、理解し、判断して、状況判断に沿った追及すべき「テーマ」とその実行内容を企画し、計画し、その実行結果をケース・シミュレーションした上で、どのような内容の行為をどのように実行するのかを最終的に選択し、実行の決断をするのが、脳全体の司令塔である「前頭葉機能」という複合機能体としての働き/働き方なのです。
※ 『意識』が覚醒した目的的な世界では、自身が想定する様々な条件下での『メタ認知』が、脳内での仮想空間での様々な検索に基づく様々なケース・シミュレーションを行い、メタ認知に僅かに遅れて、連動し/随伴する「実体験認知」により、「メタ認知」により選択/決定された(所定の目的)を実行し、(初期の目標)を達成して行くことになるのです【=By Tadの思考実験】)。
 
(4) ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続する生き方、「脳の使い方」としての単調な生活習慣では、『前頭葉機能【①/前頭葉の三本柱の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の総称)」/②「評価の物差しの機能(=自我=意識の首座=脳の中のホムンクルス)」/及び『実行機能【Executive Function】』の三者により構成されている複合機能体】の出番が少なすぎて、働く場面が足りなくて、活性化する場面が足りなさ過ぎるということなのです。
働く場面が足りない(使われる場面があまりにも少な過ぎる)ので、「意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能が、廃用性の加速度的で/異常な/機能低下の進行(脳機能の老化の進行を加速させる)を起こしてしまうのです。
(5)「前頭葉機能」が、極めて不十分にしか使われないことで起きて来る/「廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行」は、下図(&6)に示すように、小ボケ、中ボケ、大ボケと症状の重症化が進むにつれて、直線的ではなくて、放物線を描く加速度的な)衰え方を示して行くのです(全数調査結果である、正常老化から/異常な老化への分布図参照)。
※1「廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行」とは、或る器官を不十分にしか使わないことが一定期間継続すると、そのことが原因で/当該器官の機能が障害され/機能の異常な低下が起きて来ることを言います。
※2 廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』が真の正体である「AD型認知症」の発病高齢者である場合の、廃用性の異常な機能低下の進行は、膝の筋肉(廃用性の筋萎縮)のような肉体的なものだけではなくて、(脳機能の働き具合)の場合にも起きて来る【廃用性の異常な機能低下の進行】のです。
(6) これまで公開してきた数多くのTadのブログの説明でお分かりのように、「AD型認知症」は、廃用症候群に属する老化(基盤の要因、)・廃用型(発病を惹き起こす加重要因)の『生活習慣病(脳の使い方としての意味で言う/生活習慣病)』であるというのが、私たち二段階方式独自の主張内容なのです。
※ 専門家達が憶測だけにより想定/主張している、アミロイドβの蓄積やら、タウ蛋白の沈着やら、アセチルコリンの不足等が原因で起きて来る認知症ではないのです。
 
&2  意識的(目的的)な世界と発病高齢者の脳の働きとの関係
(1) 『AD型認知症』は、『意識』が覚醒した/目的的な世界が関わる認知症なのであり、様々な程度及び態様に因り発現して来る症状は、『意識が覚醒した/目的的な世界に於ける『脳全体の司令塔の役割を担っている複合機能体としての『前頭葉機能』を含む/『脳全体の(左脳、右脳及び運動の脳を含むという意味)機能レベル』に厳密にリンクした三段階に区分(小ボケ、中ボケ及び大ボケ)される『類型的症状(改訂版30項目問診票)』が発現して来るのが特徴なのです。
(2) 世界中の権威機関がこれまで行ってきたような、いろいろな程度と態様の「症状」を評価の基準が曖昧なままに並べてみたり(「中核症状」とか「周辺症状」とかに、言葉の羅列だけで区分するのが権威機関の常套手段)、いろいろな程度と態様の「脳の萎縮」の度合いを計測するだけの方法では、「AD型認知症」の原因を見つけることも、更には、回復及び/又は、症状の更なる進行の抑制が可能な本当の意味での早期の段階(「小ボケ」や「中ボケ」)を見つけることは出来ないのです。
(3)どんな程度と態様のものであれ、(『AD型認知症』の発病としての「症状」は、『前頭葉機能』を含む/脳全体の働き具合のアウト・プット)なのだから、「脳の働き具合」と症状とを、厳密にリンクさせて,精緻なレベルで計測し、判定することが、必要不可欠となるのです。
※その為には、働いてる脳の「働き具合」を、精緻なレベルで客観的に評価し/判定出来る「物差し」の開発が不可欠となります。私たち「二段階方式」が独自に開発した「二段階方式」と呼ばれる「神経心理機能テスト/改訂版かなひろいテスト」は、協働して働いている『前頭葉機能と左脳及び右脳との働き具合」を、精緻に客観的に判定出来る優れた手技なのです。
(4) 頭のてっぺんの所には、身体を動かす指令を出す「運動の脳」があります。脳卒中で、半身麻痺になる人がいます。運動の脳の左の部分が壊れると、右半身麻痺が起きます。右の部分が壊れると、左半身麻痺が起きます。運動の脳の左の部分が右半身を動かしていて、右の部分が左半身を動かしているのです。
脳の後ろの左側部分には、勉強や仕事などをする為の「左脳」があります。左脳は、言葉や計算や論理や場合分けなど「デジタルな情報」を処理しているのです。
脳の後ろの右側部分には、趣味や遊びや人付きあいなどを楽しむ為の「右脳」があります。右脳は、色や形や空間や感情など「アナログな情報」を処理しているのです。
(5) そして、額のところには、意識が覚醒した/目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割りを担っている『前頭葉機能』という複合機能体があります。
私たちが意識的/目的的に何等かの「テーマ」を実行しようとするとき、どのような「テーマ」をどのような目的の為に、どのように実行するか、「運動の脳」をどのような目的の為に/どのように働かせるか」(体を動かすテーマ)、「左脳」をどのような目的の為に/どのように働かせるか」(言葉や計算や論理や場合分けなどのテーマ)、「右脳」をどのような目的の為に/どのように働かせるか」(色や形や空間認識や感情などのテーマ)、全ては脳全体の司令塔であり/複合機能体である『前頭葉機能』が、周りの状況を判断して決定し、指令を出しているのです。
※1『意識』が覚醒した世界、即ち、目的的な世界は、左脳、右脳及び運動の脳という3頭の馬が牽引する「三頭立ての馬車」の運行を、司令塔の役割を担う『前頭葉機能』が管理し、支配する世界と考えると分かり易いでしょう。馬車を運行する役割を担っている御者が『前頭葉機能』という複合機能体としての脳機能の役割りなのです。
その『前頭葉機能』には、発想したり、計画したり、工夫したり、推理やら洞察をしたりするための様々な働きが詰まっています。自分の置かれている状況を分析し、理解し、判断して、種々ケースワークした上で、実行テーマの内容や実行の仕方を選別して、最終的に決定する為に必要な『評価の物差し(=意識の首座=自我=脳の中のホムンクルス)』という大事な働きがあります。
※2 老人会でゲートボールを楽しむ時も、お茶を飲みながら友達と趣味や遊びや家庭の問題など世間話に花を咲かせる時も、友達を家にお呼びして得意の手料理でもてなす時も、家の周りに樹木を植えたり草花を咲かせて楽しむ時も、脳全体の司令塔の『前頭葉機能』が、「周りの状況を判断して、テーマを企画して、何をどのようにするかをケースワークした上で決定し、必要な指令を出して、実行させている」のです。
 
(6) 上記が、『意識が覚醒した目的的な世界』、即ち、意識的/目的的な世界における/「前頭葉機能」を含む/脳全体の働き方の特徴なのです。
 三頭の馬を十分に働かせられるのも、不十分にしか働かせられないのも、『前頭葉機能の働き方次第』ということなのです。御者が馬をあやつれなくなったら、どうなりますか? 馬はどこへ行ったらいいのか分からなくなってしまうでしょう。
※1 脳の働きが加速度的に異常なレベルに衰えて来て、その為に、社会生活面(小ボケ)や、家庭生活面(中ボケ)や、セルフ・ケアの面(大ボケ)に、重大な支障が起きてくるのが、『AD型認知症』という病気(認知症)なのです。
脳の司令塔の『前頭葉機能』がちゃんと働かなくなった時点(前頭葉機能異常なレベルに衰えが進行して来た時点)で、ほんの少し前に食事をしたばかりなのに、そのことさえ思い出せないような「極めて重度の記憶障害」が出て来るようになる、はるか前の段階で、「AD型認知症」は、もう始まっているのです(小ボケの段階で発病!❕)。
※2「AD型認知症」の原因を見つけるにも、回復及び/又は症状の更なる進行の抑制が可能である本当の意味での早期の段階である「小ボケ」や「中ボケ」の軽い段階で見つけて治すにも、適切な介護をするにも、更には予防するにも、「脳の働きという物差し」が不可欠となるのです。
※3 馬の働きでしかない左脳と右脳を計測し判定するMMSEだけの実施では、発病の有無の判定は出来ないのであり、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉機能の機能レベル』についての精緻な判定が要求されるのです。
 
&3 『AD型認知症』の発病者の脳の働きと症状との関係(Q/A形式)
Q:私達老夫婦には子供がいない上に、来年には揃って古希を迎えます。年をとってきて一番恐ろしいのは、認知症のことです。認知症の大多数を占める「AD型認知症」は、「脳の働き」が異常なレベルに衰えることで、いろいろな「症状」が出てくる病気と聞いています。正常でない「脳の働き」とはどんなことを言っていて、そのレベルの脳の機能と「症状」との関係はどのようになっているのでしょうか。
 
(1)『AD型認知症』の「症状」は、『前頭葉機能』を含む/「脳全体の働き具合」(脳の機能レベル)の衰えとその結果(アウト・プット)なのです。脳の機能が全般的に正常レベルであれば、認知症の症状は出てきません。脳の機能が異常なレベルであれば、認知症の症状が出てくるのです。但し、全ての意識的な行為は、コントロールタワーである「前頭葉機能」の機能レベルの影響を受けるので、最高次機能の前頭葉機能だけが正常なレベルでなくなり、左脳、右脳及び運動の脳が正常レベルであっても、アウト・プットである行為のレベルは正常レベルではなくなり、認知症の症状が発現している
(2)「AD型認知症」の症状は、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした「三段階に区分される段階的で類型的な症状」が発現してくるのが特徴なのです。
「DSM-Ⅳ」の基準が正しいと信じ込んでいる認知症の診断が専門の精神科医達は、この点に気づいていないだけなのです。
※1食事をしたばかりなのにそのことさえ忘れてしまう(思い出せない)「重度の記憶障害」の症状を呈してくるようになる(これは、「前頭葉機能」がほとんど機能しなくなる「重度認知症」(大ボケ)の段階の症状)はるかに前の段階で、左脳や右脳の働きは正常レベルでも「前頭葉機能」の働きが異常なレベルになった段階で、「AD型認知症」は、既に始まっているのです(これが、発病の最初の段階である、小ボケ(=社会生活の面だけに重大な支障=「軽度認知症」)の段階」)。
※2私たち「二段階方式」が、「AD型認知症」の発病の最初の段階として定義し、提示している『小ボケ』の段階は、馬車を牽引する左脳、右脳及び運動の脳はすべて正常な機能レベルに在る(MMSEの得点が24点以上)のに対し、馬車の運行を操る御者の役割を担っている『前頭葉機能は、既に異常な機能レベルに在る(改訂版かなひろいテストが不合格=年齢別の基準値)』ことに、注意が必要なのです。
 
(3)「脳の機能が全般的に異常」という要件を「前頭葉の機能が異常」という要件に変更すると共に、『前頭葉』機能を含む脳全体の機能レベルに、厳密にリンクした三段階(小ボケ、中ボケ及び大ボケ)の各段階で発現する「特有の類型的な症状」と厳密にリンクさせて判定できる診断基準に変えてやらないと、『AD型認知症』の発病の最初の段階であり、且つ、「回復及び/又は、症状の更なる進行の抑制」が可能な本当の意味での早期の段階である「軽度認知症」(小ボケ)及び「中等度認知症」(中ボケ)を、見落としてしまうことになるのです。
※権威が提示する現状世界的な状態としては、小ボケだけでなくて、中ボケの段階さえも見落としていて、彼等権威が問題とする発病の初期段階は、失語、失認、失行(紛い)の症状の発現が確認される段階、私たち「二段階方式」の区分で言う『大ボケ』の後期(30点が満点であるMMSEの総得点が9点以下、一桁の段階)の発病者が対象とされているのです。
(4)認知機能の障害がテーマである為には、脳の機能レベル(『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベル)が、『どのレベルにあるのか』並びに『そのレベルであれば、どのような症状が出てくる』のか、言い換えれば「脳全体の司令塔の『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベル並びに『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした特有の症状」を判定基準として指標化して、診断することが必要不可欠となるのです。
 
(5)「AD型認知症」であるかどうかの診断(判定)や、症状の程度の判定並びに、「AD型認知症」の原因及び回復/症状の更なる進行の抑制が可能な『本当の意味での早期の段階』を見つけるには、「症状と『前頭葉機能』を含む/脳全体の働き具合」との関係を基礎とすることが必要不可欠になります。
世間では、脳の委縮の度合いや重度の「物忘れの症状」を基準として、「AD型認知症」の発病の有無の診断を行っていて、最早、症状の更なる進行の抑制さえもが最早困難となる(為す術が何も残されていなくて、介護の対象となるだけ)末期段階の「重度認知症」(「大ボケ」)の段階で発病を見つけているだけなのです。
これでは、せっかく見つけても手遅れ(「発病のレッテル貼り」だけの診断)、「AD型認知症は、原因も分からないし、治らない病気」にされてしまうのです(医療費に、10兆円超の血税の投入)。
(6)私達の「二段階方式」では、極めて多数に上る「前頭葉機能」を含む/脳全体の働き具合と各段階ごとの特有で類型的な症状との関係」のデータの分析(「改訂版30項目問診票」として指標化している)から、「AD型認知症」の判定、特に回復/症状の進行の抑制が未だ可能な本当の意味での早期の段階である「軽度認知症」(小ボケ=社会生活面に重大な支障)及び「中等度認知症」(中ボケ=家庭生活の面にも重大な支障)を見つけることが出来ているのです。
※1 専門家達が屡々引用する「軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment=MCI)」なる考え方は、MCIの該当者は、数年後には、「AD型認知症」を発病することとなる「=発病の前駆的な段階に在る」との説明が常套なのですが、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルについての脳機能データの裏付けさえもない憶測の類であり、MCIの該当者であるか否かの判定基準は、物忘れの症状を言葉で何段階かに表現しただけのものであり、肝心要の前頭葉の機能レベルとの関係は皆無なのです。
※2「AD型認知症」の発病者であれば、必ず、「前頭葉機能」から真っ先に異常なレベルに、廃用性の異常な機能低下が進行して行くことにさえ無知な儘に、『物忘れの症状』の外観からの観測だけから、物知り顔に語るのです。複合機能体である『前頭葉機能』の機能レベルを/精緻に判定する手技を持っていない彼等権威(機関)は、「認知機能障害」がテーマとされながら、『前頭葉機能の機能レベルの精緻な判定』には、無関心を装うのです。
 
(7)認知症が専門の精神科医は、認知症の患者は脳が全般的に正常に機能しなくなった結果として、「社会生活」面(小ボケ)や「家庭生活」面にも(中ボケ)、更には、「セルフケア」面にも(大ボケ)、重大な支障が出てくる病気を言うとしながら、「症状」については回復困難な末期段階の「重度認知症」(大ボケ)の症状だけを取り上げているのが実態なのです。
「社会生活」面に重大な支障が出てくる「小ボケ」の段階と「家庭生活」面にも重大な支障が出て来る「中ボケ」の段階と「セルフケア」面にも重大な支障が出てくる「大ボケ」の段階とでは、「前頭葉機能を含む/脳全体の機能レベル」も、「発現する症状の程度」も、「症状の回復/進行の抑制の可能性の有無及びその程度」も、全く異なる(次元が異なると言える程の差がある)のに、そのことにさえ気づいていないのです。
※1 覚醒の度合いが異なるものの、「意識が覚醒」した状態下における「意識的(目的的)な行動」は、脳全体の司令塔の「前頭葉機能]が、左脳や右脳や運動の脳と協働しつつ、それらをコントロールして実行されています。私たち「二段階方式」では、『AD型認知症」のレベルは、「前頭葉を含む」脳全体の働き具合(機能レベル)とそれに厳密にリンクした特有の類型的な症状との関係で厳密に定義されており、「三つの段階」に区分します。
区分するレベルは、軽度なレベルから順番に『社会生活面(他人と交わり、共通のテーマを遂行する)』に重大な支障が出てくる「軽度認知症」(小ボケ)、『家庭生活面』にも重大な支障が出てくる「中等度認知症」(中ボケ)、『セルフケア面』にも重大な支障が出てくる「重度認知症」(大ボケ)となります。
※2 回復/症状の更なる進行の抑制の可能性の有無及び程度から区分すれば、「小ボケ」は回復及び/又は症状の進行の抑制が可能であり、「中ボケ」は症状の進行の抑制が未だ可能であり、「大ボケ」は症状の進行の抑制さえも、最早困難【為す術が何も残されていなくて、介護するだけ)なのです。
 
(8) &6(1)の図は、「前頭葉」機能によるコントロールの下で協働しながら働く「脳全体の働き」の衰え方を、「二段階方式」に基づく「神経心理機能テスト」を使って調べた結果を示しています(「前頭葉機能」の機能レベルを『改訂版かなひろいテスト」により、「左脳と右脳」の機能レベルを『MMSE』で判定)。
「社会生活」が支障なくできていた脳の働きが、『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続』により、廃用性の異常な機能低下の要因が加重され/老化が加速されることで、正常な老化の域を超えて加速度的に脳の機能の衰えが早まっていくとき、「衰え方の厳密な順番がある」のが、『AD型認知症』の特徴なのです。
 
「社会生活」の面に重大な支障が出てきて、「家庭生活」面にも重大な支障が出てきて、「セルフケア」面にも重大な支障が出てくる原因である「前頭葉機能を含む/脳全体の機能についての廃用性加速度的異常な機能低下の進行/機能の衰え方について、厳密な順番が存在し/確認されている」こと及び脳の機能の衰えの段階毎に「特有の症状がある」ことが、確認されているのです。
発病者の膨大なデータが示すのは、脳全体の司令塔の役割をしている「前頭葉機能」が真っ先に異常なレベルに衰えて行きます次いで、『前頭葉機能』と相互に情報のやり取りをしている、「左脳と右脳と運動の脳」が、その順番で、衰えて行くのです。
 
&4 症状の継続期間と「脳の老化のスピード差」をもたらす生活習慣の要因
(1)  心が折れてしまい、意欲を喪失して、何事にも挑戦しなくなり、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が開始され/継続していくこととなる『キッカケ』の発生と継続を確認する作業が重要となります。
「我が身に突然降って沸いたように、発生して来た或る生活状況の大きく重大な変化」(=単調な生活習慣が始まる「キッカケ」)は、(仕事とは日々無縁の「第二の人生」を生きる上で、自分なりに追求出来ていて、自分なりに楽しみや喜び/時には生き甲斐が得られる脳の使い方としての暮らしぶり、明日も明後日も継続して行くことになる日々の『脳の使い方』としての『生活習慣』について、自分なりに納得がいく「生活習慣」を送れる状況が継続して存在していて、自分なりの楽しさや喜びや、時には生き甲斐が得られる源となっていた「生活習慣」の継続を阻害する要因の発生と継続の問題(状況)なのであり、その発生と継続が「キッカケ」となり、心が折れてしまい、何事に対しても意欲を喪失し、注意の集中力が続かなくなり、『注意の分配力』の機能が、『評価の物差し(意識の首座=自我)』に因る評価/関心/注意に従い、『実行機能』を駆使して、目的を実行し/目標を達成していく場面が極端に減ってしまうナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』(自分なりに追及する特定のテーマが無く、生き甲斐無く、趣味なく、交友の機会無く、運動をする機会も無い「単調な生活習慣」)が、始まり継続することで、(意識が覚醒した状態下での「脳全体の司令塔」の役割を担っている)複合機能体の『前頭葉機能』が真っ先に(前頭葉機能から次いで、左脳、更には、右脳、最後に運動の脳の厳密な順番に)、廃用性加速度的で異常な機能低下を進行させて行くこととなるのです。
(2) 真っ先に異常な機能低下を進行させていくこととなる『前頭葉機能』が異常なレベルにまで衰えが進行してきたその時が、『AD型認知症』の発病の時なのです(発病の最初の段階の「小ボケ」であり、この時は、左脳、右脳及び運動の脳は、未だ正常な機能レベルに在ることに注意すること)。
(3) 発病してから3年間が「小ボケ」の標準的な滞留期間、「中ボケ」の標準的な滞留期間が2~3年間続き、発病から5~6年経つと「大ボケ」(=「末期の段階」の前期であり、専門の精神科医が初めて発病と考えている段階なのです)になる」というのが大原則であり、『標準的な滞留期間としての指標』となります(2019年の初頭から、我が国でも、新型コロナの感染の拡大が社会問題となり、感染を回避する為の『三密の回避(=ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』)の生活習慣の継続が、政府から公式に要請されたのです。
その結果として、「第二の人生」を送っていた「高齢者」にとっては、「AD型認知症」の発病リスクを抱え込む結果となり、その為の新規発病者が、(標準的な滞留期間)から、権威が発病の初期症状と考えている末期段階の症状、私たち『二段階方式』の区分で言う「大ボケ」の段階にまで症状が進行してきた発病高齢者達の人数の多さが、(2025年問題)に加える形で、これから世の中で騒がれるようになるということを問題提起しておきたいのです。
(4) 「大ボケ」の段階(前期と後期とに区分けるのが、私たち二段階方式の特徴)になると、正常レベルへの回復は愚か、中ボケへの回復を期待することも、最早困難となり、その「大ボケ」のレベルの枠の中で、運動の脳や右脳を刺激する「生活改善」により「右脳が絡む感情面での」或る程度の改善/維持がみられることはありますが、「大ボケ」の枠の中で、更なる症状の進行が進んで行くことになる(身体がもつ人の場合は、植物人間状態にまで『脳の機能低下が進行して行く』ことになる)のです(公明党の要求を背景に、厚労省が推進している『アミロイドβ仮説を根拠とした、ボケても安心な社会づくりの政策』は、23兆円超もの血税を垂れ流すだけの世紀の愚策なのです)。
※「大ボケ」の後期(MMSEの総得点が一桁となる段階)に入ってくると、「DSM-Ⅳ」の第二要件が確認を要求している失語(簡単な挨拶程度の会話もままならない)、失認(歯ブラシを片手に茫然自失)、失行(ズボンを頭から被る)等の器質的な原因で発症してくる失語、失認、失行とは根本的に異なる失語、失認、失行(紛い)の症状が発現してくることになります{これらの紛い症状は、注意の分配力の機能廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が原因で発症して来るものであることに注意}。
 
(5)「大ボケ」の後期にまで廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してしまうと、「脳のリハビリ」の継続的な実施により、大ボケの枠の中での或る程度の進行の抑制が未だ期待出来るのですが、『前頭葉機能』及び左脳は愚か、右脳や運動の脳までもが維持が困難となってしまい、更に、加速度的で異常な機能低下が進行して行くだけの世界となってしまうのです。
「大ボケ」の枠の中で、身体が保つ限り、更に症状が重くなって行くだけなのです。同じ「大ボケ」のレベルといっても、大河の川幅のようにその幅は、『極めて広いもの』なのです。
 
(6)「小ボケ」や「中ボケ」のレベル迄の段階であれば、『前頭葉機能が活性化する』「生活習慣」への改善の努力(「脳の機能レベル」に見合った内容での、『脳のリハビリ』の実践)により、「前頭葉の三本柱」の機能の働きに因り、{『評価の物差し』の機能による評価/注意/関心/観方に従い、「注意の分配力」の機能が、「実行機能」を駆使して目的と目標を達成していく場面=出番}が増える中で、脳の機能レベルの「改善」や「更なる症状の進行の抑制」という効果が期待できるのです(早期発見と早期治療が不可欠の条件となる)。
(7) 「小ボケ」の段階では勿論のこと、「中ボケ」までの段階であれば、「左脳」の働きを通しての「言葉によるコミュニケーション」が或る程度は可能なので、「脳リハビリ」(脳の使い方としての「生活習慣」の改善)の意味を本人がそれなりに理解できるので、家族の支えと後押しとがあれば、「脳リハビリ」を続けることができるからです(「大ボケ」の段階になると、「左脳」がきちんと働くことは出来ない為に、その前期においてさえも、最早困難となるのです。
(8) 此処で注意すべきは、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続されているように見えてはいても、『小ボケと中ボケの段階』であれば、実際の「生活実態」を詳細に聞き取ってみると、それなりに「プラス要因」(「注意の分配力」の機能が「実行機能」を行使して、目標を達成していく場面が出てくることに因り、『前頭葉』が活性化する生活習慣が入り込んでいたり、逆に「マイナス要因」(「注意の分配力」の機能が「実行機能」を行使して、目標を達成していく場面が更に減ることに因り、『前頭葉』の働きに関わる廃用性の異常な機能低下の進行の加速要因となる生活習慣要因の存在)生活が入り込んでいたりするものなのです。
(9)上述の「小ボケ」及「中ボケ」の段階に確認される『標準的な滞留期間』の基準に適合しないケースは、下図に例示する「プラス要因」と「マイナス要因」の「生活習慣」の質と量とが脳に働いていて、「AD型認知症」の症状の回復、症状の進行の抑制、或いは、更なる進行に影響を与えているのです(『脳の老化のスピード差をもたらす「生活習慣」要因』の混在の実態の確認が、極めて重要な作業となるのです)。
(10) 私たち二段階方式(著作権の権利の帰属と使用許諾の契約面では、エイジングライフ研究所)の「手技」を活用するときは、定期的に(年度ごとに、脳イキイキ教室の開始と閉鎖時の2回)、最高次機能の「前頭葉機能」及び高次機能の「左脳と右脳」の働き具合を神経心理機能テストで測定し、「生活実態」の聞き取りから生活の自立度を判定し、更に、「生活歴」(「脳の使い方」としての単調な「生活習慣」の内容とその継続)の聞き取りから、その期間中の「生活習慣」としての「脳の使い方」を具体的にチェックします。
(11)「二段階方式」では、神経心理機能テストによる定期的な脳の働き具合(『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルの変化の有無及び程度)の総合的な判定結果を、「改善」、「維持」、「低下」の三段階に区分し判定します(極めて客観的な判定内容であることに注意して下さい)。そして、対象期間中の「脳の使い方としての生活習慣の実態」を、「前頭葉機能を含む/脳全体の機能レベルの変化の判定結果」と照らし合わせるのです(エーザイが、レカネマブの効能の評価に転用したCDRのような、極めて抽象的で曖昧な基準は、使用しないのです)。
 
(12)「改善」、「維持」、「低下」の各々のケースについて、その人の『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能を活性化させるような「生活習慣」としての生活実態があったのか、プラス要因やマイナス要因がどのように入り混じっていたのか、或いは、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続したままだったのか等を詳細にチェックするのです。
※「改善、維持、低下」には、極めて厳格な定義が為されている。
そうした判定によると、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルの推移(改善、維持、低下)と対象期間中の『脳の働き具合による生活習慣の実態』(「注意の分配力」の機能が、「評価の物差し」による評価/関心/注意に従い、「実行機能」を行使して目標を達成していく場面が、どの程度あったのか/なかったのかが、脳全体の機能レベルに反映されている筈)とは、(必ず、合致している)ことが分かるのです。
(13) そうした極めて多数の事例の分析とデータの積み重ねから、上記「脳の老化のスピード差」をもたらす生活習慣要因の確認に基づいての、『標準的な滞留期間』の存在の期間が導き出されているので、この「小ボケ」、「中ボケ」の「標準的な滞留期間」の指標は、極めて精緻な指標となるのです。
ところで、「大ボケの期間」というものは存在しません。「大ボケ」の段階にまで廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してくると、身体がもつ限り(老衰により及び他の何らかの病気が原因で、死を迎えることになるまで)、「大ボケ」の枠の中で症状がさらに進行してくることになるだけなのです(身体が保つケースでは、植物人間状態にまで、脳の機能低下が進行して行くことになります)。
(14) 「小ボケは3年間、中ボケは2~3年間」という「標準的な滞留期間」の指標となる期間と実際の個別ケースの期間との間に差異があるときは、「プラス要因」と「マイナス要因」とが複合して、『前頭葉』を含む・脳全体の機能レベルの変化に影響を与えているのです。
※ これは、事象の事実であり、「アミロイドβ仮説」では、説明不可能(=アミロイドβ仮説の主張内容が誤りであることの実証データの一つ)。
その実態を丁寧に確認する作業がとても重要なのです。こうした多数のデータの積み重ねから、専門家達から、(原因も分からないし、治らない病気)とされている「AD型認知症」を発病する原因は、「加齢」と言う要因(60歳を超える年齢)が基盤要因(発病の第一の要因)であり、その年齢の下での脳の使い方としての「生活習慣」(ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」の継続)が、加重要因(発病の第二の要因)であることが分かったのです(二段階方式独自の主張=世界初)。
 
(15) この場合、どのような「生活習慣」が脳の不活性化(廃用性の異常な機能低下の進行)を惹き起こすのかについては、標準的なもの(キッカケの発生とその継続に因り、心が折れてしまい、意欲を喪失することとなる「生活上の出来事や状況」)を類型化して導き出すことはできるのですが、絶対的なものはなくて、相対的なものだということが留意すべき重要なポイントなのです。
(16) 「キッカケ」の発生と継続する『生活状況』を、個々の本人の「前頭葉(評価の物差し=意識の首座=自我)」がどのように評価したのかが、「前頭葉の三本柱」の機能を構成している意欲、注意の集中力と注意の分配力の働き具合に直接影響するからです。
「キッカケ」の発生を契機として心が折れて意欲を喪失し、ナイナイ尽くしの単調な日々が始まり継続することが、「AD型認知症」の発病に直結していくことになるからです。
(17) 更に、「小ボケ」(軽度認知症=前頭葉を含む脳全体の機能レベルの区分の為の厳密な定義をしているのが、私たち二段階方式の特徴なのです。以下、同じ)と「中ボケ」(中等度認知症)の段階であれば、日々の「脳の使い方としての生活習慣」の改善により(但し、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに見合った内容での「脳のリハビリ」の実践であることが必要不可欠の条件となることに注意)、正常レベルへの脳機能の回復及び/又は、症状の進行の抑制が可能であることが分かったのです{452の市町村での住民参加型の地域予防活動の顕著な成果により(疫学的方法により)実証済み}なのです
(18) 但し、「大ボケ」(重度認知症)のレベルにまで、『前頭葉』を含む脳全体の脳の機能が衰えてしまった人達は、「中ボケ」レベルへの機能の回復はおろか、「大ボケ」の枠の中での更なる症状の進行の抑制さえも、基本的には、もはや困難となることも分かったのです。
同居の家族が、当の本人の脳の機能レベルに見合った内容での「脳のリハビリ」の継続的な実践に必死に取り組み、本人も努力できれば、例外的に、症状の更なる進行の抑制が期待出来はするのですが)。
※1 末期の段階である「大ボケ」の段階にまで症状が進行してしまい、『前頭葉機能』を含む/脳全体の極めて異常なレベルに低下した機能レベルの問題並びに「前頭葉機能」及び「左脳」の異常なレベルへの機能低下によりコミュニケーション自体が、殆ど機能しないので、本人が「脳リハビリ」の意味も目的も理解できなくて、「脳リハビリ」自体が実行できないからなのです(側頭葉性健忘症の誤診である架空の認知症、「若年性AD型認知症」と診断された人を、混同しないことが重要な注意事項)。
※2 従って、「AD型認知症」の場合は、早期発見(小ボケ及び中ボケ迄の段階での発病の発見)と早期治療(脳の機能レベルに見合った「脳のリハビリ」の改善指導と継続的な実践)が極めて重要だということなのです。猶、ここで言う「治療」とは、複合機能体である『前頭葉機能(「評価の物差しの機能」に因る評価/注意/関心/観方に従い、(意欲、注意の集中力の機能に因り/機能の発揮及び発揮度が下支えれらた注意の分配力」の機能が、「実行機能」を駆使して、「メタ認知」する機会が多いこと)の出番が増えて/活性化するような「脳の使い方」としての『生活習慣』の改善のことを言います。
⇔「AD型認知症」の発病症状の進行のメカニズムに照らして、飲む(貼る)だけで「前頭葉機能」を含む/脳全体の働き具合を回復させる/機能の低下の進行を遅らせる効果があるような薬は、(開発されることは、未来永劫ありえない)ので注意して下さい。
(19) 現在、殆どの医療機関で行われているような、「重度の記憶障害(物忘れの症状)」の確認並びに「失語、失認又は失行」(紛い)の症状を基準にして診断する方法では、「脳のリハビリ」の効果が期待困難な「大ボケ」しか見つけることが出来ないのです。脳のリハビリが可能な「小ボケ」と「中ボケ」の早期段階を見逃してしまうと、『介護だけの対応』となってしまうのです。
 
&5 老化・廃用型の「生活主観病」としての種々の特徴
(1) 「AD型認知症」の正体が老化・廃用型の「生活習慣病」(『脳の使い方』としての『生活習慣』要因))であるということには、二つの重要な側面があります。
①一つは、「AD型認知症」を、回復/症状の進行の抑制が可能な「軽度認知症」(小ボケ)及び「中等度認知症」(中ボケ)の早期の段階で発病を見つけるには、「神経心理機能」テストの使用が不可欠です。然も、「神経心理機能」テストによる脳の機能レベルの判定と生活歴の聞き取りに基づく脳を活性化させるための「生活習慣」の改善指導が判定(診断)と回復(治療)と予防の方法になるので、投薬や手術や治療といった「医行為」が必要とならないのです。
②もう一つは、「診断(判定)の方法」が、CTやMRIが必要でなくて、逆に保険点数が極端に低い「神経心理機能」テストの使用が不可欠となるので、医療機関にとっては事業としてペイしないということが重要なポイントなのです。その上、回復(治療)や予防に効く薬はなく、「投薬」の問題もないのです。
(コーヒー・ブレイク) 「AD型認知症」からの回復/症状の進行の抑制は、本人にとっては勿論のこと、家族にとっても大きな意味があります。ところが、本当の意味での早期の段階(「小ボケ」及び「中ボケ」)を見つけるには、「神経心理機能」テストの使用が不可欠。CTやMRIでは、形しか計測できないので、早期の段階を見つけることはできません。見つけられないで放置されたままでいると重症化が進み、末期の段階の「重度認知症」(大ボケ)になります。                        
(2) CTやMRIを使っても、見つける意味が無い末期の段階である「重度認知症」の段階で見つけていたのでは、せっかく見つけても手遅れなのです。「重度認知症」(大ボケ)の段階で発病と診断しているのでは、診断費用や介護の負担だけでなく介護費用も膨大となり、自治体や国にとっても大きな問題なのです(末期段階での発病の診断と治療の効能が無い単なる対症療法薬(エーザイの興奮型のアリセプトが代表)の処方で垂れ流されている血税の金額が10兆円超にもなっているのです(一般会計と特別会計の合計総額)。
  
(3)テレビがいろいろな種類のものを取り上げるので認知症にも種類がたくさんあることはご存じだと思います。その種類がいろいろある認知症の中で、「AD型認知症」が認知症全体の90%以上を占めているのです。高齢化の更なる進行が予測される中で、「AD型認知症」を発病するお年寄り達の数も増え続けることが予測されているのです。その「AD型認知症」こそ、保健師さんにとって、「保健及び予防活動」の最も重要な対象となる「テーマ」だということではないでしょうか。
※「AD型認知症」は、回復/症状の更なる進行の抑制が可能な早期段階(「小ボケ」及び「中ボケ」)の発見(判定)にはCTもMRIも不必要です。早期の段階で見つけることが出来れば、正常レベルへの回復が可能である上に、その為の治療にも薬は不必要なのです。回復させることが出来る薬は未だに開発されていませんし、今後ともあり得ないのです。診断している医療機関も、薬を開発している製薬会社も、「前頭葉」(前頭前野を言うものとする。以下、同じ)の働きについての認識と理解が浅すぎるのです。
(4) 私たち「二段階方式」が蓄積してきた「AD型認知症」の人達の多数のデータを解」析すると、「小ボケ」から「中ボケ」へ、「中ボケ」から「大ボケ」へと症状が進んでいくにつれて、「前頭葉」の働きが加速度的に衰えていくことが分かります。
「大ボケ」のレベルになると、「二段階方式」のテスト結果に因り、「前頭葉機能は殆ど機能していない」ことが分かるので、そもそも、最も肝心な機能であり、常に必ず先行する『メタ認知』機能が、殆ど働いていないことが分かります。状況を分析し、理解し、判断し、実行すべきテーマを発想し、企画し、シミュレーションして、実行内容を組み立て、内包する判断基準に基づいて最終の実行内容を選択し、決定し、実行の決断をする働きをしている、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉機能」の働きが、「薬を飲む」ことで機能回復することなど、有り得ない(単なる妄想の世界の薬!!)のです。
 
(5)「前頭葉機能」は、左脳、右脳、運動の脳が牽引する「三頭立ての馬車」の御者なのです。「脳の機能」を回復させるには、「前頭葉機能」の機能を回復させることが必要不可欠となるのです。「前頭葉機能」の機能を回復させるには、①「脳の機能レベル」に見合っていて、②「自分なりに」継続して追求出来ること、③しっかり「使う」ことしか他に方法はないのです。発病/症状の進行のメカニズムからして、薬が効くような代物ではないのです(エーザイは出鱈目=アセチルコリン仮説が根拠の「アリセプト=単なる『対症療法薬』/アミロイドβ仮説が根拠のㇾカネマブ(症状の進行を遅らせる効能は、皆無であり、脳出血、脳浮腫、脳の萎縮の副作用だけが売り物の意味不明の薬)。
(6)「早期段階の判定及び早期段階からの回復や発病の予防」の為に不可欠である「神経心理機能テスト」の使用及び脳を活性化する為の「生活習慣」の改善の為の指導は、事業として必要となる収益をあげることが期待できないのです。医療機関といえども事業体ですので、収益が上がらない事業を継続的に実施していくことはできないのです。従って、「収益はあげられなくても、費用が減るメリットがある」ことで事業として継続して展開できる自治体や国でしか、対策の実施が期待できないということになるのです(その意味では、最も効果的で/有益で/低コストである川上対策、「AD型認知症」の発病の予防事業は、市町村の保健課の保健師さんが、期待の星となるのです。
 
(7) 日本は世界に先駆けて超高齢社会に突入しています。この先、高齢化が更に進んでいく中で、医療機関も国も市町村も、なにもしないでこのまま手をこまねいて放置していると、高齢者の大半は、「体が持ちながら、脳が持たない」結果として、行き着くところは「AD型認知症のお年寄り」の更なる増加という悲惨な将来像が、はっきりと見えてきているのです。厚生労働省が発表している認知症のお年寄りの数600~700万人というのは、末期段階の「重度認知症」(大ボケ)のお年寄りだけの数なのです。
「重度の記憶障害」という誤った医療指針の為に見逃されている回復・症状の進行の抑制が可能な「小ボケ」と「中ボケ」とを合わせた数は、「大ボケ」の数と同等、或いは、それ以上にもなるのです。然も、「小ボケ」と「中ボケ」の段階の人達は、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」を見直して、前頭葉が活性化する生活習慣を日常生活に取り込むことにより、回復/症状の更なる進行を抑制させることが出来るのです。
(8) 市町村を主体として、「AD型認知症」の発病自体の予防並びに早期段階の発見と回復/症状の更なる進行の抑制を実践し、実現し、「重度認知症」に重症化していく人達の数を減らす「政策」を継続的に実行するのです。その上で、「重度認知症」の人達に対する「介護保険の適用を手厚くする」ことが重要だと思うのです。
「AD型認知症は、原因も分からないし治らない病気」という考えは誤りなのです。「重度の記憶障害」という誤った医療指針に基づいて、末期段階の「重度認知症」(大ボケ)のお年寄りばかりを見つけて診断してきた精神科医の誤解が原因なのです。
(9) これまでのブログで詳細にメカニズムを説明し、開示した根拠となるデータからも分かるように、「AD型認知症」は老化・廃用型の「生活習慣病」なのです。早期段階(「小ボケ」及び「中ボケ」)で見つけて、ナイナイ尽くしの「単調な生活」を見直し、脳が活性化する「生活習慣」を日常生活に取り込むことにより、正常レベルに「回復」/症状の更なる進行の抑制が出来るし、「予防」することも出来るのです。
 
(10)「AD型認知症」を予防する為の「生活習慣」の確立を目的とした生活改善の指導は、脳を生き生きと使う「生活習慣」を個々人が日常生活に取り組み、確立するむことが核になります。それは、趣味なく交遊なく、運動もせず目標もない、ナイナイ尽くしの「単調な生活」と裏返しの生活が「指標」になります。
意識が覚醒した目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉機能』に、必要十分な情報が上がっていき、『前頭葉機能』がフルに働き活性化する『生活習慣』、特に趣味や遊びや人付き合いの働きを司る「右脳を中心とした生き方」を指標として、指導することが重要となります。これまでは、「身体の健康」というテーマについて大きな役割を果たしてきた保健師さんたちは、これからは、「脳の健康」という大きなテーマについて重要な役割を果たすことが期待されているのです。
 
&6   私たち「二段階方式」が世界に誇る「脳機能データ」の一端(論文を何処にも提出していない為に無名でも、マウスにアミロイドβを注入して、憶測するアミロイドβ仮説とは/異次元のレベルの世界なのです!!)
 
(1) 発病者の脳機能の分布を含む14689人の生のデータ(下の左の図)     (2) 「左脳と右脳の衰え方/MMSE開項目の項目困難度の順番の指標(下の右の図)

                                           

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「第二の人生の完走/身体がもつ限り、脳ももたせる方法(I-01)

2025-06-03 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
(プロローグ)
(1) カロリンスカ研究所や、ランセット委員会、我が国では、国立精神・神経医療研究センター等から、「コホート解析」を基礎にしての提示、『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)』の発病原因について、『生活習慣が、発病/症状の進行の危険因子と考えられる』という新たな視点、『アミロイドβ仮説』を通説とした「3つの仮説」とは視点も要因も全く異なる見解が、提示されたのを起点に、「アミロイドβ仮説」を発病原因の根拠に挙げながら、「運動や交友が症状の進行の抑制となる」という、混乱した主張が横行することとなったのです。
(2) それまでは、米国精神医学会が策定した「AD型認知症」の診断規定である『DSM-Ⅳ』の規定が、「第一要件」で確認を要求する「記憶の障害」が発病を惹き起こす核心的な要因であると誤解していて(「AD型認知症」について、重度の物忘れが特徴の神経変性疾患との誤解)、更には、「記憶障害」を引き起こす原因という図式の下に構成した「憶測の類い」でしかない「3つの仮説」(=発病との間の因果関係が未だに実証されていない憶測)、アミロイドβ仮説(通説)、タウ蛋白仮説(少数説)及びアセチルコリン仮説(異説)が、世界中の専門家とされる人達(機関)を侵食し、混乱させ、惑わせて来たのです。
(3)厚労省は、アミロイドβ仮説を前提として、「認知症ケアパス作成の手引き」なる通達を市町村に配布し、川下対策である、「介護の予防」の実施を制度化し、(末期での医療対策と、末期での介護とに、併せて23兆円超もの血税の垂れ流し策)でしかない「ボケても安心な社会づくり」に邁進しているのが現状なのです。
(4) 私たち二段階方式(有限会社エイジングライフ研究所)は、市町村に対する『住民参加型の地域予防活動の展開』の指導を開始した1995年以来、一貫して、『「AD型認知症」は、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」(但し、「脳の使い方」としての視点と意味で言う『生活習慣病』であり、食生活とは無関係であることに留意する)であること並びに『早期診断と早期治療により治せること及び/又は、症状の進行を抑制出来ること、更には、発病自体を予防出来る』と主張して来ているのです。
更に、北海道から九州に跨る全国的規模、452の市町村で、『「AD型認知症」の早期診断による回復及び発病自体の予防を明確な目的とした、「住民参加型の地域予防活動」の実践展開を指導』する中で、私たち「二段階方式」の主張内容が正しいことを、『疫学的方法により証明済み』でもあるのです。
※1私たち「二段階方式」の考え方に基づいて及び「二段階方式」の手技を活用して、市町村の保健師さんが主導する『住民参加型の地域予防活動』は、『AD型認知症』だけに対象を絞って、特化して行うのが特徴。
※2複合機能体である『前頭葉機能【①「前頭葉の三本柱の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の総称)」/②「評価の物差しの機能(=自我=意識の首座=脳の中のホムンクルス)」及び/実行機能(Executive Function)』の三者により構成】されていされている/脳全体の機能レベルの精緻な判定、私たち独自の指標である『MMSE下位項目の項目困難度』通りの低下順の確認、「二段階方式」独自のものである『改訂版30項目問診票』との照合により行われる「三段階」に区分される「AD型認知症」の症状の段階(小ボケ、中ボケ、大ボケ)の確認、廃用性の異常な機能低下を惹き起こす原因要因である『ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続』の確認、それらの全ての業務が、医師法が定義する「医行為」に該当しないので、医師でない保健師さんが、全ての業務を一元的に実施し管理することが出来る優れものなのです。
 
&1超高齢社会の落とし子
(1) 我が国日本は、「AD型認知症」の発病者総数が厚労省の予測数値で600万人~700万人とされているのです。ところが、実は、その数というのは、「末期の段階」の症状が発現している高齢者、私たち二段階方式の区分で言う「大ボケ」の症状が発現している「高齢者」だけでの数なのです。認知症の専門家とされる人達が見落としている回復及び/又は症状の進行の抑制が可能な『本当の意味での早期の段階』の発病者、私たち「二段階方式」の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の発病高齢者の数を加えた数で言うと、次のような数値(概数予測)となるのです。
※ 『第二の人生』を生きている『高齢者』を対象として、60歳代のお年寄りの12%、70歳代の30%、80歳代の50%、90歳代の75%、100歳代の97%の高齢者達が、「AD型認知症」を発病していることになるのです。
(2) 『AD型認知症』の適切な診断基準が存在していない状況下で、的確な診断が為されない為に、脳血管性認知症と誤診されている(誤診を含めて、脳血管性認知症と診断されていることで認知症全体に占める割合が25%になるとされている)25(5+20)%という数値の内の「20%」相当分の数値が、実は、「AD型認知症」なのです。脳梗塞などの既往があり、少しばかり頻度や態様が激しい物忘れの症状、或いは、僅かな程度の脳の萎縮がみられると、全て、脳血管性認知症と診断されていたりするのです。
それほど、『AD型認知症』については、認知症診断が専門の精神科医でさえ、殆ど無知に等しいのです。
(3) (肝心の『前頭葉』機能の機能レベルを、客観的な手技により精緻に判定する「手段」を持たない)為に、重度の「物忘れ」の症状(或いは、失語や失認や失行紛いの症状)という基準だけを頼りに、発病の有無を判定する為に、側頭葉性健忘症や、稀なケースとして、感覚性失語症などを、此の世に実在していない架空の認知症である「若年性アルツハイマー型認知症」の発病と誤診しているケースが多々あるのです(『側頭葉性健忘症』は、海馬の萎縮と極めて重度の記銘力障害に起因した「重度の物忘れの症状」がみられるものの、『前頭葉』の機能レベルが正常なレベルに在るのが特徴 )。
認知症の診断が専門の精神科医は、失語や失認や失行(紛い)の症状と言った「極めて重度の症状」が、発病の初期症状だと誤解しているのです。
(4) 『AD型認知症』の(治療薬)と称して処方されている、「アリセプトを含む4種の薬」は、その全てが、治療薬ではないのです。
※「症状の発現の仕方」を亢進させる効能(興奮型=エーザイのアリセプトが代表)、又は、「症状の発現の仕方」を抑制する効能しか有していない薬である、『対症療法薬』に過ぎない薬が、(治療薬として、処方されている)のです!!
注)廃用症候群に属する老化廃用型の「生活習慣病」(但し、脳の使い方としての「生活習慣」であることに留意) が本態である、「AD型認知症」の場合は、症状を治したり、症状の進行を抑制したり、発病を予防する効能を有する『治療薬』が開発されることは、発病及び症状の重症化が進行するメカに照らして、未来永劫有り得ないことなのです。
 
&2「AD」発病のメカ
(1)「AD型認知症」の発病原因については、世界的に通説とされている「アミロイドβ仮説」、少数説のタウ蛋白仮説、異説であるアセチルコリン仮説と言った「3つの仮説」(発病との間の因果関係が、未だに実証されていない、憶測の類い)が、世界中の医学会をリードしてきた中で、時間だけが空しく経過するという状況でした。
(2) そうした状況下で、2016年に、世界的に著名な研究機関であるカロリンスカ研究所(ノーベル生理学・医学賞の選考委員会がある)が、「生活習慣」で「AD型認知症」の発病リスクを低減することが可能であるとの研究論文を発表し、2017年には、ランセット委員会が、『生活習慣が、「AD型認知症」の危険因子である』との研究論文を発表し、2018年7月には、我が国の国立精神・神経医療研究センターが、『「生活習慣」が、「AD型認知症」のリスク因子と考えられるとの研究論文を発表したのです。
但し、『コホート分析』の手法を活用したものとは言え、私たち「二段階方式」がこれまでに発表してきた内容の質と量に比べると、足元にも及ばないと言うしかないのですが、意味不明の仮説の類ばかりを主張し、マウスのお尻ばかりを追い掛け回している医学界にとっては、とても良い刺激だと考えるのです。
(3) 脳が壊れてもいない(「器質的な原因病変」が存在していない)のに発病し、症状の重症化が進行していく『AD型認知症』の発病原因、それは、①一つには、「加齢」と共に進行する『老化による機能低下=正常老化』が基盤の要因(「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」であることが、「発病の第一要件」)に在り並びに、②異なるもう一つ別の要因、『キッカケ』の発生と継続を契機に、心が折れてしまい、何事に対しても挑戦する『意欲を喪失』することで開始される単調な生活の繰り返し、即ち、『自分なりに追及する特定のテーマが無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動の機会も無く、目標となるものが無い単調な日々の暮らし方(『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』)の継続』に起因した、『廃用性の異常な機能低下の進行』(発病の第二要件)が加重されることにより(即ち、『異なる二つの要因が同時に並行して存在し、重なり合うこと』に因る「相剰効果」により)、複合機能体としての『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能が、①廃用性の/②加速度的で/③異常な機能低下を進行させて行くことが、発病/症状の重症化が進行する直接唯一の原因要因なのです(結果、「AD型認知症」は、①『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに/②厳密にリンクした/③三段階に区分される「段階的で類型的な症状」が発現してくるのが特徴となるのです=「改訂版30項目問診票」!!)。
※1簡潔な表現では、『「AD型認知症」の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型生活習慣病に過ぎない』のです。
※2  但し、ここに言う「生活習慣病」とは、(食生活)ではなく、私たち人間だけに特有な意識的な世界(同時に目的的な世界であることに留意する)における脳の使い方としての『生活習慣病』であること【=『第二の人生』での、「生き方」が問われる)が、極めて重要なポイントなのです(私たち「二段階方式」が、「世界で最初」に、解明した!!)。
(4) 認知症の専門家達から、発病の原因が不明とされている「AD型認知症」は、超高齢社会/超高齢化社会に特有な産物なのであり(発展途上国は、無関係)、『仕事というテーマ』とは無縁の日々を送ることとなる「第二の人生」を送っている、60歳を超える年齢の「高齢者だけ」が発病の対象となる『老年発症が特徴』なのです。
※60歳を超えても猶、(肩書だけではなくて)現職で仕事の遂行というテーマの遂行を続けている高齢者は、『AD型認知症』を発病することは、無いのです!!
(5)「AD型認知症」の早期診断と早期治療(回復/症状の進行の抑制が可能である早期段階の判定と早期治療)、更には、『発病自体の予防』の為の神経心理学的手法として開発された私たち「二段階方式」の手技は、アミロイドβ仮説の考え方に則り、川下対策に過ぎない「介護の予防措置」の実施を国策化し、市町村での展開を我が国が制度化する以前の時期には、北海道から九州に跨る全国的規模、累計452の市町村において、「発病の予防の効果」を伴った『地域における「高齢者」のイキイキ活動展開の為の脳活性化体験並びに『前頭葉』機能を含む脳機能全体が活性化する生活習慣への改善』を目的とした「脳の使い方としての生活習慣」の構築、複合機能体である『前頭葉』が活性化する為の「脳活性化訓練」並びに早期の段階の発見と回復/進行の抑制の為の『脳リハビリ』の為の実践指導を目的とした有効な諸施策が、導入先市町村の保健師さんが一元的に管理し実行指導する予防教室(脳イキイキ教室)の運営や生活改善指導として実施され、更には、高齢化が進んだ地方の地域全体の活性化や、第二の人生を生きる『高齢者』の『生き甲斐創造』活動として、我が国全体に広まり、定着することを期待して、「二段階方式」の考え方、或いは「手技」が全国的に広まっていくよう、尽力して来ているのです。
(6)『DSM-Ⅳ』の第一要件の規定内容も、「3つの仮説」も、『AD型認知症』が、重度の物忘れを特徴とする神経変性疾患だと誤解していて、(記憶障害を核心要因と想定)した発病/症状の進行のメカニズムを構想している、根本的に誤りの内容なのです。
(7) 『アミロイドβの蓄積と発病/症状の進行との間には、因果関係が存在していない』のです。アミロイドβ仮説は、『アミロイドβの蓄積により生じる老人斑の持つ毒性が、情報を伝達する神経細胞の大量死を惹き起こすことにより記憶障害が惹起され、「AD型認知症」を発病/症状が進行することになる』とする単なる憶測の類いの仮説/戯言に過ぎないのです!!
※1私たち二段階方式は、『アミロイドβの蓄積と発病/症状の進行との間の因果関係の存在を否定する、数多くの発病者達の精緻な脳機能データ』を提示出来ているのですが、時数の関係で、二つだけ、挙げておきます。
ⅰ)「AD型認知症」の発病者だけに特有な特徴として確認されるものとして、①『意識』が覚醒した目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割りを担っている『前頭葉機能』が、最初に(真っ先に)異常なレベルに衰えて行き発病する【発病の最初の段階が、「小ボケ」の段階】こと。
ⅱ)次いで、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能が、更に異常なレベルに機能低下を進行させて行く(『前頭葉機能』が更に異常な機能レベルへと機能低下が進行して行く中で、同時に並行して、且つ、左脳⇒右脳⇒運動の脳と言う厳密な低下順の下)中で、 『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くことにより、必ず、「中ボケ」の段階を経由して、最後は、末期の段階である「大ボケ」の段階へと、徐々に、段階的に、重症化が進んで行くことになるのです。
ⅲ)更には、左脳と右脳の機能レベルを判定する『MMSEの下位項目』について、出来なくなっていく(機能が衰えて行く)厳密な順番が存在し、「AD型認知症」の発病者である場合は(且つ、その場合に限り)、必ず、以下の通りとなること。
 想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、図形の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名
※2 14689例に及ぶ『AD型認知症』の発病者(小ボケ、中ボケ及び大ボケの全ての段階を含む)の『脳機能データ』が示す事象事実について、アミロイドβ仮説では、合理的に説明することは不可能なのです。内容的には、重大な誤りでありながら、「DSM-Ⅳ」の策定者達、「3つの仮説」の提唱者達に、権威が有るが為に、未だに世界を席巻していて、弊害をまき散らしているのです。
 
&3 『早期診断と早期治療』に因る回復症状の進行の抑制
(1) 全体的な特徴の概要
ⅰ)「小ボケ」の段階の特徴
世界中の権威機関から見落とされている本当の意味での発病の早期の段階、『AD型認知症』発病の最初の段階である『小ボケ』の類型的な症状が確認される「高齢者」の特徴を一言、簡潔な表現で語れば、『指示待ち人(人を頼り、自分としての決断が出来ない)』のです(結果、他人と交わり、共通の「テーマ」を遂行し、行動する『社会生活』の面で、重大な支障が起きて来る!!)。
※1 『注意の分配力』の機能が異常なレベルに衰えて来ている為に、『評価の物差し』の機能及び「実行機能」の駆使に重大な支障が起きてきて、洞察、推理、シミュレーション等の『メタ認知』機能が殆ど働かないのです。その結果、「メタ認知」に僅かに遅れて/連動して来る『実体験認知』としての思考、発言、行為、行動、言動にも、重大な支障が起きて来るのです。
※2 自身の『メタ認知』機能の発揮/発揮度に重大な支障が出て来ている結果として、状況の分析、理解、判断、洞察、推理シミュレーションの機能の活用に因る(この先の展開が読めない)為に、やたらと不安がって、話が堂々巡りして、結論が中々得られないこととなるのが特徴。
ⅱ)「中ボケ」の段階の特徴(「脳の機能年齢」は、6歳児以下~4歳児のレベル)
「中ボケ」の段階の症状が確認されるお年寄りの特徴を一言、簡潔な表現で語れば、失敗しては、言い訳ばかりする『幼稚園児』なのです(『家庭生活』の面でも、重大な支障が出て来るようになる)。
ⅲ)「大ボケ」の段階の特徴(脳の機能年齢は、3歳児以下~0歳児のレベル)
「大ボケ」の段階の症状が確認される高齢者の特徴は、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能が、極めて異常なレベルに在る為に、『メタ認知』機能が殆ど働かないことが、極めて重度の症状が発現して来る、真の原因なのです。
※結果として、簡単な挨拶程度の会話もままならない失語(紛い)/歯ブラシを片手に茫然自失の失認(紛い)/ズボンを頭から被る失行(紛い)の症状が出て来るようになる。
(2) 認知症の診断が専門の精神科医達は、異口同音に、『AD型認知症』は、発病の原因が分からないし、治すことが出来ないし、発病を予防することが出来ないと言います。「AD型認知症」について無知な発言というしかないのです。
※1『AD型認知症は、性質それ自体として治すことが出来ないものではないのです。彼らが見つけている段階が遅すぎるせいなのです(「DSM-Ⅳ」の規定の第二要件が発病の初期段階の症状として確認を要求している失語、失認、失行(紛い)の症状が、極めて重度の症状であること、30点が満点であるMMSEの総得点が一桁になって初めて発現が確認される極めて重度の症状であることを知らないのです。
※2「DSM-Ⅳ」の第二要件の規定内容の重大な誤りに気付かない)ことが重大問題。「末期の段階の症状」を基準にして、初めて発病と考えているから、治せないだけなのです(『発病のレッテル貼り』をするだけの診断)。
(3)「AD型認知症」を発病した高齢者の為の治療薬として、代表的なものである「アリセプト」を含む4種類の薬が医療現場では処方されています。但し、それらの薬のいずれもの薬が、症状を治す(改善させる)効能は有していなくて(治療薬ではなくて)、(症状の発現の仕方を、昂進させたり/抑制させるだけのものでしかない「対症療法薬」に過ぎないのです。
(4)私たち「二段階方式」が独自に開発し、住民参加型の「地域予防活動」の活動の柱(根拠)として実践してきた「AD型認知症」の症状を改善させる及び又は、症状の更なる進行を抑制させる方法である『脳のリハビリ(「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能が、活性化する「生活習慣」への改善及びその継続的な実践の自助努力に因り、「前頭葉」機能を/正常なレベルに回復させる/更なる機能低下の進行を抑制させる)可能性の有無及び程度と言う視点から、「AD型認知症」の症状を三段階に区分しているのです。
「小ボケ」の段階 「脳のリハビリ」の継続的な実践に因り、改善/症状の進行を抑制することが、可能;
「中ボケ」の段階 「脳のリハビリ」の継続的な実践に因り、症状の進行を抑制することが、未だ可能;
「大ボケ」の段階 「脳のリハビリ」により症状の進行を抑制することも、最早困難(為す術が何も残されていなくて、「介護」するだけの対象)。
(5)地域住民に対する情報発信をどれだけ徹底しても、早期診断により、どれだけ多くの「小ボケ」(症状の回復/症状の進行の抑制)及び「中ボケ」(症状の進行の抑制)の段階のお年寄りを症状の改善/症状の進行の抑制の実績を積んで見せても、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」の継続に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因り末期の段階である「大ボケ」にまで脳機能が衰えている高齢者は、或る程度の規模で必ず出現するものなのです(症状を治す/症状の進行を抑制するための「脳のリハビリ」の実践には、『家族の強力な後押し』が、必要でもあるのです!!)。
「大ボケ」の段階の症状が発現してきているお年寄り、『セルフケア』の面にも重大な支障が出てきて、日常の生活面で『介護』が不可欠となる「高齢者」こそ、『介護保険』で全面的に対応する社会を構築すべきなのです。
※ 若い世代が、自分の人生を捨てる『介護離職』は、有ってはならない『重大な社会悪』なのです。
 
&4 最も効果的な対策は、川上対策(「発病自体の予防
(1)「AD型認知症」の場合は、本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で見つけて(早期診断)と「脳のリハビリ」を継続して実施することにより、症状の改善/症状の進行を抑制することが出来るのです(早期治療)。
そのことは、私たちが市町村での実践を指導してきた住民参加型の「地域予防活動」において、実証して来ているのです。
とはいえ、「脳のリハビリ」の実践、特に、対象者が中ボケの段階のお年寄りである場合は、家族の役割に期待される度合いが高くなり、口で言うほど容易なことではないのです。
※脳の機能面からも、市町村が目指すべきは、一次予防、『発病自体の予防』なのです。矛盾する訳ではないのですが、一次予防の効果を高めるには、早期診断による回復の事例を数多く積み上げることが、有効でもあるのです。
地域住民に対して、脳の使い方としての生活習慣、『「前頭葉」機能が活性化する『自分なりの生活習慣』の構築と「継続的な実践の自助努力」こそが、「発病の予防」に効果が得られる唯一の方法である』ということに対する関心を喚起する効果が大きいからなのです。
(2) 我が国で言うと、東大、京大、理化学研究所が、「3つの仮説」の内でも世界的に「通説」の地位にある(支持する学者の数が多いというだけの意味なのですが)「アミロイドβ仮説」の牙城なのです!!
一般の人達は、権威に対し疑いを持たないので、権威の主張することは、正しいものと考え、無防備に、そのまま信じてしまうものなのです。おまけにNHKまでもが、仮説に基づいた、誤った内容を放送し続けているのです。更には、市販されている書籍の殆ど全てが、「アミロイドβ仮説」を根拠に挙げているのです!!
前述の『側頭葉性健忘症』についても、『働き盛りの若い年齢で「AD型認知症」を発病する人達が増えてきている』とした内容、誤った内容を放送し続けているのです。付言しておくと、テレビ報道や番組で最近流行りの『若年性アルツハイマー型認知症』という病気は、実在しないのです(「前頭葉機能」の機能レベルの判定が出来ない為、側頭葉性健忘症や感覚性失語症と混同しているだけなのです!!)。
アミロイドβ仮説の主張内容が正しいことを大前提にして、アミロイドβ仮説の考え方に基づいて、エーザイが開発したレカネマブには、症状の進行を抑制する効能は、皆無なのです。
アミロイドβの蓄積を出来るだけ早い段階で見つけて、脳内から除去しようとも、『アミロイドβの蓄積と発病との間に因果関係が存在していない』からなのです。
 
&5 『注意の分配力』の機能
(1) 私たち「二段階方式」が独自に解明したものであり、私たち「二段階方式」なりの定義で言うと、『注意の分配力』の機能とは、異なる複数の錯綜する内容の「テーマ」について、各々の「テーマ」を記銘度の差のままに保持しつつ、同時に並行して、且つ、重層的に処理する(している)脳機能であり、その発揮には、意欲及び注意の集中力の機能が、注意の分配力の機能の発揮を下支える基盤として、常に関わっている「脳機能」なのです。
※1 私達人間だけに特有な世界である『意識的/目的的な世界(意識的・目的的に何等かのテーマを発想し実行に移す世界=目的的な世界)』に於いて、①様々な程度及び態様により形成され保持されている種々の各「テーマ」について、『評価の物差し』による評価/注意/関心/観方に従い(基づいて)、「実行機能」を駆使して、「メタ認知」及びメタ認知に僅かに遅れて、連動し/随伴する「実体験認知」により、②配分の度合いが異なる「注意を分配」し、更にその上で、③それら個々の「意識」を、同時に並行して、統合し、統括し、管理し、コントロールし並びに、各「テーマ」を同時に並行して処理して、『初期の目的』を実行して行く為の脳機能なのです。
『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」(「AD型認知症」を発病する潜在的な可能性が有る唯一の対象群なのです)が、上述の特徴を有する『注意の分配力』の機能を発揮させ得る場及び機会を、「脳の使い方としての生活習慣」の実践の具体的な場面で、いかにして、どのようにして、どの程度確保出来るのかが、「AD型認知症」を発病するか/しないかを区分け/決定づける分岐点となるのです(「老化・廃用型の生活習慣病」が、本態であるが故に!!)。
※2 私たち「二段階方式」独自のデータである「MMSE下位項目の項目困難度」のデータでは、想起、注意と計算が一番目、二番目の順番、早くに衰えていく項目となります。
その訳は、「意欲」及び「注意の集中力」の機能は勿論のことなのですが、最も高度な機能である『注意の分配力』の機能の発揮が『意識が覚醒した目的的な世界』を適切に働かせ、生き延びて行く上で必要不可欠、最も高度に要求される機能だったからです!!
※3「AD型認知症」を発病している高齢者にとって、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に起因して、最も早くに衰えていく脳機能が、『注意の分配力』の機能ということなのです。『あの人は、頭の回転が速いとか遅いというときの脳機能』、あーしたらこうなる、こうしたらどうなる、あれこれ発想し、創意工夫し、シミュレーションし、検索する際に不可決の機能である、それこそが、『注意の分配力』の機能のことを指して言っているのです。専門家が行う唎酒の際も、『注意の分配力』の機能が大活躍する!
※4『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』の日々の暮らし方、「脳の使い方」としての『生活習慣=第二の人生の生き方』が、発病するかしないかを区分ける、核心的な要素なのです。言い換えると、『「AD型認知症」の発病を予防する「生活習慣」とは、『注意の分配力』の機能の出番が出来るだけ多くなるような
(2)『注意の分配力』の機能が実行機能を行使して発揮する各種機能とは、分析、理解、判断、企画、計画、洞察、憶測、忖度、推理、シミュレーション、検索、比較、選択、抑制、感動等の機能の出番が多い生活を、自分なりに楽しみつつ、行使する場面や機会が出来るだけ多い「テーマ」を選択し、実行するのです。
※1『生活習慣』となる為には、継続することが出来るということが極めて重要なので、『自分なりに楽しめる』という要素が要求されるのです。
その「テーマ」を選択し、実行の計画をすること、目標を設定すること、実行すること、目標達成の結果を残すこと、それらの各過程自体が、楽しみや喜びに繋がり、目標の達成が生き甲斐に繋がるようなテーマがベスト・ヒットなのです。
※2  自分なりの楽しみ、喜び、生き甲斐であれば、OKなのです。 「テーマ」を直ぐに思いつける方は、それを明日と言わず,今日から実践して頂きたいのです。何も思いつかないという方は、何でもいいから、それなりに関心や興味を持てそうなものを選択して、実践してみて頂きたいのです。
 
&6  発病を予防するための「生活習慣」構築のパターン化
(1)人間だけに存在する意識的(目的的)な世界:
その時自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断し、状況判断に沿った「テーマ」を発想し、実行すべき発言や、身体の動静や、行為や行動や言動の内容を企画し、計画して、実行結果の洞察、推理、シミュレーションを行い、必要な修正を加えた上で、最終的な実行内容を選択し、決定し、実行の決断を下して、脳の各部(左脳、右脳及び運動の脳)に対し実行の指令を出すという脳機能、脳全体の司令塔の役割を担っているのが「前頭葉機能」と言う複合機能体なのです。
(2)『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』が、「キッカケ」の発生と継続を契機に心が折れてしまい/意欲を喪失して、開始された単調な生活習慣、『自分なりに追及する特定のテーマが無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない単調な日々の暮らし方』、即ち、『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』が継続されていると、司令塔の「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくその先に、「AD型認知症」の発病及び症状の重症化の進行が待っているということなのです(私たちが、世界で初めて解明した『発病のメカ』)。
(3)『AD型認知症』の発病自体を予防(発病時期の先送り)する方法は、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能が活性化する特定のテーマの選択と継続的な実践の自助努力に尽きるのです!!!
(4) 「AD型認知症」というタイプの認知症の特徴はというと、最初の段階である「小ボケ」の段階は、脳の機能面からいうと、三頭立ての馬車を牽引する三頭の馬、左脳、右脳、運動の脳の機能は未だ正常なレベルにあるのに対して、御者である『前頭葉機能』だけが既に異常なレベルにあるのです。
次いで、「中ボケ」の段階になると、前頭葉の機能が更に異常なレベルに廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して、左脳も右脳も運動の脳も異常なレベルにまで機能が低下して来ているのです。
言い換えると、脳全体の機能、前頭葉、左脳、右脳及び運動の脳の全てが正常な機能レベルにあること、具体的な衰え方の順番を考慮した表現からすれば、『「前頭葉機能」の働きが、正常な機能レベルを保っている限り、「AD型認知症」を発病することは絶対に起きては来ない』ということなのです!!!
※『「生き甲斐」や喜びがあり、時間の経つのも忘れて打ち込むことが出来るような、何等かの趣味や交遊や運動を楽しみ、或いは、居住地域での「地域活性化活動」に関わり、自分なりの「目標」がある日々の暮らし方、言い換えると、『注意の分配力』の機能の出番が多くて、『前頭葉機能』が活性化する「生活習慣」(「脳の使い方としての意味で言う生活習慣」であり、食生活は無関係であることに留意する)を構築し、実践を継続することが、『AD型認知症』発病の予防≪発病時期の先送り効果)を担保してくれる唯一/無二の方法となるのです。
(5)私たち「二段階方式」が定義する、「AD型認知症」を発病する「第一の要件」(発病/症状が進行する基盤の要因)は、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」であることなのです。
※1従って、『例え年齢が60歳を超える年齢の高齢者』であっても、「第二の人生」を送っていない場合は(畑仕事であれ、裁縫仕事であれ、大工仕事であれ、板前であれ、会社勤めであれ、名目上ではなくて、実質的に何等かの具体的なテーマとしての「仕事」に従事する現職である限り)、発病することは起きて来ないことが、『AD型認知症』の特徴なのです!!!
※2何故なのか。その理由は、目的的な仕事に従事する為に、「左脳」の出番が極めて多い暮らし方となり、その日々の生活習慣の中で、『目標』を達成する為に、「評価の物差し」の機能及び「実行機能」を駆使する要の機能である『注意の分配力』の機能を最大限発揮すべく努力することになるので、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能が活性化することとなり、『意識が覚醒した目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉機能」が、正常な機能レベルを保つことが出来る』からなのです。目標の設定、目標を達成するための種々様々な創意と工夫、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の駆使による「前頭葉」を含む脳全体の機能が活性化する生活状況及び「生活習慣」が存在し、継続されているということなのです。
※3 あーしたらどうなる、こうしたらどうなる、様々な状況を発想し、対策をシミュレーションし、効果的で最適な対応策を具体的に検索し、選択し、実行に努めることになる。こうした状況下では、意欲や注意の集中力の機能は言うまでもないことながら、取り分けて、複合機能体である『前頭葉機能が活性化』して働く為の要の機能である『注意の分配力』の機能(複雑に重層的に錯綜する、複数の異なるテーマを同時に並行して処理する為の機能。シミュレーションや検索に不可欠)の出番が極めて多く、脳全体が極めて高く活性化されることになる為なのです。
※4  その意味では、労働力の減少という側面からの視点に加えて、『AD型認知症の発病の予防』という視点からも、「第二の人生」に入る為の時期を先送りする再雇用制度(但し、通常の勤務形態ではなくて、午前又は午後だけの勤務、一週間の中での勤務日を分割した分割勤務のようなパート勤務)の検討が、有効であり、有益だと考えるのです。仕事のある生活により「第二の人生」の開始時期を先送りすることが、「AD型認知症」の発病の予防(すなわち、発病時期の先送り)にもつながり、その帰結として、『介護関連の総費用』の絶対額の顕著な規模での増額傾向の抑制に直結することにもなるのです(「第一の人生」と「第二の人生」の混在だけで、可能となることに注意)。
(6)「AD型認知症」の発病を予防(「発病時期の先送り」)する絶対的な方法は、『自分なりの「喜び」や「生き甲斐」を覚える機会があり、時間の経つのを忘れて打ち込むことが出来るような、何等かの趣味や交遊や運動を自分なりに楽しみ、或いは、居住地域での地域活性化活動に関わり、自分なりの「目標」がある日々の暮らし方、『前頭葉』を含む脳全体の機能が活性化する『生活習慣』を構築し、継続して実践する自助努力をすることだと言いました。
※とは言え、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の個々の「高齢者」について言うと、「第一の人生」でのキャリアも異なるし、「第二の人生」を送る上での条件(居住する地域の条件)自体が大きく異なる上に、経済的な条件(金銭的な条件及び居住条件)及び家庭的な条件(家族構成及び家族関係)、更には、肉体的な条件も異なる訳なのです。上述の『大枠の条件』をもとにして、『自分なりのものを、具体的に工夫して頂く、選択して頂くしか方法がない」
(7)その場合も、私たちが提起しようとしている『住民参加型の地域予防活動』(市町村の保健師さんとボランティアとが協同して展開する『AD型認知症』の早期診断と早期治療による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」)の全国展開を拡大していく際、或る程度のパターン化が必要となるとも考えているのです。『パターン化』して、その中から選択して頂くことが有益な方策と考えるのです。こうしたことにも、先達が居る方がやり易いと考えるのです。
※『キッカケ』の発生を契機に開始される単調な生活習慣、ナイナイ尽くしの単調な生活が始まるのは、「心が折れて」、『意欲の喪失』が起きてくるからなのです。何事に対しても、挑戦しようとしなくなるのです。
「意欲の喪失」は、自分がその時置かれている状況に対する『深い失望』が原因となって、そこから立ち上がっていこうと出来なくなる、這い上がっていこうと出来なくなる状態のことなのです(そうした「脳の使い方としての生活習慣」が、明日も、明後日も継続して続いていくことを受け入れることが出来なくて、何事に対しても挑戦する意欲を喪失することになるのです)。これを言い換えると、「キッカケ」自体は『何でもあり』ということになるのです。その人の考え方次第で、『キッカケ』にもなるし、又は、ならないということでもあるのです。
(8)『飼い猫が死んだ』ことが、「キッカケ」になる人もいるのです。
『孫が東京大学に受かって上京し、孫との日々のかかわりの機会がなくなった』ことが、「キッカケ」になる人もいるのです。
要は、『その状況に対する本人の受け止め方(周りからの支え方)次第』ということになるのです。言い換えると、「キッカケ」になりそうな事件や状況は、何でも有り(人それぞれ、人に依る、誰にでも起きる可能性がある)ということなのです。その意味で、全ての『高齢者』が、対策を『事前に準備』しておく必要があるのです。
ⅰ)何でも有りなのだから、『意欲を喪失しない為の対策となるものを出来るだけたくさん準備しておけばいい』のです。
『出来るだけたくさんの趣味や遊びを楽しむ「生活習慣」を構築』しておく、『出来るだけたくさんの仲間との交遊の輪や交遊の場』を広げておく。それが、対策になるのです。
※1 「第二の人生」を送っている個々人は、すべてが異なるのです。
第一の人生での体験や職場での様々な経験も異なるし、キャリア自体が異なるのです。考え方も生き方も異なるし、興味や関心の対象も異なるのです。『生活資金』の額も異なるし、家庭環境も家族環境も異なるのです。
※2 「第一の人生」でのキャリア、生き方が異なっていたように、『第二の人生』での過ごし方、生き方も異なることになるのです。それら全ての相違や差異を容認した上で、「自分なりの求め方、『生き方』をするしかない」のです。
『選択の是非無く存在する現在の自分に許された生活環境の下で、「自分なりの」という条件の下で生きていくしか、他に方法は無い』。『自分なり』の「テーマ」を選択し、『自分なり』の「目標」を持ち、『自分なり』の「喜び」や「生き甲斐」を得られるように工夫して、生きるのです。
ⅱ)「第一の人生」では、「仕事」という大きなテーマがあります。仕事があるということは、必然的に達成すべき目標があるということです。目標を達成する為に、あれこれと創意工夫がなされることになります。即ち、「前頭葉の三本柱」の機能の一角をなしていて、最も高度な機能である『注意の分配力』の機能の出番が多く確保されることになるのです。仕事が無縁となり「左脳」が活躍する機会と場面とが少なくなる『第二の人生』では、残った右脳及び運動の脳が活躍する「テーマ」の選択が不可欠となります。
※1 趣味や遊びや人付き合いや、居住地域の地区の活性化などの内から、自分なりの「テーマ」を選択して、自分なりの『目標』を持つことが、「AD型認知症」とは無縁で「第二の人生」を乗り切るために不可欠となるのです。そこで考えたのです。「左脳」が専管する仕事とは無縁となる「第二の人生」という日々の生活を送る上での『前頭葉機能』を活性化させる視点からの何等かの指針、或いは、指標となるものの活用が有益で、有効だと考えたのです。
※2「AD型認知症」というタイプの認知症の発病のメカニズム、発病を予防する為のあるべき「生活習慣」の類型について分かり易く記述した小冊子、『基本書』が必要で有益だと考えているのです。
ⅲ)身体がもつ限り、「第二の人生」は続いていくのです。
そうだとしたら、『身体が保つ限り、脳も保たせる』ことが必要不可欠の条件、「第二の人生」を、出来れば自分らしく、『自分なりに』、元気に駆け抜ける必須条件となるのです。
ⅳ)心の痛みに『耐える』機能も『前頭葉機能』の個別認知機能の一つなのです。『加齢』と共に衰えてきてもいるのです。
自分に対する要求の一線を少し低くすることも、対策の一つになると思うのです。その分、目標の達成に対する満足度が高くなる訳なのです。上を見ればキリがないし、下を見てもキリがないのです。言ってしまえば、『それが、自分の人生』。少し前に、ボケは神様からの贈り物などと説いて回る医師が居たのですが、大間違い。『ボケるべきではない!』のです。自分自身の為にも、家族の為にも、我が日本国の為にも。
 
&7 「AD型認知症」の「地域予防活動」を展開する活動の目的とその要となる保健師さんとボランティア組織の役割
(1)「加齢」に起因した脳の老化による機能低下及びキッカケの発生と継続を契機に開始され継続する『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣(但し、食生活ではなくて、脳の使い方としての「生活習慣」であることに留意)』の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の進行、『異なる二つの要因が同時に並行して存在し、重なり合うことの相剰効果』により、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて行く先に、「AD型認知症」の発病及び症状の重症化の進行が待っていると言いました。
(2)廃用症候群に属する老化・廃用型の(生活習慣病が真の正体であるに過ぎない)『AD型認知症』は、早期診断と早期治療により回復及び/又は、症状の進行の抑制が出来るし、更には、『発病自体を予防』することが出来るのです。そのキーとなるのが、「脳の使い方」としての『生活習慣」なのであり、発病及び症状の重症化が進行していく『メカ』に照らして、治療薬や予防薬が開発されることは、未来永劫有り得ない事なのです!!!
※1『早期診断』による回復及び発病の『予防』の為に為すべき方策、それは、二段階方式の『考え方』に基づいた、且つ、二段階方式の『手技』を活用した対策、『AD型認知症の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的』とした(住民参加型の「地域予防活動」の全国展開」の国策化です。出来るだけ早期に実施し、且つ、効果を高める為に、出来るだけ小さな地域の「地区単位」で、密に、実施すべきなのです。
※2「高齢化率」が高い市町村や、高齢者が多く集まって住んでいる地域では、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が原因で、昼夜の区別が分からなくなるまでに脳の機能が衰えてきていながらも、身体が持つが為に、徘徊するお年寄り(私たちの区分で言う「大ボケ」の後期の段階のお年寄り)が、極めて多数に上っているのです。
※3「AD型認知症」を発病した高齢者の場合、『時の見当識』についての衰え方に厳密な順番があり、(日、年、月、季節、昼夜の順番)に衰えて行くのです。末期の段階である「大ボケ」の後期の段階の高齢者は、昼夜の区別がつかない上に、『所の見当識』も無い脳の機能レベルなのです。廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」が本態である「AD型認知症」の場合は、症状が徐々に緩やかにしか進行していかない、のです。
第一の対策は、『発病を予防すべき』なのであり、第二の対策は、『早期診断により回復及び/又は症状の重症化の進行を抑制すべき』なのであり、為す術が何も残されていなくて、介護が必要となる「大ボケ」の段階の高齢者は、家族介護に頼るのではなくて、介護保険で全面的に対応すべきなのです。我が国の実態として存在する100万人を超える数もの『介護離職』は、社会悪なのです。
(3)「二段階方式」の手技は、神経心理機能テストによる「前頭葉機能」を含む/脳全体の働き具合を精緻なレベルで的確に判定する脳機能テストの実施とテスト結果の判定(「AD型認知症」の発病の有無の判定、症状の三段階区分の判定、「キッカケ」を契機として開始し継続されてきた、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」に直接起因したものとしての「廃用性の異常な機能低下」を進行させてきた基盤である「脳の使い方」としてのナイナイ尽くしの単調な生活習慣の確認作業(「生活歴」の具体的な聞き取り)に基づいて、「AD型認知症」の回復可能及び/又は、更なる重症化の進行の抑制が可能な早期の段階(小ボケ及び中ボケの段階)を判定(鑑別)し、「前頭葉機能を含む/脳全体の機能の活性化』を目的とする「生活習慣」の改善指導(「脳のリハビリ」の指導)を行うことで、「前頭葉」機能を含む脳全体の機能を正常なレベルに回復させることが出来る(症状を治すことが出来る)及び又は重症化の進行を抑制させることが出来るシステムであり並びに脳の活性化を目的とする「生活習慣」の改善を体験させることを目的とした小地域単位での「予防教室」(Ex.「脳イキイキ教室」)の開催により、参加者の日常生活に「脳の活性化」というテーマを持ち込ませ実践させることにより、「AD型認知症」の発病の予防を図る(『前頭葉の機能レベルが正常な人を、正常なレベルのままに維持させる=発病自体を予防出来る=発病時期の先送り効果』)極めて有効で、有益なシステムなのです。
その活動を担う牽引者は、医師ではなくて、一次予防を任務とする『市町村の保健師さん』なのです。医師が担うことになるのは、「脳のリハビリ」により回復させることが困難であり、末期の段階である「大ボケ」の段階の症状が発現してきて、日常の生活面における「セルフケア」にも重大な支障が出てきている段階の高齢者だけなのです。この段階のお年寄りに対しては、現状使用されている薬(治療の効能は無くて、対症療法薬に過ぎない)が処方されているのです。単なる興奮型(興奮剤)や抑制型(抑制剤)の『対症療法薬』の使用により、医療機関側も必要な収益を確保できるし、対症療法薬としての効能はあるので、『介護する側の労苦を軽減させる』ことには役立ち、それなりのメリットがあるとは言えるのです。
(4) 市町村が展開し、保健師さんが主導する『地域予防活動』は、個別事例の判定及び生活改善指導並びに小地域単位での予防教室の運営の二面性を持つ活動です。
ⅰ)個別事例の改善指導というテーマについては、個人と密接な継続的関係の維持が不可欠である為、導入市町村の保健師さん(女性)の役割がきわめて重要なのです。更には、個別事例の的確な判定により、回復させること及び/又は重症化の進行の抑制が可能である『本当の意味での早期の段階(「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)』にある高齢者を見つけて、且つ、「脳のリハビリ」の適切な指導により(脳の使い方としての「生活習慣」の改善の指導)実際に治して見せる(「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能レベルを正常なレベルに改善させてみせる)こと及び/又は重症化の進行を抑制してみせることが、「予防活動」の活発化に大きく寄与することを忘れてはならないのです。保健師さんの主たる業務、第一義的な業務と位置付ける「二段階方式」の活用による『早期診断による回復』を目的とする業務は、「二段階方式」の手技の活用が不可欠のものとなるので、「二段階方式」の手技の活用がおろそかになった教室の運営では、『単に歌って踊るだけの教室』となり、『早期診断による回復も発病自体の予防も期待できないもの、名目的な予防活動になってしまう』のです。
※1「二段階方式」の導入先市町村が拡大していく状況に備え、導入先市町村が地域単位で開催する認知症予防講演会の「講師」が務まり、更に、個別事例の判定及び「脳リハビリ」のための個々のお年寄りに対する「生活改善」の指導が行える専門家であり、導入先市町村の保健師さんを指導できる女性の専門職集団の養成が重要なテーマとなると考えているのです。「二段階方式」の実施品質のバラつきを防止し、早期診断による回復の効果のバラつきを抑制し、発病の予防に対する地域住民の関心を確信に変えさせる上で、極めて重要となると考えるのです。
※2 本当の意味での早期の段階である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の「お年寄り」を早期に見つけて、『脳のリハビリ』の指導により、「アルツハイマー型認知症」の症状を治すことにより、そうした事例を多数積み重ねていくことにより、『発病の予防』に対する地域住民の興味や関心を呼び、正しい理解に導き、『前頭葉機能』を含む/脳全体が活性化する「生活習慣」の構築による『発病自体の予防』へと繋げることが出来ると考えているのです(これまでの体験に基づく確信)。『治して見せる』ことが、最も有効な情報発信になるのです。
ⅱ)お年寄りが居住地から歩いて行き来できる程の場所に、間伐材で構築した平屋建ての家を建設し、開放するのです。交流の促進を目的とした『交流の駅』を建設し、更に、『お年寄りの脳のイキイキ度チェック』を恒常的に実施し、早期診断による回復と発病の予防を徹底する制度の国策化を実現したいと考えるのです。
(5)『発病を予防し及び早期診断により回復させる』ことが先決となるべきなのです。最優先の政策課題とするのです。それでも何らかの理由で「大ボケ」の段階にまで症状が進んだお年寄りについては、その全員を対象としての「介護保険」制度の適用により、「老老介護」、「認認介護」、「介護離職」と言った超高齢社会で初めて出現した社会悪を一掃すべきものと考えるのです。
※ 現状「AD型認知症」の発病者数がとめどなく増加している状況で、介護保険制度が財政面から破綻しそうな状況にあることが背景にあり、問題が有る『家族介護』に期待がかけられているのです。政策としては、早期診断による回復を顕著な実績により実現し、その実績をもとにして、発病の予防策となる、『前頭葉』機能を含む脳全体が活性化する「生活習慣」の構築と継続的な実践の自助努力が必要有益というテーマに対する、高齢者、国民、マスコミ、政治家の関心を高めるべきと考えるのです。
20年も30年も続く『第二の人生』を、何のために、どのようにして生きるべきなのか、高齢者が真剣に考えて頂きたいのです。
 
本著作物「I-01」に掲載され、記載され、表現された内容については、著作権が成立しています。当該著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。
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「AD型認知症」発病のメカと症状の重症化の進行順序(H-14)

2025-06-03 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
&1世界中の権威(機関)は、『アルツハイマー型認知症』について、100%無知 :
(1) 『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)』の「診断基準」として、世界的な権威を今猶保ち続けている規定であり、米国精神医学会が策定した『DSM-Ⅳ』の「第一要件」が確認を要求する内容である『「記憶障害」が原因で、「AD型認知症」の症状が発現/重症化が進行してくる』とする考え/観方は、『「AD型認知症」を、重度の物忘れが特徴の神経変性疾患だとの重大な誤解が基礎に在って、更には、「器質的な原因により発病する」との憶測による想定が根拠であるに過ぎない、出鱈目な内容の基準なのです【そもそも、「記憶障害」自体が、「AD型認知症」の発病の結果発現してくる「前頭葉機能の機能障害の症状の一つの態様」であるに過ぎないのです ❣❣ 】
 
(2) 明確に言えること、『AD型認知症』を「①器質的な病変」が原因で、「②記憶障害」に起因した、③「重度の物忘れの症状」を特徴とする、④『神経変性疾患』だと(誤解により想定)していて、⑤「記憶障害という誤った的に矢を射かける状況」が、この先も続いていく限りは、或いは、⑥内容的には誤りダラケで/権威だけを傘に着た規定である『DSM-Ⅳ』の基準並びに通説の地位を恣しい儘にしているとは言え、これまた単なる憶測が基礎であり/内容が出鱈目である「アミロイドβ仮説」が、世界的に権威を維持している限りは、⑦ 我が国の命運を握っている『「AD型認知症」の発病自体の予防』というテーマの国策化、私たち二段階方式が先駆的に実践指導した「住民参加型の地域予防活動」の国策化による全国展開の制度化が、どんどん先送りにされてしまうことになるのです ❣❣
 
(3) 私たち二段階方式(エイジングライフ研究所)が、独自に解明し、実務化し、マニュアル化し、北海道から九州に跨る全国的規模、452の先駆的な市町村での実践的な試みの活動に因り、廃用症候群に属する老化・廃用型生活習慣病であることを、疫学的に実証済みである内容、本態が、『意識が覚醒した目的的な世界での「注意の分配力」の機能の働きを核心とした複合機能体としての「前頭葉」機能の機能レベル』が関わり、『前頭葉機能が活性化』する「脳の使い方」としての自分なりの【生活習慣』の構築と継続的な実践の自助努力に因り、『前頭葉機能が、正常なレベルを保っている限りは、絶対に発病は起きてこない/発病自体を予防{発病時期(年齢)の先送り}』することが出来る性質のものであり、「廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病」に過ぎない『AD型認知症』については、発病自体の予防/症状の重症化の進行の抑制、更には症状を治す効能を有する(「治療薬」が開発されることは、未来永劫有り得ないこと)なのです ❣❣
 
(4) 『仕事というテーマとは、無縁の日々を送る』こととなる『第二の人生』を生きる上で、自分自身が都度選択し、継続的に実践すべき『脳の使い方としての生活習慣』の在り方、即ち、『第二の人生での日々の生き方(脳の使い方としての生活習慣)』が、発病するか/しないかを決定づけ/問われる認知症が、『AD型認知症』なのであり、『特定の「テーマ」の追求と継続的な実践に因る「注意の分配力」の機能の出番が多くなり、複合機能体である「前頭葉機能が活性化」する生き方』自体を、当の本人の状況に応じて、随時選択し決定し、実行する自助だけだけが、『①発病自体の予防/②早期段階に於ける回復及び又は症状の重症化の進行の抑制』が出来る唯一の方法なのであって、発病/症状の重症化の進行のメカに照らして、『治療薬(症状の進行を僅かでも遅らせる効能を有する薬の意味)」が開発されることは、未来永劫有り得ないことなのです。
※1 エーザイが開発し、「AD型認知症」の症状の進行を遅らせる効能を有する「治療薬」と強弁している3種の薬、「アリセプト、アデュカヌマブ及びレカネマブ」には、治療薬の効能は皆無なのです。中でも、「アミロイドβ仮説」を理論的根拠に開発された『ㇾカネマブ』は、発病の早期の段階であれ、症状の進行を遅らせる効能は皆無であり、有るのは「脳出血/脳浮腫/脳の意萎縮』の副作用だけなのです
 ※2 廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』が真の正体である『AD型認知症』は、『第二の人生を送る高齢者だけが発病の対象』となる『老年発症が特徴』となるのであって、その発病者数が、社会問題になる程の人数(発病後症状が進行してきて、「末期の段階」にまで症状が進行してくると、日常のセルフケアにも支障が出てくるので、「介護」が不可欠となり、介護の費用が膨大な額に上ることになる)、極めて多数に上る状況は、先進国の中でも更に高齢化が進んできて、『超高齢社会』(又は、『超高齢化社会』)と呼ばれる段階に到達してこないと、起きてこない現象なのです。
 
&2『AD型認知症』の特徴
(1) 皆さんが、日頃耳にしたり、目にしたりする認知症の大半、90%以上を占めるのが、『AD型認知症』というタイプの認知症なのです。
『AD型認知症』というのは、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の『高齢者だけを対象』にしての発病が確認されるのであり、「老年発症」が特徴なのです。①『加齢』に起因した脳機能の低下の進行を基礎要因(『基盤』の要因)とし、②もう一つ別の要因であり『加重の要因』である『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の進行(日々の生活習慣の中での『出番が足りない=使い方が足りない』ことにより、働きが衰えて行く)が、発病及び症状の重症化が進行する核心的な要因なのであり、症状は、徐々に段階的に、緩やかにしか進行して行かないことが特徴 ❣❣
発病及び重症化の進行の背景には、『加齢』に因る機能低下の進行という要因とナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に因る廃用性の異常な機能低下の進行という『異なる二つの要因が、(同時に並行して存在し、重なり合うこと)による『相剰効果』に因って、『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能が、①廃用性の/②加速度的で/③異常な機能低下を進行させていくことが、発病及び症状の重症化の進行の「唯一有無二の原因要因」なのです。
 (2) 私たちが『二段階方式』の手技を活用して、集積した脳機能データ(『正常老化の進行の性質』)が有ります。
 6歳から100歳までのお年寄りの『前頭葉』機能(意識が覚醒した目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている脳機能)が正常な機能レベルにある人達だけを対象としたデータであり、『加齢』という要因だけに起因した、『前頭葉』機能の機能レベルの変化を調べたもの ❕
「加齢という要因」だけが原因で/『前頭葉』機能の機能レベルが低下していく場合には、その機能レベルは、徐々に、緩やかにしか低下して行かなくて、100歳になっても猶『正常な機能レベルを保っている』ことが分かるのです(「正常老化」の曲線)。
即ち、『AD型認知症』は、『老年での発症』を特徴としている認知症であり、発病の対象が『第二の人生』を送っている60歳を超えた年齢の『高齢者だけ』に限られているという事象事実が示すのは、加齢に起因した「前頭葉」機能の機能低下の進行という要因が、『AD型認知症』の発病の「基盤(根底)の要因である」ことを示しているのです。
※1 世界中の専門家達から、未だに『発病の原因が分からないし、発病後は症状を治すことが出来ないし、発病自体を予防することが出来ないタイプの認知症である』とされていて、発病の原因については、「3つの仮説」が提示された儘なのです。「仮説」の意味は、「3つの仮説の全てが、各々が主張する発病の原因要因と『AD型認知症』の発病/症状の進行との間の因果関係の存在について、彼ら自身が、未だに実証出来ていないという意味なのです ❕
専門家達は、失語/失認/失行(紛い)の症状という、末期の段階の極めて重度の症状しか知らない上に、発病のメカニズムについても、症状の重症化が進行する原因について、発病後どのような症状がどのような機序で発現してくるのかについても、症状を治す、或いは、発病自体を予防する方法についても、未だに何も分かってはいないのです!!
 ※2 何故そんなことが起きているのか。『AD型認知症』の発病及び症状の重症化が進行するメカが、私たち人間だけに特有な『意識的/目的的な世界』、意識的に何等かの「テーマ」を発想し、実行に移す際に、様々な程度及び態様による重大な機能障害が起きて来ること、その結果としての『「AD型認知症」の症状が発現してくることに、関心が向けられていないことが重大な問題』。
様々な程度及び態様により発現してくる『AD型認知症』の症状は、『前頭葉』機能を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクして、発現し、回復させることの可能性の有無及び程度により、『(小ボケ、中ボケ、大ボケ)の三段階に区分される類型的症状(改訂版30項目医問診票)』が発現して来ることも知らないのです。
※3『AD型認知症』は、人類最大の難問と言われる『意識』と密接不可分の関係にあることに、未だに気が付いていない(或いは、意識的に避けている❣)ことが重大問題なのです!!
⇒権威達が研究対象にしているマウスには、『私たち人間だけに特有な世界である「意識的/目的的な世界」自体が存在していない』し、『注意の分配力』の機能も備わっていないのです!!
私たち「二段階方式」が、北海道から九州に跨る地域、全国452の市町村で実践し、実証してきた『AD型認知症の早期診断による回復及び発病自体の予防を明確な目的とした「住民参加型の地域予防活動」の実践の成果』として、『早期診断により治せるし、発病自体の予防が可能であることを、数多くの実例により、(疫学的方法により実証)して来ている』のです。
 
(3)『AD型認知症』の発病原因については、『前頭葉』機能の要の機能である『評価の物差し=意識の首座=自我=脳の中のホムンクルス』の機能及び『実行機能=Executive Functionと総称される)』並びに『注意の分配力』の機能が関わっていることに、専門家とされる人達が未だに気付いていないことが、その本態が廃用性症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病に過ぎない『AD型認知症』を、(発病の原因が不明の「摩訶不思議な認知症」に仕立てているのです。
※1『発病の原因が分からないし、症状を治すことも出来ないし、発病自体を予防する方法も分からない』と専門家達が言い立てるので、症状を治すことも、発病を予防することも視野には入ってこない、野放しにされてきている結果として、症状が末期の段階にまで進行し、『介護』するしか途が残されていない状況が正当化され、放置された儘なのです(身体は持つので、「介護」し続けるしかない)『高齢者』の『介護費用だけで、投入する血税の額が年間10兆円を超えてしまった』ということなのです。
※2『原因不明で、治せないし、予防できない』と言いふらすことで、莫大な売り上げを稼ぐ医療機関と介護施設という岩盤層が形成されてそれを支えている族議員集団が形成されていて、『発病自体の予防』というテーマの実施を妨害しているのではと危惧するのです。
 
&3 三段階に区分される「類型的症状」の指標化(改訂版30項目問診票)
(1)世界中の『AD型認知症』研究/診断の専門家とされる人達、言い換えると、「3つの仮説」の提唱者とその支持者、「MCI」の基準の提示者並びに『DSM-Ⅳ』の策定機関である米国精神医学会とその支持者を含む世界中の権威機関(達)は、『前頭葉』機能を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される『AD型認知症』の様々な類型的症状(「改訂版30項目問診票」=Tadのブログ(G-14の &3に例示列挙)ついて、全くのこと無知であり、彼らは、抽象的で/主観的な言葉により、(「中核症状」と「周辺症状り)と言う意味不明の区分をするだけなのです。
 (2) 彼等は全員、米国精神医学会が策定した診断規定である「DSM―Ⅳ」の「第二要件」が規定する症状、「失語、失認、又は失行の症状」(器質的な原因病変は存在していないので、誤りの表記であり、正しくは、失語、失認、失行(紛い)の症状を、『AD型認知症』の(初期症状として例示)していることに何の疑問も抱かないで、その規定内容が正しいものとの前提に立脚した仮説(憶測の類)を展開し続けているのです。
※更なる間違いは、第二要件は、「失語/失認/失行、又は実行機能の障害」に起因した症状と規定しているのですが、失語、失認、失行(紛い)の症状自体が、『評価の物差し』の機能、『注意の分配力』の機能及び『実行機能』の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因る「機能障害に起因して」、発現してくるものなのです。
その上、彼等の関心は、失語や失認や失行(紛い)の症状を起点に、それよりも更に重い症状だけが、『AD型認知症』の症状であると誤解しているのです。
(3) 私たち「二段階方式」が問題提起している、本当の意味での早期の段階、回復させることが可能な「小ボケ」の段階及び症状の更なる重症化の進行の抑制が可能な「中ボケ」の段階が存在することについて、今なお、無知なのです。
 
&4 『AD型認知症』の症状が進行して行く順番
(1)「小ボケ」の類型的症状の10項目(「改訂版かなひろいテスト」に不合格=「前頭葉」の機能が異常なレベルが、大前提となります!!)
①三つ以上の用事を、同時に並行して処理できなくなる(『注意の分配力』の機能が異常なレベルに衰えてきたため、いろいろな場面で、物事をテキパキと処理できなくなる。車を運転している際に、注意の分配力が十分には発揮できない機能レベルに在る為、小さな事故を、しばしば起こすようになってくる。後続車を何台も従えていることにも注意が回せなくて、道路の真ん中よりを時速30キロ程で、ノロノロ運転するようになる。)
②一日や一週間の計画が立てられなくて、自分ではどんなテーマをどのように実行したら良いのか思いつかなくなる(注意の分配力の機能が異常なレベルにあるため、実行機能を駆使して発想、洞察、推理、シミュレーションすることが出来にくくなる)
③何かをやりかけても、中途半端で、根気が続かなくなってくる(テレビを見ていても、根気が続かず、やたらとチャンネルを変える)
④問いかけに対する反応が遅くなって、動作がもたもたしてくる
⑤発想力が乏しくなり、料理の内容や行動内容が画一的になる(同じ料理用の材料を重ねて買ってきて、冷蔵庫の中にたまる)
⑥本人は気づかないで、同じことを何度も繰り返し話したり、尋ねたりする(注意の分配力の機能が異常なレベルに在るため、頭の回転が遅く、理解度も低くて、その上に、自分が話した内容の記銘度が低いので、ついさっき話したことを忘れていることが多い結果、『話が堂々めぐりとなる傾向』が、顕著に出てくる)
⑦何か、何事かに対して、生き甲斐を覚えている雰囲気が無くなってくる(注意の分配力の機能が異常なレベルに在るため、評価の物差しが十分には働かない結果、それまでなら覚えていた生き甲斐を感じられなくなる)
⑧何かをするでもなく、ぼんやりして過ごしていることが多くなり、やたらと居眠りするようになる(注意の分配力の機能が異常なレベルに在る為、実行機能の一要素である「実行テーマ」を発想する機能が発揮できなくなってくる)
⑨思い込みや思い違いが多くなり、相手の意見を聞き入れられなくなる(実行機能の一要素である抑制する力が異常なレベルに衰えたせい)
⑩眼の光がどんよりとして無表情、何事にも感動しなくなる
(2)『中ボケ』の類型的症状の10項目(推定される順番に並べ替え)
⑪何度教えても日付があやふやになる(今日が何日なのか、あやふやになる)
⑫簡単な計算も嫌になり、買い物で小銭がやたらと貯まるようになる
⑬料理が上手くできなくなって、味付けが塩辛すぎるようになる
⑭ガス、電気の消し忘れ、水道の蛇口の閉め忘れが目立つようになる
⑮2~3種類の薬の服薬管理が出来なくなり、家族が管理する必要がある
⑯外出を嫌がるようになり、日常の身だしなみにも無頓着になる(行き慣れた場所に行くにも、道を間違えたり、乗るバスを間違える)
⑰今まで出来ていた、家庭内の簡単な用事(洗濯、掃除、片付け)も出来なくなる
⑱季節や目的にあった服を選べなくなる(日、年、月、季節、昼夜の順に衰えて行くことになる「時の見当識」が衰えて、季節の感覚が分からなくなる)
⑲昨日の出来事をすっかり忘れてしまう
⑳お金や持ち物のしまい場所を忘れ、誰かに盗まれたと騒ぐようになる
(3)「ボケ」の類型的症状の10項目(推定される順番に並べ替え)
㉑しばしば、自宅の方向が分からなくなる(所の見当識が働かなくなってきている為に、結果として、徘徊することになる)
㉒ 服を一人では正しく着られず、上着に足を通したりする(着衣失行)
㉓ 同居の家族の名前や関係が分からなくなる(人の見当識がなくなる)
㉔ 田んぼに行く、会社に行くとか言い、夜中に騒ぐようになる(時の見当識もなくなる)
㉕ 大小便を失敗し、後の処置が上手くできない
㉖ 汚れた下着を、そのまま平気で来ている
㉗ 独り言や同じ言葉の繰り返しが目立つ
㉘ 風呂に入ることを嫌がるようになる
㉙ 食事をしたことを直ぐに忘れる
㉚ 誰もいないのに、『人が居る』と言ったりする
(4) 末期の段階である「大ボケ」の後半、「DSM—Ⅳ」の第二要件が規定する初期症状(実は、極めて重度の症状)が発現してきていると、「注意の分配力」の機能及び実行機能が、即ち『前頭葉』の機能が、殆ど働かなくなってきているのです。
左脳(論理的な思考や言葉の使用など、デジタル情報の処理に特化した機能)の働きも衰えてきてしまっていて、主として、右脳(感情や空間の認知など、アナログ情報の処理に特化した機能)の機能と運動の脳(身体を動かすことに特化した機能)の機能とが、僅かに働いている脳の機能レベルに在るのです。『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルを、分かり易く表現すれば、『3歳~0歳児』の脳の機能年齢にあるのです。但し、「3歳の幼児」と違うのは、何十年間も生きて来たことの残滓が、時々、身体にしみこんでいる言葉の一片や態度が、表面的に出てくることなのです。
(5) 自由意思に基づいた『評価の物差し』(意識の首座=自我)の機能の関与は全く困難な脳の機能レベルに在るのです。「重度の物忘れの症状」という誤った的に光を当て、外観からの憶測だけで、判断してはいけないのです。
『前頭葉』を含む脳全体の機能が、そのような機能レベルに在る発病者(「大ボケ」の後期の発病者=ボケても安心な社会作りの対象者)が、『自分らしく生きていく』ことは、もはや不可能なことなのです(自分らしいテーマの選択、理解や判断や評価や決断が出来るには、「評価の物差し」、最終的な機能としては、『前頭葉』の機能が正常なレベルに在ることが不可欠の条件となるのです。医師が発病者と診断する「大ボケ」の段階の高齢者達の「前頭葉」の働き具合は、極めて異常なレベルに在るのです)。
(6)『発病高齢者の「意思」を尊重する』対応の要求は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルという視点を持っていない人達の、独りよがりの主張に過ぎないのです。彼等は、「大ボケ」の段階にある発病者は愚か「中ボケ」の段階の発病者が、既に我が身に起きている様々な支障(「AD型認知症」の発病の症状)について、『認識が困難となっている脳の機能レベルに在る』ことを知らないのです。
※1 『AD型認知症』の発病の最初の段階であり、私たちの区分で言う『小ボケ』の段階について、脳の機能面からの定義で言うと、後半領域の機能である左脳、右脳及び運動の脳の全ての機能が「正常なレベル」に在るのに対して、意識が覚醒した目的的な世界に於ける「脳全体の司令塔の役割り」を担っている『前頭葉』の機能レベルだけが、既に、「異常なレベル」に在ることに注意が必要。『AD型認知症』の症状は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに「厳密にリンク」した三段階に区分される『類型的症状(小ボケ、中ボケ、大ボケ)』が発現してくるのが特徴なのです!!
※2『小ボケ』の段階で発現してくる症状は、「3つの仮説」の全てが前提として想定する条件、「記憶障害」に起因した症状の発現と認められる症状は皆無であり、『前頭葉機能の機能障害に起因した症状だけ!』(第一次的に、『前頭葉の三本柱』の機能の機能障害に起因し、且つ第二次的には、機能発揮上の二重構造の問題による、『評価の物差し』及び『実行機能』の機能障害に起因した症状)ばかりが、発現してくることに注意!!
 ⇔世界中の専門家達は、私たち二段階方式が提示する早期の段階、『脳のリハビリ(「注意の分配力」の機能の出番が多くあって、『前頭葉』が活性化する『生活習慣』の実践とその継続)』の実施により、回復させることが可能な本当の意味での早期の段階(「小ボケ」)及び症状の更なる進行の抑制が未だ可能な(「中ボケ」の段階)を見落としていて、「症状の更なる進行の抑制さえもが最早困難=為す術が何も残されていない!!」な『末期の段階』(「大ボケ」)で発病を見つけているだけなのです!!
※3 そもそも、『記憶』は、記銘し、保持して、想起するという経路から成り立っているのです。私たちが、「二段階方式」の手技を活用して集積した『AD型認知症』の発病患者の症例である14689例にも上る脳機能データ(『MMSE下位項目の項目困難度』のデータ)の解析を根拠として、『「AD型認知症」の症状は「記憶の障害に起因して」発現してくる(=「DSM-Ⅳ」の「第一要件」の規定内容)』との想定自体が重大な誤りであることを問題提起したいのです。記憶の障害に起因して発現するのではなくて、『加齢』の進行による機能低下の進行を『①基盤の要因』として、仕事というテーマとは無縁の日々となる「第二の人生」を送る『高齢者』が、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の進行という『②加重要因』の同時並存による「相剰効果」に因り、『前頭葉の三本柱』の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてきて異常な機能レベルにまで機能が低下してきたことを原因/背景要因とし、そのことに起因して(「機能発揮上の二重構造」の関係に因る副次的な結果として)、(「前頭前野」の穹窿部に局在する)『評価の物差し』の機能及び『実行機能』が、異常なレベルにまで機能低下を進行させてきたことが 真の原因で、それらの複合機能体である『前頭葉』機能を含む(脳全体の機能レベル)に厳密にリンクする形で、「三段階に区分」される「類型的な症状」が発現してくるのです。
※1その「最初の段階」が「小ボケの段階」(「前頭葉」の機能だけが異常な機能レベルに在る)であり、次いで、「中ボケの段階」(「前頭葉」だけでなく、左脳、右脳及び運動の脳も異常な機能レベルに在る)が在り、最後に末期の段階である「大ボケの段階」(大ボケの初期でさえ、「注意の分配力」の機能が殆ど機能していないので、「メタ認知機能」が殆ど働いていない)という風に、『三段階に区分される』と主張しているのです。
※2「DSM-Ⅳ」の規定の「第二要件」が確認を要求し、初期症状であると規定している失語や失認や失行(紛い)の症状は、「大ボケの段階」の後半{MMSEの(総得点が一桁)}の発病者で初めて、発現が確認される「極めて重度の症状」なのです。
(7)下記のデータは、私たちが『二段階方式』の手技を活用して集積した14689人もの「AD型認知症」を発病した「高齢者」の『脳機能データ』の14689例の解析結果 ❕
 ※1『AD型認知症』の発病者であれば、且つ、その場合に限り、『必ず、この項目の順番に出来なくなっていく』ことが、「事象としての事実」であり、客観的で、科学的な「脳機能データ」として提示しているのです。この一事をもってしても、発病原因に関する『DSM-Ⅳ』の第一要件の規定内容、「3つの仮説」の主張内容は、両者共に誤りなのです。
※2「項目困難度」が高い順に、想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名。
※3「記憶」について言うと、「記銘度」が高い内容は、良く保持され、良く想起されるものなのです。『直前に食事をしたことさえも忘れている』という症状は、もともと記銘度自体が低いことを意味するのです(『前頭葉の三本柱』の機能が、極めて異常なレベルに機能低下が進行してきたことの反映により、「記銘」する機能が極めて異常なレベルにまで衰えてきている=記名度が極めて低い=ほとんど記銘できていない為に、想起出来ないだけなのです=アミロイドベータの蓄積量及び範囲とは無関係の原因要因!!)。そうした症状は、「大ボケ」の後期(脳の後半領域の認知機能テストである「MMSE」の総得点が10点を切った段階で)になって、初めて発現してくる症状(「極めて重度」の症状)であることが分かるのです。
 ※4「失語や失認や失行(紛い)の症状」より軽い段階にそれなりに関心がある医師でも、「物忘れの症状」の程度や頻度だけで構成されたものであり、判定基準と言うには極めて曖昧な内容であり、お粗末に過ぎるMCI(Mild Cognitive Impairment=軽度認知障害)と言った意味不明の基準を持ち出して、発病の前駆的状態にあると説明して、発病の予防の為と言い4種の「対症療法薬」(実際の効能としては、症状を治したり、症状の進行を遅らせる治療の効能は有していなくて、症状の発現の程度や仕方をコントロールする効能しか有していない「興奮型の単なる対症療法薬でしかないアリセプト他の4種の薬」の内のどれか)を処方するのが医療現場の実態 ❕
(8)『AD型認知症』発病の最初の段階である『小ボケ』の段階の症状が発現してきている高齢者の脳の症状の全てが、異常なレベルにまで機能が低下した『注意の分配力の機能を核心とする前頭葉の三本柱』の機能障害を第一次原因とし、『評価の物差し』の機能及び『実行機能』の機能障害を第二次原因とした症状ばかりなのです。
ⅰ)『小ボケ』の段階で発現してくる症状は全て、『前頭葉』機能の中で最も基礎的で/且つ重要な働きであり、『意識』の構築、統合及びコントロールに関わる機能であって、『実行機能』の発揮度及び認知度を下支えし/左右している『前頭葉の三本柱』の機能(「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能)が、異常なレベルにまで機能低下が進行してきた結果として、的確、且つ十分には働かなくなってきていることに起因して、発現してくるのです。するためにふかけつの機能
ⅱ)私たち人間だけに特有な意識的/目的的な世界、意識的に何等かのテーマを発想し、実行に移す際に不可欠の機能である『評価の物差し』の機能及び『実行機能』の発揮/発揮度は、『前頭葉の三本柱』の機能により左右され/下支えられている機能関係(機能発揮上の二重構造)が存在しているので、『注意の分配力』の機能(異なる「複数のテーマ」を、同時に並行して処理する上で不可欠の機能であり並びに、内容及び覚醒度が異なる「複数の意識」を、同時に並行して構築/管理/コントロールする為に不可欠の機能)を中核とした『前頭葉の三本柱』の機能が、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させ、異常なレベルに機能が低下したことが「原因」となり、『評価の物差し』の機能及び『実行機能』の機能の発揮度が異常なレベルに低下していくことにより、『AD型認知症』の症状が発現してくる/症状の重症化が進行して行くのであり、その最初の段階が『小ボケ』の段階であり、次いで『中ボケ』の段階を経て、最後に末期の段階である『大ボケ』の段階という風に、『前頭葉』機能を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした、「三段階に区分」される類型的症状が発現してくるのが特徴なのです。
(9)『前頭葉の三本柱』の機能が異常な機能レベルにまで衰えてきていることが原因で惹き起こされる『評価の物差し』の機能及び『実行機能』の機能の発揮度(認知度)は、『小ボケ』の段階で、既に、異常なレベルのものとなっているのであり、そのことに起因して、発現してくる症状は、左脳、右脳及び運動の脳の全ての機能が未だ正常な機能レベルに在ろうとも、『AD型認知症』の症状の発現と考えるべきなのです。即ち、「意識的/目的的な世界」における脳全体の司令塔の役割り、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引している、「三頭立ての馬車」の『御者』の役割を担っている『前頭葉』の機能が異常なレベルに在る、言い換えると、『前頭葉の三本柱』の機能並びに『評価の物差し』の機能及び『実行機能』の三者が、異常な機能レベルに在ることが原因で(の機能的な反映として)発現してくる『小ボケ』の段階の症状は、『AD型認知症』の発病としての症状と考えるべきというのが、私たち「二段階方式」の考え方なのです ❕
※1『「小ボケ」』の段階では、セルフケアの面では何の支障も起きては来ません。家庭生活の面でもさほどの支障は起きてきません。家の外に出て行き、他人と交わり、何等かの共通のテーマを処理することが要求される『社会生活』の面で、重大な支障が起きてくることになるだけなのです。極めて重度の症状である「失語や失認や失行(紛い)の症状」とは無関係の世界なのです。
 ※2私たちが実証してきた『脳のリハビリ』の実施に因る治療の可能性の有無という視点に、専門家とされる人達が早く関心を持ち、気づいて頂きたいと願うのです(「小ボケ」は回復させることが可能であり、「中ボケ」は症状の進行の抑制が未だ可能であり、「大ボケ」は、進行の抑制も最早困難となるのです!!)。
 
&5 意識的/目的的な世界と『前頭葉』の機能
(1)『AD型認知症』発病の最初の段階である『小ボケ』の段階について、「脳の機能面」から定義すると、左脳、右脳及び運動の脳の全ての機能が未だ正常な機能レベルに在るのに対して、意識が覚醒した世界における脳全体の司令塔の役割り、左脳、右脳及び運動の脳という「三頭の馬」が牽引する三頭立ての馬車の『御者』の役割を担う『前頭葉』の機能だけが、既に異常な機能レベルに在るということが、極めて重要な視点なのです。
※1 意識が覚醒した目的的な世界は、左脳、右脳及び運動の脳の「三頭の馬」が牽引する三頭立ての馬車を運行する世界であり、「三頭の馬」がどんなに元気であろうとも(正常な機能レベルに在ろうとも)、肝心の『御者』が居眠りをしていたのでは(異常な機能レベルに衰えていたのでは)、馬車は、安全で適切なスピードで、適切な道を経由し、所定の時間までに、本来の目的地に行き着くことは出来ないのです。
※2 脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能が、異常なレベルに衰えてきている以上、左脳、右脳及び運動の脳の全てが正常な機能レベルに在ろうとも、『意識的な世界』におけるアウトプットそれ自体が全て、異常なものとなることが、極めて重要、核心的で重要な要因なのです(この段階で既に、『AD型認知症』の症状が発現(発病)してきていると考えるべきものなのです=発病の最初の段階であり、社会生活の面で重大な支障が出てくるのが、「小ボケ」の段階)。
次いで、「家庭生活面」での重大な支障が出てくる「中ボケ」の段階が有り、最後に、「セルフケア」の面でも重大な支障が出てきて、日々の生活面で『介護』が不可欠となる末期の段階である「大ボケ」の段階があるのです。
 (2) 『小ボケ』の段階の症状を子細に、深く観察してみれば、典型的で類型的な症状として掲げられた症状の全てが、「記憶障害」とは無関係のものであり、『前頭葉』機能の機能障害、就中、『注意の分配力を核心とする前頭葉の三本柱の機能』の機能障害を背景(原因要因)とした、『評価の物差し』の機能及び『実行機能』の機能障害の反映(アウトプット)であることが分かるのです(極めて重要な機能要因)。
例えば、『アルツハイマー型認知症』の末期の段階である「大ボケ」の後期の段階(MMSEの総得点が一桁)で確認される症状であり、『直前に食事をしたばかりなのに、食事を食べていないと言い張る症状』、『畑に行くと言って、夜中に家を出て行こうとする症状』、『ズボンを頭から被ったりする症状』、『自分の子供を配偶者と間違える症状』等、それら全ての症状が、『前頭葉』機能の機能障害、複合機能体としての『前頭葉』機能を含む脳全体の機能レベルのアウト・プットそれ自体が、『AD型認知症』の症状として発現してきているのです。
※ 記憶障害(に起因した症状)自体が、廃用性の機能低下を加重要因とする「前頭葉の三本柱」の機能の機能障害に起因して、起きて来ているのです!!
(3)『AD型認知症』の本態は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病(但し、「食生活」とは無関係。左脳の出番が多い仕事とは無縁の日々の暮らしとなる第二の人生を送る上での、「脳の使い方」としての、『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』の継続に起因して発病症状の重症化が進行して行く引き金)』であるに過ぎないというのが、世界中でも独自の視点である『意識的/目的的な世界』に着目し、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の三段階に区分される発病高齢者、14689例の①『前頭葉』機能を含む、②脳全体の機能レベルに、③厳密にリンクして発現する症状について、④「二段階方式」の手技を活用し集積した、⑤『脳機能データ』の解析を根拠としての、⑥私たち『二段階方式』独自の主張なのです。
※1『前頭葉』機能を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした形で発現してくるのが特徴である『AD型認知症』は、『老年発症』(「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の高齢者だけが発病の対象となる)が特徴となるのです!!
※2 『左脳』が専管する「仕事と言うテーマの遂行」とは無縁の日々の暮らしとなる、①『第二の人生』での②「脳の使い方」としての『生活習慣』の在り方が、③発病するか/しないか並びに重症化が進行するか/しないかを決定づける真で唯一の要因なのです。『意識の世界』を構築し、統合し、統括し、コントロールする『前頭葉』機能の出番の確保、就中、私たち人間だけに特有な機能である『注意の分配力』の機能の発揮が不可欠である『評価の物差し』の機能及び『実行機能』の、(必要十分な出番)をどのようにして確保することが出来るかが、発病を予防する上で、『第二の人生を送っている「高齢者」に求められ/問われることになる』のです。仕事とは無縁の第二の人生を送る生活の中で、自分なりに追及する特定のテーマと目標が有り、自分なりの喜びや生き甲斐を覚える体験をすることが出来ているのか/否かが、日々に問われることになるのです!!
※3『注意の分配力』の機能は、①異なる複数のテーマを同時に並行して処理する為に不可欠の機能であり、②『ああしたらこうなる、こうしたらああなる』等と洞察し、推理し、検索し、シミュレーションする為に不可欠の機能であり、③咄嗟の判断が要求される場面(「頭の回転の速さ」が求められる場面)で、回転の速さを左右している機能でもあるのです(その異常なレベルへの衰えが、「お年寄り」の軽微な自動車事故の原因となっている脳機能でもあるのです。But, 事故を起こした後は、取り調べに対するQ/A問答の間、ゆっくりと考えられるので、普通に見えてしまうのです!!
(4)『AD型認知症』について語る上で、もう一つ別の極めて重要な問題が有ります。様々な程度及び態様により発現してくる『AD型認知症』の症状について、世界中の専門家達(学者、医師)は、『早期の段階』の症状について、『前頭葉』機能を含む脳全体の機能を「①正常なレベルに回復させること及び/又は、②症状の進行の抑制が可能」である本当の意味での『早期の段階』の症状(私たち二段階方式の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階(症状)について、その存在自体に無知なのです。
⇒彼等は全員、米国精神医学会が策定した診断規定である『DSM-Ⅳ』の規定の重大な誤りに気づいていなくて、疑うことも無く、金科玉条のものとして信じ込んでいるのです。その「第二要件」が『失語や失認や失行(紛い)の症状が「AD型認知症」の初期症状である』と規定している為、そのことを鵜呑みにし、そうした極めて重度の症状を含む更に重い症状だけが、『AD型認知症』の症状だと誤解しているのです!!
「失語や失認や失行(紛い)の症状」が、脳の後半領域(左脳及び右脳)の働き具合を判定する神経心理機能テストであり、11の下位項目から構成されていて、満点が30点である『MMSE』の総得点が、一桁の得点にしかならないまでに『前頭葉』機能を含む脳全体の機能が衰えている「高齢者」だけにしか発現が認められることが無い(極めて重度の症状)であることに気付いていないのです。
(5) 私たちが意識的/目的的に何等かの「テーマ」を実行しようとするとき、どのような「テーマ」をどのように実行するか、「運動の脳」や、「右脳」や、「左脳」を、どのような目的の為にどのように働かせるか、全ては脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』機能が、周りの状況を分析し、理解し、判断して、実行すべきテーマを選択し、決定し、実行の計画を立て、実行結果をシミュレーションし、最終的な実行内容を決定し、実行の決断をして、脳の各部(左脳、右脳、運動の脳)に実行の指令を出しているのです。
 その『前頭葉』には、発想したり、計画したり、工夫したり、推理やら洞察したり、或いは機転を利かせたり、更には、抑制したり、感動したり等様々な個別認知機能(総称して、『実行機能』=Executive Functionと呼ばれる)が、詰まっているのです。更に、自分の置かれている状況を分析し、理解し、判断して、種々ケースワークした上で実行「テーマ」の内容や実行の仕方を選択し、最終的に実行の決断をする為に必要な『評価の物差し』(三つ子の魂百まで)という大事な働きがあります。
『評価の物差し』という機能は、後天的に獲得され、完成されるものであり、本人だけの独自性が備わる脳機能でもあるのです。状況の分析や理解や判断に際して、独自の在り方を選択する源であり、実行のテーマや実行内容、実行の仕方やその程度及び態様を選択的に構想し決定する独自の機能なのです。眼前の景色や人物であれ、概念的な思考の世界のものであれ、対象をどのような視点で、どのように切り取るのか、認知対象の切り取り方、捉え方、或いはその内容を決めているのが、『実行機能』の発揮に先立つ働きをしている脳機能であり、私たち人間だけに特有な機能である『評価の物差し』の機能(「二段階方式」独自の命名であり、見解。権威ある識者が、『無意識』が『意識を支配』している結果等の問題提起で言っているもの)なのです。
自分なりの/自分独自のものの見方、感じ方、考え方、対象の切り取り方及び評価の基礎に、この『評価の物差し』の機能の働きがあることを、先ずもって、理解する必要があるのです。
(6)『「実行機能」、「評価の物差し」、「記憶の倉庫」の働きが、「前頭葉の三本柱」の機能(=「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の総称であり、その核心的な機能が「注意の分配力」の機能)の働きによってコントロールされつつ並びに連絡し、連携し、共同して働くことに因り、『私たち人間だけに特有な世界』である『意識的/目的的な世界』を創出していると、私たち「二段階方式」は考えているのです(『意識』は、今日現在でも猶、未だに解明されていない人類最大の難問と言われている「テーマ」!!)。
 これが、『意識的/目的的な世界=意識的に何等かの「テーマ」を発想し、実行に移して行く世界』に於ける、私達人間だけが獲得した脳の働き方のメカなのです。運動の脳、左脳、右脳という「三頭立ての馬車」を操る御者の役割をしているのが、「前頭葉」機能なのです。三頭の馬を十分に働かせられるのも、不十分にしか働かせられないのも、『前頭葉』機能の働き方次第(『前頭葉』機能の機能レベるが、正常であるのか/否かが関わるということになる)なのです。
①『加齢』に起因した機能低下(「正常老化の進行」を基盤の要因として=私たち二段階方式が定義する発病の「第一要件」)及び②仕事とは無縁の日々の暮らし方となる「第二の人生」を送る上で、使われる機会が極端に少ない『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』の継続に起因した、廃用性の異常な機能低下を加重要因として(私たちが定義する発病の「第二要件」)、司令塔の『前頭葉』機能の働きを含む脳全体の働きが、加速度的に異常なレベルに衰えて行き、社会生活面や(小ボケ)、家庭生活面や(中ボケ)やセルフ・ケアの面(大ボケ)等に重大な支障が起きてくるのが、『AD型認知症』というタイプの認知症の特徴なのです。
 ※ 『AD型認知症』は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の単なる『生活習慣病』である(但し、「食生活」とは無関係で、仕事とは無縁の日々の暮らし方となる第二の人生における脳の使い方としての『生活習慣病』であることに留意)と言うのが、私たち二段階方式独自の主張です。
脳全体の司令塔の『前頭葉』の機能が、異常なレベルに衰えてきた時点で、ほんの少し前に食事をしたばかりなのに、そのことさえ思い出せないなど「極めて重度の記憶障害」の症状が出てくるようになるはるか前の段階で、『AD型認知症』の発病は、既に始まっているのです!!
 
&6『前頭葉』の三本柱に潜む『正常老化の性質』
 (1)『前頭葉』には、詳しく言うと「前頭葉の三本柱」(意欲、注意の集中力及び注意の分配力)の機能には、30歳代以降になると、『加齢』と共に働き具合が衰えていくという性質(私たちの命名である、『正常老化の性質』)が潜んでいるのです。
とは言え、『加齢』という要因(私たち、二段階方式が主張する、発病の基盤となる要因であり、「第一要件」)だけでは、『AD型認知症』を発病することにはならないことに注意が必要です。
60歳代に発病の端を発し、70歳代、80歳代、90歳代、命の極まりともいえる年齢の100代にもなると殆どのお年寄りがという風に、『年をとればとるほど発病者の割合が増加していく』という実態だけを見て、「発病は、加齢の延長線上にある」と主張する人達もいるのですが、それは、誤りなのです。
発病するには、もう一つ別の要因であり、「加重要因」である、仕事というテーマとは無縁の日々を送ることになる「第二の人生」を送る日々の生活面において、『脳=前頭葉の使い方』としての「単調な生活習慣」、『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』が継続されているという要因(世界中を見渡してみても、他に例が無い、私たち「二段階方式」独自の主張であり、発病の「第二要件」として規定)の存在が、不可欠となるのです。『AD型認知症』の発病及び症状の重症化の進行は、異なる二つの要因、第一要件と第二要件の内容とが、『同時に並存することに因る相剰効果』に因り惹き起こされてくる性質のもの、『老化・廃用型の生活習慣病』に過ぎないのです。
(2) 仕事とは無縁の日々の暮らし方、脳の使い方となる『第二の人生』の送り方、とりわけ、「脳の使い方」としての『生活習慣の在り方』は、人により様々です。
仕事一筋の第一の人生を送ってきたお年寄り、働きバチに徹した生き方(脳の使い方としての生活習慣)を送ってきたお年寄りにとっての、『第二の人生』を送る上でのテーマ探しは、相当な困難が伴うことになります。
『時間は有り余るのに、することが無い毎日』を送ることになり易いのです。元々そうした傾向が強かったお年寄りにとって、新型コロナの感染回避対策として極めて有効で重要なものである『3密の回避』を目的とした日々の暮らし方は、『前頭葉』にとっては、赤信号となるのです。
(3) 新型コロナに対する感染回避策として政府が提唱する「三密の回避」に徹した生活習慣の継続は、「脳の使い方」としての単調な生活習慣の継続的で、厳格な実行を強く要求するものであり、この先何年間かの期間、こうした状況が継続されていくことになると、『AD型認知症』の症状の重症化が進行して行く(「小ボケ」の段階⇒「中ボケ」の段階。「中ボケ」の段階⇒「大ボケ」の段階)「お年寄り」達の数が増加して行くことに加えて、『AD型認知症』を新規に発病してくる(「発病の最初の段階」である『小ボケ』の段階の症状が発現してくる)「お年寄り」達の数が激増して来ることになると考えていて、そうした事態を危惧するのです。
 本態が廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』に過ぎない『AD型認知症』は、『前頭葉』が活性化する「生活習慣」の構築と実践の継続により、前頭葉の機能が正常な機能レベルを保持できている限りは、発病自体を予防することが出来るものであり(老化・廃用型の生活習慣病が本態である『AD型認知症は、前頭葉の機能が真っ先に異常なレベルに衰えていくことで発病するのが特徴』』、早期診断(小ボケ)と早期治療(脳のリハビリ=生活習慣の改善)により治すことが出来るのです。
『AD型認知症』を発病し、重症化の進行により末期の段階にまで症状が進んでセルフケアにも重大な支障が出てきて、「介護」が不可欠の状態にある「お年寄り」の人数が、600万~700万人もいるとされているのです(厚労省の予測数値)。
「自分が住んでいる家も分からなくて、徘徊するお年寄り」の世話に、国を挙げて注力するよりは、発病自体の予防、早期診断による回復を国策として展開すべきなのです。
※ 国民全体がそうした意識を持つ上での障害物、それが、権威とされる人達が声高に発言する誤った主張の存在、『AD型認知症は、発病の原因が分からないし、いったん発病すると治すことが出来ないし、発病自体を予防することも出来ない』とする情報発信なのです。認知症研究/診断の権威であると言いつつその一方で、誤った情報を流し続けているのです。
『AD型認知症』の最初の段階であり、私達の区分で言う「軽度認知症」(小ボケ)の段階は、『左脳と右脳と運動の脳は未だ正常なレベル』にあるのですが、私たち人間だけに特有な世界、『意識的に、何かの「テーマ」を発想し、実行に移す世界』における脳全体の『司令塔の役割』を担っている『前頭葉』の機能だけが異常なレベルに衰えてくるのです。この場合に、『実行機能』と総称される「前頭葉」機能の個別認知機能群(分析、理解、判断、企画、計画、洞察、推理、シミュレーション、比較、選択、決断、抑制、感動etc.)の機能の発揮度のレベルを左右し、下支えしているのが、「前頭葉の三本柱」の機能なのであり、就中、私たち人間だけに特有な機能である『注意の分配力』の機能の働き無しには、『「実行機能」が働く場は、顕現してくることが出来ないという構造』が存在している(『実行機能』の機能発揮上の「二重構造」が存在)ことの理解が重要なのです。※『二重構造』の存在の効果及び結果、『前頭葉の三本柱』の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことに付随して、『実行機能』の機能障害が惹起されてくる(発揮度自体が異常なレベルに低下してくる)こととなり、そのことを直接に反映した様々な支障が、三段階に区分される『AD型認知症』の段階的な症状として発現してくることになるのです(私たち「二段階方式」が世界で初めて解き明かした、『AD型認知症』の発病及び症状の重症化が進行する真の「メカ」なのです)。
(6)「二段階方式」の手技を活用して集積してきた極めて多数の『AD型認知症』発病患者の「脳機能データ」である「前頭葉の三本柱」の機能に宿る『正常老化の性質』、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の各段階の典型的で類型的な症状、更に、MMSEのテスト結果が示す『MMSE下位項目の項目困難度』が示す、衰えていく脳機能の順番のデータから、①『加齢』に起因した正常な機能低下の進行という条件は、『前頭葉の三本柱』の機能に関してだけでなく、『実行機能』についても同時に、起きてきていると考えられること並びに②『第二の人生』におけるナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の進行という条件は、「小ボケ」の段階では、『前頭葉の三本柱』の機能及び『実行機能』についてのみ直接的な影響が起きてきていて、「中ボケ」の段階以降から、脳の後半領域の機能である左脳、右脳及び運動の脳にも直接的な影響が及んでくるものと考えているのです。
※1『前頭葉の三本柱』の機能である「意欲」、「注意集中力」及び「注意分配力」の各機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により異常なレベルにまで衰えてきている直接の反映として(付随して)、機能活気上の二重構造の連鎖の関係の延長線上に在る『評価の物差し』の機能及び『実行機能』の機能の発揮及び発揮度自体が、機能障害を起こして来て、機能の発揮度が異常なものとなります。『三者が機能障害を起こしていることの直接の反映』として、『AD型認知症』の発病の最初の段階である『小ボケ』の段階の症状が、三者の更なる加速度的で異常な機能低下が進行しつつ、加えて左脳、右脳及び運動の脳の加速度的で異常な機能低下が同時並行して、進行して行くことに起因して、『AD型認知症』の症状の重症化が進行していき、必ず、「中ボケ」の段階を経由し、(身体が保つ場合には)最終的には、末期の段階である「大ボケ」の段階の症状が発現してくることになるのです。
※2  『&1』で例示した症状は、一見、「意欲」や「注意の集中力」や「注意の分配力」の機能障害だけに起因した症状のように見えます。実際には、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能障害だけでなくて、同時に(付随して)、『評価の物差し』の機能及び『実行機能』の機能障害を反映した症状であることの理解が重要です。『評価の物差し』の機能及び『実行機能』の機能の発揮並びにそれに関わる認知及び認知度が、『「注意の分配力」の機能を核心とした「前頭葉の三本柱」の機能の発揮/発揮度に左右されることに、注意が必要です。そもそも、『注意の分配力』の機能が発揮される上で、「意欲」及び「注意の集中力」の発揮が必ず関わること並びに『評価の物差し』の機能及び『実行機能』が機能を発揮するには、『注意の分配力』の機能の関わりが必要不可欠となるのです。
※3ここに、『注意の分配力』の機能とは、「異なる複数のテーマを、同時に並行して処理する為に不可欠の機能である」ことを基本的な性質としつつ、咄嗟の判断が不可欠の場面では、『注意の分配力』の機能が高度に発揮され、高速回転していることが要求されるように、「高速回転」状態で、『評価の物差し』の機能及び『実行機能』の機能が発揮される為には、そもそも『注意の分配力』の機能が高度に発揮されていて、高速回転していることが必要不可欠となるのです【=By Tadの「思考実験」)。「前頭葉の三本柱」の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により、異常なレベルにまで機能が低下してきている『小ボケ』の段階の症状では、「意欲」や「注意の集中力」が機能障害を起こしてきて、不十分にしか働かなくなっていることは理解しやすいのです。
他方で、『注意の分配力』の機能が、機能の発揮度(認知度)を支配し/下支えしている関係にある『実行機能』の発揮に関わる症状は、「機能発揮上の二重構造」という機能構造を理解していないと、読み取りにくいのです。
例えば、自分が置かれている状況の分析や理解、或いは、その判断、更には、状況判断に沿った為すべき「テーマ」の発想、「テーマ」の実行計画、実行結果のシミュレーション、シミュレーションの結果に基づく比較及び選択、更には、実行の決断など、此処に例示したような『実行機能』の発揮は、時間を十分に駆けて、ゆっくりと使うのであれば、「小ボケ」の段階、特に、「小ボケ」の段階の初期にある「お年寄り」の場合であれば、それなりの結果を出すことも、十分あり得るのです。他方で、『咄嗟に』とは言わないまでも、通常・或いはそれ以上の速さでの機能発揮が要求される場面では、様々なレベルでの「支障」が起きてきてしまうのです。「二重構造」の問題について十分な理解が出来ていないと、「小ボケ」の段階で発現してくる認知症としての症状の正しい理解は、出来ないのです。
※4「加齢」に起因した「前頭葉」の機能低下のカーブは、極めて緩やかです。これに対し、『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』の継続に起因した廃用性の機能低下が加重された廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行のカーブは、グラフ表示では、急激なカーブを示すのです。
「第二の人生」の期間が何十年間も続く経年的な変化で言うと、『AD型認知症』の症状は、何年もかけて、徐々に、緩やかに、段階的にしか進行して行かないことが特徴なのです。第一次的には、『前頭葉の三本柱』の機能が、高度な機能から順番に、注意の分配力の機能、注意の集中力の機能、意欲の順番に、廃用性の機能低下が進行していき、その第二次的な影響が、『評価の物差し』の機能及び『実行機能』の機能の発揮/発揮度に反映されて来る訳なのです。この『機能発揮上の二重構造のメカニズム』の存在の理解が、『AD型認知症』の発病及び重症化が進行するメカ(原因、機序)の理解に不可欠なのです。
※5 『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』が、更に継続されている生活条件の下で、「前頭葉の三本柱」の機能並びに「評価の物差し」の機能及び「実行機能」の両者が共に、廃用性の加速度的で異常な機能低下を更に進行させていくこととなる場合の、『標準的な滞留期間』を挙げると、『AD型認知症』発病の最初の段階である「小ボケ」の期間(3年)に次いで、「中ボケ」の期間(2~3年)があって、発病してから(5~6年)が経過すると、最後は、末期の段階である「大ボケ」の期間が続くことになるのです。事象事実である「標準的な滞留期間」の存在、これもまた、アミロイドβ仮説を筆頭とする「3つの仮説」の主張内容が、誤りであることを示す客観的な証拠資料(実証データ)なのです。
(7) 『前頭葉の三本柱』の機能が異常なレベルに衰えたその機能構造的な反映が、状況の判断や、発想や企画や計画や洞察や推理や機転や決断や抑制、或いは、感動等といった『前頭葉』の各種個別認知機能(=「実行機能」)の「認知度」及び「発揮度」に直接影響してくる為に、対象となる情報や思考の認知及び記銘やその保持や想起並びに処理の面でも、機能の発揮が不的確で不十分なものとなるのです(「二重構造」の反映結果)。その結果として、自分が置かれている状況の分析や理解や状況判断、実行すべきテーマの発想、実行の計画、創意、工夫、機転といった機能、或いは、洞察や推理やシミュレーションに基づいた見通しや意思決定等が要求される『社会生活』(家の外に出て行き、他人と交わり、何等かの共通のテーマを実行することが要求される)の面での、程度や態様を含む様々な支障が出てくるようになります。「社会生活」面での種々のトラブルが生じてくるようになるのです。これは単なる「老化現象」ではなく、且つ、記憶障害に起因した症状でもなく、廃用性の加速度的で異常な機能低下の直接の反映としての『前頭葉(種々の個別認知機能群=実行機能)』の機能障害に起因した症状(development of multiple cognitive deficits manifested by disturbance in executive functioning)、即ち、『AD型認知症』の症状と言うべきものなのです。この視点に気が付かない限り、『AD型認知症』発病の真の原因の解明に行き着くことは無いのです。私たち二段階方式が、これまでに集積してきた『AD型認知症』の発病患者の「脳機能データ」を一目見るだけで、そのことの合点が行く筈なのです。も、
上述した『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』が継続されている下で、『前頭葉』機能を含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくことにより、「小ボケ」の段階では未だ正常なレベルにあった「左脳」及び「右脳」までもが異常なレベルに機能低下してくるので、「家庭生活」面にも、重大な支障が出てくるようになる「中等度認知症」(中ボケ)の段階に入って行き、最後には、末期の段階であり、セルフ・ケアにも重大な支障が出てくる「重度認知症」(大ボケ)の段階へと症状が進行していくことになるのです。
※ 世界中の、認知症研究の専門家とされる人達(機関)は、複合機能体である『前頭葉』機能の機能レベルを、精緻に計測し判定することが出来る「二段階方式」のような精緻な手技を持たないので、外観から見た重度の「症状」という視点だけからしか、判定/鑑別出来ないのです。
(8)世界中の専門家達(学者、医師、製薬会社の開発担当研究者達)から、『発病の原因が、不明である』とされていて、未だに因果関係の存在の実証さえ出来ていない「3つの仮説」が存続し続けていることに対し、専門家達(機関)に視点を整理して、私たち「二段階方式」が解き明かした『AD型認知症』の正体について、もう一度問題提起しておくことにしましょう。
 ※1 『AD型認知症』は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病に過ぎない』のであり、私たち人間だけに特有な世界である意識的/目的的な世界、「意識的/目的的に為すべき何等かのテーマを発想し、実行の計画を立て、実行結果についての洞察、推理、シミュレーションを行い、実行の内容、程度及び態様の最終的な選択と決定を行い、実行の決断を下して、実行の指令を、脳の各部に対して出す機能の結合体(統合体/複合機能体)である『前頭葉』の機能自体が、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行した結果としての/異常な機能レベルにまで機能低下が進行して行き、機能障害を起こしてくる直接の反映としての『AD型認知症』の症状は、回復の可能性という視点により、三段階に区分される段階的で、累計的な症状が発現してくるものであること。
※2 更に、『前頭葉の三本柱』の機能並びに『評価の物差し』の機能及び『実行機能』の機能障害を惹き起こす要因は、二つに区分けされるものであること。
 ①一つが、『加齢に起因した機能低下』の進行という要因(発病の第一要件=基盤要因)であり、②もう一つ別の要因が、「第二の人生」を送る上で日々展開される『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続』に起因した、廃用性の異常な機能低下の進行という要因(発病の第二要件=加重要因)であること。異なるこの二つの要因が、同時に並存する『相剰効果』に因り、①廃用性の②加速度的で③異常な機能低下が進行して行くこととなり、その結果として、『AD型認知症』の発病/重症化の進行としての、三段階に区分される類型的症状が発現してくるものであること。
三段階に区分される症状は、『脳のリハビリ』の実施による回復の可能性の有無及び程度により、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」に区分されるものであること。
なお、『脳のリハビリ』とは、「注意の分配力」の機能の出番が出来るだけ多くなるような「自分なりのテーマ」を選択して、日々実践して、『生活習慣』として継続することにより、意識が覚醒した目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割りを担っている『前頭葉』機能が活性化してくる「脳の使い方」としての「生活習慣」の改善及びその継続的な実践を言います(「食生活とは無関係」)。
 (9) 医療の現場を眺めると、高額の費用が必要なCTやMRI等の画像診断機器を活用している医師が相当数居る訳ですが、そうした機器の活用では「脳の形」を判定することは出来ても「脳の働き具合」を、必要なレベルで精緻に判定することは出来ないのです。「脳の働き具合」を判定出来る機器であるf-MRIやPETを活用しようとも、『前頭葉』の機能レベル(個々人の「前頭葉」の機能レベルについての経時的な変化)について、何等かの処理テーマについて、精緻に判定することは出来ないのです。その結果、外観から分かり易い「記憶の障害」に関わる症状で、程度が重い症状ばかりに、目が行くことになるのです。
 
          本著作物「Hー14」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。
 
 


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超高齢社会の維持に不可欠な/「AD型認知症」の発病の予防:H-13

2025-06-02 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
厚労省の指導の下、市町村では、「認知症ケアパス」の作成{『アルツハイマー型認知症、(以下、「AD型認知症」と略記する)』を発病して『セルフ・ケアにも重大な支障が出て来て、介護が不可決』となる末期の段階の「大ボケ」の後期(「前頭葉機能」が極めて異常なレベルに在って、「左脳」は殆ど働かなくなり、「右脳と運動の脳」とが僅かに働いている状態に始まり、最終的には、身体がもつケースでは、植物人間状態にまで脳の働きが低下して行く)にまで症状が進行する時期を出来るだけ遅らせることを目的とした/事前の段階での種々の対応の道筋を示す道標(介護の予防措置としての制度の道筋を示すもの)}が義務付けられて、実行し、報告することが求められています。
ものとして、
ところが、いくつかの地域の市町村から実際の【認知症ケアパス】{厚労省の通達である『認知症ケアパス作成の手引き』に基づいて、個々の市町村が作成したもの}を収集してみて驚いたのです。『AD型認知症』について、(主張内容が100%誤り)である『アミロイドβ仮説の考えが、正しいものとして、制度実施の基礎にされている』のです(厚労省が発行した通達である、「認知症ケアパス作成の手引き」が、説明して、従うことを要求している)!
 
【アミロイドβ仮説】は、アミロイドβの蓄積により生成された、(老人斑が持つ毒性)が、情報を連絡する(神経細胞の大量死)を惹き起こして、その対象領域が拡大することに因り、(重度の記憶障害)に起因した「AD型認知症」の発病/症状の進行が起きると主張する仮説なのです。
But,アミロイドβの蓄積と「AD型認知症」の発病/症状の進行との間の因果関係の存在(原因と結果の関係)が、未だに実証出来ていない、憶測の類なのです(猶、私たち「二段階方式は、両者間には、因果関係が存在していないことを実証出来ている「脳機能データ」を添付した、提言書を、厚労省に送付済み)。その一方では、『症状の進行を抑制』する為に有効なものとして、「交遊や運動の機会」を増やすことが挙げられてもいるのです(交遊や運動の機会が増えることが、アミロイドβの蓄積を阻害することとなる理由は、一切不問、説明されていないのです)。
 
「認知症ケアパス作成の手引き」が犯している更なる過ちは「「AD型認知症」の発病の前駆的な段階なるものが、「発病の事前」のどのような段階及び状況に在るかについて(発病が疑われる段階、発病の初期段階、発病の中期の段階、介護が不可欠となる直前の段階)、物忘れの症状を/単に言葉で/何段階にも区分しただけの基準/並びに/これまた物忘れの症状を感覚的な言葉で区分しただけの「MCI=Mild Cognitive Impairment」(名称は軽度認知障害=「AD型認知症」の発病の前駆的状態であるとの意味不明の言葉の説明だけが為されている程度の基準)に基づいて実施すべきことが、冒頭に並べられていることなのです(最も驚くのは、「認知機能の障害の程度が軽度である』と言い乍ら、「意識」が覚醒した世界における脳全体の「司令塔」の役割理を担う『前頭葉機能』の機能レベルについての言及が全く為されていないことなのです。客観的な根拠となる脳機能データに因る裏付けさえも無い、正しく意味不明のこの基準で、実際に何か有効な判定や対応や支援が出来るのか、「時間とコストが、かかるだけ」なのではと疑うのです。
 
その特徴はというと、川上に目を向けて、ダムを造って流量をコントロールし、中流域の堤防を強化して、堤防の決壊を抑制すべきなのに対し、全ての「認知症ケアパス」が、大河の川下(砂が山のように堆積して、大きな中洲が出来ている=末期の段階の症状が出てきて介護が不可欠となる段階)にしか目が向いていないことが重大な問題なのです。言葉の上では、初期、中期、末期の前等の区分がされてはいても、それを客観的に判定する手技が無くて、物忘れの症状について、抽象的な言葉だけで、何段階にも区分しているのです。
 
老年発症』が特徴である『AD型認知症』は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病」に過ぎない(仕事とは無縁の日々となる「第二の人生」を送る上での、「脳の使い方」としての『生活習慣』のありようが、発病するか/しないかを区分ける要の要因=食生活は無関係)のであり、『意識』を構築し、管理し、コントロールしている要の機能である『注意の分配力』の機能が駆使する世界、メタ認知及びメタ認知に僅かに遅れて連動し/随伴してくる実体験認知に不可欠の機能であり、『前頭葉機能』の個別認知機能の発揮の為の機能である『評価の物差しの機能(=自我=意識の首座=脳の中のホムンクルス)」及び「実行機能」(Executive Function )』の出番が多くて、それら機能の複合機能体である『前頭葉機能活性化』する、自分なりのテーマの追求と実行に関わる『脳の使い方とししての生活習慣』の創意工夫と継続的な実践の為の『自助努力』により、発病自体を予防することが出来る(正確には、発病時期の先送りが出来る)し、早期発見(小ボケ及び中ボケの段階で発病を見つけること)と早期治療(「前頭葉が活性化」する為のその人なりのテーマの追求と実践を目的とした『脳のリハビリ』の継続的実践)により、症状を治すこと/症状の更なる進行の抑制が出来るものなのです(私たち二段階方式が、「住民参加型の地域予防活動」の顕著な成果に因り、実証済み)。
 
ところが、専門の精神科医達が見つけて居る段階が遅すぎる(失語、失認、失行紛いの、極めて重度の症状の確認が「発病と診断」する為の基準)ために、治すことが出来ないものと誤解されているだけなのです。その結果として、要介護状態のお年寄りの数が増え続けていて、(一般会計と特別会計とを合算してみると)末期対策でしかない『介護』の費用だけで、投入する血税の規模が単年度ベースで13兆円を超えてきているのです。
 
私たち二段階方式が、厚労省に組織が肥大化する前の時代、『厚生省』の時代に、北海道から九州に跨る全国的規模、452の先駆的意識が高い市町村との有償で/有期の『二段階方式のノウハウの使用許諾契約の締結』の下、『第二の人生』を送る「高齢者」だけを対象とした教室、『前頭葉機能活性化する生活習慣』の体験教室である『脳のイキイキ教室』の地域単位での設営による『住民参加型の地域予防活動』の実践展開により、発病の予防及び早期段階高齢者の回復を明確な目的として、且つ、顕著な成果を挙げて、『二段階方式の主張内容が正しい』ことを、疫学的方法により実証済みのものなのです。
 
    
 
&1『 3密の回避』に徹した生活習慣の継続と「AD型認知症」の発病との関係
(1) 新型コロナの感染回避策として、不要不急の外出を極力控える状況の中で、『3密の回避』を徹底する生活習慣の実行と継続が叫ばれてきました。
夕食の間の会話も団らんもない毎日を過ごして、単に時が過ぎていくだけの単調な日々が続くだけの『第二の人生』。そうした息苦しささえ覚えるような社会状況の中で、家族の団欒さえも控えめに、『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」達に異変が起きてきていると、最近、マスコミまでもが報道するようになってきています。このブログでは、第一次の緊急事態宣言の際に、既に、社会に警鐘を鳴らしていたのです。
 
第二の人生」を送る上での、日々の脳の使い方としての『生活習慣』要因だけが、『意識的な世界=意識が覚醒した目的的な世界』に於ける脳全体の司令塔の役割りを担っている『前頭葉機能』の機能障害を惹き起こした結果であることも知らないし、『AD型認知症発病の最初の段階(本当の意味での初期症状)』であることにも無知なのです。
もっと重要なこと、この段階で発病を見つけて(早期発見)、脳のリハビリ(早期治療=注意の分配力の機能の出番が多くて、前頭葉機能が活性化する/自分なりのテーマを実行する生活の継続)に励めば、治すこと/症状の更なる進行の抑制が出来ることさえも知らないのです。
(2) それ等の仮説(発病/症状の進行との間の因果関係が存在していない為に今なお、仮説として扱われている主張)は、外観上の観測に基づくだけの/単なる「憶測の類い」と言うしかない代物。
何故なら、認知機能を問題にしながら、彼らが調べるのは、左脳と右脳の働き具合をMMSE(又は、長谷川式)でテストするだけなのです。肝心要の機能である『前頭葉機能』(意識的/目的的な世界に於ける/脳全体の司令塔の役割を担っている機能)の機能レベルについては、無関心なのです。『前頭葉機能』の機能レベルを、精緻に判定することが出来る手技を持たないので、省略しているという訳なのです。
 
二段階方式」の手技を活用して精緻に判定すると、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する三頭立ての馬車の『御者』の役割、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉機能』の機能レベルが異常な機能レベルに衰えて来ていることが確認されるものの、(その一方では)馬車を牽引する役割の左脳と右脳の機能は/未だ正常な機能レベルにあることが確認されるのです。
これこそが、世界中の『AD型認知症』研究の権威とされる機関や人達が、未だに気づいていない(見落としている)段階、『AD型認知症』の発病の最初の段階であり、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした類型的症状(「改訂版30項目問診票」)として、私たち「二段階方式」が『三段階に区分』する内の、発病の最初の段階である『軽度認知症(小ボケ)』の段階と名付けている/本当の意味での早期の段階のことなのです。
 
加齢に起因した『前頭葉機能』の老化曲線(私たちが、「正常老化の曲線」と名付けていて、NHKのチコちゃんに叱られるでも取り上げられたデータ)では、『前頭葉機能が正常なレベル』を保ちつつ、物忘れの症状が発現して来ることが示されているのです。他方で、『AD型認知症』の発病者に見られる記憶障害の症状(重度の/物忘れの症状)は、『前頭葉機能が、異常なレベル』に在って、且つ、「中等度認知症(中ボケ)」の後期(MMSE19点以下15点以上)から、「重度認知症(大ボケ)」の段階(MMSE14点以下)にあると判定された高齢者にしか確認されない症状なのです。
※ 『意識』が覚醒した目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割りを担っている『前頭葉機能』の機能レベルが正常か/異常かを精緻に判定出来さえすれば、容易に鑑別出来るものなのです。
 ⇒   ⇒  
 
&2  医師達が見つけて居る段階が『遅すぎるだけ』
認知症の診断が専門の精神科医達に言いたいのです。
『様々な種類が数有る認知症の内の90%以上を占めている上に、認知症専門の研究者達から「治すことも、発病を予防することも出来ない」とされている『AD型認知症』は、性質それ自体として治すことが出来ないタイプの認知症ではないのです。治すことが出来ないのは、『専門の精神科医が、発病を見つけている段階が遅すぎるから』なのです。
※ 『物忘れ外来』の看板を掲げて、早期診断とか銘打って、『AD型認知症』の診断を行っている病院が多いのです。ところが、彼らが実際に見つけて居るのは、「脳のリハビリ」の実施による/症状の重症化の進行の抑制までもが、最早困難な段階、末期の段階であり、私たち「二段階方式」の区分で言う「大ボケ」の後期(MMSEの得点が一桁)で発病を見つけて居るのです。
早期診断とは、名ばかりであり、『単に発病のレッテルを貼るだけの診断』が罷り通っているのです。大病院であれば、CTや、MRIや、SPECTや、果てはPETまで持ち出して、高額の診断費用を稼いでいるのです。
 
米国精神医学会が策定した診断基準である『DSM-Ⅳ』の内容を鵜呑みにして、その「第二要件」が規定する失語、失認又は失行(紛い)の症状を確認出来た段階で、初めて、「AD型認知症」の発病だと診断しているのです。
私たちが、二段階方式を活用して集積した「AD型認知症」の発病患者、14689例の『脳機能データ』によると、『DSM-Ⅳ』の規定の「第二の要件」が確認を要求している失語や失認や失行(紛い)の症状は、30点が満点のMMSEの得点が一桁になるまでに、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてきた「高齢者」だけに確認される症状、言い換えると、『極めて重度の症状』なのです。
私たち二段階方式の区分で言う「末期の段階」である『大ボケ』の段階(改訂版「かなひろいテスト」により、『前頭葉機能』が異常なレベルにあると判定されMMSEの得点が換算値で14点以下0点迄の範囲)の、更に後半の段階(MMSEの総得点が一桁)になって初めて発現が確認される症状なのです。
初期症状との規定内容が重大な誤りであり、実際は、極めて重度の症状であることに医師も学者も、研究者も早く目を醒まし、規定の誤りに気づいて欲しいと切に願うのです。
 
『AD型認知症』の症状には、失語や失認や失行(紛い)の症状より、もっと軽い段階の症状、私たち二段階方式の区分で言う『小ボケ』及び『中ボケ』の段階の症状があり、加えて、『本当の意味での早期の段階』である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で/発病を見つけて、『脳のリハビリ』(「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能が活性化する「生活習慣」、脳の使い方としての「生活習慣」の改善と継続的な実践の自助努力を言います)を実施することにより、症状を治す(「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能レベルを正常なレベルに引き戻すことが出来、且つ、そのことにより、「AD型認知症」の症状が消滅する=小ボケ)及び/又は、症状の更なる進行を抑制することが出来るのです=中ボケ)。
 
 
&3 発病の最初の段階である「小ボケ」に特有で類型的な症状の8項目
(1)私たちが主張する『小ボケ』の段階の症状は、『前頭葉機能{①前頭葉の三本柱の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の総称)」/②「評価の物差しの機能(=自我=意識の首座=脳の中のホムンクルス」及び/③『実行機能(Executive Function)」の三者により構成されている複合機能体を言うものとする}』を含む/脳全体の機能レベルに/厳密にリンクして、発現して来る症状なのです。
 
このことを、脳の機能面から定義すると、①MMSEで判定される左脳及び右脳は正常な機能レベルに在るのに対して、②私たちが独自に開発した手技である『改訂版かなひろいテスト』で判定される『前頭葉機能だけが、既に異常な機能レベルに在る』のです。世界中の専門家とされる人たちが、未だにこのことに気が付いていないのです。左脳と右脳の機能レベルだけを問題にして、「物忘れの症状」とかに注目していたりするのです。
ところで、「意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける/脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉機能』については、研究自体が遅れていて、未だに深い理解が専門家の間でもなされていないのです。脳の中の空白地帯とか言われて、『実行機能』という言葉だけが独り歩きしている状況なのです。その説明は、極めて幼稚で簡単なものでしかないのです。
『前頭葉機能』の機能レベルの精緻な判定が置き去りにされて(『馬は元気な状態でも、御者が居眠りしてる』のに)、左脳と右脳の機能レベルをMMSE(又は、長谷川式)で判定するだけの認知機能レベルの判定が大手を振って、横行しているのです。その結果として、憶測や推測に基づいただけの診断が行われているのです。
 
(2) 以下は、「二段階方式」独自の理解に基づく主張です(世界で唯一)。
「AD型認知症」は、『意識的な世界』、自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断し、状況判断に沿ったテーマを発想し、実行に移す際に、様々な程度及び態様に因る支障、認知症の症状が発現して来る病気なのです。私たち「二段階方式」は、脳全体の司令塔の役割を担っている/『前頭葉が異常な機能レベルに在る』ことが核心的な条件で、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルのアウトプットが、『AD型認知症』の症状として発現するという「独自の視点」に立脚し、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉機能の機能レベル』を精緻に判定できる手技である『改訂版かなひろいテスト』を開発し、北海道から九州に跨る全国的規模、452市町村での『住民参加型の地域予防活動』の実践指導の顕著な成果により、私たち「二段階方式」の主張内容が正しいことを疫学的に実証して来たのです(二段階方式が考える「意識の機能構造」については、このブログ【G-02~03~04】を参照して下さい)。
 
(3)世界中の認知症研究の権威とされる機関や人達が未だに、『AD型認知症は、発病の原因が分からないし、一旦発病すると治せないし、発病自体を予防することが出来ない』と主張している中で、そうした主張とは真反対の見解、『AD型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病に過ぎないのであり、早期発見と早期治療(脳のリハビリの実践)により/治すことが出来るし、『前頭葉機能が活性化』する「生活習慣」の継続的な実践の自助努力により/発病自体を予防することが出来る』と主張しているのです。
猶、ここに言う『生活習慣』とは、『仕事とは無縁の日々の暮らしとなる「第二の人生」を送る上での/脳の使い方としての生活習慣を言う』ものであり、『食生活とは無関係のものであること、糖尿病の発病とも直接の因果関係は存在していない』と主張しているのです。
※『注意の分配力』という機能の出番が極端に少ない/脳の使い方としての「ナイナイ尽くしの単調な生活習慣」の継続が、発病させ及び重症化を進行させる『核心的な条件』なのです。
 
(4)『前頭葉機能』と言う複合機能体は、「意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける/脳全体の司令塔の役割りを担っているのです。分かり易く言うと、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する三頭立ての馬車の運行を支配し、管理する『御者』が「前頭葉機能」という脳機能なのです。少し専門的に言うと、私たち人間だけに特有な世界である意識的/目的的な世界、意識的に何かのテーマを発想し、実行に移す世界の要である『意識』(意識状態)を創出し、構築し、支配し、管理し、統合し、統括していて、脳全体のコントロールタワーの役割を担っているのが『前頭葉機能(「前頭前野」の穹窿部に局在する複合機能体)』なのです。  
従って、手足の役割でしかない左脳、右脳及び運動の脳の全てが正常な機能レベルに在ろうとも、司令塔の『前頭葉機能』の機能が異常なレベルに在る「軽度認知症(小ボケ)」の段階の症状は、認知症の発病としての症状、「AD型認知症」の症状と考えるべきものなのです(左脳、右脳及び運動の脳は、馬車を牽引しているに過ぎないのであり、御者である前頭葉機能が異常なレベルに在ることのアウトプットは、全て異常なものでしかありえない、即ち、認知症の症状の発現と考えるべきものなのです。
複合機能体である『前頭葉機能』の機能構造、或いは、『意識』(意識状態)について無知な人達は、この重大で核心的な要素及び視点を欠くと言うしかないのです。認知症研究の専門家と自称するのであれば、外観だけを観察し、脳のフレイルとか、『不活発病』とかの名前を付けたり、外観から観察された「物忘れの症状」を判定の為の核心的要素とするだけの『MCI』などを持ち出すのではなくて、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルの面から、認知機能のレベル(正常か/異常か、何処まで異常なのか)を客観的な手法により判定し、鑑別すべきなのです。
☆ 『小ボケ』(軽度認知症)の段階に特有で/類型的な症状の8項目
□ 発想が乏しくなって、画一的な行動が目立つようになる
□ 同じことを繰り返し話したり、同じことを何度も尋ねたりする
□ 何事にも億劫で面倒がり、やろうとする意欲が見られない
□ 一日や一週間の計画が自分で立てられず、何も思いつかない様子
□ 問いかけに対する反応が遅く、生き生きした笑顔が見られない
□ 根気が続かず中途半端な事を繰り返し、やりかけが目立つ
□ 目の光がどんよりとしていて、普段の顔つきが無表情
□ 自分に自信がなくなり、何かにつけて人を頼ろうとする
※1私たち「二段階方式」では、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクしている/類型的で典型的な症状としての『改訂版30項目問診表』を様式化して、チェックしています。その『改訂版30項目問診表』は、小ボケ、中ボケ、大ボケの各段階ごとに10項目ずつを選別してあります(私たちは、回復可能な小ボケ及び中ボケにターゲットを置いているので、大ボケは、回復が困難な段階に入っていることが確認される症状だけにしか関心がないのです。極めて重度の症状である失語や失認や失行の症状を見つけることには、関心が無いのです)。
現状において、脳の後半領域の働きである左脳と右脳の働き具合を判定する病院は多い(MMSE又は長谷川式を活用)のですが、私達人間だけに特有な世界である意識的な世界の創出者、構築者、統括者であり、脳全体の司令塔の役割を担っている肝心の『前頭葉機能』(就中、注意の分配力の機能)という機能の働き具合を精緻に判定することが出来る手技は、未だに開発されていないのです(私たち「二段階方式」の「改訂版かなひろいテスト」が、世界中で唯一の手技なのです)。
 
※2 分析、理解、判断、発想、計画、修正、比較、選択、洞察、推理、シミュレーション、検索、決断、抑制、忍耐、感動等、数十種類にも及ぶ「前頭葉機能」の個別認知機能(『実行機能』)の顕在的な機能の発揮度が、私たちが「前頭葉の三本柱」の機能と名付けている意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能に左右され、下支えられている関係、私たちが(実際には、Tadが)独自に発見し、『「前頭葉機能」の個別認知機能発揮上の「二重構造の関係」と名付けている』両者の関係の理解に基づき、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能レベルを精緻に判定することが出来る手技として開発したのが「改訂版かなひろいテスト」なのです(副所長が浜松医療センター脳外科に勤務時、就いていた金子医師の下で開発。「脳機能データ」を集積し、分析し、標準化/のちに門外漢のTadが加わり、現在の精緻なテストである『改訂版かなひろいテスト』をKinukoとTadとで共同開発したもの)。「前頭葉機能」の機能レベル、中でも、『注意の分配力』の機能レベルの精緻な判定が、「AD型認知症」の発病、症状の段階区分、様々な程度及び態様により発現してくる個々の症状の理解、更に、「AD型認知症」の治療方法としての「脳のリハビリ」の為の「生活習慣」の改善内容の組み立てには不可欠となるのです。
 
※3意識的/目的的な世界は、思考であれ、行為であれ、言語の表出であれ、行動であれ、何等かのテーマを意識的/目的的に行う世界のことであり、上述した、三頭立ての馬車が運行される世界のことなのです。実行するテーマの内容、『評価の物差しの機能』及び「実行機能」が、協働して働く過程における「前頭葉の三本柱」の機能、就中、『注意の分配力』の機能の関わり具合が、「社会生活面」や「家庭生活面」や「セルフケア」の面で、様々な程度及び態様により、その機能レベルの反映として、発現して来ることになるのです。その機能構造の下で、「第二の人生」を送る60歳を超えた年齢の「高齢者」(二段階方式が規定する発病の第1要因=基盤の要因)が、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』を繰り返し、継続していると(二段階方式が規定する発病の第2要因=加重要因)、『第一の要因と第二の要因の同時併存、即ち、異なる二つの要因が、同時に並行して存在し、重なり合う』ことの『相剰効果』に因り、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行く結果として(発病及び症状の重症化が進行するメカ)、「前頭葉機能だけが異常なレベルに衰えて行く段階」が、発病の最初の段階/「軽度認知症(小ボケ)」の段階であり、左脳、右脳及び運動の脳までもが異常なレベルに衰えて来る段階から重症化が進行して行く(中ボケ、大ボケ)ことになるのです。『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルのアウト・プットとして三段階に区分される認知症の症状、「AD型認知症」としての症状が発現して来ることになるのです(「二段階方式」が、世界で最初に、主張し、実証済み)。
 
 &4 お年寄りの自動車事故と『注意の分配力』の機能の働き具合との関係
信号無視で人をはねたり、歩道を通過して人をはねたり、お店に突っ込んだり、『お年寄り』が自動車事故を起こす場合、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能が正常なレベルに在る場合でも起きるのですが、『AD型認知症』を発病して、小ボケや中ボケの段階にある「お年寄り」が起こしている場合が多いのです。
加齢に起因した運動機能の衰えとか、動体視力の衰えとかの問題以前の極めて重要な視点が置き去りにされているのです。その核心的なテーマこそ、加齢に起因した注意の分配力の機能の衰え、就中、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の機能低下という要因が加重された問題、『AD型認知症』を発病していて、専門家達から見落とされる段階、早期の段階(小ボケ及び中ボケの前期にあるお年寄りであって、中ボケの後期や大ボケの段階のお年寄りは、自動車の運転自体が行えない『脳の機能レベル』の状態にあることに注意が必要)にある「お年寄り」の運転事故が野放しなのです。
『前頭葉機能』の機能が異常なレベルに衰えて来ているという視点を持たない専門家達は、単なる老化現象と勘違いしているのです。『注意の分配力』の機能が異常なレベルに衰えて来ていることが原因で、『前頭葉機能』の機能レベルが異常なレベルに在ることの反映である、「評価の物差しの機能」及び「実行機能」がちゃんと機能出来ていないことに無知、無関心なのです。
 
※ 専門家とされる人達は、『AD型認知症』の症状は、『DSM-Ⅳ』の第二要件が確認を要求している極めて重度の症状である/失語紛いの症状(簡単な会話さえもままならない状態)や、失認紛いの症状(歯ブラシを使うことさえも出来ないような脳の機能レベル)や、失行紛いの症状(ズボンを、頭から被ろうとするなどの行為)が、初期症状であると思い込んでいる(重大な誤解)為、事故後にそれなりに話が出来ることと事故を起こしたとはいえ、それなりに車を運転していたことなどから、『AD型認知症』の発病者とは考えないで、加齢による運動機能の衰えとか動体視力の衰えが事故の原因と勘違いしているのです。本当の意味での早期の段階、私たち二段階方式の区分で言う小ボケ又は中ボケ(の前期)のお年寄りが自動車を運転しているとは想像もしていないのです。
 
日常の会話レベルの内容やテーマであれば、それなりのことを話すので、認知症の診断が専門の医師達も気付いていないのですが、『前頭葉機能』の機能レベルを「改訂版かなひろいテスト」で判定してみれば、容易に分かることなのです(「前頭葉機能」の機能レベルが異常なレベルに在って、車の走行中に不可欠の機能として要求される、肝心の『注意の分配力』の機能が異常なレベルに在って、咄嗟の判断やシミュレーションの機能が、的確には働いていないことが確認されるのです)。
☆自動車を運転して、道路を走行するということは、一定の機能レベルでの意欲、注意の集中力の発揮が要求されることは勿論のことなのですが、正常な機能レベルでの『注意の分配力』の機能の発揮が要求されることに、専門家とされる人達が気づいていないのです。「注意の分配力」の機能低下が関わっているらしいとは分かっているのですが、具体的な働き方が分かっていないのです。人や車が常に行き来する道路を車で走行するということは、『注意の分配力』の機能が、「正常な機能レベルに在る」ことが要求されるのです。車を走行しているという状況下では、道路の状況が常に変化し、信号の確認が要求され、人や車の行き来にも十分な注意を払うことが要求され、走行している車の速度の判断と調整が要求され、周りの景色も常に変化しているのです。単に、車を運転するだけで、デュアル・タスクどころか、10を超える数の異なる「テーマ」に対し「注意を分配」し、且つ、同時に、並行し、重層的に、適切に処理することが要求される。こうした状況に対処できる機能が、注意の分配力の機能なのです。
 
注)『注意の分配力』の機能とは、過去、現在及び/又は未来に直接及び間接的に関わる『テーマ』であり、異なる複数の錯綜する「テーマ」について(浮かんでは消え、更には再復活して来ることもある種々で多岐に亘る)各々の「テーマ」を記銘度の差のままに保持しつつ(或いは、それまで単に保持していただけのテーマを喫緊の課題として意識に顕在化させて来ることもある)、同時に並行して、重層的に処理する(している)脳機能であり、その発揮には、意欲及び注意の集中力の機能が常に前提条件としての関わりを持つ脳機能なのです。
 
&5 「AD型認知症」を発病する対象は、『高齢者だけ』
社会的に大きな影響を有する自覚が不足しているせいなのか、NHKが、『若年性AD型認知症』なるものについて、間違った情報を流し続けているのです。この「テーマ」の番組が組まれ、繰り返して放送されているのです。60歳よりも若い年齢での発病者を『若年性認知症』、60歳以上での発病者を『老年性認知症』として区分しているということでした。猶、その番組が取り上げている対象である認知症は、「AD型認知症」のことなのです。但し、生来的に特定の遺伝子に異常が存在している人達だけを対象として発病が確認されるもので、30歳代から50歳代どまりの「若年発症」が特徴である、「アルツハイマー病」とは全く異なる種類であるので注意して下さい。
 
報道番組で取り上げていたのは、アルツハイマー病ではなく、『AD型認知症』であり、題名が若年性AD型認知症」なのです。
そもそも、「AD型認知症」の真の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』なのであり、「第二の人生」を送っている、60歳を超える年齢の「高齢者」だけが発病の対象となる、「老年発症」が特徴でもあることを知らない為、そうした名称の番組を組んだのでしょう。
 
では、番組で取り上げられ、登場していた人達の真の病気はなんであったのか。番組の内容から察するに、正しくは、『側頭葉性健忘症』という病気なのです。『側頭葉性健忘症』は、そもそも、認知症ではないのです。
認知症は、認知機能の障害の一種であり、後天的な脳の器質的障害/或いは、廃用性の異常な機能低下の進行により、いったん正常に発達した機能が不可逆的に低下(器質障害が原因である場合)/或いは、可逆的に低下(廃用性の機能低下が原因である場合で、早期の段階の場合)した状態(認知機能に障害がある状態)を言うものなのです。
認知機能は、理解、判断、論理などの知的機能のことを言い、前頭葉、左脳、右脳及び運動の脳の働きが関わるのであって、中でも、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉機能』が最も高度な役割を担っているのです。
 
本態が廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる生活習慣病であるにすぎない認知症、『AD型認知症』の発病者である場合は、必ず、常に、『前頭葉機能』が(から真っ先に)最初に異常なレベルに衰えて行くのが特徴なのです(発病の最初の段階である小ボケでは、左脳も右脳も運動の脳も全て正常な機能レベルに在る中で、唯一、『前頭葉機能だけが、異常なレベルに在る』ことが確認されるのです)。
 
一方で、重度の記銘力障害海馬の萎縮を特徴とする『側頭葉性健忘症』は、『前頭葉機能が正常なレベルにあることが確認される』のであり、認知症ではないのです
重度の「記銘力障害」(「脳の変性」が原因で、新しい記憶が、入って行かない)と「海馬の萎縮」が認められる為に、『記憶の障害に起因して、「AD型認知症」の症状が発現するもの』とする想定条件自体が重大な誤りであることに気付かないで、即ち、「AD型認知症」の発病自体のメカニズムに対する誤解から、「AD型認知症」の発病者と間違えられるケースが、世界的にも極めて多いのです。
その結果、若年で「側頭葉性健忘症」を発病した人が、「AD型認知症」の発病者であると誤診され、この世に実在していない病気、『若年性AD型認知症』の発病者であるとする重大な誤りの内容の/診断と報道が、性懲りも無く、繰り返されているのです。
 
 ※私たち「二段階方式」のように、『前頭葉機能』の機能レベルを/精緻に判定することが出来る『手技』さえ持っていれば、両者を鑑別することは、難しくはないのです。両者を鑑別する為の客観的な手技と視点を持たない上に、「記憶障害」という要素が、「AD型認知症」発病の要因であると誤解していることが原因なのです。
記憶の障害自体が、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の廃用性の機能低下の進行により異常な機能レベルにあることに起因しての/機能障害として発現して来ることに、未だに気が付いていないことに警鐘を鳴らしておきたいのです。あとでゆっくりと考えて、作り出した『アクセルとブレーキを踏み間違えたんです』という言葉に、簡単に、惑わされないで頂きたいのです。
注意の分配力の機能は、頭の回転にも関わる機能なのです。咄嗟の認知と判断と必要な対応を考え、対策を実行するにも、注意の分配力の機能が正常なレベルに在ることが不可欠となるのです。
 
注)本態が、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる『生活習慣病』【但し、食生活は関係なくて、脳の使い方としての生活習慣であることに留意する)に過ぎない『AD型認知症』は、『第二の人生』を送る上での日々の暮らし方、「脳の使い方」としての『生活習慣』が発病するか/しないかを区分ける唯一の要因なのです。
AD型認知症発病の要因は、2つだけなのです。1つ目の基盤の要因が、加齢に起因した脳機能の正常な機能低下の進行であり、2つ目の加重要因が、第二の人生を送る上で繰り返され継続される脳の使い方としての「ナイナイ尽くしの単調な生活習慣」の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の進行と言う要因なのです。
追及する自分なりの特定のテーマが無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い単調な『生活習慣』、私たち二段階方式の用語で言う、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』という要因なのです。『異なるこの2つの要因が、同時に並行して存在し、重なり合うこと』に因る『相剰効果』に因り、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くことが真の原因で発病し、症状の重症化が進行して行くのです。
「左脳」が主管する『仕事』とは無縁の日々となる『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』の日々の暮らし方、脳の使い方としての『生活習慣』の在り方が、発病するか/しないかを区分ける核心的な唯一の要因なのです。
廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病が真の本態である『AD型認知症』は、『発病自体を予防することが可能』なのです。
その『発病を予防する、脳の使い方としての「生活習慣」とは、「注意の分配力」の機能の出番が多くて、「前頭葉機能が活性化」する/自分なりのテーマの追求と目標を持った暮らし方ということになるのです。
『注意の分配力』の機能が管理し、コントロールし、統括する『実行機能』(Executive Functionの各構成要素=分析、理解、考察、発想、企画、計画、創意、工夫、洞察、推理、シミュレーション、検索、評価、比較、選択、判断、決断、抑制、感動等の機能)の出番が多くて、『前頭葉機能』を含む脳全体の機能が活性化する暮らし方を自分なりに模索し、楽しみ乍ら行使する場面や機会が出来るだけ多い「テーマ」を選択して、自分なりの「目標」を設定して、自分なりに楽しみながら、実行する生活を継続する『自助努力』が求められるのです。
 
『生活習慣』となる為には、継続出来ることが極めて重要なので、『自分なりに楽しめる』という要素が必要なのです。そうした「テーマ」を選択し、実行の計画をすること、目標を設定すること、実行すること、目標達成の結果を残すこと、それらの各過程自体が、自分なりの楽しみや喜びに繋がり、目標の達成が達成感の獲得や喜びや生き甲斐に繋がるような「テーマ」の実践が、有効な方法となるのです。それ以外に方法は無いのです。『薬も、機能性表示食品』も効かない、脳をしっかりと使ってやる生活だけが、唯一の方法となるのです。
&6 持続可能な『超高齢社会』を維持する為に不可欠の条件
①我が国日本は、超高齢社会を達成しているだけでなくて、世界の先頭をひた走っています。この先さらに、超高齢者の数が増加すると予測されてもいるのです。言い換えると、身体が持つお年寄りの割合が高いということなのです。『第二の人生』が20年も30年も続くことになる我が国日本の『超高齢社会』の特徴を簡単に言うと、『身体が持つお年寄りがとても多い一方で、肝心の脳が持たないお年寄りの割合がとても高い』ということになるのです。『第二の人生=仕事とは無縁=左脳の出番が少ない』を送っているお年寄り達の中で、「AD型認知症」を発病するお年寄りが極めて多いのです。
二段階方式の推測値で言うと、60歳代では12%、70歳代では30%、80歳代では50%、90歳代では75%にもなるのです(厚労省が発表している発病者は、末期の段階のお年寄り達、大ボケだけの数であるのに対し、二段階方式の発病者数には、小ボケ及び中ボケの数も入っていることに注意して下さい)。
 
政府大綱は、発病自体の予防と早期診断による回復というテーマについては、将来の研究テーマとするとの位置づけを明記していて、当面のテーマは、介護の予防であるとしているのです。
 
発病自体の予防にも、早期診断による回復にも、何等の公的な対策が実施されていなくて、放置されている結果として、「末期の段階」である大ボケの段階にまで症状が進行して行き、日常の生活面での「介護」が不可欠のお年寄り達が、田舎だけでなく都会にも溢れているのです。このまま放置しておくと、財政面から、介護保険制度が破綻してしまいそうな状況にあるのです。その結果として、家族介護が推奨されていて、老々介護や認認介護や、果ては、介護離職までもが増加してきている状況にありながら、マスコミも野党も、特段の問題意識が無いのです。現役世代が親の介護の為に離職する、所謂、『介護離職』した人達の数は、既に年間で10万人の大台に乗っていて、累積総数で100万人を超えているのです。
 
② 持続可能な『超高齢社会』を維持する不可欠の条件は、介護保険制度の充実ではないのです。ましてや家族介護の浸透でもないのです。対策すべき本来の方法は、唯一。発病自体の予防と早期診断による回復を国策として実施することに尽きるのです。発病自体の予防も、早期診断による回復も両者共に、一定規模の売り上げと利益の確保が不可欠となる医療機関の出番はないのです。私たち「二段階方式」が実証してきた方式、「AD型認知症」の早期診断による回復、介護の予防及び発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の地域予防活動の国策に因る実施が唯一の方策となるのです。その担い手は、医療機関や医師ではなくて、無償で活動を展開し継続することが出来る、市町村の保健師さんなのです。
 
上述したように、様々な種類が数ある認知症の内の90%以上の割合を「AD型認知症」が占めているのです。その「AD型認知症」について、世界的な権威が今猶保たれている「DSM-Ⅳ」が規定する「第一要件」の内容も「第二要件」の内容も、重大な誤りなのです。「DSM-Ⅳ」が規定し確認を要求している「第一要件」の規定内容が正しいものとした前提のもとに、発病原因について提唱されている「3つの仮説」について、アミロイドベータ説を含む仮説の主張内容が、全て重大な誤りの内容であるというしかないのです。
私たち「二段回方式」が、北海道から九州に跨る452の市町村での「実践活動」により実証してきているように、『AD型認知症は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病』に過ぎないのであり、「第二の人生」を送る上での「脳の使い方」としての『生活習慣』の創意工夫と継続的な実践により、発病自体を予防することが出来るものなのです(私たち「二段階方式」の主張内容が、あと数年の内に、『世界標準となる』ことを予告しておきます)。
 
&7 『AD型認知症』の発病を予防する脳の使い方としての生活習慣
(1)『AD型認知症』の発病を予防する効果的で唯一の方法は、『前頭葉機能』が活性化する『生活習慣』の構築と実践です。就中、『注意の分配力』の機能の出番が出来るだけ多くなるような「テーマ」を、日々の生活面で実践する『生活習慣』の構築と実践であると言いました。
『自分なりの「喜び」や「生き甲斐」を覚える機会があり、時間の経つのを忘れて打ち込むことが出来るような、何等かの趣味や交遊や運動や地域活動への参加等の「テーマ」を自分なりに楽しむ生活、或いは、祭事や行事の復興や復活等、居住地域での「地域行事の活性化活動」に積極的に参加し、参画する関わり方、自分なりの「目標」がある日々の暮らし方で、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能が活性化する脳の使い方としての『生活習慣』を構築し、実践することが、有効な方法となるのです。
とは言え、『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の個々の『高齢者』について言うと、「第一の人生」でのキャリアも異なり、「第二の人生」を送る上での条件(居住する地域の条件)自体が大きく異なる上に、経済的な条件(金銭的な条件及び居住条件)及び家庭的な条件(家族構成及び家族関係)、更には、肉体的な条件も様々に異なる訳なのです。上述した『大枠の条件』を基にして、自分なりのものを、具体的に工夫して、選択して頂くしか方法がないのです。

その場合に最も考慮すべきことは、第二の人生は、左脳が主役となる『仕事』とは無縁の日々の暮らし方となることなのです。「脳の使い方」としての『生活習慣』の有り様が、発病するか否かを区分ける決定的な要因であるにも拘らず、左脳が主役の座から外れた生活習慣で、『前頭葉機能』を含む/脳全体を活性化させることが要求される(「注意の分配力」の機能の出番が出来るだけ多くなるような「テーマ」の選択と実践が要求される)ということを深く理解する必要があるのです。言い換えると、『右脳と運動の脳の活用が不可欠となる』のです。
※「仕事」が主役であった「第一の人生」での送り方とは、根本的に異なる脳の使い方としての『生活習慣』の構築と実践とが要求されることになるのです。
日々の追求すべきテーマに「仕事」があるということは、時間を限って自らが達成すべき『目標』が有り、目標を達成するために、創意や工夫や洞察や推理やシミュレーションや比較や選択や決断等、各種の実行機能の出番が増えて、それらの機能の発揮度を支配し、下支えている機能である「意欲」、「注意の集中力」、就中、『注意の分配力』の機能の出番が必然的に多くなるので、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能が活性化することになるのです。
仕事とは無縁となる『第二の人生』では、実行機能の出番が多くて、注意の分配力の機能の出番が出来るだけ多くなるようなテーマとは何が適切なのか、自分なりのものを見つけ、『生活習慣』として構築し、実践することが求められるということなのです。そうした条件を満たす『生活習慣』を構築し、実践し、継続できる「高齢者」だけが、『AD型認知症』の発病とは無縁での、『第二の人生』を楽しむことが出来るという訳なのです。
➡『ボケーっと過ごしていたのではボケる!あなたの創意、工夫、努力が求められている』のです。
右脳と運動の脳を使うテーマ、趣味や遊びや人付き合いや運動などについて、自分なりのテーマを見つけて、人と交わる場所や機会を見つけて、自分なりに楽しみ、自分なりの喜びや生き甲斐を見つけることが必要不可欠となるのです。
(2) その場合も、私たちが提起しようとしている『住民参加型の地域予防活動』(二段階方式の手技を活用して、市町村の保健師さんとボランティアとが協同して展開する『AD型認知症』の早期診断による回復、介護の予防並びに発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」)の全国展開を拡大していく際、過去の経験に照らして、或る程度のパターン化が必要で有益と考えているのです。
※『パターン化』して、その中から選択して頂くことが有益な方策と考えるのです。こうしたことにも、先達が居る方がやり易いと考えるのです。『キッカケ』の発生を契機に開始され、継続される単調な『生活習慣』、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い単調な暮らし方)が始まるのは、『意欲の喪失』が起きてくるからなのです。キッカケの発生とその状況の継続が原因で、心が折れて、『意欲を喪失』することに因り、何事に対しても挑戦しようとはしなくなるのです。
自分がそのとき置かれていた状況に対する『深い失望』が原因となり(「キッカケ」発生前に送っていた喜びや生き甲斐のもととなっていた自分なりの「生活習慣」を取り戻せないことによる失望感により)、その状況から立ち上がり、這い上がっていこうと出来なくなる状態の継続で、何事に対しても『意欲を喪失してしまう』のです。
➡『意欲を喪失』したことで『何事に対しても挑戦しなくなる』ということなのです。言い換えると、意欲を喪失することになる『キッカケ』自体は、『何でもあり』ということ。その人の意欲を喪失させることが、単調な「生活習慣」が開始される「キッカケ」になるということなのです。
※『飼い猫が死んだ』ことが、キッカケになる人もいるのです。『孫が大学に受かって上京し、孫との日々のかかわりの機会がなくなった』ことが、キッカケになる人もいるのです。滑って転んで骨折して、養生の為に身体が寝たきりの生活をしていると、脳も寝たきりになるという事例も多いのです。
喜びと生き甲斐の場であった「趣味の会」が無くなることが、キッカケになる人も多いのです。要は、『キッカケの発生というその状況に対する本人の受け止め方(周りからの支え方)次第』ということになるのです。
言い換えると、「キッカケ」になりそうな事件や状況は、何でも有り(人それぞれ、人による、誰にでも起きる可能性がある)ということなのです。
➡ 誰もが、対応できる環境や方法を事前に準備しておく必要があるのです(意欲自体が前頭葉の三本柱の機能の一翼を担っていて、加齢により機能低下が進行して行く性質があるのです)。
ⅰ)何でも有りなのだから、『意欲を喪失しない為の対策となる生活を出来るだけたくさん準備しておくことが大切』なのです。『出来るだけたくさんの趣味や遊びを楽しむ「生活習慣」を構築』しておく、『出来るだけたくさんの仲間との交遊の輪や交遊の場』を広げておく。それが、予防対策になるのです。
※『第二の人生』を送っている個々人は、全てが異なるのです。
第一の人生での体験や職場での様々な経験も異なるし、キャリア自体が異なるのです。考え方も生き方も異なるし、興味や関心の対象も異なるのです。『生活資金』の額も異なるし、家庭環境も家族環境も異なる、「第一の人生」が異なっていたように、『第二の人生』での過ごし方、生き方も異なることになるのです。
⇒それら全ての相違や差異を容認した上で、要は、自分なりの求め方、『生き方』をするしかないのです。『選択の是非無く存在する現在の自分に許容された生活環境の下で、「自分なりの」という条件の下で生きていくしか、他に方法は無い』のです。➡『注意の分配力』の機能が発揮される基礎に「意欲」の機能があるのです。そもそも、「加齢」という要因に因り意欲の機能は低下していく傾向にあるのです。「意欲」を低下させないためには、自分が置かれている状況を肯定することが出発点でもあるのです。
※『自分なり』の「テーマ」を選択し、『自分なり』の「目標」を持ち、『自分なり』の「喜び」や「生き甲斐」が得られるように創意、工夫、模索して、努力しつつ、『第二の人生』を積極的に生きることが要求されるのです。➡ 周りと比較する必要はないのです。評価の物差しが個々人毎に異なるので、『自分なりの』という条件が重要となるのです。
ⅱ)仕事が無縁となり「左脳」が活躍する機会と場面とが大幅に少なくなる『第二の人生』では、残った右脳及び運動の脳が活躍する「テーマ」の選択が不可欠となります。趣味や遊びや人付き合いや、居住地域の地区の活性化等から、自分なりの「テーマ」を選択して、自分なりの『目標』を持つことが、「AD型認知症」の発病とは無縁で「第二の人生」を乗り切るために不可欠となるのです。
そこで考えたのです。「左脳」が専管する仕事とは無縁となる「第二の人生」という日々の生活を送る上での『前頭葉機能を活性化』させる視点からの何等かの指針、或いは、指標となるものの活用が有益で、有効だと考えたのです。
「AD型認知症」というタイプの認知症の発病のメカニズム、発病を予防する為のあるべき「生活習慣」の類型について分かり易く記述した小冊子、基本書が必要で有益だと考えているのです。『前頭葉』が活性化する「生活習慣」の指標となる内容を標語化した「万年カレンダー」や、「脳イキイキ手帖」等を導入市町村を通じて直販したいと考えてもいるのです。それぞれの原稿はすでに書きあがっているので、後は、皆さんが読み易いように、眺めて楽しくなるよう、表現の仕方を工夫し、挿絵を入れたら、完成という訳。

『仕事一筋』であった人達が「第二の人生」に踏み込んだ時、「第一の人生」での過ごし方、脳の使い方としての「生活習慣」が邪魔をするのです。『仕事』とは無縁となる第二の人生の送り方、「第二の人生」での脳の使い方としての『生活習慣』の選択について、どのような「テーマ」を選択して、どのように行っていけば良いのかが全く分からなくて(仕事一筋の「第一の人生」で、趣味や遊びの経験が乏しく、先達もいない)、『時間だけは余る程有るのに、することが何もない』というケースが、皆さんが想像される以上に多いという現実があるのです。
ⅲ)身体が持つ期間が極めて長くなり、結果として、『超高齢社会』に突入することとなり、『AD型認知症は、原因不明で治らないし、発病を予防することが出来ない』とする誤った情報が発信され続けていて、何等の正しい情報発信が為されないことに因り、「正しくて、必要な対策」が為されない状況下で、「AD型認知症」の発病者が、更に、日常の生活面での介護が不可欠のお年寄り、末期の段階である「大ボケ」の段階のお年寄りが増え続けているのです。『身体がもつ限り、「第二の人生」は続いていく』のです。
そうだとしたら、個人としても、家族としても、地域としても、市町村としても、国家としても、『身体がもつ限り、脳も持たせること』が、必要不可欠の条件となるのです。その具体的で有効、有益な方法が、『第二の人生』を、出来れば自分らしく、『自分なりに』、元気に駆け抜けること、『注意の分配力』の機能の出番が出来るだけ多くなるような、個々人の『前頭葉』の機能が活性化するような、「脳の使い方」としての『生活習慣』を構築し、実践を継続することが求められるのです。
➡ 我が国に特有であった家族主義的な価値観、地域全体が家族のような「密な関わり方」を持って交流し、互いに助け合って生きていく、『相互扶助の価値観』を基礎とした社会の構築。誰でもが、80歳や90歳まで生きるのが当たり前の「超高齢社会」では、この『相互扶助』の価値観を社会のベースに置くことが、『脳も持たせる』上で、不可欠の条件となるのです。
 
                               本著作物「Hー13」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。
 
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意識が関わる/認知の基盤機能である「評価の物差し」の機能(H-11)

2025-06-02 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
 
(プロローグ)
(1) 手許に在る引用文献「健康用語辞典」によると、『「認知機能」とは、理解、判断、論理などの知的機能のこと。認知とは理解、判断、論理などの知的機能を指し、精神医学的には知能に類似した意味であり、心理学では知覚を中心とした概念です。心理学的には知覚、判断、想像、推論、決定、記憶、言語理解といったさまざまな要素が含まれますが、これらを包括して認知と呼ばれるようになりました。しかし、一般的には認知機能は主に認知症における障害の程度を表す場合に用いられることが多いようです。認知症では物忘れにみられるような記憶の障害のほか、判断、計算、理解、学習、思考、言語などを含む脳の高次の機能に障害がみられますが、その障害がみられる脳の機能として認知機能と表現されます』と説明されている。
    但し、この説明を読んだだけでは、「分かったようで、分からない」という印象を皆さん持たれるのではないでしょうか。その一番の理由は、「認知」が行われる『脳の働き方のメカニズム』についての説明が無いからではないでしょうか。「認知」と言うのは、私たち人間の『意識的/目的的)な世界』で起きてきていることなのですが、実は、『意識』については殆ど何も分かってはいないのが実情(意識は、人類最大の難問とされている)なのです。
(2)アルツハイマー病脳血管性認知症二次性認知症など、様々な種類が数ある認知症全体の90%以上を占めているのが、本ブログの主題である『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)』なのです(90%と言う数値は、小ボケ、中ボケ及び大ボケの全てを含む数値。厚労省が600~700万人とする数値は、末期段階の大ボケだけの人数 ❣)。
※ 猶、「若年性AD型認知症」は、『側頭葉性健忘症』の誤診で生まれた此の世に実在していない架空の認知症であることに注意。。
 
(3) (早期の段階の小ボケと中ボケの段階の発病者が見落とされているにも拘らず)末期の段階(大ボケ)に在る発病者数が我が国や米国では天文学的な規模に膨れ上がっていて、世界的にも注目されている『AD型認知症』の発病及び症状の重症化のメカニズム(機序)を解明する研究の方法として、我が国を代表する研究機関である理化学研究所や我が国の最高レベルの大学である東大や京大が、「檻の中で餌を探して回るマウスやマーモセットの行動(「記憶」に関わる行動)」を対象にしている理由は、【生きている人間の「意識」、或いは意識が構成されるメカ、更には、意識の機能が加齢により低下していくメカ及び意識の機能が廃用性の機能低下を起こしていくメカについて無知なせいであり、特に、米国精神医学会が策定した『AD型認知症』の診断規定である「DSM-Ⅳ」が、『AD型認知症』の発病と診断する上で「第一の要件」として確認を要求している『「記憶障害」に起因した症状であること』との規定内容を疑うこともなく、盲信/盲従していて、『極めて重度の発病者の外観的な観察と死後の脳の解剖所見』だけに基づいて、器質的な病変としての『重度の物忘れが特徴の神経変性疾患』との「憶測に因る誤解」が基礎となり、記憶障害」が発病の原因と想定した「仮説」が構想されている】せいなのです。
 (4) 様々な程度及び態様の下で発現してくる『AD型認知症』の諸症状は、人間(正確には、第二の人生を送る高齢者だけ)を対象として、発症してきている訳なのだから、そのメカについては、人間の「意識」が覚醒した目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割りを担っている『前頭葉機能』を対象として、且つ、『脳の働きという物差し』を介して研究すべきなのに、その手技を持たないので、マウス(マーモセット)で代用した憶測に基づく主張(「仮説」)を展開しているという訳なのです。
(5)ところが、「意識」が構築される脳機能/機能構造は極めて高度で/複雑であり、極めて多層/多重の構造から成り立っているものであり、何時までマウス(マーモセット)を研究してみたところで、全てが「憶測」の域を出られないという意味で、「極めて重大な欠陥」が存する「研究方法」というしかないのです。
 
(6) その上、神経変性疾患と誤解した『AD型認知症』の発病及び症状が重症化する原因要因が「記憶障害」に起因しているとの憶測に基づいた前提、言い換えると、『アミロイドβ』が脳内に蓄積して生成される、(老人斑)が有する毒性が直接の原因で、情報を伝達している神経細胞の大量の細胞死を惹起させることにより、「記憶障害」に起因して症状が発現してくることが、『AD型認知症』の発病及び症状の重症化の進行の原因であるとの「憶測」に立脚した主張を展開しているだけなのです(理化学研究所、京大及び東大が、我が国では、「アミロイドβ仮説」の牙城なのです)。
社会的に大きな問題なのは、(内容的には、誤解と憶測だけで構想されたアミロイドβ仮説)が、その肩書が有する権威から、世の中を惑わせていることなのです。
厚労省も、精神科医も、市町村も、マスコミも、国民全体が、『真の正体が、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」であり、『前頭葉』が活性化する『生活習慣』への改善と継続的な実践、「第二の人生」の生き方の改善の為の創意工夫と自助努力により、『発病自体を予防することが出来る認知症の典型』であるのに、『AD型認知症の発病自体の予防』という喫緊の重大な政策課題が、『政府大綱の第一条の規定により』、制度的に棚上げされてしまっているのです。
私たち二段階方式との有償/有期の使用許諾契約の締結の下で、北海道から九州に跨る全国的規模/452の市町村が先駆的に展開し、顕著な成果を挙げていた川上対策としての自主的な活動、『発病自体の予防を明確な目的』とした活動である「住民参加型の地域予防活動」が、急速に消えていくこととなった最大の原因は、川下対策に過ぎない「介護の予防」措置の実施を「アミロイドβ仮説を基本の考え方」に掲げた『認知症ケアパス作成の手引き』という通達により、厚労省が市町村での制度的な展開を求めたことに在るのです【御上からの要求なので、市町村は従うしかないのです】。
※(ボケても安心な社会作り)を旗印にして、川下対策に過ぎない介護の予防措置の展開を求めた通達(認知症ケアパス作成の手引き)は、その中で、介護の予防措置の実施に関わる理論的な根拠として、『アミロイドβ仮説』を明記していて、措置の対象を選別する基準に、有ろうことか、意味不明で使い物にならない『MCIの基準』を挙げているのです。
 
(7)自慢する訳ではないのですが、『AD型認知症』の発病及び症状重症化のメカと機序並びに発病を予防する方法及び症状を治す方法に関する私たち「二段階方式」(KinukoとTad二人だけのエイジングライフ研究所)の主張(マニュアル化され、実務化されてもいる)並びに北海道から九州に跨る全国的規模452の市町村での実践(AD型認知症に特化した活動であり、住民参加型の地域予防活動)の基礎となっている14689例にも及ぶ極めて精緻で、且つ、極めて多数の「脳機能データ」は、生きた人間の「前頭葉」機能〔「前頭前野」の穹窿部に局在する/①「前頭葉の三本柱の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力)」、②「評価の物差しの機能(=自我=意識の首座=脳の中のホムンクルス)」及び③「実行機能(Executive Function)」の三者に因り構成されている複合機能体を言うものとする〕を含む/脳全体の機能レベルとそれに厳密にリンクした三段階に区分される類型的症状を対象として、私たちが独自に開発した神経心理機能テストである「二段階方式」の「手技」を活用して評価し/集積したものなのです。
それらは、事象の事実としての『AD型認知症』の発病高齢者の『前頭葉機能を含/む脳全体の機能レベルとその機能レベルに厳密にリンクした段階的で/類型的な症状』の実態を示す精緻な「脳機能データ」の解析に基づいたものであり、「単なる憶測」による権威の主張(代表が、アミロイドβ仮説)とは主張の質と程度が、根本的に異なるものなのです。
 
&1 『AD型認知症』に関して権威(機関)が主張する内容の重大な誤り
(1)『AD型認知症』の発病及び症状重症化の直接の原因は、『第二の人生』を送る高齢者の『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能についての、①廃用性の②異常な機能低下の進行という要因、就中、(追及する自分なりの特定のテーマがなく、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動の機会もなく、目標となるものもない)単調な日々の暮らし方、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した、廃用性異常な機能低下の進行という要因が、発病/症状の重症化の進行を惹き起こす③加重要因(引き金となっているというのが、私たち二段階方式の主張なのです。
※(『第二の人生』を生きる高齢者の日々の脳の使い方としての「生活習慣」の在り方に起因した『廃用性異常な機能低下の進行』という要因に着目しているのは、世界中で、私たち「二段階方式だけなのです)。
他方で、我が国で最も権威があるとされていて通説の地位にある学説としてのアミロイドβ仮説が主張の重要な根拠としている『重度の物忘れが特徴の神経変性疾患』であり、「記憶障害」が、『AD型認知症』の発病及び症状重症化の原因要因であるとするその主張内容は、『AD型認知症』の本態並びに発病/症状が進行するメカに対する、根本的な誤解に基づいた「100%誤りである主張/提示内容」と言うしかないのです。
(2)何故なら、アミロイドβ仮説の主張の根拠となるデータの基礎とされている「マウス」(アミロイドβを注入したアルツハイマー・マウスであろうとも同じことなのですが)やマーモ・セットの「記憶」に関わる行動の基礎データを構成しているマウスやマーモ・セットの脳機能には、私達人間だけに特有な機能であり、私達の意識的/目的的な世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしていて、意識が覚醒した状態下での脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』機能(単体としての機能ではなくて、意欲、注意の集中力及び注意の分配力からなる「前頭葉の三本柱」の機能、「評価の物差し」の機能及び「実行機能」により構成されていて、前頭前野の穹窿部に局在する複合機能体であり、人間だけに特有な脳機能であると、私たち二段階方式が主張)と言う脳機能は、そもそも備わっていない(存在していない)ものであるし、「記憶」の働きとその機能レベルについて語るとき不可欠の要素となる「前頭葉の三本柱(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能を総称)」の機能の核心を担う機能である『注意の分配力』の機能も、マウスやマーモ・セットには備わっていないことに注意が必要
※ 『AD型認知症』の発病者は、「前頭葉機能」の基盤の機能であり/「前頭葉の三本柱」の機能であるの要の機能である『注意の分配力』の機能の①廃用性の②加速度的で③異常な機能低下の進行に起因して、必ず、『前頭葉機能が(機能から)真っ先に異常なレベルに衰えて行く』ことに、無知なのです。
 
(3)マウスやマーモセットと私たち人間とでは、「記憶」のメカ(記銘、保持及び想起に関わる『注意の分配力』の機能とそのメカ)が根本的に異なるものなのです(「注意の分配力」の働き方が、大きく影響することに無知)。
その上、私たちが「二段階方式」の手技を活用して集積した14689例にも上る精緻な脳機能データ、『AD型認知症』の三段階に区分される類型的症状の解析結果から言うと、それらの症状は全て、『「記憶障害」に起因した(記憶障害を基幹とした)ものではなくて、「前頭葉機能」の機能障害、就中、『注意の分配力』の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という要因に起因したものなのです。
※1)末期の段階であり、私たち二段階方式の区分で言う「重度認知症」(大ボケ)の段階の場合には、外観的には一見「記憶障害」に起因した症状であるかと誤認し易いものが発現してくる(正しくは、「注意の分配力」の機能が、①廃用性の②加速度的で③異常な機能低下の進行に因り、極めて異常なレベルに在って殆ど働かない為に、評価の物差しと実行機能とが殆ど働かない結果、それらの複合機能体である『前頭葉機能』が殆ど働かない)ものなのです。
※2)発病の最初の段階、初期の段階であり、私たち二段階方式の区分で言う「軽度認知症」(小ボケ)の段階では、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能面からだけでなくて、外観的にも、「記憶障害」に起因した症状はその欠片さえも確認することが出来ないのです(脳の働きという物差しを当てて見ると、「注意の分配力」の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因って、異常なレベルにまで機能低下が進行して来た為に、『実行機能』の行使に支障が出て来ていて、複合機能体である『前頭葉機能』が、異常なレベルに在ることのアウト・プットが、小ボケの段階の症状として発現してきていることが分かるのです。
この場合、『前頭葉機能』に続く順番では、左脳、右脳及び運動の脳が(且つ、順次その順番に異常なレベルに機能低下が進行して行くのは、「中ボケ」以降のこととなることに注意が必要(「中ボケ」以降は、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行することに因って、異常な機能レベルとなり、そのことが中ボケ以降の症状に反映されることになる)。
(4) 世界中の認知症の専門家達から原因不明とされている『AD型認知症』の発病のメカ、症状が重症化するメカ、発病自体を予防する方法及び症状の進行を防止し/抑制し、更には症状を治す方法の解明が、国にとっても、避けて通れない「テーマ」、必要不可欠で喫緊の課題となっているのです。
何しろ、厚労省の発表数字だけでも、言い換えると、「AD型認知症」を発病してセルフケアにも支障があって介護の道しか残されていない「末期の段階」の症状を呈しているお年寄り(私たちの区分で言う「重度認知症(大ボケ)」の段階のお年寄り)の数だけでも既に600~700万人にも上る上に、その数値自体、この先増加の一途を辿ると予測されているからなのです。
※)ここで皆さんに注意を喚起しておきたいのは、世界中の認知症の専門家とされる人達(学者、研究者、医師達)から見過ごされ、見落とされている本当の意味での早期の段階(私たち二段階方式の区分で言う、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)のお年寄りの合計数は、「大ボケ」の段階に在るお年寄りの数と、ほぼ同数に達する筈ということなのです。
(5)その一方で、「AD型認知症」が認知症全体の90%以上の割合を占めているというのに、『器質的な病変に起因した重度の物忘れが特徴の(神経変性疾患)だと誤解されたAD型認知症」』は、発病を「予防」することが出来ないし、症状を「治す」ことが出来ないタイプの認知症である』とする医学会の「重大な誤解に基づいた誤った主張」(「憶測」にすぎないが、権威があるが為に、世間ではそれを疑うことなく信じている)が、我が国の隅々にまで浸透していて、何等の対策が実施されないままに放置されているのです。
(6)実際には、私たち二段階方式が北海道から九州に跨る全国的規模452の市町村に於いて、有償/有期の使用許諾契約の締結の下で、対象を『AD型認知症』に特化した活動である、「住民参加型の地域予防活動」の展開により、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能を活性化させる「脳の使い方としての生活習慣」の構築とその継続的実践の自助努力により、発病自体を予防することが出来るし、「二段階方式」と称する精緻な神経心理機能テストの活用により、本当の意味での早期の段階(私たち二段階方式の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)を見つけて、日々の「脳のリハビリ」(『前頭葉』機能が活性化する脳の使い方としての生活習慣の改善と工夫)に励めば、症状の回復及び/又は症状の進行の抑制も出来ることを実証して来たのが、住民参加型の地域予防活動の実践の顕著な成果なのです(私たち二段階方式の主張は、論文をどこにも提出していない為に無名で、権威がないのですが、主張の内容自体は極めて正しいし、そのことを疫学的方法により実証してきて居るのです)。
(7) 東大、京大、理化学研究所が我が国での牙城である『アミロイドβ仮説』の登場に因り、(100%誤りの主張であるとも気付かないで)我が国政府が、(ボケても安心な社会づくり)の旗印の下、川下対策である「介護の予防措置」の実施を市町村が展開する制度化の進行の下で(高齢化が進行して行く中で、問題意識と認識とが高かった)市町村に因る先駆的で自主的な活動としての「住民参加型の地域予防活動」という極めて有効で有益な川上対策としての活動、二段階方式の導入先が急速に消えて行ってしまったという訳なのです。
(8)ところが医学会や医療の現場では、『「AD型認知症」は、『器質的な病変による神経変性疾患』であると誤解されていて、発病の原因が分からないし、発病を予防することが出来ないし、症状を治すことが出来ない』という、内容自体に重大な誤りがある仮説(米国精神医学会が策定した「AD型認知症」の診断規定である「DSM-Ⅳ」の規定がその最悪の筆頭)及びその考えを踏襲する『アミロイドβ仮説』による誤ったメッセージが、今も猶、拡散されているのです。
(9)「AD型認知症」は、様々な種類が数有る認知症全体の90%以上もの割合を占めているのです。このまま放置しておく訳にはいかないのです。
このまま放置しておいた方が得策と考えるのは、2015年度ベースで15兆円と言う天文学的な規模に上っていて、この先も増大の一途を辿ると予測されている「関連の費用」(ここでは、末期の段階での発病の有無の診断、治療の効能は皆無である対症療法薬の処方及び介護関連の「総費用」を言う)の維持と増加に期待している業界、即ち、副作用が認められるだけで効きもしない薬の製造及び販売に従事している製薬業界、「脳のリハビリ」により回復させることが可能な本当の意味での早期の段階の発見には何の役にも立たないで診断費用だけが高額なCTやMRIやSPECTや果てはPETまで使用して、『為す術が何も残されていない末期の段階で、発病を見つけて居る=発病のレッテル貼りの診察』(売り上げを稼ぐだけの診断)上に、症状の進行を抑制出来る治療の効能は無くて、単なる対症療法薬(症状の発現の仕方を昂進させたり、又は抑制させるだけのもの=興奮型のアリセプトが代表)という効きもしない薬を処方しているだけの医療機関、身体が持つ限り「前頭葉」機能を含む脳全体の機能が更に衰えていくことに起因して、症状が更に重症化していく高齢者を単に『介護』するだけの介護業界は、現状の維持を望むだけでなくて、現状の変革による費用の大幅な削減というテーマに対しては抵抗勢力となるのです。
(10)現状の変革という視点では、予防や治療に効能が認められる「薬」の開発というテーマがあり、製薬業界の一部では、他社に先駆けて薬を開発しようとしのぎを削っている現状が在るとは言うものの、『「AD型認知症」の本態は、日々の脳の使い方としての「生活習慣」に起因して発病する病気、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病」に過ぎないのであり、発病/症状が進行するメカに照らして、予防や治療の効能を有する薬が開発されることは、未来永劫有り得ない事』なのです。このまま放置して居ると、介護保険制度が財政面から早晩崩壊してしまうことになりかねないのです。
(11)介護保険制度が財政面から破綻してしまったら、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能レベルが末期の段階にまで衰えて来ている結果として、回復させることが困難な「末期の段階の症状」が発現してきていて、セルフケアにも重大な支障が出てきて日常生活面での「介護」が不可欠となっている高齢者を自費で、24時間介護せざるを得なくなるのです。
老老介護「認知症を発病した夫(妻)を年老いた妻(夫)が介護する」とか、認認介護「認知症を発病して症状が重い夫(妻)を認知症を発病して症状が未だ軽い妻(夫)が介護する」とか、介護離職「認知症を発病した両親を子供が介護する為に、已む無く離職する」等の社会現象が常態化してしまうことになるのです。
 
&2 『評価の物差し』の機能の原型
(1)私たち人間の意識的/目的的な世界を構築する上で、「前頭葉機能」の重要で不可欠な機能要素の一つである核心的な機能(脳の中のホムンクルス)である、『評価の物差しの機能(=意識の首座=自我)』としての機能自体は、DNAで受け継がれる性質のものではなくて、あくまで後天的に形成されるものなのです(これに対して、「前頭葉の三本柱」の機能と私たちが名付けている「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能の潜在的な能力は、先天的な能力、即ち、DNAで引き継がれ受け継がれてくる能力なのです)。
(2)3歳までの幼児期における体験、自分を取り巻く環境、特に「父母や祖父母や兄や姉の背中」を中心とした家族及び家庭環境の下での実体験のみを基礎として「評価の物差し」の「原型」が形成され(非選択的にそのままに吸収されることにより形成されたもの)、4歳児から18歳ごろまでの体験(実体験及び伝聞体験)の積み重ねにより、言わば好むと好まざるとにかかわらず(悩み、迷い、挑戦し、或いは拒絶し、或いは選択して、最終的には自分なりに受け入れることにより)、そうした種々の体験の集積が、生まれつきの機能としての「本能」だけで生き、行動し、生活し、生存している3歳までの世界とは異なり、3歳までに形成された「前頭葉機能」の「原型」(雛形)の影響を強く受けながらも並びに原型(雛形)の上に加重され、加味され、溶け込んでいくことにより、基本的には 18歳に至るまでの過程で、「最終的な自分独自の評価の物差し」を形成し、確立していくことになると私たち二段階方式は考えているのです。但し、その場合に注意すべきは、同じ背中を見て育っても、左脳タイプであるか、右脳タイプであるかの差異に因って、『受け止め方が異なることとなる為に、染まり方異なることとなる』ことに注意が必要です。
(3) 猶、ここで私たち二段階方式が言う『評価の物差し』の機能とは、自分独自の物の見方、捉え方、感じ方、考え方、選択の仕方、或いはそれらの表現や表出の程度及び態様を決定する評価基準、観察基準、選択基準並びに価値規範、行動規範及び行動指針の働きをなしている人間だけに特有な『基盤の機能』のことを言います。
(4) 私たちの意識的/目的的な世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしていて、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉機能」は、多重で多層の機能構造をしているので、私たちの意識的/目的的な世界における認知は、必ずこの「評価の物差し」の機能を通して形成される/介してしか形成されないことにより、『評価の物差し』の機能に因る評価/注意/関心/観方に基づき/従い、『注意の分配力』の機能が、「前頭葉」機能の個別認知機能群である『実行機能』(Executive Functionと総称されているもの)を駆使して、所期の目的を実行し/所定の目標を達成して行く機能発揮構造になっていると考えるのです【=By Tadの思考実験】。
(5) 言い換えると、意識的/目的的に何等かの「テーマ」を実行していく上での、置かれている状況の理解と判断、状況の判断に沿ったテーマの発想、テーマの実行内容の企画と計画、計画内容の実行結果についてのケース・シミュレーションと修正、或いは、計画内容の実行の仕方及びその実行内容の表現や表出としての言動や態度や行動を選択するに際しての自分独自のやり方の選択及び決定と決断について、意識的/目的的には、非選択的に関わってくる「評価、注意、関心、観方」の試作、行為、行動及び言動の規範/指針となる機能なのです。
(6)また、「非選択的に関わってくることになる」とは、程度の如何に拘わらず意識が覚醒された瞬間に「評価の物差し」としての網が「前頭葉」機能の各種個別認知機能全体を覆ってしまい(意識しているとの自己認識はないものの、きちんと機能する程度の「意識」の覚醒度の下で、「評価の物差し」の機能が働いていている、言い換えると、先ずは、或るレベルの意識の覚醒度の下で「評価の物差し」の機能が働き、その上で、意識の覚醒度がより高いレベルで、評価の物差しが機能することに因り、捉える対象の認知が行われているとTadは考えているのです)、状況の理解と判断も、テーマの発想も、テーマに沿った実行内容の企画や計画も、結果のケース・シミュレーションンによる修正も、或いは、それらの表出程度や態度の選択も全て、その「評価の物差し」による評価、関心、注意、選択を通しての認知が行われるという、『制約条件』の下で発揮されることになるという『機能の作用機序』の機能構造的な存在でもあるのです。分かり易い別の表現を借りて説明すると、「評価の物差し」の機能の潜在的な機能状態が構成しているのが「人格」、或いは「人柄」であり、顕在的な機能状態が構成しているのが「心」、或いは「気持ち」であると考えているのです。
(7) 通常のケースとしては、4歳児に至る前までの「幼児期」に形成された『親の背中』を基盤とした「評価の物差し」の機能の「原型」(雛形)を根源として、その色眼鏡をかけた状態で、その後の体験(実体験及び伝聞体験)により加味、加重、或いは付加された価値規範を自分なりに受け入れる中で、必要な修正や変更がなされていき、最終的には18才頃までに、自分なりに確立された独自の「評価の物差し」の機能(=価値規範、評価規範、或いは行動規範)を完成させていくことになると、Tadは考えているのです。
そうした自分独自の「評価の物差し(=意識の首座)』の働きが、形成され確立されていく過程は、或いは、精神分析学や心理学の専門用語で言う「自我」の形成及び確立の過程でもあると言い換えることが出来るのです。
(8)なお、「三つ子の魂百まで」、或いは「頭禿げても浮気はやまぬ/産屋の風邪は一生つく/産屋の癖は八十までなおらぬ/漆剥げても生地は剥げぬ/噛む馬はしまいまで噛む/子供は大人の父親/雀百まで踊り忘れず/痩せは治るが人癖は治らぬ/病は治るが癖は治らぬ」等の古くから言い慣わされてきた諺が示しているように、4歳児に至る前迄の幼児期に形成された評価の物差しの「原型」(雛形)を基礎とし、その後18歳ごろまでに完成された評価の物差しは、それ以降の人生での様々な体験をもってしても容易には変更できない程に、最終的な自分なりの或いは自分独自の「評価の物差し」を形成し、確立し、完成されてしまうと考えるのです。
(9)3つ児、4歳児前の幼児というのは、「父母や祖父母や兄や姉の背中」を中心とした自分を取り巻く家族及び生活環境の下での体験に対して、「前頭葉」の機能がそこまでは発達していない機能レベルに在ることの反映として、それらを評価したり、批判したり、反発したり、選択したりする能力を未だ持っていないので、それらの体験を何の疑いもなくそのまま「自分の価値観、評価規範及び行動規範」として、ただひたすらに、非選択的に受け入れ、取り込むだけなのです。恐ろしいのは、「父母や祖父母や兄や姉の背中」が暗に示す価値観/規範が、そのままその子の「前頭葉」の「評価の物差し」となってしまい、そのまま入り込んで、「評価の物差し」の「原型」を形成してしまうことなのです。
(10)但し、たとえ双子であっても、先天的に受け継いだ「DNA」の資質の差に加えて、その子が(左脳優位=言葉、計算、論理、場合分け等のデジタル情報の処理に特化した機能)に生れついたのか、或いは(右脳優位=感情、感覚、感性などのアナログ情報の処理に特化した機能)に生れついたのかの差異の影響が強くあるので、更には、「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能から構成される「前頭葉」の三本柱の機能の潜在的な能力の機能差という問題があるので、その双子が同じ環境で育ち同じ体験をしたとしても、二人の受け止め方が違うことになるのです。その結果、たとえ双子であっても異なった「評価の物差し」を形成していくことになることについての理解も重要なことなのです。
 
&3  状況を理解した上で判断し、実行すべき「テーマ」の内容と実行内容の組み立て及び実行の仕方を規制している規範が、「前頭葉」の「評価の物差し」なのです:
(1)今年は、桜の開花も筍の収穫も例年に比べて随分と遅かったせいで、5月に入った先月も、近所の竹やぶで何度も雨後の「筍狩り」を体験することが出来ました。ところが、“先の穂”が地面から大きく突き出している状態(これは、筍としては収穫が遅くて、果肉が固くなってきている)であれば、この私でもすぐに気が付くのですけど、筍の“先の穂”が未だ地面に隠れている状態(この状態で掘りあげると、果肉が未だやわらかくて、上物)である場合は、私が目を皿のようにして竹林の中をあちこち眺めまわして、歩き回ってみても、何処に筍が在るのかが全くのこと分からないのです。
(2)その場合に、見つけ方を幼児期から体験していて筍堀りの名人であるTadに教わると、地面の下に未だ隠れていて、私には今まで見えていなかった筍の在り処が分かるようになるのです。他の地面とは異なり、よく眺めて観察してみると、其れとは直ぐには分からない程ではあるものの「地面が僅かに盛り上がって、少しヒビが入っている」所を見つけることが出来るのです。そこを掘ってみると、地面を割って今にも地上に出てこようとしている状態の筍が隠れているのです。
(3)それを一度体験してしまうと、竹林の中のあちこちに、同じような個所(筍が隠れている場所)が私の目でも確認できるようになってくるから不思議なのです。Tadから教わった、筍が隠れて居そうな地面の見方を実体験したことによって、私の「前頭葉機能」の一角である「評価の物差しの機能」に、単に眺めていただけでは発見することが出来ない竹林の中の地面に隠れている筍の在り処の発見の仕方という「新たな物差し」が加わったことになり、竹林の地面の状況を的確に判断できるようになったということなのです。
(4)今日は、近所のお庭(花のお庭)を見に行くつもりだったのだけど、あいにくのこと朝方から雨が降り続いていて、おまけに昼過ぎからは風も強くなってきている状態なのです。已むを得ずというか、仕方がないので、ぼんやりと庭の景色を眺めながら物思いにふけっているのが今の私の状況なのです(実は、こんな時こそ、SPECTやPETをもってしても容易に知ることが出来ない、「前頭葉」という脳の機能構造についての極めて有益な実体験をすることが出来るのです)。
(5)とは言え、目に物理的に映ったものがそのまま認知されて見えているという訳のものではないということを、皆さんにも知っておいて頂きたいのです。夫に対しては何事につけて厳しい目を向けて、口調も厳しく、内容も厳しく、声の響きも厳しい妻が、他人に対しては全く逆の態度をとるのも、「評価の物差しの機能」が常に被った状態で、意識的な世界が展開されるが故のことなのです。覚醒された意識状態の下では、あらゆる種類、程度及び態様の下で行われる認知(「前頭葉機能」の個別認知機能による認知)というものは、必ず、「評価の物差し」という傘を被った状態/条件下で行われているという機能構造になっているというのが私たち独自の見解なのです(意識の覚醒度が最も浅いところ、言い換えると、所謂、意識の覚醒度がより低いところで「評価の物差し」がその機能の傘を広げていて、「評価の物差し」が傘を広げているそれよりも意識の覚醒度が高いところで、且つ、『「前頭葉機能」の個別認知機能の機能発揮により生じる「当該認知」に関わる意識の「覚醒度」が低いものから意識の「覚醒度」が高いものへと順番に積み上げられていく』という機能の発揮状態/機構のイメージを私自身は想像しているのです:そこには、「意識」の形成及び機能の発揮に関わる「多重で多層の機能構造」という問題が横たわっているということなのです)。
 
&4 『前頭葉機能』の機能の発揮に関わる『機能発揮上の二重構造』の存在
(1)「前頭葉の三本柱」の機能である、意欲注意の集中力及び注意の分配力の機能の機能発揮レベルが上昇してくるにつれて、「意識」(その本態的な性質について、「意識」という静態的なものではなくて、「意識状態」という動態的なものであると私たち二段階方式は考えているのです)の「覚醒度」(単純に、意識とか無意識と言う概念を用いるのではなくて意識の「覚醒度」(=覚醒の度合い)という概念が必要だと考えているのです。
(2)『「無意識」が「意識」を支配している』という概念は根本的に誤った概念であって、「意識(状態)」の覚醒度が低くなっていってその極限に近づいた状態が「無意識」と表現されている概念に相当しているのであり、多層、多重の機能構造を有している意識の覚醒状態下では、意識の覚醒度が相当程度低い状態下であっても、「前頭葉」の個別の認知機能がそれなりに機能している状態があることを知るべきなのです(その詳細については、B-09からB-12迄を読んでみてください)。
機能発揮のメカニズムについて言うと、「前頭葉」の三本柱の機能がより高いレベルで発揮されるのにリンクして「前頭葉」の個別認知機能の機能の発揮度自体が高まり、且つ意識の「覚醒度」が上昇してくると言う機能構造にあるものと、私たちは考えているのです。
(3)大きな緑の塊のように見えるブウゲンビリアの巨木を眺めていると、天に向かって勢い良く伸びている先の部分に一群の花が、赤紫色をした花が咲き出してきていて、下の方に目を転じると、注意を凝らしてみないとよくは分からない程に小さな花が無数に咲き出してきているのが分かるのです。実は、そうした認知自体がすでに、「評価の物差し」と言う機構を介してしか存在しない意識的な世界のことなのだということを皆さんに理解して頂きたいのです。ブーゲンビリアの樹の捉え方、姿や形や雰囲気など、見えるかどうかは勿論のこと、どのように見えるか、或いはどのように感じられているか、それらの全てが、「評価の物差し」と言う機構を介して初めて、覚醒されたレベルとしての「意識(意識状態)」に上ってきて、現実化し、具体化してきているものなのです。今にも赤紫色の花が樹全体に上から下まで咲きだしてきそうな様子の以下の写真を元にして、分かり易く説明をしてみたいと思います。
 
(4) 上掲の写真をもとにして、且つ皆さんの想像力をたくましくして、先ず、庭全体の景色をぼんやりとした気分で眺めてみてください。何処か特定の場所や、特定の木や花に焦点を当てる、意識を集中させることはしないでください。そう、なんとなく、然も、「意欲」も「注意の集中力」も「注意の分配力」の機能も機能レベルが極力低い状態、意識状態の覚醒度が極力落ちている状態にして、その状態で庭全体の景色をぼんやりと眺めている気分になってみてください。そして、意欲と注意の集中力と注意の分配力の機能の機能レベルを、しばらくの間、順次上げてみたり、下げてみたりして、準備運動をしてみてください。庭の景色全体の捉え方や見え方や特定の木の葉の色の濃淡の度合いが、その都度、変化して見えることに気づいて頂けたでしょうか。
(5)この変化を体感し、実感できたら、今度は、葉の色が濃くなってきたその天に近い場所から今まさに赤紫色の花が咲きだしてきている、ブーゲンビリアの樹の写真をターゲットにして、同じ現象を体感してみてください。「前頭葉の三本柱」の機能の機能レベルを上げる、即ち、「意識状態の覚醒度」を上げて行って、ブーゲンビリアの樹の「特定の一点」に意識を集中させて見つめていると、葉の形や花の形までもがくっきりと浮かび上がって見えるでしょう。逆にそこから、「前頭葉の三本柱」の機能の機能レベルを次第に下げていくことにより「意識」の覚醒度を下げていくと、ブーゲンビリアの樹の個々の葉の形や花の形は見えなくなっていき、全体が一つになって、単に緑色の塊としか映らなくなってくることに気づくでしょう。上の写真では、十分にはその変化を実感できなかった方は、今度はご自分の家の庭の実物の木で体験してみてください。もっとよく実感できることでしょう。景色の捉え方、見え方、感じ方が変化するということは、言い換えると、都度、認知機能を発揮している「前頭葉機能」の個別認知機能の機能の発揮度自体が、「前頭葉の三本柱」の機能の機能レベルに厳密にリンクして変化していることを意味しているということなのです。
(6)「AD型認知症」の発病のメカとの関連で言うと、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能レベルが「前頭葉の三本柱」の機能の機能低下、一つには「加齢」に起因した「正常老化の性質」の影響により、もう一つには、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の機能低下により、両者が「同時に充足される」条件下で、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行することにより、「AD型認知症」が発病してきて、症状が重症化していく世界、言い換えると、意識的な世界における「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能レベルの低下を直接に反映した「AD型認知症」の症状の世界があることに気づかれることと思うのです。
(7)後述するように、世界中の認知症の専門家(学者、研究者、医師達)から発病の原因が不明とされている「AD型認知症」と言うタイプの認知症は、私たちが意識的/目的的に何かを感じ、捉え、考え、発言し、行為し、或いは行動しようとする際に、脳が壊れてもいないのに(器質的な病変が脳内の何処にも見当たらないのに)、社会生活や家庭生活やセルフケアなどの面で様々な支障が出てくる病気なのです。その発病の原因について私たちは、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能の①廃用性の②加速度的で③異常な機能低下の進行と言う要因こそが真の犯人(原因)だと主張しているのです。その根拠となるデータは、マウス(アルツハイマー・マウスを含む)が檻の中で餌を探して動き回ることから憶測して得られているもの(マウスの「記憶」に関わるデータとされている)とは、質的に全く異次元のものなのです(生きた人間の、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能レベルに/厳密にリンクした/類型的症状を集積して得られた14689例もの精緻な「脳機能データ」なのです)。
 
&5 『AD型認知症』の本態(正体)の理解に関わる権威の重大な誤り
(1)「AD型認知症」の発病の原因については、アミロイドβ仮説、タウ蛋白仮説、或いは、アセチルコリン仮説等の「3つの仮説」が、これまで唱えられてきているところなのですが、発病及び症状の重症化のメカ(機序)については、米国精神医学会の診断規定である「DSM-Ⅳ」の規定が主張する「器質的な病変」としての「記憶障害」が基礎(基幹となっているとなっている)との誤解が、世界を席巻しているのです。
上述した、アミロイドβ仮説、タウ蛋白仮説、或いは、アセチルコリン仮説の全てが、「器質的な原因病変に基づく/重度の物忘れが特徴の神経変性疾患」との誤解が基礎在る為に、「器質的な病変」としての「記憶障害」に起因して、「AD型認知症」の症状が発現し及び症状の重症化が進行するとの誤解に基づいた憶測による構想の仮説である主張を展開しているのです。
(2)驚くなかれ、世界中の名だたる研究機関や大学や製薬会社で主張されている/治療薬の開発の根拠とされている全ての「学説」が、科学的に根拠のある客観的なデータではなくて、主張の内容と発病との間の「因果関係の実証」が未だに為されていないままに(単なる「仮説」のままに)、「憶測」に基づいた「誤った内容」の主張を展開し、繰り返しているというのが、「AD型認知症」の世界なのです。
 我が国もその例外にもれず、東大も京大も理研(MIT研究室)も、未だに「仮説」としての主張、単なる憶測の域を出られてはいない主張であるアミロイドβ仮説を標榜していて、それが我が国での通説の地位を占めているのです。
(3)とは言え、『アミロイドβ仮説』の主張の考えに依拠して治療薬の開発というテーマに挑んだ世界的に大規模な欧米の製薬会社をはじめとして、我が国を代表する製薬会社も含めてその全ての企業が、治験の段階で開発に失敗したと表明しているのが現状、実態なのです。
 
(4)「AD型認知症」と言うタイプの認知症は、私たちが意識的/目的的に何等かのテーマの実行を考え、発言し、行為し、或いは、行動/言動をしようとする際に、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能について、「器質的な病変」が何等見当たらないにも拘わらず、重大な支障(認知症の症状)が出てくること、具体的には、状況の理解と判断、実行すべき「テーマ」の発想、実行内容の組み立て、実行結果のケース・シミュレーション、ケース・シミュレーションに基づく修正、最終的な実行内容の決定及び実行の決断、脳の各部に対する実行の指令等の「前頭葉機能」の個別認知機能の機能発揮面での重大な支障が出てくる病気(認知症)であり、私たち二段階方式は、その原因は、「器質的な病変」としての「記憶障害」に起因したものではなくて、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない単調な生活、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」の継続に起因した、①廃用性の②加速度的で③異常な機能低下の進行が、発病及び症状重症化の真の原因だと主張しているのです。
(5)私たち人間の「意識的/目的的な世界」における「前頭葉機能」の個別認知機能の機能の発揮及び発揮度が「前頭葉の三本柱」の機能の中核をなす『注意の分配力の機能』の機能レベルに、直接にリンクして変化するという機能構造、「機能発揮上の二重構造の関係」にあるということを理解しない限り、何時まで経っても、「AD型認知症」の発病及び症状重症化のメカニズムを解明することは出来ないことを問題提起したいのです。その肝心の「前頭葉の三本柱」の機能には、誰の脳にも生来的な性質としての「正常老化の性質」が宿っている、これを言い換えると、『脳の使い方としての「生活習慣」の如何に拘わらず、正常な機能レベルを保ちつつも、加齢と共に、緩やかなカーブを描きながら次第に働き具合が衰えていくという性質が存在している』という、14689例にも及ぶ生きた人間の脳機能データ、私たち二段階方式独自の「脳機能データ」の解析結果から問題提起しておきたいのです。
 
&6 『AD型認知症』の発病及び症状の重症化のメカ
(1)加齢の進行に従い/機能が緩やかに衰えて行くという「前頭葉の三本柱」の機能に生来的に宿る性質、「正常老化の性質」により、正常な機能レベルを保っているとはいいながらも、最盛期の20歳代前半の頃の半分程度にまで「前頭葉の三本柱」の機能が衰えて来ている『60歳を超えた年齢の「高齢者」』(私たちが主張する「発病の第一の要因」)が、「キッカケ」の発生と継続を契機として開始された脳の使い方としての「単調な生活習慣」、自分なりに追求する特定のテーマが無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものが無い単調な生活習慣、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」を日々継続していると(私たちが主張する「発病の第二の要因」)、「前頭葉の三本柱」の機能の核心をなす『注意の分配力の機能』が、「評価の物差し」の機能の発揮及び発揮度を下支え、「実行機能」を行使する為の出番が極端に少ない生活条件下で、廃用性の異常な機能低下を進行させて行くこととなるのです。
(2) その結果、第一の要因と第二の要因とが同時に並存する結果(異なる二つの要因が、同時に並行して存在し、重なり合うことの相剰効果)として、①廃用性の②加速度的で③異常な機能低下を進行させて行くこととなる、その先に「AD型認知症」の発病及び症状の重症化の進行が待っているということなのです(器質的な病変が原因ではなくて、廃用性の機能低下、就中、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により、「前頭葉の三本柱」の機能が衰えて行くことの反射的/連鎖的な効果として、「前頭葉機能」の個別認知機能の機能の発揮度自体が同様に衰えて行くことになる)。
(3)自分が置かれている状況の理解と判断、状況の判断に沿った実行「テーマ」の発想、実行内容の企画と計画、実行の結果のシミュレーションによる修正、実行の程度及び態様の決定、実行の決断と脳の各部に対する実行の指示等の全ての個別認知機能の機能の発揮度が、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という上述のメカの影響を受けることになるのです。その結果が、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクする形での「AD型認知症」の症状(小ボケ/中ボケ/大ボケの三段階に区分される類型的症状=「改訂版30項目問診票」)として発現して来るのです。
(4)ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続されている生活条件の下で、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くことにより、①「前頭葉機能」が異常な機能レベルにまで衰えて来ることにより/「AD型認知症」の症状が発現して来て(「小ボケ」の段階:社会生活面での重大な支障が起きて来る)、且つ「前頭葉機能」が更なる廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて行きつつ/同時に/左脳、右脳及び運動の脳も廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて行くことにより、症状の重症化が進んで行くことになり、②「中ボケ」の段階(家庭生活面でも、重大な支障が起きて来る)を経て、③最後は末期の段階である「大ボケ」の段階(セルフケアの面でも重大な支障が起きて来て、日常生活面で介護が必要となる)に至るのです。
 
(5) 「AD型認知症」の発病及び私たちが回復の可能性の有無及び程度という視点から「三段階に区分」する認知症の症状の重症化は、全てこのメカ(機序)の枠組みの下で、認知症としての症状が発現し、更には、症状が重症化して行くものなのです。
(6)私たちの意識的/目的的な世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしている脳全体の司令塔の役割を担っている脳機能、左脳、右脳及び運動の脳により牽引されている「三頭立ての馬車」の御者の役割を担っている『前頭葉機能』という複合機能体としての脳機能の働き/働き方について、言い換えると、意識的/目的的に何等かの「テーマ」を実行していく上での、置かれている状況の理解と判断、状況の判断に沿ったテーマの発想、テーマの実行内容の企画と計画、計画内容の実行結果についてのシミュレーションによる修正、或いは、計画内容の実行の仕方及びその実行内容の表出である言動や表情や態度の選択、最終的な実行内容の決定と決断及び脳の各部に対する実行の指示について、上述のメカ及び(機序)に起因した、①廃用性の②加速度的で③異常な機能低下が進行して行くことが直接の原因/真の原因で、「AD型認知症」の様々な程度及び態様による症状が発現して来ているのです。
(7)『前頭葉機能』は、左脳、右脳及び運動の脳との情報のやり取りを行うことにより、個別認知機能を発揮させているので、左脳、右脳及び運動の脳の全てが正常な機能レベルに在ろうとも、脳全体の司令塔の役割りを担っていて、私たちの意識的/目的的な世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしている「前頭葉機能」が異常な機能レベルに衰えてきたその時から、私たち二段階方式の区分で言う「軽度認知症(小ボケ)」の段階のアウトプットは、既に異常なものとなっている、言い換えると、認知症の症状、「AD型認知症」としての症状が発現して来ているということなのです。
(8) 発病自体も症状の重症化の進行も、そもそも器質的な病変が原因ではないし、言い換えると、アミロイドβの蓄積が原因ではないし、タウ蛋白の沈着が原因でもないし、アセチルコリンの不足が原因ではないのです。そして、私たち二段階方式が三段階に区分して類型化している「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の各段階の様々な類型的症状の発現の核となっているのは、世界的に権威があるとされている「DSM-Ⅳ」の規定や、我が国では未だに有力な学説として主張されている仮説である「アミロイドβ仮説」(東大、京大及び理化学研究所がその牙城)が、提示/憶測により主張している「記憶の障害」ではなくて(情報を伝達する役割を担っている神経細胞の細胞死が原因となって「記憶障害」に起因した認知症の症状を発現させている訳ではなくて)、「前頭葉」機能を含む脳全体の機能の廃用性の異常な機能障害なのだ(「前頭葉」をその中核として、且つ「前頭葉」を含む脳全体の機能について、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続が原因で、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくことに起因して、認知症の症状が発現してきているのだ)ということを理解していただけたでしょうか。
(9)「AD型認知症」の末期の段階、私たちの区分で言う「重度認知症」(大ボケ)の段階で発現してくる症状である「便で便器の縁を汚しても、後始末が出来ない」とか、「同居している家族の名前も顔も分からない」とか、「風呂に入っても、身体を洗おうとはしない」とか、「昼と夜の区別がつかなくなり、夜中に畑に行くと言い張って騒ぐ」などと言った症状は全て、「記憶の障害」に起因した症状なのではなくて、「前頭葉」機能の機能障害を骨格とした/介した症状、言い換えると、『①前頭葉機能を含む脳全体の機能が、②廃用性の加速度的で異常な機能低下をそこまで進行させてきている、③その直接の結果として発現している症状であり、且つ、④「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状なのです。
 
&7  予防も早期発見による回復も出来ない(誤り)とする現状を放置したままで良いのか
(1)器質的な病変が「AD型認知症」発病の原因であるとの大前提、そして、「記憶障害」の症状が「AD型認知症」の症状の基幹となっているとの前提、この二つの「重大な誤り」に気づかないで居て、更には、その二つの前提に拘泥して、研究や治療薬の開発を行っている限り、「AD型認知症」の本質が、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病」(但し、此処に言う「生活習慣」とは、食生活ではなくて、『脳の使い方としての視点と意味で言う生活習慣』であることに留意する)であるという正解に辿り着くことは、何時まで経っても出来ない相談だということを明確に指摘しておきたいのです。
(2(認知症研究の専門家とか、認知症診断の専門家といいながら、「前頭葉機能」と言う脳機能の欠片さえも備わってはいないマウスを追い掛け回していたり、器質的な病変に起因した「記憶障害」の症状が、「AD型認知症」の基礎をなすとの仮説に拘泥したままで居たり、末期の段階の症状ばかりに目が向いたままで居て、発病自体を予防することが出来ることに気づかないで居て、早期の段階で見つけることにより治すことが出来ることにも気付かないで居て、症状の進行の抑制に効きもしない薬、症状の発現の仕方を亢進/抑制する効能でしかない「対症療法薬」を治療薬と処方し投与していて、日常の生活面、セルフケア面での介護が必要不可欠となる末期の段階にまで症状が進んで行くことが放置されたままで居ることにより、年間で23兆円を超える税金が垂れ流しの状態で放置されたままなのです。
(3)何時になったら、私たちの主張と450を超える市町村で展開してきた住民参加型の「地域予防活動」の実績とその成果とに陽が当たり、陽の目を見て、政治家や官僚や国民全体が、「AD型認知症」の発病自体の『予防』と早期の段階で見つけて治す/症状の進行を遅らせるという「テーマ」に、確信をもって真剣に取り組む日が来ることになるのでしょうか。垂れ流しのままに放置されて、現在すでにその規模が天文学的な金額に膨れ上がっていて、この先さらに増大の一途を辿るものと予測されている上記費用の1%、或いは2%でも使って、住民参加型の「地域予防活動」に人材(専門職としての指導者となるべきは、社会進出が未だ不十分な女性を積極的に活用する)と費用とを投入し、我が国の隅々に至るまで、出来るだけ小さな地域単位で、密に展開しさえすれば、高齢化が急激に進行しつつ疲弊していく一方の地方住民と地方経済は活性化を取り戻し、上述した天文学的な規模に膨れ上がっている費用、税金を驚異的で劇的なスピードと規模とで、大幅に削減することが可能なのです!!
 
        注)本著作物「Hー11」に記載され表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。
 
 
 
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「AD型認知症」は『発病の予防』が出来る認知症の典型(H-10)

2025-06-01 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
  &1「アルツハイマー型認知症」の正体に関する「仮説」
(1)様々な種類が数ある認知症の内の90%以上を占めているのが『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)/(権威が見落としている早期の段階の「小ボケ」及び「中ボケ」並びに、権威が発病の初期症状と誤解している末期段階の「大ボケ」の全てを含む)』なのです。
世界中の権威機関は、『AD型認知症』について殆ど無知な(原因不明で、治らないし、発病の予防が出来ないと主張)上に、極めて重度の『物忘れの症状』の外観と『死後の脳の解剖所見』から、(重度の物忘れが特徴の神経変性疾患)と誤解した「仮説」ばかり提示している有様で/真の正体を解明出来ていないのです
(2) 私たち(KinukoとTadの二人が主宰するエイジングライフ研究所)は、『AD型認知症』は『意識』(「人類最大の難問」とされている)が覚醒した目的的な世界が関わること及び意識のの『前頭葉機能』が『注意の分配力』の機能を核心とする「複合機能体」であることに気付き、『前頭葉機能の機能レベル』を精緻に判定できる独自の「神経心理機能テスト」である『二段階方式』の手技を開発し、精緻で極めて多数の「脳機能データ」を集積/解析し、『452の市町村での実践指導(住民参加型の地域予防活動』の実践を通じて、二段階方式の主張内容が正しいことを実証済みなのです。
(3) 手技を実務化/マニュアル化し、北海道から九州に跨る全国的規模で、有償/有期の使用許諾契約の締結下、発病の予防と早期発見による早期回復の両面で顕著な成果を挙げ、主張内容が正しく、二段階方式の手技の活用が有効で有益であることを疫学的方法により実証したものの、(100%誤りとも気付かれない儘に)アミロイドβ仮説が登場してきて、「世界的に通説」となり、厚労省までアミロイドβ仮説に惑わされ、「川下対策」に過ぎず、実践の効果も殆ど期待できない『介護の予防』措置が制度化され、全国の市町村が川下対策の為の活動に注力していく中で、二段階方式の導入先が漸次消えて行くこととなったのです。
(4)『AD型認知症』の発病及び症状重症化のメカについて、世界中の専門家達(学者、研究者、精神科医)の間では、様々な「仮説」が提示されているだけ(発病/症状の進行を惹き起こす原因と主張している内容メカと発病/症状の進行との間の因果関係の存在を実証出来ていない為に、未だに「仮説」として扱われているもの)。
 
(5)とはいえ、仮説の提示機関に絶大な権威が有り、中でも、世界的に通説の地位にある『アミロイドβ仮説』は、米国のハーバード大学やMITが牽引し、我が国では、東大、京大、理化学研究所(MIT研究室ー利根川進)という権威が絶大な3つの機関が牙城である為、厚労省も学者も精神科医もマスコミも、『アミロイドβ仮説一辺倒』の現況にあるのです。
アミロイドβ仮説を理論的な根拠とし、(ボケても安心な社会作り)を旗印に、最も有効で有益で低コストの川上対策である『発病の予防』を「政府大綱の第一条」で棚上げし、末期医療と末期介護を主題とした川下対策であり、(二段階方式の導入に因る川上対策の発病の予防活動を駆逐した)「介護の予防措置」が市町村の活動として、厚労省の要求(認知症ケアパス作成の手引き)により、全国展開されている成果が、単年度ベースで23兆円もの天文学的な規模での血税の垂れ流しという訳。
(6) 「仮説」とは、アセチルコリン仮説(エーザイが、アリセプトを開発)、アミロイドβ仮説(エーザイが、アデュカヌマブ及びレカネマブを開発)、タウ蛋白仮説という、『前頭葉の機能レベル』に関する科学的で/客観的な『脳機能データ』の集積が全く為されていない単なる憶測の類が、世界中を惑わせて来たのです。
(7) 仮説の内では、アミロイドβ仮説(アミロイドβというタンパク質が脳内で蓄積して「老人斑」なるものが生成され、老人斑が有する毒性が記憶を伝達する役割を担っている神経細胞の大量での細胞死を惹き起こすことにより、「記憶障害」に起因した症状が惹起されることになることが、「AD型認知症」の発病及び症状重症化の原因/メカであると主張する仮説)が、これまでは通説(支持する学者の数が一番多いというだけの意味)の地位を占めてきたのです。
(8)アミロイドβ仮説に立脚して治療薬の開発に挑んだ欧米のいくつもの巨大な製薬会社をはじめとして、我が国でもその分野では著名な製薬会社を含めて、治療薬の開発に挑んだ全ての企業が治療薬の開発に投資した金額は60~70兆円とされるが、その悉くが失敗したが為に、通説としての地位が揺らぎ始めていて、これまでは少数説の地位に甘んじてきていたタウ蛋白仮説が取って代わろうとしている現況に在るのです(エーザイのアデュカヌマブとレカネマブは、「症状の進行を遅らせるとの謳い文句は、真っ赤な大嘘」の意味不明の薬)。
(9) タウ蛋白仮説もアミロイドβ仮説と基本的には同じ考えに基づいていて、近い将来にこの仮説もアミロイドβ仮説と同じ運命を辿ることになる筈なのです。何故なら、タウ蛋白の沈着と「AD型認知症」の発病及び症状の重症化との間には(因果関係が存在していない)からなのです。
(10) 60歳を超える年齢の高齢者で、現在は「第二の人生」を送っている貴方達は(『AD型認知症』は、老年発症が特徴であり、仕事とは無縁の日々を生きる高齢者だけが発病の対象となるのが特徴)、私たち人間だけに特有な脳機能である「前頭葉機能{「前頭前野」の穹窿部に局在する/①「前頭葉の三本柱の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の総称)」/②「評価の物差しの機能(=自我=意識の首座=脳の中のホムンクルス)」及び/③『実行機能(Executive Function)の三者により構成されている複合機能体を言うものとする}により、意識的/目的的な世界で、自由な意思と自由な選択という機能を自在に使える自分に、幸せと楽しさを覚えていることと思うのです【但し、「AD型認知症」を発病している高齢者は、除外】。
(11)世界中の認知症の専門家達(学者、研究者、精神科医)から、発病の原因が不明とされている『AD型認知症』と言うタイプの認知症は、(『前頭葉機能』絡みでの脳機能の使用が思うに任せなくなってくる)ことが、言い換えると、(「意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける/脳全体の司令塔の役割を担っている)『前頭葉機能』が異常なレベルに衰えて来ることが、『AD型認知症』の発病及び症状重症化の核心的な原因要因なのです(その原因を探ることが発病のメカニズムの解明に繋がるのです)。『意識』の世界自体が存在せず、「意識」の要である『前頭葉機能』が備わっておらず、「前頭葉機能」の要である『注意の分配力』の機能が備わっていない/マウスやマーモ・セットが研究対象では、憶測するだけが関の山ということなのです!!
(12)発病/症状の進行を惹き起こす「真犯人(メカ)」は、「器質的な病変」に因る(神経変性疾患)ではなくて、或いは、「記憶の障害(重度の物忘れ)」に起因したものではなくて、『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した/『前頭葉機能』を含む脳全体の機能についての/(廃用性の/加速度的で/異常な/機能低下の進行)に起因したものなのです。
    
&2 『AD型認知症』の段階的な症状とその特徴
(1)認知症の専門家とされる人達(権威機関)は、米国精神医学会が策定した『AD型認知症』の診断基準である「DSM-Ⅳ」の規定(現在は改定版のDSM-Ⅴがあるが、医学会への影響、特に仮説に対する影響力は、今なおDSM-Ⅳ が絶大なのです)が「第一の要件」として確認を要求している「記憶障害」に起因した症状(実は、これこそが重大な誤りであり、諸悪の根源)が、『AD型認知症』の発病/症状の重症化の進行の原因をなしているとの誤った前提に立脚している為、「記憶障害」に起因した症状らしきもの(DSM-Ⅳの第二要件が、失語、失認、失行(紛い)の症状と、誤解により規定している)を外観的に観察し、それを単に『AD型認知症』の症状として、羅列しているだけなのです(更に、言葉の上での区分だけで、「中核症状」と「周辺症状」又は「随伴症状」に二区分するのが通例なのです)。
(2) 私たち二段階方式は、生きた人間の(意識的/目的的な世界)に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉機能』に着目して、その機能レベルを精緻に判定することが出来る神経心理機能テストである「二段階方式」の手技を独自に開発して、『前頭葉機能を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状であり、14689例にも上る、憶測ではなくて実際の症例の解析による「脳機能データ」を集積し、解析して来ている上に、その根拠に基づいて、且つ、考え方及び手技をマニュアル化し、実務化して、北海道から九州に跨る全国的な規模の452に上る市町村(予防活動は、売り上げが必要不可欠の医療機関は対象とはなり得ないので、売り上げが要求されない市町村での展開を対象としたものに於いて、対象を『AD型認知症に特化』した活動、『住民参加型の地域予防活動』として、『AD型認知症』の早期発見と回復並びに発病自体の予防明確な目的として実践し、主張内容が正しいことを疫学的方法により実証済みなのです。
(3)私たち二段階方式が主張し類型化した『AD型認知症』の症状及びその特徴は、三段階に区分されるのです。発病の最初の段階が、私たちの区分で言う「軽度認知症(小ボケ)」の段階であり(自分で決断出来なくて、何かと人を頼ろうとする「指示待ち人」であって、社会生活面での重大な支障が出て来る段階)、次いで、「中等度認知症(中ボケ)」(口先だけが一端で、言い訳ばかりしている「幼稚園児」であって、家庭生活の面でも重大な支障が出て来る段階)があって、最後が末期の段階である「重度認知症(大ボケ)」の段階(日々の生活面で、セルフケアにも重大な支障が出てくる為に、介護の対象)となるのです。『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行のせいで、「注意の分配力」の機能が殆ど機能しない為に、「メタ認知」機能が殆ど働かなくて、『評価の物差し』の機能に因る評価に従い、「実行機能」の行使が殆ど出来なくて、「脳が寝たきり」の状態にあって、食事や入浴、大小便、或いは服を身に着けること等と言った日常生活面での簡単な身の周りの処置であるセルフケアの面にも重大な支障)となるのです。。

(4) 『評価の物差し』(意識の首座=自我)による評価、関心、注意、観方に従い、「注意の分配力」の機能が、前頭葉の個別認知機能群である「実行機能=Executive Function)」を駆使して、状況の分析、理解、洞察、推理、シミュレーション、実行の計画、比較、選択、決定、実行の決断と脳の各部に対する指令などの個別認知機能群を使って『メタ認知』し/メタ認知に僅かに遅れて連動し随伴する『実体験認知』して、所期の目的を実行していく目的的な世界が、『意識が覚醒した目的的な世界』なのであり、その核心の機能であり、それら機能の複合機能体である『前頭葉機能』の働きにより、意識的/目的的に何等かの「テーマ」を実行しようにも、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因り/社会生活の面(小ボケ)、次いで家庭生活面(中ボケ)にも、更には、セルフケアの面(大ボケ)にも、重大な支障が出て来るのです。

(5)「脳のリハビリ」(発病者の脳の機能レベルに見合った生活習慣の改善であり、「評価の物差し」、「注意の分配力」及び「実行機能」の出番が出来るだけ多い「生活習慣」の改善の工夫と継続的な実践による『前頭葉機能が活性化』する生活習慣の継続的な実践)により、正常なレベルに回復させることが可能であるか否か/及びその可能性の程度により私たち二段階方式が三段階に区分しているものであって、「小ボケ」は回復/症状の進行を抑制させることが可能であり、「中ボケ」は症状の進行の抑制が未だ可能であり、「大ボケ」は症状の進行の抑制さえも、最早困難な脳の機能レベルとなるのです(私たち二段階方式の区分には上記深い意味があるのです。権威機関は、意味不明な中核症状と周辺症状とに、抽象的な言葉の上で区分しているだけ)。
(6)『AD型認知症』の症状は、『DSM-Ⅳ』が規定しているような「記憶障害に起因した症状」(根本的に誤った見解)ではなくて、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能についての「廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くことに直接起因した症状なのです。
※檻の中で餌を探して歩きまわるマウス(アミロイドβを注入したアルツハイマー・マウスであっても同じこと)の記憶についてどんなに詳しい研究調査を実施しようとも、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化のメカニズムの解明には何の役にも立たないし、若い人材の無駄遣いに終わるだけ。
(7) 私たち人間の『意識的/目的的』な世界で生じてくる「記憶のメカニズム」自体が、マウスの記憶のメカニズムとは根本的に異なる脳の機構と機能により構築されていることさえも無視した、間違いだらけの主張に過ぎないのです。
 
&3    「 小ボケのチェックリスト」(「軽度認知症」(小ボケ)に特有で、代表的で類型的な症状を8項目列記)
□ 発想が乏しくなって、画一的な行動が目立つようになる;
□ 何事にも億劫で面倒がり、やろうとする意欲が見られない;
□ 一日や一週間の計画が立てられず、何も思いつかない様子;
□ 問いかけに対する反応が遅く、生き生きした笑顔が見られない;
□ 根気が続かず中途半端なことを繰り返し、やりかけが目立つ;
□ 目の光がどんよりとしていて、普段の顔つきが無表情となる;
□ 歩くとき前屈みの姿勢で、小股でトボトボと歩く;
□ 自分に自信がなくなり、何かにつけて人を頼ろうとする;
※「小ボケ」の段階では、意識的/目的的に何らかの「テーマ」を実行する際に、『意欲』が湧いてこない、『注意の集中力』が長続きしない、『注意の分配力』の機能の働き具合が悪いという特徴、赤字表記した『前頭葉の三本柱』の機能の機能障害に起因した症状、即ち(機能発揮上の二重構造及び複合機能体としての)複合機能体としての『前頭葉機能』の廃用性の機能低下を基礎/基盤としたものである機能障害に起因した症状しか確認されないことに、注意して頂きたいのです。
※そもそも、器質的な原因病変が存在していない認知症である『AD型認知症』発病としての/(記憶障害)自体が、「前頭葉機能の機能障害」に起因して発現して来るものなのです(=中ボケの症状の場合も、大ボケの症状の場合も同じこと)。
         
&4 【中ボケのチェックリスト】(「中等度認知症」(中ボケ)に特有で、代表的で類型的な症状を8項目列記)
□ 簡単な計算さえもしなくなり、お札ばかりで買い物をするので、やたらと小銭がたまる
□ 家庭内の簡単な用事程度のこともきちんとできない(部屋や洗濯物の整理、食後の片付け、簡単な庭仕事さえもきちんとできない)
□ 自分が飲む2~3種類の服薬管理ができない
□ 服の着方に無頓着で、重ね着が目立つ(セーターの上からシャツを着る。裏表や前後ろに着る)。
□ 入浴時の温度管理が出来ず、体を洗わないとか石鹸がついたまま
□ 料理の味付けが変になる(塩加減が極端に変になる。塩辛すぎて、周りが食べられないようなものを作り、本人だけが平気で食べる)
□ 行き慣れている所に行くのに、スムーズに行けない(行き先の違う乗り物に乗ったり、行き道を間違えたりする)
□ 季節が分からなくなる(夏にセーターなど、季節違いの服を平気で着る)
※記憶障害が原因ではなくて、『評価の物差し=自我=意識の首座=脳の中のホムンクルス』による評価/注意/関心/観方に従い、『注意の分配力』の機能が、『実行機能』を駆使して行う『個別認知機能の発揮/発揮度に異変が生じて来ていることが、直接の原因/メカで/症状が発現して来ていることに注意して下さい。  
 
&5【大ボケのチェックリスト】(「重度認知症」(大ボケ)に特有で、代表的で類型的な症状を8項目列記)
 □ 着ている服を脱ぎたがらず、便で汚れた下着をそのまま平気で着ている
□ 風呂に入るのを嫌がり、怖がるようになる
□ 服を正しく着られず、ズボンを頭からかぶったり、上着に足を通したりする
□ 家族の名前を間違えたり、子供を配偶者と間違えたりする
□ 自宅に居ても落ちつかず、外に出て行きたがる
□ 大小便を失敗しても、後の処置や始末ができない(大小便で汚れた下着を、押し入れなどに隠すようなこともあります)
□ 今は昼なのか夜なのかがわからなくて、夜中に騒ぐ(夜中に起きてくる、家中の電気をつけて回る、会社に行くとか田んぼに行くとか言い張る)
□ 痛んだものを平気で食べ、食べ物でないものを口にする
 
※一見すると、記憶障害の要因絡みに見える症状の全てが、「脳の働き」という物差しを当てて、『脳の機能面』から精緻に判定すると、『注意の分配力』の機能が殆ど働かなくなっている為に実行機能の行使が殆ど出来ない脳の機能レベルに在ることが、症状が発現してくる真の原因』だと気付く筈なのです。
※ 末期の「大ボケ」の後期の段階(MMSEの得点が一桁)で確認される極めて重度の症状(簡単な挨拶程度の会話もままならない、歯ブラシを片手に茫然自失、ズボンを頭から被る)等の症状を外観から見て、「極めて重度の記憶障害を核心とする神経変性疾患」だと早合点し、誤解に因り憶測したこと自体が、世界中の権威機関の誤りの出発点だったのです。
 
&6AD型認知症』が神経変性疾患で、(「記憶障害」が発病の核心の要因)とする権威の主張は誤り:
(1) 注意して頂きたいのは、小ボケ、中ボケ及び 大ボケの各段階で発現が確認される類型的症状は、『それら症状の全てが、記憶障害に起因したものではない』点です。仮説を提示し/支持する権威機関は、症状の外観的で主観的な観察結果から、「(神経変性疾患)としての記憶障害に起因した症状の発現である』と誤解により想定して、仮説を構築しているのです。
(2)「脳の働き」という物差しを当てて、『前頭葉機能及び注意の分配力の機能のレベルとその働き具合の結果』という視点からの『精緻な脳機能データ』の集積と解析の結果では、真の要因は、『注意の分配力の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行』による『注意の分配力の働きのレベルの直接的な反映』が、(複合機能体であり、意識的な世界/目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担う)『前頭葉機能』の機能レベルの直接的な反映(私たち二段階方式が世界で初めて解明した機能発揮上の二重構造の関係により、「注意の分配力」の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が生じて異常なレベルに機能レベルが衰えて来たことによる「評価の物差し」の機能及び「実行機能」の働き具合への、直接的で構造的な反映の結果)介しての症状の発現/症状の進行の『真犯人』なのだということなのです(廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行の要因が、真犯人なのです!)。
 
 &7 症状の発現及び症状重症化のメカニズムについての正しい理解
-「器質的な病変」が発病の原因ではない
(1)認知症の専門家とされる権威機関(人達)は、『AD型認知症』発病の末期の段階(私たち二段階方式の区分で言う「大ボケ」の段階)の様々な症状、就中、極めて重度の症状外観から観察して並びに末期の段階の症状が発現して何年間も生きた高齢者達の死後の脳の解剖所見に共通して見られる特徴としての「老人斑」(アミロイドβ仮説の根拠)、「神経原線維変化」(タウ蛋白仮説の根拠)、或いは「脳の顕著な萎縮」等の器質的な病変に着目して、発病の原因が「器質的な病変」にあるに違いないと最初から決めつけ、思い込んでいる結果の誤解なのです。
(神経変性疾患と誤解して)、「重度の記憶の障害」を惹起する要因で、そのことが器質的な病変に起因すると決めつけ/想定したものばかり(アミロイドβの蓄積と老人斑、タウ蛋白の沈着と神経原線維変化、脳の顕著な萎縮等)を(各々の仮説を構築する上での「発病の原因」)に組み込みんだ結果、迷路に入り込んでしまっているのです。
(2)「記憶の障害」が発病及び症状進行の「直接的で/真の原因要因ではない」のです。
AD型認知症』の症状が重いものになるにつれて、記憶の障害に起因した症状であるかと誤解しやすいものが増えてくるのは事実なのですが、実は、それらの全ての症状が、記憶の障害に起因したものではないことを知る極めて有効で客観的な方法が存在するのです。
それは、私たちの意識的で目的的な世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしている『前頭葉』機能という複合機能体としての脳機能に着目した判定方法です。
『AD型認知症』と言うタイプの認知症の特徴はというと、脳内に何等の器質的な病変が見当たらないのに、「AD型認知症」の様々な程度及び態様での症状が発現してくることなのです。その原因は、(前頭葉機能⇒左脳⇒右脳⇒運動の脳の厳密な順番での)「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能についての/廃用性加速度的異常な機能低下の進行の要因が、発病及び症状重症化の真犯人なのです。
(3)「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能レベルが正常な状態から始めて、その機能レベルを順次下げていきつつ、同時に「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状を精緻に判定し、鑑別していくことにより、前述した、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の各段階の症状が発現して来ることを客観的な基準とデータに基づいて、観察し、確認することが出来るのです。
但し、その為には、私たちが独自に開発した「二段階方式」の「手技」に代表されるような精緻な「神経心理機能テスト」の活用が不可欠であり(『AD型認知症』と紛らわしい他の種類の認知症との精緻な鑑別が出来並びに、『AD型認知症』と紛らわしい認知症以外の他の病気との精緻な鑑別が出来るのです)、それは、CTやMRIやSPECTやPETをもってしても困難なことなのだということを指摘しておきたいのです(医療機関が、CTやMRIなどの機器を使用して、「前頭葉機能」の機能レベルの精緻な判定に挑戦することなく、単に、海馬の萎縮を確認して、極めて重度の物忘れの症状等から発病と診断するのは、売り上げを稼ぐだけの診断と言うしかないのです)。
(4)意識的な/目的的な世界に於ける「脳全体の司令塔の役割」を担っていて、言い換えると、左脳、右脳及び運動の脳という三頭立ての馬車御者の役割を担っている『複合機能体としての前頭葉機能』が、(注意の分配力の機能、評価の物差し及び実行機能を介して)構築し、統括し、支配し、コントロールしている私たちの意識的/目的的な世界は、極めて複雑で、様々な機能が複雑に絡みつつ統合されていて、且つ重層的な機能構造から成り立っている上に、そこで発現してくる「意識」自体が動態的なものであり(意識」の覚醒の度合い及び内容異なる『複数の意識』の同時存在及び同時並行的処理並びにコントロールが為されるシステム下での、人間だけに特有な世界)、私たちが独自に主張しているような世界、『「意識状態」であって、且つ、そこには「意識の覚醒度」という問題が存在しており』、何等かのテーマを考え実行しようとしている状態下では、「テーマ」を構成する各要素ごとに形成された「意識の覚醒度」が異なる/及び意識の内容自体が異なる「多重で、且つ多層の意識状態=意識の世界」が存在しているので、CTやMRIやSPECTやPETを総動員しようとも、精緻なことは何等の判定も、鑑別も出来ないことを知るべきなのです。
(5)  私たち人間だけに特有な「意識的/目的的な世界」で起きていること:
認知症全体の90%以上(小ボケ、中ボケ及び大ボケの全てを算入した数値)を占めている『AD型認知症』と言うタイプの認知症の特徴はというと、私たちが意識的/目的的に何等かの「テーマ」を実行しようとする際に、(器質的な原因病変が全く確認されない)で居て、(脳の機能面から観た記憶の障害も確認出来ない)のに、(「意欲」の機能が大本であり、意欲の機能が「注意の集中力」の機能の発揮及び発揮度を支配し、下支え、更には、注意の集中力の機能が「注意の分配力」の機能の発揮及び発揮度を支配し、下支える機能構造を基盤とした)、『前頭葉の三本柱』の機能に生じて来る/廃用性の/加速度的で/異常な/機能低下の進行という要因が、『機能発揮上の二重構造』により、評価の物差しの機能及び実行機能の機能レベルに直接反映され、それら機能の『複合機能体』である『前頭葉機能』の機能レベルへの直接的な反映として、自分が置かれている状況の分析と理解と判断、状況判断に沿った「テーマ」の発想、実行内容の企画と計画、実行の結果何が起きてくることになるかの洞察、推理、ケースシミュレーション、シミュレーションに基づく修正と比較による選択、最終的な実行内容の決定、実行の方法、程度及び態様に関わる選択と決定、実行の決断、決断に基づいた脳の各部(左脳、右脳及び運動の脳)に対する実行の指令等の個別認知機能群(個別認知機能の総称が、Executive Function )の発揮に因る『自身の脳内だけでの(メタ認知)及び自身の脳外との(実体験認知)』について、前期諸機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が原因となり、様々な程度/態様での支障が起きて来る病気、それが、『AD型認知症』の症状の発現なのです。
(6)  真の原因は、「評価の物差し」に因る評価/注意/関心/観方に従い、『注意の分配力』の機能が、「実行機能」を駆使して、同時に並行して、(内容及び覚醒度が異なる)「複数の意識」を操り並びに異なる「複数のテーマ」を処理するという機能構造の下での、「注意の分配力」の機能が核心の『前頭葉機能』の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に端を発し、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに及ぶこととなる/廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という要因に起因した認知症なのです(私たち二段階方式が、世界で初めて解明し、452の市町村での『住民参加型の地域予防活動』という実践の成果による疫学的方法により、主張内容が正しいことを実証済み):
私たちが生きた人間の『前頭葉機能』の核心を為す機能であり、私たち人間だけに備わる特有な機能の働き、(内容及び覚醒度が異なる「複数の意識」を、同時に並行して構築し、管理し、コントロールし、並びに内容が異なる「複数のテーマ」を同時に並行して処理する機能、更には、咄嗟の判断と処理にも不可欠の機能である『注意の分配力』の機能)に焦点を定めて、『前頭葉機能』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状を解析して分かったことは、『AD型認知症』の発病及び症状の重症化には「異なる二つの要因」が同時に存在(並存)していることなのです。
その一つが、私たちが発病の「第一の要因/基盤の要因」に掲げる「加齢要因に基づく、正常な機能低下=正常老化の進行」という基盤の要因の存在であり、他の一つが(ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続)に基づく、「廃用性異常な機能低下の進行」という加重の要因の存在であり、『異なるこの二つの要因が、同時に並行して在在し、重なり合うことに因る「相剰効果」』に因り、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能について/廃用性加速度的異常機能低下が進行して行くその先に、『AD型認知症』の発病(前頭葉機能だけが異常な「小ボケ」)及び症状の重症化の進行(「中ボケ」を経由して、末期の段階である「大ボケ」へと進行する)が待っていることが、世界で初めて解明されたのです(By 二段階方式)。  
(7)「加齢」の進行に起因した正常な機能低下の問題(発病の「第一の要因」):
「前頭葉機能」についての廃用性の異常な機能低下の進行に関連して理解することが不可欠となるのが、私たちが14689例にも上る「脳機能データ」の解析を通じて解明した『「前頭葉機能」の個別認知機能の発揮度に関わる機能発揮上の二重構造の問題』というテーマなのです。観察、考察、判断、理解、考慮、企画、計画、洞察、推理、推察、シミュレーション、修正、創意、工夫、構想、構築、比較、検討、評価、反省、抑制、感動、決定、決断等、私たちが大まかに数えただけでも60を超える数の様々な種類の機能が集積していることで知られる「前頭葉機能の個別認知機能群」の発揮は、『評価の物差しの機能』及び『実行機能』並びに『前頭葉の三本柱の機能』に因る協働によって、発揮されるものなのであり、各々の機能を単独に/複数の機能を同時に並行して、機能を発揮する上で、私たちが「前頭葉の三本柱」の機能と呼ぶ「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能により、『評価の物差しの機能』及び『実行機能』についての機能の発揮及び発揮度が、下支えられ及び機能の発揮度が支配されているという機能構造、言い換えると、「機能発揮上の二重構造の関係」にあるということなのです。然も、「前頭葉の三本柱」の機能には、「脳の使い方」としての「生活習慣」の如何に拘わらず、『加齢』の進行と共にその機能が衰えて行くという重要な、且つ、誰の脳にも存在する生来的な性質(「正常老化の性質」と呼称)が内在しているのです。
(8)その機能レベルが衰えて行くカーブに関する私たちの脳機能データによると、20歳代の前半の頃にピークを迎えてからは、正常な機能レベルを保ちつつも加齢とともに直線に近い緩やかなカーブを描きつつ衰えていき、「第二の人生」が始まる60歳過ぎの頃になるとピーク時の半分くらいの機能レベルとなり、それ以降も、100歳代に向かって緩やかに下降していきつつ衰えていくという特徴があるのです。この加齢に起因した老化のカーブを私たちは、「正常老化のカーブ」と呼んでいるのです。「AD型認知症」の発病と症状が重症化する原因は、私たちが規定する発病の「第一の要件」と「第二の要件」とが同時に並行して存在し、重なり合うことにあるのです(注意を要するのは、「第一の要因」と「第二の要因」とのいづれか一方を充足するだけでは、発病することにはならないのです。若者がナイナイ尽くしの単調な生活習慣に陥っているからと言って発病することにはならないし、お年寄りが「前頭葉」が活性化する生き生きとした生活を楽しむ生活習慣を送っている場合には発病することは無い)。
(9)とはいえ、年齢別の発病率(この場合、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の全ての段階のお年寄りを含む総数を基礎としていることに留意する)が、60歳代では12%、70歳代では30%、80歳代では50%、90歳代では75%、加齢の極まりの100歳代では97%という風に、年を取れば取るほど発病の割合が高くなるその第一の要因は、この「第一の要件」に存するものと私たちは考えるのです。
(10) 廃用性の異常な機能低下の進行問題(発病の「第二の要件」)とは:
『AD型認知症』の年齢別の発病率が上述のような高い割合を示すとは言え、年を取ればだれでも「AD型認知症」を発病する訳ではないことも確かなのです。80歳代の50%が発病するとはいえ、残りの50%は発病していないわけなのです。つまりは、「AD型認知症」発病の原因(要因)について、上述した「第一の要因」以外のもう一つ別の要因が存在するということなのです。「加齢」による「前頭葉の三本柱」の機能について、その機能レベルの低下だけであれば、第二の人生が始まったばかりの60歳代という年齢で、「前頭葉機能」が異常なレベルに衰えて来るものではないのですが、『前頭葉機能』の異常な機能低下の進行については、『もう一つ別の要因が存在している』のです。
(11) それを私たちは、「廃用性の異常な機能低下の進行」と呼んで「正常老化の性質」による機能低下とは区別しているのです。正常老化の性質は内因性の遺伝的な要素なのですが、廃用性の異常な機能低下の要因は、外因性の「生活習慣」の要因、具体的には、「仕事とは無縁」の日々となる『第二の人生』を生きる上で展開される『日々の脳の使い方』としての『単調な生活習慣』の要因なのです。
(12) 私たちの意識的/目的的な世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしている「前頭葉」と言う脳機能、脳全体の司令塔の役割を担っていて、左脳、右脳及び運動の脳という「三頭立ての馬車の御者の役割」を担っている『前頭葉機能』と言う脳機能が、追及している自分なりのテーマが無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものが無い単調な生活、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続されていると、出番が極端に少なくなった「前頭葉の三本柱」の機能が廃用性の異常な機能低下を進行させて行くことにより異常なレベルに衰えて来ると言うことなのです。
その結果、「前頭葉の三本柱」の機能が廃用性の異常な機能低下を進行させて行くことにより、機能発揮上の二重構造の関係にある『前頭葉機能』の構成要素機能である「評価の物差しの機能」及び個別認知機能群である「実行機能」自体の機能の発揮及び発揮度が、その機能構造の反射的な効果として、同時進行的に、異常なレベルに機能低下が進行して行くことになるのです。即ち、それら機能の複合機能体である『前頭葉機能』について、「廃用性加速度的異常機能低下が進行して行くことになる」訳なのです。
(13) 発病の原因も症状重症化の原因も不明とされてきている『AD型認知症』と言うタイプの認知症は、私たちが主張する発病の「第一の要因」と「第二の要因」とが同時に並行して存在し、重なり合うこと機能』を含む/脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて行き、機能の衰えが異常なレベルに進行して行く先に、発病及び症状の重症化の進行が待っているのです。
左脳、右脳及び運動の脳の全てが未だ正常な機能レベルに在って、前頭葉の機能だけが異常なレベルに衰えが進行してきたその時から、『AD型認知症』の症状が発現してきて(私たちの区分で言う「小ボケ」の段階:社会生活面で重大な支障が出てくるようになる)、その後は、「前頭葉機能」が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて行きつつ、同時に並行して、左脳、右脳及び運動の脳までもが、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因り、異常な機能レベルに衰えて来るその時から私たちの区分で言う「中ボケ」の段階が始まり(家庭生活面でも、重大な支障が出てくるようになる)、更には、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能が更なる廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて行くことにより、末期の段階であり、私たち「二段階方式」の区分で言う「大ボケ」の段階(食事をしたり、服を着たり脱いだり、風呂に入ったり、大小便をしたり/後始末をしたりなどの、セルフケア面にも、重大な支障が出てきて、日常生活に介護が必要となる)に入っていくことになるのです。
 
 &8   早期診断と「脳のリハビリ」による正常な状態への回復
-サプリメントも薬も効かない世界ー
(1)『「AD型認知症」の本態が、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる『生活習慣病』である(その場合に言う「生活習慣」とは、「脳の使い方」としての生活習慣であり、食生活は無関係)ということは、発病を予防する方法は、複合機能体である『前頭葉機能』の出番が出来るだけ多く/活性化する「生活習慣」を構築し、それを継続して実践する自助努力が、唯一の方法となるのであり、症状の重症化を抑制し/防止し、或いは症状を治すには、「脳のリハビリ」が唯一の方法となるのであって、いかなる種類のサプリメントも薬も何等の効能を発揮することは出来ないのです。 
(2)  医療現場での診断の問題点
医療現場では、アミロイドβ仮説の考えを是認して受け入れていて並びに「DSM-Ⅳ」の第一要件及び第二要件の規定内容を疑うことなく信望しているので、外観的な「記憶障害」に起因しているとの誤解に基づいた症状の判定と失語や失認や失行紛いの症状(脳の後半領域の働き具合を判定する上で有効な「MMSE」を実施すると、30点が満点の得点が一桁にしかならない程に脳の働き具合が衰えてきている人達だけに発現が確認される症状、極めて重度の症状)を確認することにより初めて、「AD型認知症」の発病と診断しているのです。
(3) せっかく見つけても手遅れ、為す術が何も残されていない大ボケの後期」の段階で確認される症状から、発病と診断するものであり(=発病のレッテル貼りをするだけの診断が横行)、それは末期の段階の更に後半になって初めて/発現が確認される極めて重度の症状を基礎とした診断であり、せっかく見つけても何の意味もないのです。その認識さえも無くて、副作用だけあって、治したり、症状の更なる進行を抑制し/又は防止する効能を有しない薬、言い換えると、治療効果は無くて、症状の発現の仕方を昂進させたり、抑制させるだけの「対症療法薬」(興奮型のエーザイのアリセプトが代表=治療薬としての効能は皆無)を何種類か処方しているだけであり、その目的及び意味を疑うのです。
 
 &9    脳の機能構造面から見た「前頭葉を含む脳全体が活性化する」意味
(1) 意識的/目的的な世界と『前頭葉機能の活性化』:
私たち人間の脳が活性化するということは、私たちの意識的/目的的な世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしている複合機能体としての『前頭葉機能が活性化する』ことを意味することになるのです。『前頭葉機能』だけが、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により、異常な機能レベルに至ることに因り、上述した「小ボケ」の症状が発現して来ることになる訳ですから。
(2)「注意の分配力」の機能の重要性に着目した「デュアル・タスク」という言葉を持ち出そうとも、「物忘れの症状」が減ったくらいのことで脳が活性化されたなどと騒ぎ立てているようでは、「前頭葉機能」についての理解が未だ極めて浅いというしかないのです。
 
&10  『AD型認知症』の発病を予防する「生活習慣」とは
(1) 貴方にもできる『AD型認知症』の発病自体の予防
「脳の活性化」とはすなわち、(「意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける/脳全体の司令塔の役割を担っている)「前頭葉機能の活性化」であると言いました。
私の今回のブログを気を入れて読んでこられた方は直ぐに気付かれたことと思うのですけど、「前頭葉機能の活性化」、言い換えると、「前頭葉機能」の個別認知機能を活性化させるには、「機能発揮上の二重構造」の問題が存することを想い出して頂けたのではないでしょうか。そうなのです、「前頭葉機能」の個別認知機能を活性化させるには、「前頭葉の三本柱」の機能を活性化させることが必要不可欠の条件となるのです。実行するに際して「意欲」が湧いてきて、「注意の集中力」が高まってきて、更には、「注意の分配力」の機能がフルに回転して、『評価の物差しの機能』をフル回転させて、『実行機能=Executive Function』を存分に駆使するような「テーマ」を見つけて、生活習慣化して、継続して実践する自助努力が求められるということなのです。
(2)「生活習慣化」するというのは、何年間もの長期に亘って実践することが「前頭葉機能」の潜在的な機能レベルを高め、且つ、そのこと自体が、『AD型認知症』の発病の予防に直結する条件となるからなのです。
このブログ中で何度も指摘してきているように、『AD型認知症』は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』というのが真の正体/本態なのであり、左脳/右脳/及び運動の脳の全てが、未だ正常な機能レベルに在る中で、最も高度な機能である『前頭葉機能』だけが異常な機能レベルに衰えてくることにより、発病する、言い換えると、『前頭葉機能が正常な機能レベルに在る』限り、『AD型認知症を発病することは、絶対に起きては来ない』と言うことなのです(14689例の発病患者の『脳機能データ』が根拠)。
 
 &11 『 前頭葉が活性化』する「生活習慣」の構築と継続的な実践
(1)それでは、「第二の人生」を送っている60歳を超えた年齢の高齢者である貴方にとって(言い換えると発病の「第一の要件」に該当している)、どのような「テーマ」を見つけて実践すれば良いのか。実は、何か特定の/特別の「テーマ」というものはないのです。
(2) 言葉や計算や論理や場合分け等デジタルな情報を専管的に処理する「左脳」が関わる「仕事」とは無縁の「第二の人生」を送っているのが通常のケースなので、仕事以外の「テーマ」、右脳や運動の脳を使う趣味や遊びや人付き合いや運動や地域興し等の「テーマ」の中で、要は、自分なりに興味や関心が持てるものであって、その「テーマ」の実行を企画したり計画したりするだけで、或いは、その「テーマ」を実行する上で自分なりの「目標」の設定が出来て、その「目標」遂行の過程自体が楽しくて及び「目標」達成の結果が、自分なりの喜びや楽しみや、場合によっては「生き甲斐」をもたらしてくれることになるもの、言い換えると、貴方の『前頭葉』を活性化してくれる『脳の使い方としての生活習慣』の構築と継続的な実践の自助努力であれば、何でも良いということなのです。
(3)その条件に合致するものでさえあれば、何か一つのものに集中し、熱中するのも良いし、或いは逆に、アレにもコレにもいろいろなものに手を出すやり方でも良いのです。
世界中の認知症の専門家達から発病の原因が不明であるとされてきている『AD型認知症』というタイプの認知症は、私たちが規定する発病の要件、発病の「第一の要件」(第二の人生を送っている60歳を超える年齢の高齢者であること)と「第二の要件」(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない「単調な生活」、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続されていること)とが同時に充足されることにより、認知症を発病することになるのです。
(4)『AD型認知症』を発病することになるか/ならないか、それは、「第二の要件」に該当するかしないか、言い換えると、「第二の人生」での脳の使い方としての「生活習慣」次第ということなのです。「AD型認知症」と言うタイプの認知症は、「第二の人生」での貴方の日々の「生き方」が問われることになる病気(認知症)なのです。 
   
(エピローグ)
(1) 私のブログは字数が多くて、写真を或る程度は挿入するものの、3万字の枠が殆ど字で埋められてしまいます。テーマと全体の流れとを頭の中で構成しさえすれば、あとはただ打ち出すだけなので、朝飯前の作業で終わるのが通例なのですけど、実は、このところ苦労しているのです。2016年の3月に帯状疱疹を発病して以降、3種類もの様々な病気が一気に噴き出してきて、「一生分」を、その1年間で体験したみたいな状況が続き、殆ど寝ていない(言葉に言い尽くせない程の激痛が続いた為に、昼も夜も何時寝たのか分からない程の状態が続き、何らかの運動で身体を動かすことも、頭を十分使うこともなく、15ヶ月間もの長期に亘って、「前頭葉」の出番が少ない生活を過ごしてしまったのです。
(2)左腕全体が全く動かない程になっていた「帯状疱疹」の後遺症としての極度の筋肉痛が、このところやっと和らいで来て、現在は、就寝中に2~3度痛みで目が醒める程度には良くなってきてはいるのです)せいで、私の「前頭葉」の三本柱の機能が廃用性の機能低下を進行させてしまい、「正常域」に在るレベルでの機能レベルを保っているとは言うものの、潜在的な機能レベルが大きく落ち込んでしまっているからなのです。「意欲」も、「注意の集中力」も、更には、肝心の「注意の分配力」の機能も衰えてしまってきているのです。そのせいで、僅か 3万字程度のブログを書くというのに、かつてとは異なり、頭の中での構成がままならないのです。全体を構成するには、メタ認知機能の発揮により、テーマの発想、構成の順序及び内容の洞察、推理、シミュレーションが不可欠であり、書き出す為の事前のシミュレーションをするのに必要な「注意の分配力」の機能が思うようには働いてくれないのです。こんなことは、発病前には体験しなかったのです。
(3)「注意の分配力」と言う脳機能の重要性を我が身の実体験により、改めて思い知らされているのです。「前頭葉の三本柱」の機能、その中でも最も高度な機能であり、正常老化の性質に起因した場合であれ/廃用性に起因した場合であれ最も早くに衰えていく機能である「注意の分配力」の機能を、出来るだけ早期に回復させる為には、何等かの「テーマ」に熱中して打ち込むのが一番効果的なことは分かっているのですけど、そうした「テーマ」を今の私の「前頭葉機能」は、思いつかないのです。活動的なKinukoからは、何かにつけて、「小ボケ」呼ばわりされているというのに。    
(4) その上、夏の始まりを告げる梅雨の季節は、私にとっては一番苦手な時期なのです。家の外に出かけて行って、何等かの「テーマ」に挑戦しようにも、雨がしとしと降っていたのでは、格好の「テーマ」自体を探すのに一苦労するからです。昨日も今日も雨の天気。激しくは無いけど、しとしと雨が降っているのです。何をしようかと思案に暮れていた時、ハタと思いついたのです。『そうだ!富戸のJ-GARDENへ行って、ご夫妻との会話を楽しんだり、雨に濡れた風情の庭の景色や雰囲気や音楽等を楽しみながら、「意欲」が湧いて来たところで、今日のブログを書けば良いんだ!』。
(5)  露天風呂の脇の石造りの螺旋階段を登って行くと屋上はテントを張って、キャンプが出来るような仕様になっています。その屋上からは、伊豆大島が東南方向の間近にあって、更には、北側方向にはダイヤモンドヘッド紛いの尾根が眺められ、目線が尾根伝いに追って行くと、水平線に落ちて、その南方向の延長線は大島につながっているという訳なのです。 その水平線のほぼ真ん中の辺り、晴れた日には房総半島を望むことが出来るというパノラマティックな仕掛けになってもいるのです。 右脳の働きが突出しているご主人は、一枚の図面さえ引くことなく、この異空間を構成する様々な建物や塔やモニュメントを造り上げてきたのです。右脳が未発達で、何かにつけて、左脳に頼るしかないTadには、憧れの気持ちも交じってとても眩しい存在なのです。上の庭の南側にあるのがこれまたご主人手作りの温室なのです。今は、薄いピンク色の花が真っ盛りのブーゲンビリアの巨木と黄色をした色のアラマンダの花が甘い香りを振りまきながら咲き誇っています。その部屋の中に”緩いくの字”に曲がった木製の手造りのテーブルがあって、差込口が設置されているので、そこに小型のパソコンを持ち込んで、このブログを書いているところという訳なのです。  
 
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「脳の働きと言う物差し」で観る/「AD型認知症」の正体(H-09)

2025-06-01 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
 
   
  
 
 
米国のハーバード大やMITが牽引し、我が国では、東大/京大/理研(MIT研=利根川進)が盲従し、牙城を形成している{(アミロイドβ仮説)は、「AD型認知症)を重度の物忘れが特徴の神経変性疾患だと誤解していて、アミロイドβを注入したマウス(アルツハイマー・マウスと呼称)を使って、記憶障害の症状の有無及び程度を観察し、憶測がベースの、出鱈目な主張内容}を、世の中に拡散しているのです。
私たち「二段階方式」は、{「AD型認知症」と「意識」との関わりに着目して、「意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける/脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉機能』に的を定めて、複合機能体である『前頭葉機能{①「前頭葉の三本柱の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の総称)」/②「評価の物差しの機能(=自我=意識の首座=脳の中のホムンクルス)」/及び『実行機能(Executive Function)」の三者により構成されている複合機能体を言うものとする}の機能レベル精緻に評価し、判定出来る「二段階方式」と呼称する神経心理機能テストを独自に開発し、『前頭葉機能』の機能レベル及び『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに/厳密にリンクした、三段階に区分される「類型的症状」を、『改訂版30項目問診票(発現して来る順番に、軽い症状から重い症状へと/各段階毎に/(各10項目ずつ)を例示列挙した/類型的な症状の記述は、世界で初めての快挙)」として指標化し、実務化して来ているのです。他方で、世界中の権威機関はと言うと、『(AD型認知症』の症状として、単に、「中核症状」と「周辺症状」とに、「抽象的な言葉だけにより二区分するだけ」のレベルなのです。
更に、私たち「二段階方式」は、北海道から九州に跨る全国的規模、452の先駆的な市町村との(有償で有期の「使用許諾契約」の締結の下で、対象を「AD型認知症}に特化した活動であり、早期発見と早期治療による症状の回復並びに発病自体の予防を明確な目的とした『住民参加型の地域予防活動』の実践展開の指導に因る、顕著な成果に因り、主張内容が正しいことを、疫学的な方法に因り、実証済みなのです。
 
然も、『厚生省の時代』には、『尾嵜課長から、「二段階方式」の活用による『住民参加型の地域予防活動」の全国展開を要請されたのです(『国として出来ることは、何でもする』との言葉迄頂いたのです)が、当時、KinukoとTadが未だとても若くて、自身のライフスタイルから、全国展開をお断りした経緯があるのです。全国展開ではなくて、先駆的な市町村を対象として、緩やかに拡大して行く考えで、それでも、452の市町村を数えるまでには活動して来ていたのです。その中で、平成の大合併やら、厚生省が組織改正した『厚労省が、川上対策である発病の予防よりも、川下対策である末期医療と末期介護に注力』して行く中で、権威が極めて高い「アミロイドβ仮説」の登場に因り、私たちの活動は、縮小傾向が顕著となり、最後は、『厚労省が、「アミロイドβ仮説」を理論的な根拠とした川下対策である「ボケ手も安心な社会づくり」の政策を制度化し、発病の末期の段階で起きて来る「介護」対象者を出来るだけ減少させることを狙いとしての「介護の予防措置」事業を、市町村で展開したことで、予防事業は、我が国から消えて行ったのです。
 
※『住民参加型の地域予防活動』と地域内組織及びボランティアの積極的な活用の下で、市町村の保健師さんが、活動を一元的に、実施管理したのです:
注1) 左端の図(①/正常老化のカーブ)/「加齢」の進行に因り、正常な機能レベルを保ちつつ、緩やかに/「前頭葉機能の低下が進行して行く性質(私たち「二段階方式」が、世界で初めて解明)。
注2)    二番目の図(②/「二段階方式」の手技に因り、「前頭葉機能」並びに左脳及び右脳機能レベルを精緻に判定した、長野県内の或る村での「高齢者」の全数調査結果データ。
注3) 三番目の図(③/14,689人の「高齢者」の「前頭葉機能」並びに左脳及び右脳の機能レベルを精緻に判定した「脳機能データ」(世界に誇れる/異次元のレベルの内容)。
注4) 米国精神医学会が策定した「AD型認知症の診断基準」である『DSM-Ⅳ』の規定内容並びに、「AD型認知症」の発病原因に関して/世界的に通説の地位に在る『アミロイドβ仮説』は、科学的で/客観的な根拠データが無く、権威を傘に着ただけの/憶測がベースの『誤りダラケで、出鱈目な内容』であるのに対して、私たち「二段階方式」の主張内容は、論文を何処にも提出していない為に無名なのですが、常に/必ず、『主張内容についての/実践による実証並びに因果関係の存在の確認と実証』を主眼としていて、関係する「脳機能データ」の品質と量とが、世界的にも、異次元のレベルのものばかりなのです。
 
 ①  ⇒②  =③    
  =  ⇔ ⇔  
 
  ⇒ (小ボケ)⇒(中ボケ) ⇒(大ボケ)     
 
 
&1 「二段階方式」が世界に誇るレベルの(14689例)の発病患者(小ボケ/中ボケ/大ボケの全ての段階の発病者を対象)の『精緻な脳機能データ』の集積と解析
 
1.廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』が本態(真の犯人)である『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)については、発病者である場合には、『前頭葉機能を含む/脳全体の機能について、脳の機能が衰えて行く/厳密な順番が存在する』のが特徴なのです(世界初の提示データ)
 
(1)  様々な種類が数ある認知症の内の90%以上を占めていながら、『AD型認知症』については、世界中の研究者や医師達が殆ど無知であり、提示する内容が出鱈目なのです!!
第二の人生」を生きる「高齢者だけが、発病の対象となる「老年発症」を特徴としていて、早期発見(小ボケと中ボケまでの早期の段階で発病を見つける)及び早期治療(「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能が活性化する『生活習慣』への改善と継続的な実践の自助努力を要とした『脳のリハビリ』の実践)により、症状の回復治すこと)及び/又は症状の進行の抑制が可能である上に、「意識が覚醒した目的的な世界での脳全体の司令塔の役割り」を担っている要の機能である『前頭葉機能が活性化する生活習慣(脳の使い方としての意味で言う生活習慣であり、食生活や糖尿病の発病とは無関係であることに留意する)』への改善と継続的な実践の自助努力によって、『発病自体の予防も可能なのが、『AD型認知症』の特徴なのです。
 
様々な種類が数ある認知症の内で、『AD型認知症は、発病自体の予防が出来る認知症の典型』でもあるのです(アミロイドβ仮説やらタウ蛋白仮説やらアセチルコリン仮説等の「器質的な原因病変」が存在するとの前提で構想されただけの仮説、根拠データも無い、権威だけを傘に着た出鱈目な主張が世界中を誤らせているのです。誤っている代表例が、我が国の厚労省が、(一般会計と特別会計の合計総額の規模で、23兆円もの血税を垂れ流しながら推進する「ボケても安心な社会作り」と呼称されている世紀の愚策(川下対策)の制度化なのです!!)。
 
※1生まれつき特定の遺伝子「現在は、4つの遺伝子が特定されている」に、異常が確認される人達だけを対象として発病し、働き盛りの30~50歳代の若年で発病する(若年発症)が特徴の「アルツハイマー病」とは、全く異なる性質ものなので注意して下さい。
※2 我が国では、『AD型認知症』(認知症全体の90%以上を占める) と「アルツハイマー病」(認知症全体の1%程度)とをまとめて、アルツハイマー病と【混同に因り】呼称する専門家(紛いの人達)が、極めて多いのですが、彼らは『AD型認知症』に無知な人達なのです。
 
(2) 世界中で、私たち二段階方式だけが、『AD型認知症』の発病原因、症状の重症化の進行のメカニズムと機序を解明し、主張内容が正しいことを疫学的方法により実証して来ているのです(北海道から九州に跨る全国的規模、452の市町村での、「住民参加型の地域予防活動」の実践展開の指導の顕著な成果により、疫学的な方法を活用して実証済みなのです)。
私たち二段階方式だけが、『脳のリハビリ(複合機能体としての「前頭葉機能が活性化する生活習慣」への改善と継続的な実践)』の実施に因る回復及び症状の進行の抑制の可能性の有無及び程度により三段階に区分する「段階的で/類型的な症状(改訂版30項目問診票)」、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクしている症状の三段階区分に因る類型化を行い、回復及び/又は症状の進行を抑制する為の「脳のリハビリ」の実践方法、発病自体を予防する為の『複合機能体としての前頭葉機能が活性化する生活習慣』の構築と改善及び継続的な実践の自助努力について、考え方を確立し、手技を確立し、マニュアル化により手技を定性化/定型化/客観化して、実務化しているのです。
※1 私たち二段階方式は、「二段階方式」と呼称する独自の手技を確立して、実務化し、マニュアル化していて、『アミロイドβ仮説』の考えに立脚した「介護の予防措置」が厚労省の通達で全国展開される以前の時期、北海道から九州に跨る全国的規模452の先駆的な市町村の活動であり、有償/有期の『使用許諾契約』を締結し、市町村での(保健師さんが活動を牽引する主体となる住民参加型の地域予防活動)の実践展開の顕著な成果により、主張内容が正しいことを、疫学的方法により、実証して来ているのです(何処にも、論文を提出していないので、無名なだけ)。
※2 私たち「二段階方式」の手技は、マニュアル化されていて、『「個別事例判定マニュアル」のA/B/Cが、A4判で総ページ数590ページ及び『個別事例判定マニュアル使用の手引き」が、A4判で100ページ並びに、脳機能データを処理できるソフト「エイジング」も実務化済み』と言う、『客観性の担保を徹底していて』、主観と憶測がベースの権威機関とは/異次元なのを誇るのです。
(3) 私たち二段階方式は、「意識的(目的的)」な世界である『意識が覚醒した状態』下での、「脳全体の司令塔の役割」を担っている複合機能体としての『前頭葉機能』、就中、「前頭葉の三本柱」の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能を総称して、二段階方式が命名)の核心をなす機能であり、(内容及び覚醒度が異なる)複数の意識」の構築と管理を同時に並行して行う為に不可欠の機能であり、(異なる複数のテーマ」)を同時に並行して処理する為に不可欠の機能であり、(咄嗟の判断と処理)に不可欠の機能である『注意の分配力』の機能の働きと働き方に着目して、二段階方式独自の手技の活用による『前頭葉を含む脳全体の機能レベル』に、厳密にリンクした「三段階に区分する類型的症状」(小ボケ、中ボケ、大ボケの各10項目づつの改訂版30項目問診票)を客観的に、且つ、精緻に評価し、確認し、実務化しているのが特徴なのです。
集積した14689例にも及ぶ発病患者の『精緻な脳機能データ』を解析し、実務化し、マニュアル化し、Gooブログ上でも無料で公開して来てもいるのです。
 
※1『AD型認知症』の発病患者だけに特徴的に確認される、様々な脳機能データを集積し、解析して来ているのです(神経変性疾患誤解していて、極めて重度の物忘れの症状の発現が特徴的と誤解し、言葉の遊びに過ぎない/中核症状と周辺症状の区分で満足している権威機関とは、主張内容のレベルが異次元なのです)。
 
※2 世界的な影響力を今日もなお保持し続けている米国精神医学会が策定した『DSM-Ⅳ』の規定内容(「記憶障害」の確認を要求している第一要件も、失語、失認、失行(紛い)の症状の確認を要求している第二要件も、共に重大な誤解と誤りによる規定内容なのです。
 
※3『 DSM- Ⅳ』の規定内容が正しいことを大前提とした上で、極めて重度の記憶障害に起因した症状らしき様相を呈する失語、失認、失行(紛い)の症状の外観的で主観的な観察結果により、憶測し、構想しただけの仮説、アミロイドβ仮説の主張内容は、単なる憶測の類であり、出鱈目で、100%誤りなのです(「ブログH-05」中で、誤りである根拠について、詳しく説明してあります)。
※4 本来の失語、失認、失行の症状は、(器質的な病変)の存在が原因で発現してくる症状なのであり、『AD型認知症』の症状は、単なる(廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が原因で発現してくるものに過ぎない)のであり、正しくは、失語、失認、失行(紛い)の症状と規定すべき症状を、短絡的な観察に因る誤解に因り誤って、(失語、失認、失行)と規定しているのです。
※5 ついでのことに言うと、『DSM-Ⅳ』の第二要件が、(失語、失認、失行、又は実行機能の障害)の確認を要求していることについても、(規定の仕方自体が誤り)なのです。
何故なら、(失語、失認、失行紛いの症状)自体が、『実行機能の機能障害に起因して発現して来る症状であるからなのです。権威機関の主張内容(規定内容)が誤りだらけである上に、アミロイドβ仮説を筆頭とする「3つの仮説」の全てが、その誤りに気付かないで、そのまま踏襲しているのです{「AD型認知症」は、人類最大の難問とされている「意識」が関わる認知症なのです。{DSM-Ⅳ」の規定も、「アミロイドβ仮説」も、両者ともに、意識的に避けているのか/無知なのかの、いづれかなのです。
 
※6 序でのことに概説しておくと、『「意識」が覚醒した/目的的な世界は、『評価の物差しの機能』に因る評価/注意/関心/観方に従い、『注意の分配力の機能』が、『実行機能』を駆使して、{自分が置かれている状況の分析/理解/判断、状況判断に沿った実行「テーマ」の発想、実行内容の計画、実行結果についてのケース・シミュレーション、シミュレーション結果の比較と選択、実行の決断などについての/自己の脳内での/自己による様々な条件設定の下での/様々な認知機能の発揮が、『メタ認知機能の発揮なのでありメタ認知に/僅かに遅れて/連動し、随伴する『実体験認知』に因り、所期の目的を実行し、所定の目標を達成して行く世界なのです(=Tadの「思考実験」による/世界初の成果)。
※7{なお、『リベットの実験』の解釈で、実際にボタンを意識的に押す動作に、僅かに先行して、『無意識』が働いているとの解釈は、極めて重大な誤解であり、無意識が働いているのではなくて、正しくは、意識的な認知機能の発揮であり、(長針が、正に、3時の真上に来る一瞬前の段階で/起きて来るメタ認知機能の発揮(「注意の分配力」の機能が維持して来た/「長針が、3時の真上に着た瞬間にボタンを押すという命題」を、ボタンを実際に押すべき/その一瞬前に/強くメタ認知することに対して、機器が反応したのを、『無意識と誤解釈しているだけ』なのです!!
 
(4)私たち二段階方式は、(前頭葉機能)を含む/脳全体の機能レベル厳密にリンクした/段階的で類型的な症状であり、複合機能体である「前頭葉が活性化」する『生活習慣』への改善と継続的な実践の自助努力を内容とする「脳のリハビリ」に因る回復及び/又は症状の進行の抑制可能性の有無及び程度により三段階に区分(小ボケ、中ボケ、大ボケの三段階に区分し、各段階ごとに10項目ずつの類型的症状を指標化し、実務化/「改訂版30項目問診票」)するのが、特徴なのです。
 
※1 世界中の専門の研究機関は、極めて重度の物忘れの症状の確認と失語、失認、失行(紛い=本当の意味での失語、失認、失行は、発病を惹き起こす原因が、「DSM-Ⅳ」が観ている症状とは全くの別物なのです!!)の症状を確認して初めて、『AD型認知症』の発病だと誤解しているのです(米国精神医学会が策定した「DSM-Ⅳ」の第一要件及び第二要件の規定内容、更には、世界的に通説とされているアミロイドβ仮説等、極めて重度の症状、私たち二段階方式の区分で言う大ボケの後期で初めて発現して来る症状しか知らないので、小ボケ、中ボケ及び大ボケの前期の症状を見落としているのです)。
 
※2  大ボケの段階(期と期に区分)にまで症状の重症化が進行してきてしまうと(廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因って、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能がそこまで衰えてきてしまう為に、症状の更なる進行の抑制さえも、最早困難となってしまのです。身体が保つ限り、(大ボケの範囲内で)更なる重症化が進行して行くだけなのです(「介護」する側の世話の負担を軽減する為の目的となるものであり、症状の発現の仕方昂進させ、或いは、抑制するだけの効能でしかない対症療法薬(興奮型のアリセプトが代表)」を処方して対応するしか、道が残されていないのです(4種類の対症療法薬は、症状の進行を遅らせる意味で言う治療薬の効能は有していないことに注意して下さい)。
 
※3 本当の意味での早期の段階であり、私たち「二段階方式」の区分で言う「軽度認知症(小ボケ)」及び「中等度認知症(中ボケ)」の段階が見落とされていて末期の段階である「重度認知症(大ボケ)」の段階で、初めて{AD型認知症」の発病と診断している結果として、「AD型認知症」が/認知症全体に占める割合も70%等と、いい加減な数値の公表が常態化されているのです。
 
(5) 我が国では、厚労省が予測する『AD型認知症』の発病者数は、600~700万人とされているのですが、権威機関が予測しただけの数値である、その数値は、大ボケの後期(MMSEの得点が一桁となる極めて重度の発病者)の数だけという「重大な誤りを犯している」(小ボケ、中ボケ、大ボケの前期の発病者数が含まれていない=見落としている)のです。
 
(6) 神経変性疾患とは無関係の病気であり、 廃用症候群に属する老化・廃用型生活習慣病(但し、「脳の使い方」としての生活習慣を言い、食生活は無関係であることに留意する)であるに過ぎない『AD型認知症』の発病者は、必ず、『前頭葉⇒左脳⇒右脳⇒運動の脳』の厳密な順番に、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していくのが特徴なのです{この「脳機能データ」が意味するところは、『「前頭葉機能」が正常な機能レベルに保たれている限りは、「AD型認知症の発病は、絶対に起きて来ない」こと』を意味している、極めて重要な、「脳機能データ」}なのです。
※上記(6)の特徴(事象の事実データ)について、アミロイドβ仮説では、合理的な説明が不可能なのです(即ち、アミロイドβ仮説の主張内容は、重大な誤りとなるのです)。
 
2.早期の段階では、「標準的な滞留期間」が存在する:
(1) 『AD型認知症』の発病者の場合には、日々に展開され、継続されるナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続という要因が、「前頭葉機能」を含む/脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に直接的に影響することとなり、徐々に、段階的に、症状の重症化が進行して行くのです。
 
(2) 本当の意味での早期の段階である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階については、『標準的な滞留期間(「小ボケ」は3年間で、「中ボケ」は2~3年間)の存在が、確認出来るのです。
※1 日々繰り広げられる『具体的な生活習慣』の要因が、症状の回復/進行の抑制/更なる進行に、直接的に影響することが確認出来るのです(『脳のリハビリ』の実践の効果が、未だ期待できる小ボケ」及び「中ボケ」の段階では、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣が単に継続されているケースでは、標準的な滞留期間に合致していることが/必ず確認されるのです。
※2 他方で、回復/症状の進行の抑制/進行に影響が出る程の何等かの他の具体的な質と量での(脳の使い方としての)生活習慣変化入り込んできた場合には、(プラス要因とマイナス要因の影響により)、「標準的な滞留期間」の期間の長さが前後にずれる(プラス要因の場合は、滞留期間が長くなり、マイナス要因の場合は滞留期間がまじかくなる)ことが確認出来る(「脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣要因」を済み)ことに注意が不可欠となるのです(=二段階方式の手技では、脳の使い方としての「生活歴=ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続」の聞き取りを必須事項として『手順化」しているのです)。
 
(3) 「小ボケ」には3年間の、「中ボケ」には、2~3年間の『標準的な滞留期間』が確認されるのが、『AD型認知症』の特徴なのです。
猶、「大ボケ」の段階になると、前期でさえも、『脳のリハビリ』の効果は、期待出来なくなってしまうのです。
※上記(2)及び(3)に記述する特徴(「事象の事実」データ)について、アミロイドβ仮説では、合理的な説明が不可能なのです(即ち、論理的な帰結として、アミロイドβ仮説は誤りとなるのです)。
 
3.『MMSE下位項目の項目困難度』の指標が存在する:
(1) 左脳と右脳の機能レベルを判定出来る手技である 『MMSE』のテスト結果について、極めて厳密な項目の低下順(『前頭葉機能』含む/脳全体の機能レベルの面から、項目が出来なくなっていく厳密な順番)が存在しているのです。
 
(2)  30点が満点で11の下位項目から構成されている『MMSEの下位項目』について、早い方から順番に、必ず、以下の低下順(各項目の機能が、衰えていく順番)が存在しているのです。
想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、図形の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名
 
(3) 『AD型認知症』の発病者は、且つ、その場合に限り必ずこの低下順の通りに、機能が衰えて行くことになるのです(この順番でないときは、「AD型認知症」の発病ではないこととなる、極めて重要な指標なのです)。
 
 
&2 アミロイドβ仮説は、100%誤り/出鱈目:
(1) 『AD型認知症』の発病患者14689人の『脳機能データ」であり、私たち二段階方式が例示する上記「三種類の脳機能データ」は、その精緻な質と量とにより、「事象の事実を示す客観的な脳機能データ』であると言えるものなのです。
 
(2) 上記三種類の『事象の事実』を示す各脳機能データの存在については、(『アミロイドβ仮説』の主張内容が正しいものと仮定)すると、合理的な説明が不可能となるのであり、(アミロイドβ仮説の主張内容は、事象の事実に合致していないこととなる)、即ち、(『アミロイドβ仮説』の主張内容が、100%誤りである)ことの『実証データ』となるのです(論理的な帰結)。
 
(3) 従って、「CDRの転用という重大な欠陥」がある『評価数値27%』の問題は脇に置いといても、(エーザイのレカネマブは、「AD型認知症」の治療、症状の進行を抑制する効能がある薬ではない)こと、無関係の薬となるのであり、厚労省は、当該薬の使用申請を棄却すべきものなのです(アミロイドβの蓄積を除去できる効能を有するとしても、『AD型認知症』の症状の進行を抑制する効能は有していないこととなるのです)。
 
 
&3 『AD型認知症』について権威が語る内容は誤りダラケ:
(1) 私たち二段階方式は、極く早期の段階に注目し、『注意の分配力』の機能の働きと働き方の特性に気付いて、前頭葉機能及び注意の分配力の機能を精緻に判定出来る独自の手技、二段階方式の手技を開発したのです。
 
(2)  14689例に上る『AD型認知症』の発病者の、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに/厳密にリンクした/類型的な症状に関わる/脳機能データを集積し、解析した結果、本態が(廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病に過ぎない)ことを、世界で初めて解明したのです。
 
(3) 『AD型認知症』の正体が、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』であることを解明した後に、二段階方式の手技を実務化し、マニュアル化して、有償/有期の使用許諾契約を締結した上で、『AD型認知症』の発病自体の予防に特化した活動、北海道から九州に跨る全国的規模、452の市町村での『住民参加型の地域予防活動』の実践展開を指導し、顕著な成果を挙げて、主張内容が正しいことを、疫学的方法により実証して来たのです。
 
(4)  2006年に『アミロイドβ仮説』が登場して来て、更には、世界的な通説となる中で、我が国は、発病の予防という最も有益で効果的で安価な「川上対策」である『「AD型認知症」の発病の予防』の国策化による全国展開の政策を政府大綱の第一条の規定で棚上げし真逆の政策である「ボケても安心な社会作り」という「川下対策」を優先して国策化し、末期段階での発病の診断(発病のレッテル貼りをするだけの診断及びエーザイの興奮型のアリセプトに代表される治療の効能がない、効きもしない「対症療法薬」の処方を含む)並びに本当の意味での早期の段階である(小ボケと中ボケが見落とされた儘で)、症状の進行が放置された結果としての、発病の末期の段階である「大ボケ」の後期にまで症状の重症化が進んでしまった結果としての『介護』とに投入される「血税の総額が23兆円越え(一般会計と特別会計の合計総額)』となり、この先も更に増大していくとの予測の中で、『介護保険制度が、財政面から破綻の危機的状況にある』という状況にあるのです。
 
(5) 『AD型認知症』は、人類最大の難問とされる『意識』が関わる認知症なのです。
※『意識』の世界が存在せず、『前頭葉機能』も/『注意の分配力』の機能も備わっていないマウス(やら、マーモセット)が研究対象であり、権威だけは絶大ながら実力は皆無の東大/京大/理化学研究所(MIT研究室=利根川進)が、わが国での『アミロイドβ仮説の牙城を形成』していて、『脳の機能面から見た根拠データ』の集積さえも無く、『100%誤りの内容のアミロイドβ仮説が、世の中を惑わせている』、不条理な状況が是認された儘なのです。
 
 
  
 
 
          本著作物「H-09」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

 
     左は、”ブーゲンビリア” 
 
※KinukoとTadの活動の拠点となっているエイジングライフ研究所の本館(バラの咲く時期には、周りから、 ”薔薇の館”と呼ばれるのです)。
 
 
      
 
 
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DSM-Ⅳの基準、アミロイドβ仮説、MCI 及びCDRの基準は、全て出鱈目(H-08)

2025-05-31 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
※「HGVC」経営のハワイ島のヒルトン・リゾートのワイコロア・ビレッジにて:
 
 
(プロローグ)
(1) 私たち『二段階方式』という呼称は、Kinuko とTadの二人が主宰する(エイジングライフ研究所)が、『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)』に特化した研究と実践活動を基礎とした「主張内容」、「根拠データ」及び「各種様式」の開示と二段階方式の「手技」を実務化、マニュアル化して有償/有期の『使用許諾契約』の締結下で、高齢化が進み、『AD型認知症』の発病高齢者の川下対策に過ぎない『介護の予防/介護』対策に苦しむ中での、『川上対策』としての『発病の予防』というテーマに対する先駆的な活動への問題意識を強く抱く市町村に対する、『住民参加型の地域予防活動』の実践指導を目的として活動して来た『諸活動、主張内容及び手技並びに顕著な成果』を象徴するトレード・マークなのです。
※1「二段階方式」の手技は、『AD型認知症』の発病者であるか/否か並びに発病者である場合は、回復/症状の進行の抑制の可能性の有無及び程度がどの程度であるかを精緻なレベルで客観的に評価/判定し、その精緻な判定結果を本人及び/又は家族に対して告知することを目的として、現在も猶人類最大の難問とされている『意識』が覚醒した目的的な世界に於ける「脳全体の司令塔」の役割り(左脳、右脳及び運動の脳という「3頭建ての馬車」を運行する御者の役割り)を担っている『前頭葉機能』の機能レベルを/「改訂版かなひろいテスト」により、「左脳と右脳」の機能レベルを「MMSE」により/各々個別に判定し及びその上で両者を総合して/全体としての機能レベルを精緻に/客観的に判定できる手技であること(最高次機能と高次機能を、2つの段階に区分して/個別に、且つ、両者を総合して/客観的に判定出来る/極めて高度で精緻な手技であること)を表明し、表記し、明記したものなのです。
※2 『意識』が覚醒した目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っていて、私たち人間だけに特有な脳機能(複合機能体であることに注意)『前頭葉機能の機能レベルを/精緻に/客観的に判定出来る手技は、世界中の専門機関を見渡してみても、現在でも猶、私たち二段階方式が世界に誇る「改訂版かなひろいテストしか存在していない/実用化されていないのです。
※3 世界中の権威ある機関と雖も、精緻で客観的な内容の手技を持たない為に、『前頭葉機能』の機能レベルは判定の対象外にされてい、「左脳と右脳」の機能レベルを「MMSE」で判定するだけで、お茶を濁しているのです。
※4 エーザイは、レカネマブの製造及び販売を厚労省に申請した根拠データの中でさえも、レカネマブの服用の効能を判定するに際し、『前頭葉機能』の機能レベルの客観的な判定データ提出出来ていないのです(「主観的な基準」に基づく/「主観的な評価」結果を、単に数値化するだけの手技に過ぎない『CDR=Clinical Dementia Rating(言葉の上での表記は、臨床的認知症評価尺度=客観的な手技を一切使用せず、全てが臨床での主観的な評価でしかない手技)』では、『前頭葉機能の機能レベル』の客観的で/精緻な判定は、出来ない/不可能なのです)。
(2) 様々な種類が数ある認知症の内の殆ど全て、90%以上の割合を占めている『AD型認知症』の発病と症状が進行するメカニズム、段階的な症状の類型、治療(症状の回復/進行の抑制)及び発病自体の予防の方法について、Gooブログ上に無料で公開中です2012年3月に投稿を開始して、今日現在までに本Gooブログ上に投稿し公開して来た「累積での総字数」は、優に600万字を超える(全ゆる疑問に回答できるレベルの品質と量と根拠データの開示を誇るもの)。
※1 世界中の専門機関(専門家)は、客観的な根拠データが無く、憶測や推測がベースでの主張内容であり、『AD型認知症』については、殆ど無知なのです。
※2 世界中の権威とされる機関の全てが、「末期の段階」、私たち「二段階方式」の区分で言う「重度認知症(大ボケ)」の後期(30点が満点であるMMSEの得点が一桁の段階)で初めて発現して来る/『極めて重度の症状』についての/外観からの早合点に因る誤解に因り、「極めて重度の物忘れの症状」を伴う/「神経変性疾患」だと誤解して来たのです。
※3 その結果、私たち「二段階方式」が提示する「本当の意味での早期の段階」、『脳のリハビリ』の実践に因り症状の回復/進行の抑制可能である『軽度認知症(小ボケ)』及び『中等度認知症(中ボケ)』の段階を見落としているのです(その結果、厚労省が発表している「権威の主張を基礎」とした、発病者の総数は、末期段階だけの人数であり、早期の段階の発病者である小ボケと中ボケの人数が含まれていない、見落とされているという、極めて重大な欠陥があるのです)。
 
(3) 更に、2023年の1月からは、ツイート(@tadnotwit30)でも、日々情報を発信して、(100%誤りの内容の主張でありながら、米国ハーバード大学/マサチュウセッツ工科大学(MIT)が牽引し、我が国では、東大/京大/理化学研究所(MIT研=利根川進)が追随し/牙城を形成して、それら機関の我が国における権威の高さ故に、社会に害悪を及ぼし続けてきている仮説である「アミロイドβ仮説」について、厚労省や認知症の診断が専門の精神科医までもが惑わされている)現在の状況に対し、警鐘を鳴らし続けて来ているのです。
(4)哀しいというか、恐ろしいことに、我が国は、アミロイドβ仮説一辺倒なのです。東大/京大/理研(MIT 研究室=利根川進)が、アミロイドβ仮説の我が国での牙城であること及びアミロイドβ仮説が、現在のところ世界的にも通説の地位に在る(支持する学者の数が一番多いというだけの意味)ことなどから、厚労省までが対策を誤り/公明党の要求もあって、(川上対策)の『発病自体の予防』を政府大綱の第一条の規定で棚上げして、川下対策(介護の予防とボケても安心な社会作り)の制度化による政策の推進に邁進していて、意味不明末期段階での発病の診断(末期段階の大ボケの後期で発病を見つける「発病のレッテル貼り」の意味でしかない診断)と(治療の効能は皆無)で、(症状の発現の仕方)を昂進させ、又は抑制するだけの効能でしかない対象療法薬(興奮型の薬である、エーザイのアリセプトが代表)を処方して、売り上げを荒稼ぎするだけの不条理な診断が横行しているのです。
 
(5) 売り上げ規模が大きくて、(治療薬ではなくて、単なる「対症療薬」でしかない)エーザイの「アリセプト」は、当該特許が有効であった時期には、多い年度には、3000億円を超える売上高を誇ってきたのです。そもそもは、『治療薬』(『AD型認知症』の症状の進行を或る程度遅らせる効能を有する治療薬)の謳い文句で申請して、厚労省の使用許可を得ておきながら、実態は、治療の効能は無くて単なる『対症療法薬』でしかなかったのです(柳の下の一匹目のドジョウをエーザイは得た)。故意ならば詐欺、過失なら重大な社会的責任が問われるべきものなのに、マスコミも取り上げようとはしないのです。
※ちなみに、フランス政府は、長期期間に渡る効能の有無の追跡結果により、治療の効能が認められないとして、健康保険の適用を除外する措置をとっているのです(我が国では、『AD型認知症』の診断が専門の精神科医までもが、『治療薬ではなくて、単なる対症療法薬でしかないエーザイのアリセプト』を治療薬として処方して、荒稼ぎする診断が横行して来たのです)。
 
(6) 世界的には、米国のハーバード大学/MITが牽引し、東大/京大/理研(MIT研究室=利根川進)が我が国での牙城である「アミロイドβ仮説」が通説(賛同者数が最も多いというだけの意味)ではあるのですが、老化・廃用型の『生活習慣病』が本態であるに過ぎない『AD型認知症』については、世界中の権威機関が、殆ど無知であり、科学的で客観的な根拠(裏付けとなる根拠データ)も提示できない儘に、更には、自説が主張する原因内容(要因)と『AD型認知症』の発病/症状の進行との間の因果関係を実証できない儘での憶測だらけで/間違いだらけの「3つの仮説」が横行している状況(アミロイドβ仮説、タウ蛋白仮説、アセチルコリン仮説等)なのです。⇒『アミロイドβ仮説の主張内容が、100%誤りであること』について、本稿で、関連する脳機能データを提示し、説明していきます。
猶、(特定の『遺伝子の異常』が生来的に存する人だけを対象に発病するのが特徴である「アルツハイマー病」とは、全く異なる性質のものであるので注意して下さい。我が国では、無知により、専門家でさえも両者を混同している人たちが極めて多いのです)。
(7)『AD型認知症』については、ハーバード大学/MITを筆頭に,世界中の権威ある機関でさえも未だに無知なのです(権威だけを傘に着た、憶測だらけ。提示内容が誤りだらけの仮説を展開し続けているのです)。研究対象をマウス(齧歯類)から、マーモ・セット(哺乳類)に代えたところで、何も変わっては来ないのです。
何故なら、マーモ・セットにも、肝心要の要因である『注意の分配力』の機能(ひいては、複合機能体である「前頭葉機能」)が備わっていないし、そもそも『意識』の世界が存在していないから(『AD型認知症』は、世界中の専門家達の間でさえ未だに『人類最大の難問』とされている『意識』が関わる認知症なのです)なのです(マウスやマーモセットを研究対象にすること自体が、的違いなのです!)。
 
(8) 『AD型認知症』については、認知症研究の専門機関(専門家、精神科医)までもが、神経変性疾患だと本質を誤解していて、「記憶障害起因して発病」するとの憶測(これこそが、重大な早合点による、「誤解」なのです!)による想定と構想に基づいたもので、科学的で客観的な根拠データも無い代物の仮説がアミロイドβ仮説(エーザイのアデュカヌマブ、レカネマブの開発根拠)であり、タウ蛋白仮説であり、アセチルコリン仮説(エーザイのアリセプトの開発根拠)なのです(マウスやマーモセット記憶行動並びに末期の発病患者の死後の脳の解剖所見から推測し、憶測しただけの「仮説」であり、権威だけを傘に着た、根本的に誤りの主張内容なのです)。
 
&1ㇾカネマブの効能の有無
(1) (世界的に通説とされる)アミロイドβ仮説は、『AD型認知症』の本質を器質的な病変の存在に因る、極めて重度の物忘れを特徴とする記憶障害を発病の原因要因と想定した神経変性疾患と早合点に因り誤解していて、提示内容は100%誤りなのです。
※私たち二段階方式は、(アミロイドβ仮説の主張内容が、100%誤りだと実証出来ている)脳機能データ、『客観的で精緻な脳機能データ3種類』を提示出来るのです(『AD型認知症』の発病患者14689人に実施した『二段階方式』のテスト結果データ(『前頭葉』機能を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした「三段階に区分される類型的症状」を基礎とした、発病者の症状の段階の判定を含む)が根拠なのです。
 
(2) 『アミロイドβ仮説』を開発の前提理論とするエーザイの『レカネマブ』は、「アミロイドβの蓄積」を阻害/除去出来ても、『AD型認知症』の症状の進行を抑制出来る効能は無い代物、(廃用型の生活習慣病が本態であるアルツハイマー型認知症の発病/症状が進行するメカニズムに照らして)、症状の進行を抑制できる効能は、100%無い(1%も有り得ない)のです!
(3) そもそも、アミロイドβの蓄積老人斑)と『AD型認知症』の発病/症状の進行との間には因果関係自体が存在していないのです(アミロイドβ仮説の牙城の、ハーバード大学も、東大も、京大も、理化学研究所も、更にはエーザイも、因果関係(原因と結果の関係)が存在することの実証が、未だに出来ていないのです)。
加えて、私たち二段階方式は、『アミロイドβ仮説が100%誤りだと実証出来ている、3種類の「精緻な脳機能データ」を提示出来ている』のです。
(4) 更なる問題点として、CDRの転用数値である『27%』という数値自体にも、以下に詳説するように、『重大で致命的な欠陥』が存在しているのです。
 
&2 ㇾカネマブの評価方法の致命的な欠陥
(1) 我が国の製薬会社であるエーザイが『AD型認知症』の症状の進行を抑制する効能を有する(早期段階/私たち「二段階方式」の区分で言う「中等度認知症(中ボケ)」の段階であれば、症状の進行を2~3年程度遅らせる効能を有する)と強弁している『レカネマブ』の効能の評価方法には、重大で致命的な欠陥が種々存在しているのです。
(2) エーザイが提示するレカネマブの「効能の評価数値27%」には、評価に活用(悪意による転用か?)した『CDR』自体に、客観性が皆無なのです。
エーザイがレカネマブの評価に転用した『CDR』(Clinical Dementia Rating)という基準は、基準の名称、或いは、使用され、記述された言葉とは裏腹に、実際の機能基準の判定については、無価値主観的に過ぎるものなのです。
認知症の診断基準にも使用され得ない極めて主観的な記述が特徴なのです。
主観的記述に因る、②主観的基準に基づいて、③主観的観察結果を、④単に数値化するのが特徴なだけのものであり、主観が主体で、客観性に欠ける為に、本来は、『ケアプラン作成用』のものを転用した、極めて粗雑な効能の評価であり、レカネマブが症状の進行を抑制する効能を有するのか/どの程度の効能があるのかを、客観的で精緻に判定する為には不可欠の要因である『前頭葉機能』の機能レベルの変化及び進行の抑制効果についての/客観的な評価に基づく/客観的な判定結果データが必要不可欠であるにも拘わらず、{CDR」と言う主観的な基準に基づく/主観的な判定を基礎として/単に数値化するだけと言う基準}であり、客観的な評価とは無縁のものなのです!!即ち、主観的な基準に基づく、主観的な観察結果を、単に数値化したところで、『客観性は生まれてこない』ものなのです(無から有は、生じないのです!!!)。
 
(3) 更には、服用対象者を選別する『MCI』(軽度認知障害)の基準自体が、本人が申告する「物忘れの症状」と家族が申告する本人の「物忘れの症状」と判定者が観察する「物忘れの症状」が、主観的な観察を基礎とした判定であり、AD型認知症の「発病者ではない」が(医師は大ボケで初めて発病と診断するので、大ボケより物忘れの症状が軽いはず)、「正常者でもない 」、発病の前駆的段階と定義するその定義自体が意味不明のもの。加えて、「軽度の段階の発病者」の判定基準が極めて不明瞭なのです。
(4) 「認知機能障害」の有無及び程度が要のテーマとなるべき『AD型認知症の』の症状の進行を抑制する効能を有する薬であると強弁していながら、肝心要の『前頭葉』機能の機能レベルについての(客観的な判定)が全く為されていない上に、何等の言及さえもなされていない無知と言うか、出鱈目な判定/評価が、臆面も無く、評価データとして提示されているのです(意識が覚醒した世界に於ける『脳全体の司令塔の役割』を担っている『前頭葉』の機能に関わる、就中、「注意の分配力」の機能の働きに関わる『治療薬』の効能の評価には、絶対に許されてはならない、出鱈目なデータなのです!)。
(5) 最も重大で致命的な欠陥は、小ボケ及び中ボケまでの本当の意味での早期の段階では、本人の日々の『脳の使い方としての生活習慣要因自体が、症状の回復/進行の抑制/進行に直接的な影響があるので(エーザイは、このことにさえも無知)、当該生活習慣要因が『排除されないで評価した結果』については、『レカネマブの服用による効能との因果関係が実証できないという重大で致命的な欠陥があることになる』のです。
※そもそも、『Aという原因が存在していない場合には、Bという結果は生じてこない』ことが実証される場合に限り、『Aという原因とBという結果との間に因果関係が存在していることになる』ものなのです。
(6) エーザイのレカネマブの効能の有無の評価については、服用者の日々の脳の使い方としての「生活習慣要因による影響が排除されていない」結果、「服用と効能」(症状の進行の抑制効果)との間の『因果関係を実証できていない、極めて重大で致命的な欠陥が存在している』ことになる訳なのです。
(7) 上記中(4)の欠陥及び(本来的な使途としてケアプラン作成用でしかない)「CDR;軽度認知障害」という、名前ばかりで、実際は極めて主観的な評価方法をレカネマブの効能の評価に転用(悪用)した極めて『重大な過失』が存在するのです(万一にも、無知からくる過失ではなくて、「故意」により転用したのであれば、詐欺的な行為であり、社会的責任が生ずることにもなる)。
 
(8) 『記憶障害』という要因が『AD型認知症』の発病及び症状が進行する核心的で要の要因であるとの『極めて重大な誤解をしている』ことへの問題を指摘しておきたいのです。
 
※1 世界中の権威機関からは、原因不明で治らない(発病の予防が出来ない)タイプの認知症であると誤解された儘である『AD型認知症』の発病患者の症状の重症化が進行して行き、末期の段階である「大ボケ」の後期(MMSEの得点が、10点を切ってくる、一桁の得点となる段階)で発現が確認される症状である、(簡単な挨拶程度の会話もままならない=失語紛い/絡みの症状だと誤解されている)、(歯ブラシを握ったまま、茫然自失=失認紛い/絡みの症状だと誤解されている)及び(ズボンを頭から被る=失行紛い/絡みの症状だと誤解されている)について、米国精神医学会が策定した診断規定であり、未だに世界的に専門機関に対して影響力を維持している診断規定の『DSM-Ⅳ』の第一要件の規定内容(記憶障害の要因の存在の確認を要求)及び第二要件の規定内容(失語、失認、失行は、器質的な原因で発症してくるものであるのに、廃用症候群であるにすぎないAD型認知症の症状として、失語、失認、失行と規定している重大な誤り並びに失語、失認、失行{紛い}の症状は、極めて重度の段階で発現してくる症状であり、それらを初期症状と規定する重大な誤りの内容)をその儘踏襲しているのが、「アミロイドβ仮説」なのであり、(主張内容が、100%誤りの仮説である)「アミロイドβ仮説」を根拠にして開発されたエーザイの『レカネマブ』の効能の有無の評価の考え方(特に、エーザイが評価方法に転用している「CDR」の評価手法と考え方の基礎)に、以下に提示する極めて重大で、『致命的な欠陥が存在している』ことを指摘し、問題提起したいのです。
1つは、【『CDR』という基準が、主観的な観察基準に過ぎないものであり、(AD型認知症の治療薬の効能の有無の評価には不適の)、主観的な評価の結果を、単に数値化するのが特徴であるにすぎないこと】。
もう1つは、『DSM - Ⅳ】の第一要件が確認を要求している【記憶障害】という要因自体が、『AD型認知症』の発病を惹き起こす/症状の進行を惹き起こす真の要因ではなくて、真の要の要因は、『第二の人生を生きる高齢者の日々の脳の使い方としての単調な生活習慣』、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続起因した、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因る「前頭葉の三本柱」の機能の核心機能である『注意の分配力』の機能が異常なレベルにまで機能低下が進行してくることを介して(機能発揮上の二重構造の存在)の、複合機能体としての『前頭葉機能』だけが、異常なレベルに衰えが進行して、『前頭葉機能の機能障害に起因して発病する認知症なのです(発病の最初の段階である「軽度認知症(小ボケ)」は、三頭立ての馬車を牽引する三頭の馬、左脳、右脳及び運動の脳の全てが未だ正常な機能レベルに在って御者である前頭葉機能だけが、異常なレベルに在る(廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してきた結果!)ことが確認されるのです。
また『前頭葉機能』が正常なレベルに保たれている限りは、『AD型認知症』の発病は、起きてこないことが、確認されてもいるのです=14689例に上る『AD型認知症』の発病患者の『脳機能データ』が根拠)。
 
※2 CDR(Clinical  Dementia  Rating)の略で、1982年に登場した認知機能評価スケールに、極めて重大な欠陥、致命的な欠陥が存在していることの指摘と問題提起なのです。医師(医療従事者)が、発病患者及び家族に対して『問診』(口頭でのやり取り)を行い、6項目(① 記憶、② 時と所の見当識、③ 判断と問題解決能力、④ 地域社会活動、⑤ 家庭生活及び趣味・関心、⑥ 介護状況)について、健康(CDR0点)、認知症の疑い(CDR0.5点)、軽度認知症(CDR1.0点)、中等度認知症(CDR2点)、重度認知症(CDR3点)の区分での「5段階評価」を行うもの。
※3 注意すべきは、項目の数と評価の段階は多いものの、判定基準項目の記述が極めて曖昧で大雑把な言葉の表現による主観的な記述内容であり、更には、意識的に/目的的に生活していく場面で最も肝心な脳機能である『前頭葉』の機能及び機能レベル並びに意識を操り、様々な場面で物事を処理する要の機能である『注意の分配力』の機能についての評価も、言及も全く為されていないものであり、「意識」の機能構造にも、意識が覚醒した/目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」機能及び前頭葉機能の核心機能である「注意の分配力」の機能の役割及び働き方にも、無知な、権威だけを傘に着た人達が策定した、『無用の長物』としか言いようがない代物なのです。
※4 こんな主観的に過ぎ、出鱈目な基準に基づいて、評価者の主観的な観察と評価だけに基づいて、結果を単に数値化したところで、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルについての、客観的な評価は不可能なのであり、効能の客観的な評価とは無縁、無関係の結果が(効能の評価数値としてエーザイが強弁している27%という①主観的な基準に基づく、②主観的な観察結果を、③単に数値化しただけのものに過ぎない数値)なのです。
※5 『CDR』という基準が、「主観的な言葉の羅列に過ぎなくて、客観性が皆無で、肝心の「AD型認知症」についても無知」な人達が、思いついた、いい加減で出鱈目な基準であり、『ケアプラン作成』程度の活用であるならまだしも、『前頭葉機能』の機能レベルの低下の進行の抑制にも拘わる、『AD型認知症』の『治療薬』として効能の有無の評価に転用など、絶対にあってはならないことなのです。
※6 次章の&3で提示するテーマ、(MMSE下位項目の項目困難度)の指標は、AD型認知症の発病者であれば(且つ、その場合に限りMMSEの11の下位項目について、『項目が出来なくなっていく極めて厳密な順番が存在している』ことを示しているものであり、基礎データの質と量とから、『事象の事実』としてのデータの価値が、注目されることになる筈のものなのです。このデータの存在は、(アミロイドβ仮説の主張内容が100%誤りであることを実証しているものであり、11の下位項目間には、困難度の差異が歴然と存在していて、『CD』Rのような、「記憶障害」の項目を核心の基準要因とした換算方法、評価結果は、極めて杜撰で、出鱈目な数値であることを実証するデータとなるのです)。
 
&3  14689例に上る発病患者の「脳機能データ」の意味 
(1) 私たち二段階方式は、『意識的な世界』(目的的な世界)に於ける脳全体の「司令塔」の役割りを担っている『前頭葉機能』の機能レベルを、極めて精緻に判定できる独自の手技を開発し、極めて多数のデータを集積し、解析結果を「二段階方式」の手技として実務化し、マニュアル化し、北海道から九州に跨る全国的規模、452の導入先市町村での先駆的な予防活動としての「住民参加型の地域予防活動」の実践展開指導で活用して来た実績が有ります(二段階方式の主張内容が正しいこと及び極めて有効で有益であることについて、疫学的な方法により実証済み)。
 
(2) アミロイドβ仮説を先頭にして、世界中の権威機関から「神経変性疾患」だと誤解されている『AD型認知症』の本態(正体)はというと、『廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病』(但し、食生活や糖尿病の発病とは無関係であり、仕事とは無縁の日々を生きる「第二の人生」を送る高齢者の日々の「脳の使い方」としての意味で言う『単調な生活習慣』の継続起因した病気であることに留意する)にすぎない認知症(病気)なのです。
 
(3)『脳のリハビリ』(脳の機能レベルに見合った「テーマ」の追求と目標の設定の日々の実践によって、『前頭葉機能が活性化』する生活習慣への改善と継続的な実践)により、症状の回復(小ボケ)/進行の抑制(中ボケ)が可能並びに『自分なりのテーマの追求と目標の設定による、『前頭葉機能が活性化する生活習慣』の構築と継続的な実践により『前頭葉機能を/正常なレベルに保つこと』により、『発病自体を予防』(発病時期の先送り=身体が保つ限り、脳も保たせる)することが出来るのです(「自助努力」が、必要不可欠となります)。
 
(4) アミロイドβ仮説を提示/支持する世界中の権威機関が、マウスやマーモ・セットを対象としての研究結果から、客観的な根拠となる「脳機能データ」の集積さえも無しに憶測ばかりしているのに対して、私たち二段階方式は、生きた人間の「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能レベルの/客観的で精緻な/判定並びに実務化した二段階方式の手技を活用した活動、市町村との有償/有期の使用許諾契約の締結下での「住民参加型の地域予防活動」の実践の成果により、主張内容が正しいことを、疫学的方法により実証済みでもあるのです。
 
(5) 『AD型認知症』の発病患者14689人の「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした『類型的な症状』を三段階に区分し、指標化している(改訂版30項目問診票)のが特徴です。
前頭葉機能』が活性化する生活習慣への改善である『脳のリハビリ』の継続的な実践により症状の回復/進行の抑制の可能性の有無及び程度により、軽い方から順に「小ボケ」(症状の回復及び/又は症状の進行の抑制が可能;社会生活の面に重大な支障)、「中ボケ」(症状の進行の抑制が未だ可能;家庭生活の面にも重大な支障)、「大ボケ」(症状の進行の抑制さえも、最早困難;セルフケアの面にも重大な支障)に区分した『脳機能データ』を保有していて、当該脳機能データ並びにその解析結果は、世界に誇れるレベルのものであり、並ぶものがない品質と量とを誇るのです。
※1世界的に通説の地位を維持してきていて、我が国では、東大、京大、理研(MIT研=利根川進)が牙城を形成している「アミロイドβ仮説」は、『注意の分配力の機能も、前頭葉の機能も備わらないし、意識の世界も存在していないマウス(アミロイドβを注入したアルツハイマー・マウスとて同じこと)』を研究材料にしていて、『誤った的を/誤った方法で、射かけ続けていて』、憶測ばかりした内容を、権威を傘に着て提示しているだけなのです。
※2 「アミロイドβ仮説」は、世界的に通説の地位に在るとは言え、『アミロイドβの蓄積〈老人斑〉と「AD型認知症」の発病/症状の進行との間の「因果関係の存在を未だに実証できていない」と言う重大な欠陥がある仮説なのです。
※3 私たち二段階方式は、『アミロイドβの蓄積と「AD型認知症」の発病/症状の進行との間には、因果関係が存在していないことを実証できている『3種類の精緻で多数の脳機能データ』を何時でも提示できるのです。
 
 
         本著作物「H-08」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。
 
 
  
 
  ※「HGVC」経営のオアフ島のヒルトン・リゾートのハワイアン・ビレッジにて:
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「意識」が覚醒した/目的的な世界が関わる「AD型認知症」の発病(H--07)

2025-05-31 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
&1学説の現状
(1)私たち「二段階方式」(kinukoとTadの二人が主宰する小さな研究所であるエイジングライフ研究所)の主張は、『人間だけに特有な意識的/目的的な世界』を対象とし、生きた人間の「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能レベルの精緻な判定及びその機能レベルの直接のアウト・プットとしての「段階的で類型的な症状(改訂版30項目問診票)」の発現の確認並びに発病及び症状の重症化の進行をもたらした加重要因の背景としての「生活歴」、就中、『脳の使い方』としての「生活習慣」であるナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続の確認に基づく、且つ、「二段階方式」の手技を活用して集積した14689例もの膨大な数の『AD型認知症』発病患者の『脳機能データ』の解析を基礎としているのです。
(2)世界中の認知症研究の専門家達から『発病の原因が不明』とされ、「器質的な原因病変に基づく/重度の物忘れが特徴の神経変性疾患」だと誤解されている『AD型認知症』について、私たち二段階方式独自の見解である『本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病である』との主張並びに基礎となる脳の機能面から見た『AD型認知症』の発病原因、症状の重症化が進行するメカ(機序)、症状を三段階に区分する基準とその内容、「脳の使い方としての生活習慣」の改善である「脳のリハビリ」により症状を治す方法、症状の進行の抑制に因る介護の予防、更には、『発病自体を予防』する方法に関する主張内容については、関わる内容についての『著作権が自動的に成立している』のであり、当該著作権が及ぶ内容と範囲を再度明確にしておく意図なのです。
(3)私たち二段階方式が、世界で初めて解明した『評価の物差しの機能及び実行機能機能発揮上の二重構造』の存在及び『意識的/目的的な世界における注意の分配力の機能』の働き方並びに『ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣/自分なりに追求する特定のテーマがなく、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものが無い/単調な日々の暮らし方』の継続という「脳の使い方としての視点と意味で言う/ナイナイ尽くしの単調な生活習慣」の継続に起因した『①廃用性の②加速度的で③異常な機能低下の進行』の問題及び「AD型認知症」の発病患者だけに特有な性質として確認される『MMSE下位項目の項目困難度』(下位項目に出来なくなっていく厳密な順番が存在すること)並びに『標準的な滞留期間の存在(「小ボケ」は3年間、中ボケは2~3年間)』を示す「脳機能データ」について、それ等が私たち二段階方式独自の主張内容であり、『著作権』が成立している内容であることを注記しておくもの。
 
&2 意識的/目的的な世界の構築/管理と「注意の分配力」の機能の役割り
(1)私Tadは今、ダイニングで、遅い朝食をいただいているところ。目の前は、一枚板の大きなガラスのWindow。その窓越しに、外の景色を眺めているというのが、今の私の状況という訳。
(2)ところで、「注意の分配力」の機能の働きは、『内容及び覚醒の度合いが異なる複数の意識」を同時に並行して、構築し、管理し、統合し、分離し及びコントロール』する為に並びに『(3つ以上の)異なった複数のテーマ」を同時に並行して処理する』為に、必要不可欠の機能なのであり、加えて、咄嗟の判断及び処理の為に、不可欠の機能(「あの人は頭の回転がとても速い」などと称されるあの働き)なのであり、「前頭葉の三本柱の機能」(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能のことを総称)の中でも最も高度な機能であり、「加齢」に起因した脳機能の正常な老化に因り潜在的な能力としての機能レベルが低下していく際も(私たち人間の誰にでも生来的に内在する性質であり、私たちは「正常老化の性質」と名付けている)、或いは、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」の継続に起因した「廃用性」の加速度的で異常な機能低下の進行に因り潜在的な能力としての機能レベルが低下していく際も、最も早い段階からその機能が衰えていく性質を有するものなのです。
(3) 『(3つ以上の)異なった複数の「テーマ」を同時に並行して処理する』とはどのようなことを言うのか/目前の具体的な情景を利用し、皆さんの脳にも体験してもらい乍ら、分かり易く説明していこうと考えるのです。
※「注意の分配力」の機能は、私たち人間だけに特有な機能であり、マウスやマーモセットは勿論のこと、DNAの98~99%が人間と同じとされる「チンパンジー」にさえも備わっていなくて、内容及び覚醒度が異なる複数の「意識」 を同時に並行して構築し、統合し、管理し、統括し、コントロールする上で、更には、(3つ以上の) 異なる複数の「テーマ」を同時に並行して処理し、或いは、『メタ認知』に因り、自分が置かれている状況を分析/理解/判断して、状況判断に基づく実行テーマを発想し、実行内容を計画し、実行結果をケース・シミュレーションし、最終的な実行内容を選択し、決定して、「メタ認知」に僅かに遅れて連動し随伴する『実体験認知』により、所期の目的を実行し、所定の目標を達成して行く上で、必要不可欠の機能なのです。
(4)猶、個別の『意識』は、「評価の物差しの機能(=自我=意識の首座=脳の中のホムンクルス)」による評価/注意/関心/観方に従い、『注意の分配力』の機能が、「実行機能(Executive Function)」を駆使して行う、個別認知機能の発揮に因り、選択的に分配される対象となる事象やテーマ毎に同時に複数(多数)存在していて、「前頭葉の三本柱」の機能、就中、「注意の分配力の機能の発揮度」が高くなるほど、『個別の各意識』の覚醒の度合い及び質感の度合い(意識のqualia:クオリア)が増していき、注意の分配力の機能の発揮度が低くなるにつれて、個別の各意識の区分が薄れて行く特徴を有するものなのです。
(5) 「注意の分配力」が特定の対象に向けられたままであっても、「評価の物差し」の機能による、事象に対する評価や関心や興味の変化、又は、別の動機の発生による注意の対象の変化等により、『前頭葉の三本柱』の機能の発揮度が変化すると、当該対象から感得されていた質感自体が変化するのです。或る特定の事象に的を絞って、注意の分配力の分配対象が絞られている場合でも、何等かの契機により「前頭葉の三本柱」の機能の発揮度自体が変化することに因り、其れまで感得されていた質感が変化することになるのです。
(6)『AD型認知症』の発病及び症状の重症化が進行するか/否かを左右している真の要因(正体)が、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した『前頭葉の三本柱』の機能に生じてくる廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という要因なのです(『評価の物差し』による評価/注意/関心に従い、「注意の分配力」の機能が「実行機能」を駆使して、『メタ認知』し、僅かに遅れて連動し随伴する『実体験認知』により、所期の目的を実行し、所定の目標を達成して行く/脳の機能構造が存在しているのです ❕ )。
『AD型認知症』の発病を予防する方法は、「意識的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割」を担っている『前頭葉機能』が活性化する生活習慣、『評価の物差しの機能』による評価、関心、選択、観方に従い、『注意の分配力』の機能が、『実行機能』を駆使して、様々な認知機能を行使する為の出番が出来るだけ多い『生活習慣』の構築及びその継続的な実践が、『唯一のもの』となるのです。
(7)花瓶の花の部分に『注意の分配力』の分配量を集中すると(注意の分配量を増加させる)、花が生けられた花瓶を一体のものとして認知しつつも、花瓶の部分に対する注意の分配量が少なくなる為に、花瓶の部分の質感がそれだけ薄れるのです。
両者に対する質感の差異を含みつつも、花の部分に対する意識と花瓶の部分に対する意識という『質感が異なる複数の個別の意識』が生じ、存在しているのです。一定レベル以上の「注意の分配力」の機能が発揮され、分配されている対症毎に、内容及び覚醒度が異なる「意識」が構築され、同時に平行して管理され、コントロールされているのです。
(8)今私Tadは、テーブルの椅子に深く腰を落として掛け、窓の方を向いて座り、窓越しに庭の景色を楽しんでいる状態、且つ①遅い朝食を摂っている最中だと言いました。②花水木の木の下で餌をついばんでいる四十雀の親子連れの愛くるしい姿と動き、澄んだ冬の光を受けて輝く羽の色等に私の感情を豊かにしてくれる情感と『質感』を感じ取っている情景として、記憶の倉庫に貯蔵していきながら(異なる複数の重層した個別の意識が存在している)、更には、③You Tube から流れてくるMriah Careyの歌に合わせて、心を晴れやかにして躍らせつつ、その歌詞を口ずさんでいるという心の動きと(別の異なる複数の意識が存在する)その基礎である私の脳の働きの具合と状態下で、(3つ以上の)異なった複数の「テーマ」を同時に並行して処理してくれているのが、私の『前頭葉』の個別認知機能(「実行機能」)の発揮及び発揮度を左右し/下支えている「前頭葉の三本柱」の機能の中核をなす機能である『注意の分配力』の機能ということなのです。
(9)上述した①、②、③の各場面で、感得している(qualia)の深さ及びその変化又は差異こそ、『注意の分配力』の機能が生殺与奪の核心的な役割を担い、『前頭葉の三本柱』の機能が中心的な役割を担って、生み出させているものなのです(意識の消長と注意の分配力の機能とは、密接不可分の関係に在る)。
(10) 都度、(感得される)意識の質感(qualia)の深さ及びその差異は、対象となる事象それ自体が生み出しているものではなく、対象に捉えた事象を、『評価の物差し』による評価/関心/注意/観方に従い、『注意の分配力』の機能が、『実行機能』を駆使して、様々な「個別認知機能」の発揮が為される過程で、その瞬間に、注意の分配力の働き具合を核心とした『前頭葉の三本柱』の働き具合に支配されつつ、『評価の物差し』を介して、感得されているのです(対象となる事象毎に、「異なる個別の質感」を同時に並行して感得している  ❕)。
(11)そのメカニズムを説明するには、これまで提起してきた『注意の分配力』の働きと不可分の連動関係にある「評価の物差し」及び「記憶の倉庫」について語る必要があります。
意識が最も覚醒された状態、意識の覚醒度が最も高い状態とは、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能が最も高度に発揮されている状態下で、評価の物差しも記憶の倉庫も含む全体の機能が、即ち、三頭立ての馬車の『馬も御者も』、全開状態に在る瞬間であり、質感を最高度に感得することが出来る瞬間でもあるのです。
(12) (特別な抑制をかけない限り、自動的/構造的に複数の対象に注意の分配力の機能が分配されるメカが存在するので)『注意の分配力』の機能の発揮度を抑えて、注意の分配力の機能の発揮が分配される対象を「特定のテーマ」に出来るだけ絞って、意欲、注意の集中力の機能という風に、順を追って発揮度を高めていくことに因り、「特定のテーマ」に対する「意識の覚醒の度合い及び意識の質感」が高まっていくのです。
「前頭葉の三本柱」の機能の発揮度を意識的に選択して調節することに因り、質感を感得する閾値を増減させる(選択が出来る)のです。一般/特殊相対性理論のアインシュタインがしばしば行ったように、私Tadも自身の脳の働きを駆使した『思考実験』により、前述の脳の働きや働き具合を確認し記述しているもの!
(13) 猶、「意識の質感=qualia」は、識別されている個別の意識を同列に覆っているのではなくて、興味や関心や注意の変化により、「注意の分配力」の機能が様々な対象に拡大展開されていくのを抑制した状態下で、即ち、「注意の分配力」の機能が働く対象を特定のテーマに(絞る)ことにより並びに特定のテーマに対する注意の集中力及び意欲の働き具合を(高める)ことに因り、それに応じて変化する機能構造なのです。
そのこと自体もまた、権威がことさらに唱える無意識が支配している訳のものではなく/覚醒された「意識(評価の物差し)」に基づく「自由意思」(conscious free will)による『選択』が行われているのです。意識と無意識との関わり方に関する有名な『リベットの実験』は、『注意の分配力』の働きと働き方に無知な(特に、先行するメタ認知についての無知)権威達が、解釈を誤っているだけのこと ❕
(14) ところで選択は、必然的に比較と評価と取捨という経路を要求します。
比較し評価し取捨するということは、異なったテーマを同時に並行して処理することが要求されるのです。即ち、『選択』という処理も、一定レベル下での「注意の分配力」の機能の関与なしには行うことが出来ないのです。『前頭葉の機能障害』に起因した症状だけが確認される『小ボケの段階』(「社会生活」の面だけでの重大な支障)では、感動することが無くなり、質感の差異の感得もコントロールも出来ないのです(私たち二段階方式が開発した「表情読み取りテスト」に不合格となるのです)。
(15)『AD型認知症』の発病及び症状の重症化が進行していくメカニズムを理解する上で、『注意の分配力』の働き及び働き方並びにナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」の継続に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という問題の理解が不可欠のテーマとなるのです。この「注意の分配力」の機能は、私たちが意識的に何かの「テーマ」を発想し、実行しようとする際には、なくてはならない機能なのです。意識的/目的的に何等かの実行テーマを発想し、何等かの行為や行動を行うに際しては、一定レベルでの「意欲」及び「注意の集中力」の機能の発揮による『注意の分配力』の機能の発揮及び発揮度を『下支える働き』が要求されることにもなるのです(機能発揮上の二重構造の関係)。
(16) 認知される対象となる事象に関わる「意識の質感」は、客観的なものではなくて、眼前の事象であれ、人の表情であれ、リンゴの赤さであれ、それを感じ取るその人のその折々の脳と身体の働き具合と更には体調(「前頭葉の三本柱」の機能の発揮度、就中、「注意の分配力」の機能の発揮度並びに「事象」の捉え方、切り取り方、感じ方、考え方、或いは評価の仕方などで構成される『評価の物差し』の働きとその発揮の度合い、収納されている「記憶の倉庫」との照合により取り出される知識や体験や、更には感情や身体の動静など三頭の馬の関与の度合い、或いは、その時の体調や感情の有り様等)が、質感を感得するその度合いに直接影響するのであり、個別で、主観的なもので、且つ、「特定のテーマ」毎に感得されるものなのですー曰く、”石の心は、観る人の心”。
(17) 意識が覚醒されている状態下では、『注意の分配力』の機能が向けられ、注意の分配力の機能の分配の対象となっている「異なる複数の」様々なテーマ(事象)毎に『意識』が形成されていて、且つ、「注意の分配力」の機能が分配されているその程度に応じる形で、様々な程度でのそれぞれの「意識」の質感が感得される機能構造になっていると考えるのです。
注意の分配力」の機能が分配されている様々な程度及び態様による「事象」毎に形成されている複数の「個別の意識」を統合し、統括している総体が、「前頭前野」の穹窿部に局在する『前頭葉』の核心をなす構成機能である『評価の物差し=意識の首座=自我=脳の中のホムンクルス』だと考えるのです。
(18) 更なる問題として、上述の『評価の物差し=自我』の構造問題に加えて、脳機能の発達年齢と密接に関わる『発揮される機能差』と言う問題が存在していることに注意が必要です。(改訂版かなひろいテスト)で判定される『注意の分配力』の機能は、6歳児から判定可能となり18~22歳が機能の最高発揮年齢となるからなのです。『記憶の倉庫』としての機能の発揮及び自分独自の『評価の物差し』としての機能の発揮もまた、『脳機能の発達年齢』との密接な関わりがあると考えるのです。
(19) 加えて、私たち人間の思考及び考察並びに身体の動静としての行為や行動は、無意識が支配しているのではなく、『意識』に基づく「自由意思」による『選択』が行われていると考えるのです。然も、その「自由意思」は、自身が構築し、完成させて来た「評価の物差しの機能」の発揮に規制されているのです。
「評価の物差しの機能」に因る評価/注意/関心/観方が規制する/「自由意思」に基づき、思索や考察、行為や行動及びその程度や態様並びに対象事象の選択及びその切り取り方並びに対象となる事象の評価を含む/全ての「選択」が行われていると考えるのです。
(20) 種を保存させる為に環境に順応する「複合機能体」としてのニューロン群の進化したシステムであるその完成型が、『意識的で目的的な世界における、思考、行為、発言、行動及び言動の規範である『評価の物差し』の機能とそれら機能の複合機能体である「前頭葉機能」の個別認知機能群である(『実行機能』=Executive Function)と『注意の分配力』の機能を核心とする『前頭葉の三本柱』の機能との/相互連絡による「連結された、目的的で、有機的な複合機能体」としての『前頭葉機能』なのであり、『評価の物差しの機能』の核心を構成していると考えるのです(「意識の基本設計図」=Tadの私案=ブログのG-02~04で詳説)。
(21) 日常の生活面でふと気が付いてみれば、「3つ以上の異なった複数のテーマ」でさえも、同時に並行して処理できている「注意の分配力」の働きの存在に気がつくのです。脳全体の司令塔の役割を担っている 「複合機能体」としての『前頭葉機能』が、眼前の様々な対象事象を自分なりの視点と視野で切り取り、自分なりにそれと認知して、その事象に感動さえ覚えながら、且つ、様々な程度及び態様による質感を感得しながら、同時に今日の夕ご飯のメニューをあれこれ考える等、不思議でもなんでもなく、当たり前のように出来ている貴方の日常がある筈なのです。
但し、そのことの「大前提」として、「前頭葉の三本柱」の機能、就中、「注意の分配力」の機能が「正常な機能レベルに在る」ことが必要不可欠的に要求されることになるということなのです。世界中の権威達から「重度の物忘れが特徴の神経変性疾患」と誤解されている『AD型認知症』の発病及び症状の重症化が進行する原因(メカニズム、機序)を解明する上で、「注意の分配力」の機能及び「廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行」という要因を含むその機能レベルを変化させる要因についての深い理解が必要不可欠となるのです。
(22) 傘寿の祝いの楽しい旅行日程の会話でさえも、「注意の分配力」の働き無しには成り立たないということなのです。
TadがKinukoとKinukoのお友達に対して説明している傘寿の祝いの旅行の案、オーストラリアのケアンズを楽しんでくるその案を、資料を手渡しながら、成田空港での出発から、ケアンズ空港を発つまでの間の日々の旅やイベントを楽しむその日程について、言葉で説明する内容をとりあえず聞き取り、理解し、同時に、提示されるイベントに対してKinukoとKinukoのお友達なりの想像力を働かせて具体的な場面を頭に描きながら、且つ、彼等なりの理解に立っての質問や、案の一部修正を唱えるには、この「注意の分配力」の機能が働いていることが必要不可欠の条件となるのです。
脳の機能面からの状況としては、まさしく、異なった複数のテーマを同時に並行して処理している状況にあるからなのです。然も上述したように、「前頭葉」の三本柱の機能、就中、「注意の分配力」の機能が「正常な機能レベル」にあることが要求されることになるのです。
(23) 世界的な権威を今なお保っているとされる『DSM-Ⅳ』(米国精神医学会が策定した「AD型認知症」の診断基準)の第二要件が、「AD型認知症」の発病と診断する上で不可欠のものとして要求している失語や失認や失行(実は、この表記も間違いであり、器質的な原因病変が存在していなくて、単に廃用型の生活習慣病であるに過ぎない『AD型認知症』の症状の場合は、失語や失認や失行(紛いの症状と表記すべきもの)の症状の発現等という『極めて重度の症状』が確認できる段階(末期の段階である「大ボケ」の後期で初めて発現が確認される症状)ではなくて、本当の意味での早期の段階、左脳も右脳も運動の脳もその全てが正常な機能レベルに在る中で、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉機能』だけが/既に異常な機能レベルに在ることが確認される『小ボケ』の段階(社会生活面だけでの重大な支障)、「AD型認知症」の発病の最初の段階の症状は、「前頭葉機能」の機能障害(器質的な原因病変は何ら存在していなくて、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に因る廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行した『前頭葉』だけの機能障害)に起因した症状に過ぎないのです。
注意の分配力』の機能が異常なレベルに衰えてきていることが判定出来ない限り、「小ボケ」の段階の精緻な鑑別は出来ない相談なのです。
(24) 世界中で私達二段階方式だけが「AD型認知症」を発病させる要因として問題提起している核心的な条件、仕事とは無縁の日々の暮らし方となる『第二の人生』を送る上での「生き方」であり、「脳の使い方」としての単調な『生活習慣』、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』が継続されている生活状況下で、この『前頭葉の三本柱』の機能が廃用性の加速度的で異常な機能の低下を進行させていき、且つ、異常なレベルにまで機能が衰えたことの直接のアウトプットそれ自体が、「AD型認知症」としての発病の症状、発病の最初の段階である「小ボケ」の段階の症状であり、「前頭葉の三本柱」の機能の更なる機能低下の進行と左脳及び右脳の機能が異常な機能レベルにまで衰えたことの(「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能が、異常なレベルに衰えて来たことの)直接のアウト・プットそれ自体が、「中ボケ」の段階(家庭生活面にも重大な支障)の症状であり、そして、「前頭葉」の三本柱の機能の更なる機能低下の進行と左脳及び右脳の機能が更に異常なレベルにまで衰えてきて、更には、運動の脳の機能までもが異常なレベルにまで衰えてきて、且つ、『注意の分配力の機能が(殆ど働かない)レベル』にまで機能低下が進行したことの直接のアウト・プットそれ自体が、為す術が何も残されていない末期の段階である「大ボケ」の段階(セルフケア面にも重大な支障)の症状となるのです。
(25) 私たちは、私たちが独自に開発した神経心理機能テストである「二段階方式」の手技を活用して集積した14689例にも及ぶ精緻な「脳機能データ」(前頭葉機能を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分する段階的で類型的な症状)の解析結果と、北海道から沖縄だけを除く九州全域に至る全国的規模452の市町村で実践してきた、住民参加型の「地域予防活動」の実践の成果を根拠として、『AD型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病」である』ことを疫学的な方法により実証もしているのです。
(26)『AD型認知症』は、仕事というテーマの実行とは無縁となる第二の人生を送る高齢者の日々の生活習慣、脳の使い方としての「生活習慣」が発病の核心的な原因要因となるのです。私たちの「意識的な世界」(目的的な世界)を構築し、管理し、支配し、統括し、コントロールしている「前頭葉機能」と言う複合機能体(「前頭葉の三本柱」の機能、中でも、「注意の分配力」の機能)の出番が極端に少ない単調な生活習慣」の継続、言い換えると、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもないナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続されていく状況の下で、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて行くこととなり、そのことに直接起因して「AD型認知症」の発病及び症状の重症化の進行が惹き起こされてくるものなのです。
(27) その最初の段階が、私たちの区分で言う「軽度認知症(小ボケ)」の段階であり、次いで、「中等度認知症(中ボケ)」の段階があり、最後に末期の段階である「重度認知症(大ボケ)」の段階があるのです。
私たちが、「AD型認知症」の症状を「三つの段階」に区分する理由は、「脳のリハビリ」(その人の「脳の機能レベルに見合った」生活習慣の改善、「前頭葉機能」の出番が多い生活、「前頭葉機能」を含む脳全体が活性化される生活習慣へと改善すること)を継続的に実践することにより、「小ボケ」の段階で見つければ、正常な機能レベルに改善させること(症状を治すこと)が可能(又、症状の進行の抑制が可能)であり、「中ボケ」の段階で見つければ(家族の後押しがあれば)、症状の進行の抑制が未だ可能であり、「大ボケ」の段階で見つけたのでは、症状の進行の抑制さえ、最早困難となるからなのです。
(28) 生まれつき特定の遺伝子(現在、4つの遺伝子が築堤されている)に異常がある人だけを対象として発病する「アルツハイマー病」の場合は、働き盛りの若い年齢、若年発症と症状の急速な進行が特徴であり、且つ、治すことは出来ないのが特徴であるのに対して、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」に過ぎない『AD型認知症』の場合は、第二の人生を送っている高齢者だけが発病するという「老年発症」が特徴なのであり、症状の進行が緩やかであり、徐々に段階的に進行していくのが特徴でもあるのです。
(29)「AD型認知症」は、早期診断【小ボケ及び中ボケの段階で発病を見つける】及び早期治療【脳のリハビリの実施】(脳の機能レベルに見合った、脳の使い方としての生活習慣の改善)により治すこと(小ボケ)/症状の進行の抑制(中ボケ)が出来るものなのです。
 更なる問題点を指摘しておくと、「第二の人生」での脳の使い方としての「生活習慣」の構築、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能が活性化する生活習慣(自分なりの追求テーマと目標が有り、自分なりに楽しみや喜びや生き甲斐を覚えるときがある生活習慣)の実践により、発病自体を予防することが出来るのです。『治すことが出来ないし、予防することが出来ない』というのは、「神経変性疾患」と誤解していて、「末期の段階」の極めて重度の症状の確認だけで「発病」と診断している医師達の重大な誤解が有るのです。
(30) 医師達から『AD型認知症は、治らない』とされている本当の理由は、『発病を発病を見つけて居る段階が遅すぎるだけのことなのです。
末期の段階の症状が確認されないと「AD型認知症」の発病とは診断しない「診断の基準の誤り」にあるのです(小ボケと中ボケは、見落としているのです)。その上、症状の進行を抑制する効能が皆無である「薬」(アリセプトなどの「対症療法薬」)を処方して、平気で金もうけだけに走っているのが医療現場の実態なのです。
「AD型認知症」を発病した後に、症状の進行(重症化)のスピードが緩やかになるか或いは、逆に速くなるか、それは「脳の使い方」としての『生活習慣』の内容次第なのであり、医師が処方した薬の効能によるわけではないのです。そのことは、私たちが「二段階方式」の手技を活用して集積した「脳機能データ」が証明してくれているのです。
「AD型認知症」が発現してくるそのメカニズムからいって、飲むだけで(貼るだけで)、症状を治したり、症状の進行(重症化)を抑制したり、更には、発病自体を予防できる効能がある「薬」など開発されることは、『未来永劫、有り得ない事』と断言出来るのです。
(31) st-medicaには、「着衣失行」について次のような説明が載っています。
『運動麻痺や観念性失行を認めず、半側空間無視や半側身体失認構成障害によらない着衣障害を着衣失行といいます。着衣の方法を口頭で説明することはできますが、上着やシャツを着る際にその裏表、上下、左右を逆にしてしまい、上手く着ることができなかったり、ボタンを掛け違えたりします。右側(劣位側)頭頂葉を含む広範な病変でみられ、特に上頭頂小葉から下頭頂小葉が責任病巣といわれています 』。
ところが、これはあくまで、「器質的な病変」が原因で起きる後遺症としての着衣失行についての説明に過ぎないのです。「AD型認知症」と言うタイプの認知症は、廃用症候群に属する老化廃用型の単なる「生活習慣病」であり、器質的な病変が発病の原因ではなくて、「第二の人生」でのナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した「廃用性の加速度的で異常な機能低下」が発病の原因に過ぎないのです。しかも、「AD型認知症」の発病による症状としての失語や失認や失行(紛いの)の症状は、私たちの区分で言う「大ボケ」の段階の症状が発現してくるまでに「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能が、衰えて来ていること、言い換えると、「前頭葉の三本柱」の機能が衰えて来ていること、就中、「前頭葉の三本柱」の機能の中でも核心的な機能であり/最も高度な機能である「注意の分配力」の機能が衰えて来て/殆ど働かない機能レベルに在る/ことが、直接の原因となって、「上着の袖に頭を突っ込んでみたり、ズボンに腕を突っ込んでみたりする」と言った症状が発現してきているのです。
st-medicaが取り上げている(器質的な病変が原因)での着衣失行の症状が発現している場合は、肝心の「前頭葉」が働いているので、着衣の仕方の説明をすることが出来るのですが、「大ボケ」の症状としての着衣失行の症状が発現しているお年寄りの場合は、「前頭葉機能(特に、注意の分配力の機能)」が、殆ど機能しないレベルに在るので、上掲のst-medicaの説明に見られるような、「着衣の方法を口頭で説明することはできますが、、、」のようなことは不可能になるのです。両者の根本的な相違は、「前頭葉」と言う機能が正常なレベルに在るか否かの差異にあるのです。
(32)「AD型認知症」発病の『真の原因』は器質的な病変ではなくて、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣(食生活ではなくて、脳の使い方としての「生活習慣」であることに留意)に起因した廃用性の加速度的で/異常な/機能低下の進行が原因だということに専門家達が、気付いていないだけのことなのです。
器質的な病変が発病の原因に違いないとの過度の思い込みから視野が狭くなってしまっていて、アミロイドβの蓄積であるとか、タウ蛋白の沈着であるとか、脳の萎縮の進行であるとか言った『器質的な病変探し』の森に迷い込んでしまっているのです。
意識的(目的的)に何等かの「テーマ」を発想し、実行に移すにあたっては、「意欲」、「注意の集中力」の機能の一定レベルでの発揮が必要なのは言うまでもないことなのですが、『注意の分配力』という機能の一定レベルでの発揮が必要不可欠となることに無知、無関心なのです。
(33) 自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断するにも、状況判断に沿った「テーマ」を発想するにも、テーマの実行内容や実行の仕方を企画し、計画するにも、計画した実行内容について洞察し、推理し、シミュレーションするにも、シミュレーションの結果を比較し、必要な修正を加えて、最終的な実行内容を選択するにも、実行の決断を下すにも、更に言うと、特定の事象に向けて注意を集中するにも、複数の異なる多数の事象に向けて注意を分配するにも、意欲と注意の集中力の機能だけでは、足りないのです
意欲、注意の集中力の機能が一定レベルで働くそのことに加えて、『注意の分配力』の機能が一定レベルで働くことが必要不可欠なのです太字表記は、「前頭葉」の個別認知機能群の例示です)。
(34) 従って、『前頭葉の三本柱』の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくときは、それに付随して、『評価の物差しの機能』及び「前頭葉機能」の個別認知機能群である『実行機能』の機能の発揮度も/廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くことになるのです(機能発揮上の二重構造の関係の存在)。
私たち二段階方式の『改訂版かなひろいテスト』は、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能について、かなひろいテストに従事している被験者のそれらの機能の個々の/及び総合的な機能の発揮具合を精緻に判定することが出来る優れものなのです。
(35) この手技の開発に成功したからこそ、私たち人間だけに特有な世界である『意識的な世界』というテーマに焦点を当てることが出来たのです。
このことを出発点として、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能レベルの精緻な判定、更には、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した『前頭葉機能』についての/廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という視点/着眼点に到達することが出来たのです。その成果があったが故に、認知症研究の専門家とされる人達が、失語や失認や失行紛いの症状、或いは、それらの症状よりも更に重い症状である「極めて重度の症状」にしか目が行かない状況の中で、私達二段階方式だけが、本当の意味での早期の段階(「脳のリハビリ」の継続的な実践により(症状を治すこと/症状の進行の抑制)が可能である「小ボケ」/「中ボケ」の段階の存在を主張しているのです。
 
&3  脳の機能面から見た事象の認知に関わる「注意の分配力の機能の役割り」
(1) 窓越しに、視野の対象範囲内に在る目に入ってくる対象を全体としてとらえた時、認知の対象となる各々の対象物(範囲)が、どのように認知されているのかを詳細に分析していくと、面白いことが分かってくるのです。
丁度、カメラの焦点を開いたり絞ったりして、自分が写したい景色を、あれこれとシミュレーションしている時と似た状態が、貴方の脳でも起きていることに気がつくことでしょう。
(2) 眼前の窓とその枠、花水木の木と紅葉色に色づいた葉、満々と水をたたえて表面が風に揺れているプールの水面、天高く伸びた枝々を覆うように紅色の花を樹上一杯に折り重なってつけているブーゲンビリアの樹、真っ赤な小粒の実を鈴なり状態に枝先につけて重そうに垂れている枝を風に揺らしている鼠モチの樹の大木、その向こうに隣家との境界として植えられているサンゴ樹の垣根。これらの情景を全体として一度に認識している状態(その分、個々の認知対象であり、且つ、発現してくる個々の意識の質感が薄くなる)と特定の事象に注意を選択的に向けて認識している状態(その分、個々の認知対象の質感が濃くなる)、更には、その中間の状態という風に、意欲、注意の集中力及び「注意の分配力」の機能の各々の発揮度をカメラの焦点を開き/絞るように、様々に変え各意識の対象の認知度及び質感の差異を体験して下さい。
(3) 眼前の景色を全体として意識し、認知しようとすると、様々なレベルでの差異を伴った「意欲」と「注意の集中力」と「注意の分配力」と言う機能(「前頭葉の三本柱」の機能)の発揮が要求されていることに気づくのです。
対象を特定し、花水木の木と紅葉色に色づいた葉に注意を向けてみると、それ以外の周りの対象物に対する認知度が下がるのです。
更に、花水木の木の紅葉色に色づいた葉の濃淡だけでなく、葉脈までもがはっきりと認識出来るほどに注意をその部分に集中し、対象を絞ると(「注意の分配力」の分配対象を絞り、且つ、「注意の集中力」の発揮度を高めてみると)、鼠モチの樹も、ブーゲンビリアの樹も、輪郭はそれなりに認知できてはいるものの細部の認知が出来ていないことに気づくのです。
(4) そして、花水木の樹に対する注意の集中力の発揮の程度を次第に下げていくと、それに反比例するかのように、鼠モチの樹も、ブーゲンビリアの樹も認知の度合いが上がってきて、例えば、ブーゲンビリアの花の色が次第にはっきりとしたものになってくることに気づく自分が居るのです。
意欲、注意の集中力の働きが高まってきていても、「注意の分配力」の働きが高まってきていないと、音楽を楽しみながら、外の景色を楽しみながら、小鳥が餌をついばむ姿を観察しながらという風に、言い換えると、『異なった複数のテーマを同時に並行して処理する』ことは出来ないのです。
三者の関係はと言うと、「意欲」が湧いてこない状態下では「注意の集中力」が高まってこないのです。「注意の集中力」が高まらないと、「注意の分配力」の機能の発揮度が上がってこないのです。「意欲」を源として「注意の集中力」の機能が在り、「注意の集中力」の機能が分化し、機能拡大したものとして「注意の分配力」の機能が在るのです。
(5)『評価の物差し』の機能及び「前頭葉機能」の個別の認知機能群(「実行機能」と総称)の働き具合自体が、『注意の分配力』の機能を核心とする「前頭葉の三本柱」の機能の働き具合にリンクしているという問題、機能発揮上の「二重構造の問題」が存在しているのです。
「二重構造の問題」と言うテーマに気が付いたのも、精緻で膨大な量の「脳機能データ」の存在と私自身の実体験が出発点になっているのです。
私たち人間だけに特有な世界である『意識的な世界』での『実行機能』の働きとそれ等の機能の発揮度を左右し/下支えしている「前頭葉の三本柱」の機能の内で、最も核心的な機能である『注意の分配力』の機能について、私の知見の概要を述べているのです。
(6) 前頭前野に局在する/「評価の物差しの機能」及び「実行機能」と総称される個別認知機能群(Executive Function)を司る各ニューロンの存在並びに「前頭葉の三本柱」の機能及び私たち二段階方式が名付けている機能群、意欲、注意の集中力、就中、特定の事象に選択的に注意を集中し、或いは、複数の異なる多数の事象に注意を分配する機能、更には、複数で多数の個別の各意識を統合し、統括する上で不可欠の機能である「注意の分配力」の機能を司る各ニューロンの存在及びそれ等が連結された回路網の発見、更には、それ等の各ニューロンの興奮及び抑制のメカニズムを早く解明して欲しいのですが、それには、「生きた人間」を対象とする困難が伴うのです(注意の分配力の機能が備わっていないサルでは無理なのです)。
(7) ところで、「加齢」に因る脳機能の低下、私たちが「正常老化の性質」と呼ぶその性質に起因して「前頭葉の三本柱」の機能の潜在的な機能発揮能力のレベルが低下していくにつれて、認知できる「対象範囲」が狭くなっていき、認知の度合いも低くなっていくのです。
第二の人生』を送っていて、自動車を運転されている『高齢者』なら体験的にお分かりだと思うのですが、自分では十分気を付けている筈なのに、ガムテープ等を張って対応しようとする程度の小さなかすり傷や、小さなへこみを付ける程度の、小さな自損事故が、年を取るにつれて増えてくるものなのです。
気になっている方は、『1日1時間の「速足の散歩」を楽しんでください』。『意欲』の潜在的な機能レベルが膨らんでくるのです。
廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」が本態である「AD型認知症」の発病を予防するには、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能が活性化する生活習慣、就中、「前頭葉」の三本柱の機能が活性化する「生活習慣」、実行機能を駆使する「注意の分配力」の機能の出番が出来るだけ多い「生活習慣」の構築と継続的な実践とが不可欠になるのです。 
(8) 世界中の脳科学者達の誰もが及び世界中の認知症の専門家達の誰もが、未だに気づいていないテーマ、それが、『評価の物差し(意識の首座=自我=脳の中のホムンクルス)』の機能及び『前頭葉』の個別認知機能群である『実行機能=Executive Function』の発揮度と『前頭葉の三本柱の機能との機能発揮上の構造的な関係』として私たちが世界で初めて解明した機能構造、『評価の物差しの機能及び実行機能の機能発揮面における二重構造の関係』という問題の存在なのです。
自分が置かれている状況の分析と理解と判断、状況判断に沿った「テーマ」の発想、発想テーマに沿った発言、身体の動静としての行為、或いは行動の実行に関わる企画と計画、実行結果についての洞察、推理及びシミュレーション、シミュレーション結果に基づく比較と選択と修正、実行内容並びにその程度及び態様の最終的な選択、実行の決断と脳の各部に対する実行の指示並びに抑制や感動や共感等の「前頭葉」の個別の認知機能は、『注意の分配力』の機能を核心とする「前頭葉の三本柱」の機能の発揮の度合いにリンクして、その機能の発揮度が形成され、下支えられ、管理され、コントロールされるメカニズムになっている機能関係/ 機能構造問題のことなのです。
(9) これは、私たち二段階方式が、『意識的/目的的な世界)』の機能構造を追求する過程で及び『廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行』というテーマを追求する過程で、世界で初めて発見し、解明したものなのです。この延長線上のものとして、『AD型認知症』の発病患者である場合には(且つ、その場合に限って)、『MMSEの下位項目に出来なくなっていく厳密な順番が存在する(MMSE下位項目の項目困難度の順番)』という『指標』の発見があるのです。
(10) そのことに加えて、この「前頭葉の三本柱」の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能について、私たちが独自に付けた呼称)には、「正常老化の性質」と私たちが名付けている生来的な性質があるのです。複合機能体としての「前頭葉機能」が生き生きと働くような「テーマ」を日々追求して生活していようとも、「加齢」とともに働き具合が次第に低下していくという(生まれながらに備わっている)『生来的な性質』が、誰の脳にも例外なく備わっていることが、「AD型認知症」の発病の基盤要因(発病の第一要件)なのです
(11) 私たち二段階方式が、「第二の人生を送っている60歳を超える年齢の高齢者」という条件を、「AD型認知症」発病の「第一の要因」として定義している根拠がここに在るのです。
我が国で「第二の人生」が始まる65歳くらいの年齢になると、「前頭葉の三本柱」の機能の働き具合が、最盛期である20歳代の前半の頃のそれに比べて半分くらいに衰えてきていることを「脳機能データ」が示しているのです。
『加齢に起因した正常老化の進行という基盤要因』が存在しているからこそ、何事/状況の発生と継続を「キッカケ」として、心が折れて、意欲を喪失すると、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」に陥っていった場合、意識的/目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉機能」、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて行くことになるという訳なのです。30~40歳代の若い年齢に在るものが、何事かの発生と継続をキッカケにして、心が折れ、意欲を喪失し、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣が始まり継続していこうとも、前頭葉の機能の廃用性の異常な機能低下は起きてこないのです。「AD型認知症」を発病する対象は、第二の人生を送っている、60歳を超える年齢の「高齢者」だけ(に限られる)という事象事実が示す根拠は、この要因の存在に在るのです。
(12) 脳の使い方としての『生活習慣』とは無関係に、18~22歳頃をピークとして、第二の人生が始まる60歳過ぎ頃にピーク時の丁度半分位に低下して来て、その後は、100歳に向かって緩やかに直線的に衰えていくという性質、「正常老化の性質」に起因して「前頭葉の三本柱」の機能レベルが或るレベル以下に低下してきて居り、且つ「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」が(私たちが定義する発病の「第一の要件」)、何等かの出来事や状況の発生及び継続を「キッカケ」として、『心が折れて』しまい、その人がその時遭遇した精神的、肉体的及び/又は経済的な逆境に対して、立ち上がり、這い上がって行こうとする『意欲を喪失』してしまった結果、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が開始され、継続されていくとき(私たちが定義する発病の「第二の要因」)、第一の要因と第二の要因と言う、(異なる二つの要因が、同時に並行して存在し、重なり合うことによる/相剰効果)により、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて行くこととなり、その先に、「AD型認知症」の発病及び症状の重症化の進行が待っているということなのです。
(13) 世界中の認知症研究の専門家達の全てから、発病の原因が不明であるとされ、発病原因について仮説しか提示されていない「AD型認知症」の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』(但し、「脳の使い方」としての生活習慣なのであり、食生活や糖尿病の発病とは無関係)であるというのが私たち二段階方式独自の見解であり、主張なのです(著作権が成立しています)。
(14) そのことに加えて言うと、私たち二段階方式独自の考え方に立ち、私たちが独自に開発した手法である「二段階方式」の考え方及び「二段階方式」の手技の活用により、北海道から九州に跨る450を超える数の市町村での有償/有期の使用許諾契約の締結下での、実施対象を『AD型認知症に特化した活動』である「住民参加型の地域予防活動」の実践指導により、私達の主張内容が正しいことを疫学的方法により、実証して来てもいるのです。
(15) 『AD型認知症』の発病及び重症化が進行して行くメカを理解し、解明する上で不可欠の「脳の使い方としての意味で言うナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続が原因である廃用性の異常な機能低下の進行要因」の条件を構成している脳の機能要因、自分が現在置かれている状況の分析と理解と判断、状況の判断に沿った「テーマ」の発想、テーマを実行する上で必要となる実行内容の企画と計画、実行内容の実施結果を予測する為の洞察、推理、シミュ・レーション、シミュ・レーション結果に基づいた実行内容及び実行の仕方の選択と修正、最終的な実行の内容、その程度及び態様の選択、実行の決断、左脳や右脳や運動の脳と言った脳の各部に対する実行の指令、更には、抑制や感動や共感等「前頭葉」の「個別の認知機能群」である『実行機能』(executive function)の発揮度を左右し/下支えしているのが、『評価の物差し』による評価/注意/関心/観方に従い、「実行機能」を駆使する働きを担っているのが、『注意の分配力』の機能なのであり、私たち「二段階方式」が「前頭葉の三本柱」の機能と名付けている「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能なのだということに気が付いたのです。
(16) この理解を出発点にして、私たちが「二段階方式」の手技を活用して集積した14689例にも及ぶ「AD型認知症」発病患者の精緻な「脳機能データ」の解析により、『AD型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病」である』との結論に達したのです。
『前頭葉の三本柱』の機能が、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続する状況下で、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くとき、機能発揮上の二重構造の関係により、『評価の物差しの機能』及び『実行機能』が、付随し連動する形で、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて行くこととなり、『意識的/目的的な世界』に於ける/脳全体の司令塔の役割を担っていて、複合機能体としての『前頭葉機能』について、廃用性の/加速度的で/異常な/機能低下が進行して行き、異常なレベルに衰えてきたその時が、「AD型認知症」の発病の最初の段階であり、私たち「二段階方式」の区分で言う「軽度認知症(小ボケ)」の段階なのであり、並びに、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が更に継続されて行くことに因り、症状の更なる重症化が進行して行く(「中等度認知症(中ボケ)」の段階を経由して、最後は、末期の段階である「重度認知症(大ボケ)」へと進行して行く訳なのです。
 
&4  ボケない為の生活習慣
(1) 様々な種類が数有る認知症の内の大多数90%以上は、「AD型認知症」なのです(脳梗塞や脳出血等の脳の一部の器質的な病変の発生による単なる後遺症レベルのものが、症状の発現が経年変化を特徴としていて、徐々に段階的に症状が発現してくる脳血管性認知症と診断されている誤診が多い為に、その分、『AD型認知症』の割合を少ないものにしている実態があるのです(正しい診断では、脳血管性認知症ではなくて、『AD型認知症』なのです)。
更に、認知症が円門の精神科医は、「小ボケ」と「中ボケ」を見落としているので、厚労省が発表する発病者数の650万人は、末期の段階の発病者である「大ボケ」だけの人数なのです。
(2) 脳梗塞や脳出血の後遺症が残ったことをキッカケとして、何事に対しても意欲を喪失し、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣が始まり継続していった結果、『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能について廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してきて、「AD型認知症」を発病している患者について、一つには、因果関係の確認作業の杜撰さにより、もう一つには、「AD型認知症」についての知識の浅さにより、誤診しているケースが極めて多いのです。
(3)私たちの意識的な世界を構築し、支配し、統括し、コントロールしていて、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉機能(具体的には、複合機能体である『前頭葉機能』を構成する要の機能である「注意の分配力」の機能並びに『評価の物差し』の機能及び「実行機能」)の出番が出来るだけ多くなるような脳の使い方としての「生活習慣」、更に言うと、貴方なりの「テーマ」を継続的に追求し、実践する「生活習慣」(複合機能体としての『前頭葉機能』が活性化する脳の使い方としての「生活習慣」)が、「加齢」という条件(「正常老化」の性質)により緩やかなカーブを描きつつも、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉機能」の機能レベルを正常な機能レベルのままに維持させてくれることになるのです。
(4) 私たち二段階方式の14689例にも上る精緻な「脳機能データ」が示唆し、証明しているように、「AD型認知症」というタイプの認知症は、脳全体の機能の中で【「前頭葉機能」だけが、最初に異常なレベルに衰えて来ることから発症する(「小ボケ」の段階)】と言う厳然たる機序が存在するのであり、【「前頭葉機能」が正常な機能レベルに保たれている限り、「AD型認知症」を発病することは絶対に起きてこない】のです。 
 
         本著作物「Hー07」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。
 
 
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厚労省への提言書/『エーザイの「レカネマブ」には、治療薬の効能は皆無』(Hー05)

2025-05-31 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
&1 エーザイの「レカネマブには、治療薬の効能はない」
開発の大前提である①アミロイドβ仮説自体が誤りで、②効能の評価の仕方が主観に基づいたCDRに因る杜撰な評価で、③『エーザイのレカネマブには、『AD型認知症』の症状の進行を抑制できる治療薬としての効能は、無い』ことを実証します。
 
&2 発病を惹き起こす原因は、廃用性の異常な機能低下の進行と言う要因:
(1)『AD型認知症』の診断基準に関わる『DSM-Ⅳ』(米国精神医学会が策定した診断基準)の規定の第一要件の内容も、「アミロイドβ仮説」の内容も、共に『重大な誤り』の内容。
『AD型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病』であって、『発病自体の予防が出来、症状を治すことが出来、症状の進行を抑制することが出来る』効能を有するが開発されることは、発病のメカニズムに照らして、未来永劫、有り得ないことなのです。
(2)我が国の製薬会社エーザイが開発に成功と強弁している治療薬なるレカネマブに、『症状の進行を抑制する効能は、無い』のです。『AD型認知症』が『第二の人生』を送っている高齢者だけが発病の対象となる要因に無知であり、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病であるに過ぎないこと(但し、「脳の使い方」としての意味で言う生活習慣病であって、食生活とは無関係であることに留意)に無知であり、且つ、意識の機能構造に無知であることから生じた問題であり、治療薬と強弁している「レカネマブの服用」と効能に対する『因果関係の有無の評価の仕方自体が、不適切で杜撰』なのです。
(3)アミロイドβ仮説に立脚して開発され、治療薬と強弁している『レカネマブ』は、アミロイドβの蓄積を除去する効果を有しているとしても、『AD型認知症』に対する治療薬(症状の進行を抑制する効能を有する薬)では、有り得ないのです。服用による効能の有無の評価に関わる評価自体も、不十分で不適切で、杜撰なのです(人間の脳の働きに関わる「治療薬」と主張するなら、『前頭葉』を含む脳全体の機能の機能障害の進行の変化を、客観的な手法で判定した脳機能データを開示すべきなのです)。更には、開発の前提条件としている、『アミロイドβの蓄積とAD型認知症の症状の進行との間に『因果関係が存在する』ことを実証するのが先決となるはず(仮説の儘の状態)』なのです(東大、京大、理研でさえ、因果関係の実証が未だに出来ていないのです)。
(4)エーザイによるレカネマブの服用に因る効能の評価は、下記&4のⅠ(3)で説明してある『脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣の要因』の影響を排除しない儘(必要不可欠であることの認識も無く)、服用の効能の評価を行っていて、服用の結果としての効能との因果関係の有無の確認の仕方が、不適切で杜撰なのです。
(5)レカネマブ開発の前提である『アミロイドβ仮説』自体が、『AD型認知症』の症状の進行との因果関係の存在の実証が、未だに出来ていない仮説なのです。
(6)私たち「二段階方式」は、『因果関係が存在していないことを実証出来る「客観的な証拠データ」を「3種類」保有し、何時でも公開出来るのです。
その一つであり、決定的な証拠データ、14689人の『AD型認知症』の発病患者と診断された高齢者に対する『MMSE』(11の下位項目で構成されていて、30点が満点)の実施結果について、(「MMSE下位項目の項目困難度」の指標の脳機能データ=事象の事実)という解析結果が存在しているのです。
(7)『AD型認知症』の発病者であれば、その場合に限り、必ず上記項目の順番に出来なくなっていくのです。「アミロイドβ仮説」の主張内容(アミロイドβの蓄積に因り形成される、老人斑が有する毒性により、情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死が惹き起こされ、その対象領域が拡大していくことに因り、記憶障害の程度が重くなっていき、アルツハイマー型認知症を発病し、症状が進行して行くことになると主張する仮説)は、上記データの存在を客観的な証拠データにより「説明することが困難なのです=事象の事実に合致しない」=「アミロイドβ仮説の主張内容は誤りである」ことの完璧で決定的な証拠資料なのです。
(8)アミロイドβ仮説の内容が誤りであることは、アミロイドβの蓄積が症状を進行させている原因ではないこととなり、アミロイドβの蓄積除去する効能を有していても、そのことが、『症状の進行を抑制する(遅らせる)効能を有することには繋がらない』ということになるのです。『レカネマブは、無関係の薬』ということが論理的な帰結となる。更に、後述するように、肝心要の『服用による効能の有無の評価自体も不適切で、杜撰な薬』の使用を厚労省が認可することがあってはならないのです。
(9)「認知機能の障害」の進行の抑制が主題のテーマとされていながら、レカネマブの服用の効能としての意識的な世界を操る核心的な機能である前頭葉の機能障害の進行の抑制に関わる脳機能データの開示が全く為されていないことが、重大な欠陥なのです。
 
&3 『AD型認知症』は、人間だけに特有な『意識』が関わるタイプの認知症
Ⅰ.私たち人間だけに備わる『注意の分配力』の機能が核心機能:
(1) 私たち人間の脳は、意識が覚醒された状態下では、常に、必ず、『3つ以上の異なる複数のテーマの処理』、『異なる複数の意識の構築と管理』が行えるような機能構造をしている。
(2) その核心的な機能が、『注意の分配力』という脳機能なのです。『注意の分配力』は、「3つ以上の異なる複数のテーマを同時に並行して処理する為に不可欠の機能」であり、「異なる複数の意識を構築し、管理し、コントロールし、維持する為に不可欠の機能」であり、「咄嗟の判断や処理に不可欠の機能」でもあるのです。
(3) 覚醒された『異なる複数の意識』が同時に並存している状態下、「評価の物差し」の機能による評価、注意、関心、観方に従い、『前頭葉の三本柱』の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の総称)の核心をなす機能である『注意の分配力』の機能が、機能発揮上の二重構造に因り、機能の発揮度を支配し、管理し、下支えている『実行機能』を行使して様々なメタ認知が行われる(自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断し、状況判断に沿ったテーマを発想し、発想したテーマの実行を計画し、実行内容、程度及び態様について様々なシミュレーションを行う)のです。先行する「メタ認知」に随伴し/連動する形で、「実体験認知」が行われているのです。その『意識的な世界』(目的的な世界)を生み出し、活動させている核心の機能が、意欲/注意の集中力の機能に下支えられた『注意の分配力』の機能なのです。
.「注意の分配力」の機能が関わる特有な「記憶のメカニズム」:
(1) 記憶は、記銘して、保持して、想起するという過程を辿ります。
(2) 記憶の特徴は、『よく記銘され記銘度が高かったもの程、よく保持され、よく想起される』のです。記銘は『意識的な世界』(目的的な世界)で起きてくるもの。記憶の対象となった情報を(全部または一部を)、意識的に記憶しよう【記銘しよう】とする場面では、意欲、注意の集中力の高度な発揮に加えて、『注意の分配力』の機能の高度な発揮が必要となるのです。意識的な世界では、異なる複数のテーマ及び異なる複数の意識が同時に並行して存在し処理されていることに注意が必要。その中から記憶の対象について記銘度を高くするには、記憶の対象をできるだけ「特定の対象」に、出来れば一点に絞って認知することが必要となるのです。
※「特定の対象」に対する『注意の分配力』の機能の発揮度が低いと、そのことに直接起因して、記憶の(記銘の)対象の記銘度が低くなってしまうのです。
⇒聞き流す(pay no attention to)、聞き捨てる、聞き過ごすという言葉があるでしょう。他のもっと大切なテーマが念頭に在って、相手との間で、意識的に言葉を交わしていても、僅かな時間の経過で、忘れてしまう(応酬した言葉に対する記銘度が低い為に、後で想起出来ないことになる)。
(3) 記銘時には、脳内に『複数の異なる』テーマ及び意識が存在していて、その時の状況及び関心の「度合いの差」により、『各々が異なる「注意の分配量」が配分されている』のです。
その結果、『記銘度が異なる』複数の対象情報が記銘され、その後は保持されていくことになる。それぞれに保持された対象情報には、記銘度の差異が存在する状態で保持されて及び記銘度が高いものほど想起され易いことを理解すべきなのです。『記銘時の記銘度の差異により、短期記憶と長期記憶との差が生じてくる』のです。
(4) 人間の記憶は、『注意の分配力』の関与の度合い次第で、記銘度と想起の機能の発揮度とが大きく影響され、左右されることに無知なアミロイドβ仮説の支持者達は、注意の分配力の機能が備わっていなくて、意識の世界も存在しないADマウスの記憶絡みの行動を研究しているのです。
.意識が覚醒した状態下での脳の使い方としての『生活習慣』に起因した『廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行』が真犯人なのです:
(1)『AD型認知症』の発病及び症状の重症化の進行を惹き起こさせている原因の核心は、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因る、『前頭葉機能』の機能障害の進行が、真の原因であり、『加齢』に因る正常老化の進行が基盤/基礎要因に在る為、「老年発症」が特徴となる(若年での発症は、皆無なのです=『若年性アルツハイマー型認知症』は架空の病気であり、『側頭葉性健忘症』を誤診しているだけ)。
(2)廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行を惹き起こす要因(原因)が、左脳が専管する「仕事」とは無縁の『第二の人生』を送る上で日々展開されている脳の使い方としての『生活習慣』(食生活や糖尿病の発病とは無関係)であり、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』(自分なりに追求する特定のテーマが無く、生き甲斐無く、趣味無く、交遊無く、運動もせず、目標となるものも無い単調な日々の暮らし方)の継続なのです。
(3) 『AD型認知症』の発病者(中ボケの後半から大ボケの段階)に確認される「記憶障害」(記憶障害の症状)自体が、『前頭葉機能の機能障害』に起因して、発現してくるものなのです。アミロイドβ仮説の権威者達は、ADマウスを研究対象としているせいで、この程度の知見も有していないのです。
(4) 『AD型認知症』の発病及び症状の進行を惹き起こす原因は、『第二の人生』を送る上で日々繰り返されるナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続が惹き起こす『前頭葉機能』の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という要因なのです。
.アミロイドβ仮説が誤りである証拠資料
(1) 私たち二段階方式(エイジングライフ研究所)は集積してきた発病患者の「3種類の脳機能データ」の解析結果に因り、『アミロイドβの蓄積が、発病及び症状の進行を惹き起こす原因であると仮定した場合、当該「脳機能データの解析結果が提示する特徴」を説明できない』ことを提示することに因り(間接的な実証の方法)、『アミロイドβ仮説の主張内容が、誤りである』ことを『完璧に実証できる』のです。
(2) 二段階方式が有する発病者の『脳機能データ』の解析結果:
私たち「二段階方式」は、全国から来院され、浜松医療センターの(精神科ではなくて)脳外科で受診され、『発病と診断された患者である14689人分のMMSEのテスト結果である脳機能データ』を解析して得られた『MMSE下位項目の項目困難度の指標』を保有していて、マニュアル化し、全国452の導入先市町村で、保健師さん達が実践してきた極めて多数の実績を誇るもの。
①『AD型認知症』の発病者は且つ、その場合に限り、「MMSEのテスト結果」に関し、『出来なくなっていく厳密な順番が有る』ことの指標、『MMSE下位項目の項目困難度の指標』が存在しているのです。項目困難度の順番は、&4のⅡの(Ⅱ)の(3)に記載し、説明がある通り。被験者のテスト結果が『この順番の通りでない場合】、『被験者は、AD型認知症の発病者ではない』こととなる「極めて重要で、客観的な指標」です。
②本当の意味での発病の早期の段階である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階に確認される『標準的な滞留期間』のデータが存在すること。
発病の最初の段階である「小ボケ」の期間は、3年間であり、次いで、「中ボケ」の期間が2~3年の期間続いて、最後に、末期の段階である「大ボケ」へと進行して行く。発病してから、5~6年が経過すると、末期の段階である「大ボケ」となり、介護が必要となるのです。
③『AD型認知症』の発病者である場合は、必ず、(真っ先に)前頭葉機能、次いで、左脳、右脳、運動の脳の順番に、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くものであること。
※1専門の医師達は、「末期の段階で発病を見つけている」ことと『前頭葉の機能レベルの判定データが無い』為に、全く気付かないのです。
※2「DSM-Ⅳ」の第一要件が規定し確認を要求している記憶障害の症状は、第二要件との関係で、重度の記憶障害の症状の確認が要求されることとなる(同じ被験者に、同時に確認が要求されている為)。
(3)「DSM-Ⅳ」の第二要件が例示する失語、失認、失行(紛い)の症状は、MMSEの総得点が一桁になって初めて発現する『極めて重度の症状』であることに注意。
(4)『事象の事実のデータ』である①「MMSE下位項目の項目困難度の指標」、②「小ボケ及び中ボケの段階に確認される標準的な滞留期間の存在」及び③『廃用性の機能低下の進行が原因要因である『AD型認知症』は、前頭葉機能から真っ先に異常な機能低下が進行して行く』ことについて『アミロイドβ仮説の主張内容が正しいと仮定すると、上記内容の①、②及び③の全ての事実を科学的データで、説明することが出来ない』のです。ここに提示する『3つの脳機能データ』の解析結果の存在の実証により、『アミロイドβ仮説の主張内容は、誤りであることが、実証される』のです。その結果、『アミロイドβ仮説の考え方が正しい』ことを前提に開発された薬である『レカネマブ』には、『「AD型認知症」の症状の進行を抑制する効能は、無い』こととなるのです(論理的な結論)。
(5) &4では、『レカネマブの効能評価の内容にも、重大な欠陥が存在する』ことを実証します。効能の評価の実証には、『症状の進行に影響する条件の排除が不可欠』となるのに、エーザイによる効能の評価方法は、当該要因を排除出来ていないことが大問題なのです。
 
&4『脳の老化のスピード差』をもたらす「生活習慣の要因」
Ⅰ.脳の老化の進行の差異(症状の回復又は進行)は、「小ボケ」と「中ボケ」だけの問題であり、「大ボケ」は、無関係となる(『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が更に進行してきて、極めて異常な機能レベルに在る為、もはや、「生活習慣の影響が出てこない」ことに注意が必要=『脳のリハビリ』の効果も期待できない)。
(1) 『キッカケ』となる生活状況(出来事)の発生と継続を契機に心が折れてしまい、意欲を喪失すること及び機能構造の連鎖の関係で『注意の分配力』の機能が『実行機能』を駆使する生活習慣が消えて行き、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が開始され継続されていき、人間だけに特有な「意識的な世界」(目的的な世界)での出番が大幅に少なくなった『前頭葉機能』(「意識」が覚醒した/目的的な世界に於ける/脳全体の司令塔)が、居眠りし始める状況が続いて半年間程度が経過すると、『AD型認知症』を発病するのです。発病して3年間が「小ボケ」の期間、2~3年の期間「中ボケ」が続いて(各々の期間が、それぞれの「標準的な滞留期間」)、発病してから5~6年経つと「大ボケ」になるのが『大原則』です。
この『標準的な滞留期間』の基準に適合しないケースは、次図のプラス要因とマイナス要因の質と量とが脳に働いて、症状の回復や更なる進行に直接的な影響を与えているのです(下記解析図=この要因の排除無しに服用の効能の有無を判定したエーザイのレカネマブの評価データには、根本的な欠陥が存在していることになる=極めて重大なミス)。
(2)上記(1)に掲げる「小ボケと中ボケの標準的な滞留期間に関する原則」は、私たち二段階方式が、極めて多数の症例を解析して得られたもの。 『AD型認知症』発病の早期の段階である「小ボケ」(軽度認知症)及び「中ボケ」(中等度認知症)になってから次の段階に移行するまでの期間の生活が、基本的に変化しない儘で継続されていく場合(生活改善が行われず、「従前の単調な暮らし方が継続」されていく場合)、この原則に従って、『AD型認知症』の症状が進行していくことになります{必ず、「中ボケ」の段階を経由して、末期の段階である「大ボケ」(重度認知症)の段階に移行していく)滞留期間を述べたもの}。
(3)この「標準的な滞留期間」の原則は、多数例の分析結果による為とてもよく当たります(『前頭葉機能』の機能レベルを精緻に判定する「手技」を有していない医療機関は、本当の意味での『早期の段階』(小ボケ及び中ボケの段階)の発病者に関する『脳機能データ』の蓄積さえもないのです)。
 ※1勿論、実際の生活場面では、前頭葉機能の出番が増え、活性化するような『楽しい生活(家族や仲間と共に散歩や運動を楽しむ生活;家族とのイベントを楽しむ生活;趣味の教室へ通う楽しい生活;友人や仲間とのふれあいがある生活)』の増加要因がある/その期間が続くと、楽しい生活の質と量にリンクして『注意の分配力』の機能が「実行機能」を駆使することにより、『前頭葉機能』の出番が増えて活性化することにより、働きが回復してくる為、症状の進行が遅くなり、進行が止まり、或いは、回復の方向に向かう。
※2逆に、前頭葉機能の出番が減り、不活性化するような辛く苦しい状況下での生活(友人や趣味の仲間との別離; 趣味や遊びの会の中止;腰痛など身体の虚弱化の進行; 自分自身の病気の発生;家族の病気や介護に自分の時間をとられてしまうような生活;重大な心配事の発生;家族内の重大な問題)の増加要因がある/その期間が続くと、その辛く苦しい生活の質と量とにリンクして『前頭葉機能』の出番が減り、不活性化することで、働きの衰え(廃用性の加速度的で異常な機能低下)が進行するので、重症化がその分速く進んでいくことになる。
(4) 問題は、評価の判定の対象者達の『生活習慣要因の影響の排除が為されていない』こと即ち、レカネマブの服用と服用に因る症状の進行の抑制の効果の評価に際して、「日々の『脳の使い方』としての生活習慣要因の排除が為されない儘での評価であり」更に、主観的な観察基準に基づいた評価者の主観的な観察結果を単に数値化するだけの手法が特徴である『CDR』の適用による数値を評価データに使用しているのです。『効能の有無の評価の客観性が担保されていない』という『極めて重大な欠陥が存在する』のです。
 
.『AD型認知症』の発病者の「脳機能の衰え方」の特徴:
(Ⅰ) 脳の機能低下の「3つの特徴」
『AD型認知症』は、「加齢による脳の正常老化」と「ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の異常な機能低下」という、『異なる二つの要因が、同時に並行して存在し、重なり合う』ことに因る『相剰効果』に因り、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能について、「廃用性の加速度的で異常な機能低下が進して行く」ことに因り発病し、症状の重症化が進行して行くのです。且つ、その際には、「3つの特徴」が、確認出来るのです。
(1) 最初に、『前頭葉機能』だけが、異常な機能低下が進行し、異常な機能レベルにまで衰えが進行する(左脳、右脳及び運動の脳は、未だ正常)=「小ボケ」;
(2) 次いで『前頭葉機能』の更なる機能低下の進行に同時並行して、左脳と右脳と運動の脳も、その順番に、異常な機能低下が進行して行き、異常な機能レベルに迄、衰えが進行する=「中ボケ」;
(3) 『前頭葉機能』並びに左脳及び右脳と運動の脳の異常な機能の低下が同時並行して更に進行して行き、身体が持つ間、機能低下が進行していく=末期の段階の「大ボケ」。
※ 権威達は、『小ボケ及び中ボケの段階』を見落としている(無知)。 
(Ⅱ)  MMSEで判定する下位項目には、脳機能低下の厳密な規則性が存在:
(1) 次のグラフは、『改訂版かなひろいテスト(前頭葉機能の機能テスト)」機能』の機能テストを実施しない場合は、『AD型認知症』の「発病の本当の意味での早期の段階」(回復が可能/進行の抑制が可能な「小ボケ」と「中ボケ」)を見落としてしまうことになる。
(3)「MMSEテスト」を実施して確認される『下位項目の低下順』の『厳密な規則性の存在』:
「MMSEで測定される高次機能(左脳と右脳)には、衰えて行く厳密な順番が認められる」という(事象の事実)の存在が確認されることが、極めて重要!!
※1 このデータの意味するところは、『廃用症候群』に属する老化・廃用型の『生活習慣病』(但し、食生活及び糖尿病の発病は無関係)という要因が、発病及び症状が重症化していく核心的な原因である『AD型認知症』、「単調な生活習慣の継続」に因り「脳の老化が加速された」(アミロイドβの蓄積とは無関係の要因)『AD型認知症』の発病及び症状が進行する場合は(且つ、その場合に限り)、MMSEで判定される下位項目が、この項目の順番に衰えていく(出来なくなっていく)という『厳密な規則性』が認められるのです。
※2  被験者のテスト結果が、上記順番と異なるときは、「AD型認知症」の発病ではないこととなる。⇒ 『AD型認知症』の発病者であれば (且つ、その場合に限り)、『想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、図形の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名』の順番に、下位項目が出来なくなっていくのです。
※3『下位項目が衰えていく厳密な順番』は、『AD型認知症』であるか否かの鑑別、「AD型認知症」と紛らわしい他の種類の認知症、認知症と紛らわしい他の病気との鑑別に際し、極めて精緻な鑑別を可能とする客観的な指標となります。
(4)「脳の老化」を加速する『キッカケ(=意欲の喪失)』の発生:
ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』が開始されて行くことになるキッカケは、本人にとって、人生上の大きな出来事や生活上の大きな変化が起きて、従来本人が営んできた生活習慣(そうした暮らし方の下で、明日も第二の人生を生きていく自身の納得が得られていた生活)が継続できなくなり、そのことで心が折れて、意欲を喪失することが「キッカケ」となり、何事にも関心が無くなるのです。『キッカケ』は種々様々で、本人の受け止め方次第(意欲を喪失する『キッカケ』となるか否かは、本人の受け止め方による=『同じ状況でも、誰でもが「意欲」を喪失する訳ではない』のです)。
※震災で、家も家族も友人も失うという出来事は勿論のことですが、自分が可愛がっていた飼い猫が死んだ、仲がとでも良かった「妹が先に」死んだ、玄関先で転び骨折し、その儘寝たきりの生活とか、老人性難聴が進んだことで他人と会って会話するのが嫌で会う機会が極端に減るとかも、「キッカケ」となり、特定の「テーマ」を実行する『意欲を喪失』することに繋がるのです。
意欲の喪失⇔『キッカケ』を契機に、何か特定の「テーマ」を継続して実行する『意欲を喪失』してしまい、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』が開始され継続されていくことで、『廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行』が継続して行く結果『発病』することになるのです(発病の最初の段階が、『小ボケ』=『前頭葉の機能だけ』が、異常なレベルに衰えてきている=左脳、右脳及び運動の脳は正常なレベルに在る。次いで、必ず『中ボケ』の段階を経由して、最後は、末期の段階である『大ボケ』となる。
 
.「アミロイドβの蓄積」(老人斑の数)と『AD型認知症』発病者の症状の進行(認知機能の低下)とは、無関係
(1)『AD型認知症』の発病者の症状の進行の特徴
『AD型認知症』は、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした「三段階に区分される類型的症状」が発現するのが特徴であり、且つ「早期の段階」である「小ボケ」及び「中ボケ」については、『標準的な滞留期間』が存在していることが、極めて多数のケース事例の脳機能データにより確認されているのです。
(2) 「AD型認知症」の発病者に確認される『記憶障害』(記憶障害の症状)は、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に起因した『前頭葉機能』の機能障害の進行(「注意の分配力」の機能障害の進行が核となる)が『原因』で発現してくるものであり、『前頭葉を含む脳全体の機能レベル』のアウトプットとして、「記憶障害(の症状)」の発現及び程度の進行が起きてくる(結果)もの。
(3) 『アミロイドβの蓄積』が、『AD型認知症』の症状の進行を惹き起こす原因であると主張するアミロイドβ仮説は、誤り。従って、アミロイドβ仮説が正しいことを前提として開発されたレカネマブは、『AD型認知症』の症状の進行を抑制する(遅らせる)効能とは無関係の薬。
 
Ⅳ.使用した「CDR」は、客観的な評価データとはなり得ない:
(1) 『脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣要因』は、発病の早期の段階(小ボケ及び中ボケの段階)だけに確認されることに注意。
(2)エーザイが提出した主観的な観察基準である『CDR』に依拠した主観的な評価に過ぎない『症状の悪化が27%抑制された』と主張する根拠に重大な欠陥が有る。レカネマブによる抑制効果であると強弁する観察基準が、言葉だけでの表現による5段階区分に基づいて、観察者各人の主観に基づいた観察結果を数値化する手法である主観的な評価に過ぎない(客観性の欠如が問題)。『人間の脳に作用する薬』でありながら、効能の評価の客観性が担保されていない杜撰な評価の方法及び評価結果。
(3) 発病のメカニズムに照らして、治療薬の開発は有り得ないもの。
 
Ⅴ「アミロイドβ仮説」は、誤りであり、世の中を惑わすだけ:
(1)抗アミロイドβ抗体(アミロイドβを標的とする抗体)を投与することにより、脳内のアミロイドβが除去され、老人斑の沈着が阻害されようとも、「AD型認知症」の発病の予防に対しても、症状の重症化の進行の抑制に対しても、何等の効能が確認されることには絶対にならない。『AD型認知症』の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』に過ぎないのです。『MMSE下位項目の項目困難度』の脳機能データの指標が説示しているように『発病を惹き起こす原因は、器質的な病変ではない』のです。
アミロイドβの蓄積(老人斑)と『AD型認知症』の発病及び症状の進行との間には、因果関係が存在していない
(2)発病のメカニズムに鑑みて、『AD型認知症』の発病を予防出来たり、症状を治せたり、症状の進行を抑制できたりする「効能」が認められる薬、「治療薬」の開発は、『未来永劫、絶対に有り得ない』のです。レカネマブは、効能の評価方法にも重大な欠陥があり、評価の仕方が杜撰なだけ。
※1巷間、レカネマブの価格が問題とされているが、『仮説』に立脚した開発である上、『症状の進行を抑制する効能が無い』ことが問題視されるべき。
※2 「二段階方式」が集積し、解析した『AD型認知症』の発病患者の「脳機能データ」によると、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病である「AD型認知症」の発病者の場合、前頭葉、左脳、右脳、運動の脳の順番に、廃用性の異常な機能低下が進行して行くのです(本態が、使い方が足りない為に機能が衰えていく性質のものである廃用症候群である為に、より高度な機能から順番に、機能低下が進行して行くことになる)。
 
&5  『AD型認知症』の発病の予防・進行の抑制の方法
Ⅰ.発病及び症状の重症化が進行するメカニズム(原因):
(1)『仕事』とは無縁の日々となる『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』だけを対象として、「AD型認知症」が発病してくるのです。加齢に起因した「正常老化の進行」が、私たち二段階方式が定義する『AD型認知症』発病の「第一の要件」なのです。この要件により、「AD型認知症」は、「老年での発症」が特徴となるのです。
(2) 「第一の人生」での「仕事」に相当するような、何等かの追及している自分なりの特定の「テーマ」が無い暮らし方の高齢者だけが、発病の対象となるのです。その「テーマ」を実行する上での「目標」があり、目標を達成する為に様々な創意、工夫が行われ、目標を達成する過程で、或いは、目標の達成自体により、自分なりに楽しみや喜びや生き甲斐を覚える機会が得られる暮らし方、脳の使い方としての『生活習慣』の継続的な実践(生活習慣化)が、発病を予防(発病時期を先送り)する為に求められる『不可欠の条件』となる。
(3) 上記に提示した内容が、『AD型認知症』を発病するか/否かを決定づける核心的な条件なのです。条件=『脳の使い方としての「生活習慣」の在り方』が決定的な条件となる(AD型認知症は、「第二の人生での生き方が問われる」病気なのです)。
私たち「二段階方式」が規定する発病の第二の要件は、『追及する自分なりの特定のテーマが無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、単調な日々の暮らし方の継続』なのであり、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続、即ち、『脳の使い方』としての単調な「生活習慣」の継続という要因こそが、『発病を決定づけている、唯一で真のリスク因子』なのです(「食生活」とは無関係)。
(4)『AD型認知症』を発病することになるか/ならないか、『それを区分ける唯一の要因』は、『仕事』とは無縁となる第二の人生での「生き方」が問われることになるということなのです。『第二の人生』は、全てが下り坂なのです。身体も脳も下り坂。経済的な条件も下り坂。そうした環境に、抗っても無駄なのです。そうした条件を受け入れた上で、自分なりの『テーマ』を見つけて、自分なりの『目標』を設定して、自分なりに創意・工夫して、自分なりの『役割』を見つけることが出来て、そうした日々の暮らし方に因り『第二の人生』を自分なりに楽しむことが出来て、喜びや生き甲斐が得られるような、自分なりの『生活習慣』を構築し、継続して実践することが、『AD型認知症』の発病の予防に不可欠の条件となるのです。食生活の在り方ではなくて、「脳の使い方」としての『生活習慣の在り方』が問われることになる病気なのです。
(5)私たちが規定する『異なる二つの要因』(①加齢に起因した正常な機能低下の進行及び②ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の進行)が、同時に並行して存在し、重なり合うことに因り、即ち、(異なる二つの要因が、同時に並行して存在し、重なり合うことに因る)「相剰効果」に因り、『前頭葉機能を含む/脳全体の機能』が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて行くことが唯一の原因となり、『AD型認知症』を発病し、更には、症状の重症化が進行して行くことになるのです(「脳機能データ」の解析と疫学的方法により実証済み!!)。
「仮説」が想定するような、アミロイドβの蓄積も、タウ蛋白の沈着やアセチルコリンの不足の進行も、「AD型認知症」の発病原因とは無関係であり、それらは、「発病との間に、因果関係が存在していない」。
(6) 異なった複数の「テーマ」を、同時に並行して処理する上で不可欠の機能である『注意の分配力』の機能が、異常なレベルに衰えて来ていることの反映が、機能発揮上の二重構造の連鎖の結果として、『評価の物差しの機能及び実行機能』の発揮が、異常なレベルに衰えて来ていることの反映として、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに、厳密にリンクした/三段階に区分される症状、「小ボケ」/「中ボケ」/「大ボケ」の段階での様々な症状が、発現して来る真の原因なのです。
(7)『前頭葉の三本柱』の機能が異常な機能レベルに衰えてきたことの直接の反映が、即ち『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした/異常なレベルに迄機能が衰えて来ている/機能発揮の結果としての/状況の分析、理解、判断、テーマの発想や、実行の計画や、実行結果の洞察や推理やシミュレーションや、機転や感動や抑制或いは決断という『実行機能』の機能の「発揮度」に直接影響する為、対象となる情報の認知並びに記銘、保持及び想起、更に、個々の処理の面で、当該機能の発揮が、不的確で不十分となる「小ボケ」の段階を出発点に「中ボケ」の段階を経由し、最後に、殆ど働かないことの直接の反映としての末期の段階である「大ボケ」の段階の症状が発現して来ることになるのです。
(8)『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした/直接の反映としての三段階に区分される様々な支障が、AD型認知症の発病としての症状として、発現してくるのです。最初に社会生活の面に支障(小ボケ:回復/進行の抑制が容易)が、次いで、家庭生活の面にも支障(中ボケ:回復/進行の抑制が未だ可能)が、最後にセルフケアの面にも支障(大ボケ:回復も進行の抑制も、最早困難)が起きてくる「段階的な症状の発現」を特徴として、思考、言動或いは行動の面に、徐々で/緩やかな進行という形で現れてくるのが『AD型認知症』の特徴です(器質的な原因に因り、発病してくる「アルツハイマー病」とは、全く異なる性質を示す)。
(9) 発病及び症状の重症化が進行していく原因は、記憶障害ではないのです。『アミロイドβ仮説、タウタンパク仮説及びアセチルコリン仮説』の『3つの仮説』が、『発病の原因と想定し主張する種々の主張要因の内容は、全てが、的違いであり、誤りなのです。
①一つ目のデータは、『前頭葉』機能が最初に異常なレベルに衰えて行き、次いで、左脳、右脳、運動の脳という順番に機能が異常なレベルに衰えて行くという/衰えが進行して行く厳密な順番が存在していること及び②二つ目のデータは、MMSEテストを実施し、発病者であることが確認された人達(小ボケ、中ボケ、大ボケの全ての段階のお年寄りを含む14689例に及ぶ脳機能データの解析結果)の場合、且つその場合に限り、MMSEの下位項目に出来なくなって行く/厳密な順番である『MMSE下位項目の項目困難度』を示す客観的な「脳機能データ」が存在していること。その順番は、項目困難度が高い方から、想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、五角形相関図の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名となるのです。③三つ目のデータは、『脳のリハビリ』の実践により/正常なレベルに回復させることが可能及び/又は、症状の重症化の進行の抑制が可能である/本当の意味での早期の段階、「二段階方式」の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階については、(「小ボケ」の期間は3年間、「中ボケ」の期間は2~3年間)と言う/『標準的な滞留期間が存在している』ことなのです。
上記3つの「脳機能データ」の解析結果は、『事象の事実であること』が重要なのです(極めて多数の発病者の脳機能データの解析結果)。
これらは、「アミロイドβ仮説」が想定している発病原因が、誤りであることの証拠資料でもあるのです。「DSM—Ⅳ」の第一要件の規定内容、第二要件の規定内容、アミロイドβ仮説が提示する発病のメカが誤りであり、真の本態は、廃用症候群に属する老化廃用型の「生活習慣病」であることの啓蒙が重要となる。
 
Ⅱ.『AD型認知症』の症状を判定する基準と方法の問題点
(1) 私たち『二段階方式』は、『AD型認知症』の発病者について、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される「類型的な症状」を、被験者の生活実態を確認する上で指標化しています(「改訂版30項目問診票」)。
我が国の医学会も、その誤りに気付かないでいて、「DSM-Ⅳ」の第一要件の規定内容、第二要件の規定内容を未だに信望していて、更に、世界的に通説の地位にある『アミロイドβ仮説』を未だに支持していて、極めて主観的で曖昧な基準である「MCIの基準」を活用している人達が多い状況なのです(権威達は、誤りだらけ)。
(2)『MCI(軽度認知障害)』というこの基準は、『MCIの基準に該当するお年寄りは、AD型認知症の発病の前駆的状態に在る』と説明するもの。この基準は、①本人が認識する物忘れの症状と、②家族が観察する本人の物忘れの症状及び③診断する医師が確認する物忘れの症状という、「外観から観測しただけ」の『重度の物忘れの症状』を判定の対象としているものであり、客観的な基準が全く存在せず、極めて主観的で根拠データも極めて曖昧な基準なのです(権威があるとされるどこかの機関が言い出したのでしょう。MCI、即ち、軽度認知障害と銘打っている以上は、認知機能の障害が確認されるべきなのに、最も重要な要因である、『前頭葉の機能レベル』についての言及がないのです。「前頭葉の機能レベル」を精緻に判定できる手技を持たないので、言及しないで、物忘れの症状の外観的な観察に頼っているだけなのかも知れませんが)。
(3) 判定の基準となる要の要件は、『前頭葉機能』が/正常なレベルに在るか、異常なレベルに在るかが『選択基準』とされるべきものなのです。
①『前頭葉機能』が正常なレベルに在って、物忘れの症状が確認される人は、『加齢』という要因に起因した「正常老化の物忘れ」に過ぎないのです。この対象者はというと、『第二の人生』を送っている『高齢者』なら、その全員が対象となるのです。確認しておきますが、それらの人達は、全員が、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能が、正常なレベルに在る人達なのです(②とは、次元が異なるのです)。
②『前頭葉機能』が異常なレベルに在って、物忘れの症状が確認される人(高齢者)は、加齢という要因に起因した機能低下の進行(正常老化の進行)に加えて、加重要因である廃用性の異常な機能低下の進行という要因(第二の人生を送る上で展開されるナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の進行)の同時存在による相剰効果に因って、『前頭葉』の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて、異常な機能レベルに衰えて来たことの直接の反映としての物忘れの症状(記憶障害の症状の一態様)が発現してきている訳なのであり、『両者は全く異なる次元にある記憶障害の症状』なのです。『前頭葉機能』の機能レベルを精緻に判定できる手技を持たない為に、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルを無視した「対象の選別基準」なのです。『MCIの基準』の該当者に対して、アデュカヌマブやレカネマブを服用させることなど、絶対にあってはならないことなのです。更に言うと、アミロイドβの蓄積(老人斑)とAD型認知症の発病・症状の進行との間に、直接の因果関係は存在していないのです。『因果関係の存在の立証さえ出来ない儘である』薬のレカネマブを服用させることなど、国の政策として絶対にあってはならないと考えるのです。
※1 『認知機能の障害』を問題とする病気の判定に際して、意識的/目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉機能』の機能レベル」(正常であるか、異常であるか)の判定が、全く為されていないのが、「AD型認知症」の判定の世界的な特殊性です。
※2その結果として、本当の意味での早期の段階、「脳のリハビリ」(『前頭葉機能』を含む/脳全体が活性化する生活習慣への改善と継続的な実践)により、正常な機能レベルに回復させること【脳の機能が正常なレベルに回復することで、AD型認知症の症状が消滅し、治る】が可能である、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階が見落とされているのです(学者も認知症の診断が専門の医師も、「末期の段階」であり、『介護が必要』となる「大ボケ」の段階で、『発病を見つけているだけ』)。
 
Ⅲ.「AD型認知症」の症状の三段階区分の目的と意味
(1) 『前頭葉機能』の機能レベルの精緻な判定を含む、脳全体の機能レベルの客観的な判定と評価に因り、発病してくる症状を「三段階に区分」する意味は、症状の回復及び進行を抑制するための、『脳のリハビリ』の実践を指導する上で、以下の意味があるからです。
「二段階方式」では、以下の区分に従い、『脳のリハビリ』(被験者の『前頭葉機能』が活性化する『本人なりの生活習慣』への改善、構築及び実践)の指導を行います。
小ボケ:「脳のリハビリ」の実践により治すことが、可能な段階
中ボケ:「脳のリハビリ」の実践により進行の抑制が、未だ可能な段階
大ボケ:「脳のリハビリ」の実践により進行の抑制さえもが、最早困難な段階
※ 『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルにより、類型的症状を三段階に区分する目的は、「脳の機能レベル」に見合った適切な措置を実施する為のもの。
(2)「小ボケ」の段階は、「意識的な世界」(目的的な世界)における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉機能だけが異常な機能レベル』に在って、手足の役割である左脳及び右脳の機能は未だ正常な機能レベルに在るのです。「中ボケ」の段階は、左脳も右脳も異常な機能レベルに在って、『前頭葉機能を含む/脳全体の機能が異常なレベルに在る』のです。
「大ボケ」の段階は、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能が「中ボケ」の段階より/更に異常なレベルに機能低下が進んで来ている為に、『実行機能』が、殆ど働かなくなっているのです。
『実行機能』(分析、理解、判断、検索、企画、計画、創意、工夫、洞察、推理、シミュレーション、比較、決定、選択、憶測、抑制、感動等の個別認知機能群の総称=Executive Function)の機能の発揮度を左右している『注意の分配力』の機能が、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣(脳の使い方としての生活習慣を言い、食生活とは無関係)の継続に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が原因で、殆ど働かなくなって来ているのです。
「DSM-Ⅳ」の第二要件の規定が、「AD型認知症」発病の初期症状として例示する失語、失認、失行の症状は、記憶障害が進んだこと(アミロイドβの蓄積による老人斑の沈着が神経細胞の大量死を惹き起こした領域が拡大)により発現してきているのではなく、『注意の分配力』の機能が殆ど働かないことに因り、『評価の物差しの機能及及び実行機能が、殆ど働かないことが原因なのです(機能発揮上の二重構造が関わる「AD型認知症」の特徴)。
※1挨拶程度の単純な言葉のやり取りでの会話も困難とか(失語紛いの症状)、歯ブラシを握ったままで茫然自失の状態とか(失認紛いの症状)、ズボンを頭から被ろうとする(失行紛いの症状)とかの行為や行動は、日常の生活面で、『評価の物差しの機能及び実行機能』を殆ど行使することが出来ない程に、『注意の分配力』の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して来て、極めて異常な機能レベルにまで/機能の低下が進行していることが、真で、直接の原因なのです。
※2 ハーバード大学を筆頭とする世界中の権威ある機関は、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能についての/廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に起因して、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした/三段階に区分される症状が発現して来るのが、『AD型認知症』の特徴であることに/未だに気が付いていなくて、更には、「AD型認知症」が、私たち人間だけに「特有な世界」である『意識』の機能構造と深い関係があることに気付かないで、「注意の分配力」の機能が備わっていなくて、『前頭葉機能』が備わっていない「マウスやマーモセット」の記憶障害絡みの行動を研究対象に、「憶測」ばかりしているのです。
(3)エーザイの研究者も、アミロイドβの蓄積を阻害することが出来ても、そのことが、発病を予防したり、症状の進行を抑制し、或いは、症状を治す効能には繋がらないことに気づくべき(=『因果関係の有無』の評価の仕方が、杜撰に過ぎる!)。
FDAが迅速手続きによりエーザイのレカネマブを承認したとしても、そのことは単に、『レカネマブの服用に因り、アミロイドβの蓄積に対する阻害効果が認められる』程度のことであって、そのことの効能に起因して、AD型認知症の発病の予防や症状の進行の抑制効果には繋がらないのです。『仮説』(発病との間の因果関係が未だに立証されていない)の状態の儘で、「治療薬を開発した」との発表及び認可申請は理不尽で、経営陣は社会的責任感が希薄。
『アミロイドβの蓄積とAD型認知症の発病/症状の重症化の進行との間には、因果関係が存在していない』=「アミロイドβ仮説」の主張内容は、重大な誤りの内容=重大な誤りの内容であり、主張内容に致命的な欠陥を有している『アミロイドβ仮説に立脚して(主張内容が正しいことを前提条件)』、開発されたレカネマブには、AD型認知症の症状の進行を抑制する効能が存在していないのです。
 
&6   結論(レカネマブには、『治療薬』としての効能は無いし、有り得ない)
(1)『AD型認知症』は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病に過ぎないのです。発病する対象者は、『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者に限られるのです。
権威とされる世界中の機関(研究者)が、末期の段階にまで症状が進行したお年寄りの死後の脳の解剖所見に共通に確認される「アミロイドβの蓄積(老人斑)」や「タウ蛋白の沈着(神経原線維変化)」が犯人であると誤解し並びに『DSM-Ⅳ』の第一要件が記憶障害の確認を要求したことから、『記憶障害が、『AD型認知症』を惹き起こす条件であると誤解』して、記憶障害を惹き起こす原因と想定したのが、『アミロイドβの蓄積』や「タウ蛋白の沈着」という「犯人の仕立て上げ」だったのです。
(2)彼ら権威の誤りの最大の原因は、「アルツハイマー病」(遺伝子の異常)と『AD型認知症』(脳の使い方が関わる生活習慣病)とを同一視してきたこと(今も猶)。『AD型認知症』の発病原因は、器質的な病変とは無関係であり、第二の人生を送る上で日々に展開され繰り返される「脳の使い方」としての『生活習慣』の在り様、「二段階方式」の端的な表現で言うと、『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』の継続、自分なりに追求する「特定のテーマ」が無く、生き甲斐無く、趣味無く、交遊無く、運動もせず、目標となるものも無い単調な日々の暮らし方の継続(生活習慣化)が、発病を惹き起こし症状を進行させる、唯一で、真の原因要因です。
(3)『AD型認知症』の発病原因(発病及び症状の重症化が進行するメカニズム)については、「記憶障害が原因条件」との想定の下で構想され、提示されたアミロイドβ仮説(世界的に通説の地位にある)やタウ蛋白仮説(少数説)やアセチルコリン仮説(異説)等の仮説が存在しているのですが、現在も猶、「AD型認知症の発病との間の因果関係の実証が出来ていない」のです。
(4)  私たち「二段階方式」は、14689人に上る「AD型認知症」の発病患者と診断された高齢者に実施したMMSEのテスト結果の解析データ(MMSE下位項目の項目困難度の指標)を保有。この指標の意味は、『AD型認知症の発病者である場合は、且つ、その場合に限り、11の下位項目について出来なくなっていく「厳密な順番の存在」が確認される』ということなのです。
(5)更に、三段階に区分される「類型的な症状」が発現するのが特徴。様々な程度及び態様により発現してくる『AD型認知症』の症状は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分(小ボケ、中ボケ及び大ボケ)される『類型的な症状』が発現してくるのが特徴であり、『脳のリハビリ』の実践に因り症状を回復させ/症状の進行を抑制することが可能である「本当の意味での早期の段階」である「小ボケ」(標準的な滞留期間が3年間)及び「中ボケ」(標準的な滞留期間が2~3年間)という「事象の事実」である『脳機能データの解析結果』が存在しているのです。
権威とされる人たちは、時、所、人の見当識の障害、記憶障害、実行機能障害、判断力障害等の区分をしていながら、それらの障害が脳の機能面から発現してくるメカニズムについて無知である為、何も語ることが出来ないのです。
(6)私たち「二段階方式」では、『意識的な世界』(目的的な世界)における/脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉機能』の機能レベル(改訂版かなひろいテストに因る客観的な評価の実施)並びに「左脳及び右脳」の機能レベル(MMSEテストに因る客観的な評価の実施)の組み合わせによる区分と及び『精緻で客観的で科学的』な判定区分である「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の『三段階区分』を規定し、各区分毎に各10項目から構成される「類型的症状」を例示列挙しているのです(「改訂版30項目問診票」は、発病者の生活実態の把握と確認の上で、極めて重要で有益な指標なのです)。
(7) 「二段階方式」の手技の実施と客観的な評価によって、『AD型認知症』の発病者であると判定された被験者の脳の機能データであるMMSEの実施結果の解析により、『MMSE下位項目の項目困難度の指標』が様式化されていて、14689例に上る当該データが示す指標(事象の事実)は、『アミロイドβ仮説の主張内容が誤りである』ことの間接的ではあるが、完璧な実証資料なのです。
(8) 発病の予防及び症状の進行の抑制の『先駆的な実践』が、特徴。私たち「二段階方式」は、北海道から九州に跨る452に上る市町村での有償の個別契約の締結に基づいた活動、『AD型認知症』に特化した活動であり、『AD型認知症の早期診断と早期治療の実施に因る症状の回復及び更なる重症化の進行の抑制並びに「発病自体の予防」を明確な目的とした地域活動』、住民参加型の『地域予防活動』の実践展開の指導に因り、『主張内容が正しい』ことを、疫学的方法により実証してきているのです。
※ 早期発見と早期治療の実施に因る/症状の回復及び更なる重症化の進行の抑制並びに「発病自体の予防」の場合に、極めて有効であることが証明されている方法は、『脳の使い方としての意味で言う生活習慣』をいうものであり、『前頭葉が活性化する生活習慣の構築及び継続的な実践』が、唯一で核心の対策方法となるのです。
(9) 本態が廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』である『AD型認知症』の「治療薬」(発病の予防、症状の回復及び進行の抑制の効能を有する薬の意味)は、発病のメカニズムに照らして、未来永劫、開発されることは有り得ないことなのです。
(10) 治療薬の効能を有すると強弁する薬(「アミロイドβ」の蓄積を、初期段階で阻害する効能が確認されることを根拠とし、症状の進行を抑制する効能を有する薬)と強弁して、エーザイから認可が申請されているレカネマブについては、開発の前提条件とされている『アミロイド仮説β仮説』の主張内容が、誤りであること及び服用に因る効能の評価自体(症状の進行を抑制する効能が確認されたと主張)について、評価基準ではない単なる観察基準に過ぎないCDRを判定基準に使用していること(評価者の主観的な観察結果が数値化されても、客観性は生じてはこない)も含めて、極めて杜撰で、お粗末な評価の仕方と結果であると糾弾せざるを得ないのです。『人間の脳の機能に関わる薬』でありながら、余りに不適切で、且つ、余りに杜撰な評価データの提出に憤りを覚えるのです。
(11) 私たち「二段階方式」は、アミロイドβ仮説の主張内容が誤りであることの証拠データ、事象事実としての「脳機能データ」について、①『MMSE下位項目の項目困難度の指標』のデータ、②本当の意味での発病の早期の段階である「小ボケ」(標準的な滞留期間が、3年間)及び「中ボケ」(標準的な滞留期間が2~3年間)、更に加えて、③『脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣の要因』の『3種類の証拠となる実証資料』を保有しているのです。
※「二段階方式」は、全国452の市町村での実践展開の成果が根拠。
「大ボケ」は、身体が持つ限り、「大ボケ」の枠の範囲の中で、更なる重症化が進行して行くものであり、標準的な滞留期間は存在していなくて、滞留期間は、発病者それぞれの期間ということになります。
 
&7 住民参加型の「地域予防活動」の実践展開(その他)
Ⅰ.個別の使用許諾契約に基づき全国452の市町村で展開の指導
(1) 毎年度個別に使用許諾契約(契約の題名だけの名目は、マニュアルの賃貸借契約、予防事業の請負契約を選択する市町村もあったが、内容は、著作権が成立している二段階方式の手技の使用許諾契約)を更新する形で、導入後10年間だけ有償とするものです。
(2) 1995年に活動を開始し、実践の効果の保健師間の口コミが基本でしたが、更に、幾つかの国保連合会が傘下市町村に対し導入を勧奨したこともあり、導入先が急速に全国に拡大して行きました。
(3) 他方で、平成の大合併の進行で導入先が減少していく中で、アミロイドβ仮説の登場と製薬会社の治療薬開発競争の激化、追い打ちをかける形で、厚労省が市町村による活動を川下対策に焦点を定める施策の中で、新規の導入先が次第に無くなって行きました。
(4) 1997年頃、人を介して厚生省の尾嵜課長に呼ばれて、二段階方式の全国展開を要望されました(『国として出来ることは、何でもする』との条件を提示して頂きました)、But、(私的な理由で)辞退しました。
(5) 菅官房長官の計らいで、2019年11月29日、認知症施策推進室と協議の場を持ちましたが、(室長が、『AMEDに持っていかれては』との発言だけで)、無回答(技官の要望が有り、『マニュアルA、B及びC』を置いて来ました)。
(6) 私たちが実証して来たように、発病の予防が可能であるのに、権威達が末期の段階の症状にしか目が行かなくて、『ボケても安心な社会の構築』を目指して、川下対策しか制度化されていない我が国では、新規発病者が増え続けていて、発病後はただ重症化の進行が放置された儘で、介護が必要な高齢者数が増加の一途を辿っています。『介護保険制度』が財政面から破綻しそうな状況下で、家族介護が増加していき、我が国として「あってはならない」社会現象、認認介護や介護離職【累積総数が、100万人越えとの報道】が放置された儘なのです。
(7) 持続可能な超高齢社会を維持していくには、川下対策に目が向いた「ボケても安心な社会の構築」ではなくて、川上対策に目を向けた『AD型認知症に的を絞った、発病の予防に軸足を置いた』対策、『発病の予防を明確な目的とした/住民参加型の地域予防活動=一次予防』を目的に、市町村の(健康課)が一元的に管理し、実施する政策の国策による実施の制度化が不可欠と考えるのです。
Ⅱ.『AD型認知症』の発病を予防する方法(自助努力)
(1)発病の予防並びに早期段階で発病を見つけて、症状の回復及び症状の進行の抑制が可能であるのが、『AD型認知症』の特徴なのです。
※権威や医師から、治せないとされているのは、早期の段階での発病を見落として、末期の段階で発病を見つけているせいなのです。
(2) 対策となるのは、「脳の使い方」としての『生活習慣』の工夫、自分なりに『前頭葉機能』が活性化する「生活習慣」の創意工夫と継続的な実践の方法しか、他に方法が有り得ないのです。
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エーザイのレカネマブに治療薬の効能は(有り得ない!!)(Hー04)

2025-05-31 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
&1 『AD型認知症』発病の理解の基礎となる「脳の機能構造」
Ⅰ.脳の働きのアウト・プットである思考、発言、行為や行動、言動との関係
1. 脳の各部の機能、役割りの概要
頭のてっぺんには、身体を動かす働きの「運動の脳」(単体)があります。
脳の後ろの左側部分には、言葉や計算や論理や場合分け(シミュレーション)などのデジタル情報を処理する働きの「左脳」(単体)あります。
脳の後ろの右側部分には、感情や感性や形や色彩や空間の認知や時間の経過の認知等のアナログ情報を処理する働きの「右脳」(単体)があります。
額の所には、複合機能体としての『前頭葉』機能という脳機能があります。
 
世界中の権威が未だに無知なのですが、額の所にある『前頭葉機能』は、単体としての機能ではなくて、〔前頭前野の穹窿部局在する/①「前頭葉の三本柱の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力)」、②「評価の物差しの機能(=自我=意識の首座=脳の中のホムンクルス)」及び③「実行機能【Executive Function】」の三者に因り構成されている〕/複合機能体 ❣ ❕
前頭葉機能』には、「意欲」の機能に下支えられた『注意力の機能』を集中し(注意集中力)、分配し(注意分配力)、その機能構造に因り、「評価の物差しの機能」(=意識の首座自我=脳の中のホムンクルス)による先行的な評価/注意/関心/観方に基づいて、『注意の分配力』の機能が、「実行機能」を駆使して、メタ認知し及びメタ認知に僅かに遅れて、連動し随伴する実体験認知を行う為の「様々な働き」が詰まっていて、『脳全体の司令塔の役割』を担っているのです。私たち人間だけに特有な意識的/目的的な世界』の支配/管理者なのです。
 
1.私たちが意識的に何等かの「テーマ」を発想し、実行に移す際は、『評価の物差し』の機能が、意識の覚醒下で、他機能に先行して機能を発揮することに因り、行う評価、注意、関心、観方に基づき(に従い)、『注意の分配力』の機能が「実行機能」を駆使して行う個別認知機能の発揮、即ち、「分析、理解、判断、企画、計画、洞察、推理、比較、検索、ケース・シミュレーション、選択、整理、憶測、忖度、修正、抑制、決断、感動等の個別の認知機能群(Executive Functionと総称)の個別の認知機能の発揮に因り、先行的な機能である/『メタ認知し、思考、行為、行動、発言、言動や動作が、(メタ認知に、タイミング的には僅かに遅れて/内容的には連動し、随伴する)『実体験認知』として実行されることに因り、所期の目的を実行し、所定の目標を達成して行くことになるのです。
DNAの99%が同じとされるチンパンジーにもない世界、人間だけに特有な『内容が異なる複数の意識が覚醒している覚醒の度合いも、様々に異なる)(目的的)な世界』に於ける思考、発言、動作や行為や行動、或いは、言動が行われることとなる『』としての『脳の働き方』のメカニズムなのです(『意識』の機能構造は未だに「人類最大の難問」とされているのですが、様々な種類の生きた人間の「脳機能データ」の解析を基礎にして、『思考実験』により、Tadが構想し、理解しているもの=ブログ「G-02~03~04」で詳細を提示)。
2.『AD型認知症』は、『意識』の機能構造が関わってくる認知症なのです。私たち人間だけに『特有な脳機能』である『注意の分配力』の機能の働き方、就中、『注意の分配力』の機能が、『評価の物差しの機能』による評価、注意、関心、観方に基づいて、『実行機能』を駆使して行う/個別認知機能の発揮の機能関係、私たち『二段階方式』が世界で初めて発見し、『機能発揮上の二重構造』と名付けている/機能構造の関係に気付かない限り、『AD型認知症』の発病及び症状の進行のメカニズム(廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行の要因)並びに症状の回復、進行の抑制、更には発病自体の予防のメカニズム(方法)を解明することは、不可能事に近いのです。
3.「脳を解剖」して分かる程、単純なものではないし(アミロイドβ仮説やタウ蛋白仮説)、マウスやマーモセットには備わっていない脳機能である『注意の分配力』の機能が核心の複合機能体である『前頭葉機能』の機能レベルの精緻な判定も、私たち二段階方式以外は、世界中を探しても、個人も組織も、精緻な「手技」を持っていないのです。
4. 左脳、右脳、運動の脳が牽引する三頭建ての馬車を操る御者の役割をしているのが『前頭葉』という脳機能なのです。三頭の馬を十分に働かせられるのも不十分にしか働かせられないのも、「前頭葉機能」の働き方次第なのです。
その『前頭葉機能』が、時々軽い居眠りが出てくるようになり(社会生活面で重大な支障=小ボケ)、気が付くと居眠りしているようになり(家庭生活面でも重大な支障=中ボケ)、深く眠り込んでしまう(セルフケアにも重大な支障=大ボケ)のが、『AD型認知症』を発病した世界なのです。
 
&2 『AD型認知症』を発病する世界とは
1.『前頭葉機能』を含む/脳全体の働き異常なレベル衰えてきて、その為『社会生活や、家庭生活や、セルフケア』の面に重大な支障が起きてくるのが、『AD型認知症』を発病した世界なのです。
2.脳の司令塔の『前頭葉』の機能が、ちゃんと(正常なレベルで)働かなくなった(『前頭葉機能』が、異常な機能レベルに衰えてきた)段階で、ほんの少し前に食事をしたばかりなのに、そのことさえ思い出せないような「重度の記憶障害の症状」が出てくるようになるはるか前の段階で、『AD型認知症』は、もう始まっているのです(「AD型認知症」としての症状が発現しているのです(「小ボケ」の段階=世界中の専門家達が見落としている)
3.左脳、右脳及び運動の脳、馬車を牽引する「三頭の馬」が未だ正常な機能レベルに在ろうとも、三頭の馬を操る「御者」である『前頭葉機能が異常なレベルに衰えてきた』その時(その段階から、意識的な世界のアウト・プットは全て異常なものとなる、『AD型認知症』の発病であると考えるべきなのです(『意識の機能構造』に無知な専門家達が見落としている『発病の極く初期』の段階があるのです)。
 
4.『AD型認知症』の原因を見つけるにも、早い段階で見つけて治すにも、症状の進行を抑制するにも、発病を予防するにも、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルを精緻に判定することが出来る『脳の働きという物差し』が不可欠になるのです(『意識の機能構造』の詳しい理解に立って開発された『二段階方式』の手技は、世界中でも比類のない、極めて高度で精緻な判定の為の唯一の手技なのです)。
5.『AD型認知症』研究(診断)の専門家としての学者や(医師)は、「認知機能の判定」に際し、『MMSE』(或いは、我が国では長谷川式)を活用しているだけであり、『脳の後半領域の働き』にしか注目していないのです。現在までの所、『前頭葉機能』の機能レベルを精緻に判定出来る手技を持っているのは、世界中で、私たち「二段階方式」以外にはいないのです。
意識的な世界(目的的な世界)における、脳全体の司令塔の働きをしている『前頭葉機能』の機能レベルを精緻に判定出来ない限り、脳のリハビリにより回復させ/症状の進行を抑制することが出来る本当の意味での『早期の段階』(「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)の症状を鑑別することは出来ないのです。
 
&3 『AD型認知症』は、「脳の使い方」としての『生活習慣病』
1.世界中の『AD型認知症』の専門家とされる機関や人達は、意識的/目的的な世界の要である『前頭葉機能』の機能構造、就中、『注意の分配力』の機能に注目しないで、『前頭葉機能』も、『注意の分配力』の機能も備わっていない「マウス(ADマウス)やマーモセット」が檻の中で餌を探して徘徊する動きの研究を基礎とした「憶測混じりの主張」を、権威と肩書だけを振りかざして主張し、間違った主張を垂れ流し続けているのです。
2.彼等は、意識を構築し、統合し、分割し、統括し、管理し、コントロールしているのが、『注意の分配力の機能である』ことが、分かっていないのです。
※彼等は、実行機能(分析、理解、判断、計画、企画、洞察、推理、シミュレーション、比較、選択、決定、決断、抑制、感動等、複合機能体である『前頭葉機能』を構成している個別認知機能群を総称して、このように呼びます=Executive Function)の機能の発揮/発揮度が、『注意の分配力』を核心とした「前頭葉の三本柱(意欲⇒注意の集中力⇒注意の分配力⇒」の機能に左右され下支えられている構造『機能発揮上の二重構造』という依存関係にあることにも、未だに気付いていないのです。
3.『AD型認知症』の発病のメカニズム並びに症状の重症化が進行していく原因が、『加齢』の進行に起因した機能低下という要因(正常な老化)を基盤として、更に、その要因に加重される要因である、『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』の継続に起因した「廃用性異常な機能低下」の進行という要因の存在であることに気付いていないのです(廃用症候群に属する老化・廃用型の 生活習慣病』が、真の正体なのです!! ❕)。
4.  60歳を超える年齢の『高齢者』が、『仕事』と言うテーマとは無縁の日々を送ることとなる/『第二の人生』を送る日々の暮らし方の中での「脳の使い方」としての『生活習慣』、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』(自分なりに追及する特定のテーマが無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものが無い、「単調な日々の暮らし方」=第二の人生での「生き方」)の継続に起因して、複合機能体である『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能についての/『廃用性の異常な機能低下』が進行して来ることが、『発病を惹き起こす引き金の要因』であることに気付いていないのです。
 
&4  『加齢』の進行に起因した正常な老化の進行」という基盤の要因と『AD型認知症』の発病による『加速度的で異常な機能低下の進行』との差異:
1. 『前頭葉機能』の老化曲線(正常な老化の進行)の存在とその意味
各種の高度な働きを担当している『前頭葉機能』、中でも、『評価の物差しの機能及び実行機能』について、その機能を正常に発揮させる上でのとりわけ重要な働き、『評価の物差しの機能及び実行機能』の機能の発揮及び発揮度を、支配し、左右し、下支える「前頭葉の三本柱」の機能である、『意欲、注意の集中力及び注意の分配力』の機能には、「加齢」の進行に連れて『働きが、老化し、「正常な機能範囲内のレベル」を保ちつつも、緩やかに衰えて行く』という性質があるのです。
18歳から22歳までがピークで、23歳を過ぎるころから100歳に向かって、緩やかではあるけれど、直線的に衰えていくのです。「第二の人生」が始まる60歳過ぎの頃になると、『前頭葉機能』の働き具合は、ピーク時の18歳から22歳の頃に比べて、働きが半分以下になっているのです。70歳代、80歳代、90歳代、100歳代と、年をとればとる程、『前頭葉機能』の働き具合が更に衰えて行く。正常な機能範囲内とはいえ、どんどん低空飛行になって行くという性質が、確認されるのです(「二段階方式」が、「正常老化の性質」と命名)。猶『加齢』の進行に起因した『前頭葉機能』の機能低下の進行は、正常な機能範囲の中で、徐々に、緩やかに、低下して行くという性質が確認されるのが特徴。
2.様々な種類がある認知症の内の大多数90%以上を占め、皆さんが日常よく目にしている『AD型認知症』の正体は、加齢の進行に起因した「脳の老化」という要因が基盤(基礎)にあるのです。『加齢の進行に起因した脳の老化』という問題が基盤にある為、『AD型認知症』の発病は、若者には関係なくて、「60歳代以降の『高齢者だけ』が、発病の対象になる」のです(『老年発症』が特徴)。⇒「若年性AD型認知症」という病気は、実在していないのです(「側頭葉性健忘症」との異同の要素を知らない医師達が、誤診しているだけなのです)。
※1『側頭葉性健忘症』は、基本的には若年で発症するのが特徴。「重度の記銘力障害」に起因した「極めて重度の記憶障害の症状」を伴うこと(『記銘度が低い』為に、直前の記憶は想起出来るが、短期の記憶が想起出来ない。発病前の長期の記憶は、想起できることに注意)及び「海馬の萎縮」が確認されるのが特徴。但し、『前頭葉』の機能レベルが正常な機能レベルに在るのが特徴なのです。これに対し、『AD型認知症』の発病者である場合は、「前頭葉機能」が(から)真っ先に異常なレベルに衰えて行くのが特徴なのです。
※2『AD型認知症』の発病は、「加齢」の進行に起因した機能低下という要因とは別の要因の存在、「廃用性の異常な機能低下の進行」という別の要因が加重されることが、発病/症状が進行して行く『核心的な条件』なのです。
3.『AD型認知症』の『症状の三段階区分』
(1) 厚生労働省の発表によると、認知症のお年寄りの数は2019年12月末現在で、600万人超とされています。600万人もの認知症のお年寄りとは、自分が住んでいる家がわからなくなったり、同居の家族の名前や顔も分からなかったり、ズボンを頭から被ってみたり、トイレの後始末も自分でできないで、セルフケアにも介助が要る、認知症の末期段階の人達なのであり、私たち「二段階方式」の区分で言う「重度認知症(大ボケ)」の人達だけの人数なのです。 
(2) 認知症とは、「いったん完成した脳機能が、何らかの原因で全般的に低下し、社会生活や家庭生活やセルフケアの面に重大な支障が起きてくる病気」と定義されています。元々は正常な社会生活を営んでいた人に起きるものである以上、現在セルフ・ケアもおぼつかなくなっている人であろうとも、その人の過去に遡ってみれば、正常であった時期があり、発病後に症状が次第に進行し、重症化していった結果なのです。
(3)『AD型認知症』は、症状が徐々に/段階的に/且つ緩やかに進むのが特徴なのです。
昨日まで正常だった人が、「AD型認知症」を発病した途端に、いきなり、同居の家族の名前や顔も分からなかったり、ズボンを頭から被ってみたり、トイレの後始末も自分でできないで、セルフ・ケアにも支障が出て介助が要るようにはならないのです。
※「前頭葉機能」を含む/脳全体の働き具合を二段階方式のテストで調べてみると、軽い方から順に、「小ボケ」、「中ボケ」、「大ボケ」の『三段階』に区分されることが重要なのです。
そのことに加え、新型コロナの回避策として政府が推奨した「三密の回避」策が、第二の人生を送っている高齢者の厳密な遵守により、『AD型認知症』の新規発病者の大幅な増加と重症化の更なる進行を惹き起こしていることに注意が必要なのです。
4.『AD型認知症』の発病と生活実態は、以下の表のとおり:
(『AD型認知症』の症状の三段階と脳機能及び生活実態)
 
&5『AD型認知症』の年齢別発生頻度
1.エイジングライフ研究所がこれまで集積してきた多数の脳機能データの分析によると、『AD型認知症』を発病する「お年寄り」達の年齢別の割合は、年をとるにつれ、どんどん増加していきます。「小ボケ」、「中ボケ」、「大ボケ」の全部を含めた/「AD型認知症」の人達全体の年代ごとの割合は、第二の人生が始まったばかりの60代で12%もの高い割合を示しています。60代のお年寄りが100人集まったら、12人はもう「AD型認知症」を発病しているのです。「小ボケ」、「中ボケ」、「大ボケ」のどれかのレベルになっている。厚労省の発表数値は大ボケの人達だけの数。
 
2.次の「三つのことが分かっている」のです:
①『AD型認知症』の発病は、50歳代以下の若い人達には関係がなくて、『第二の人生を送っている60歳代以降の「お年寄り」だけが発病の対象になる』のが特徴なのです=『老年発症』が特徴なのです(『加齢』の進行に起因した/前頭葉機能の機能低下の進行が基礎要因なので、必ず『老年での発症』となるのです=若年での発症者は、いないことに注意)。
年をとる程発病者の割合が増えていき、身体も限界の100歳代では、殆どの人(97%)が『AD型認知症』を発病しているのです(「超100歳高齢者調査」のデータ)。
② 『AD型認知症』のお年寄りの年代ごとの割合が、北海道、東北、関東、東海、中部、北陸、近畿、中国、四国、九州と日本のどの地域をとってみても、どこもみな殆ど同じであり、基本的に「地域差が認められない」のです(452の市町村)。
③ 更に、もう1つ重要なデータがあります。その詳細はⅤで説明している、「回復が可能な早期段階である小ボケ及び中ボケの期間と脳の老化のスピード差をもたらす要因」についてのデータの意味。 
極めて多数症例に基づくこのデータは、脳の使い方と言う視点から見た『生活習慣』要因が、『AD型認知症』を発病した人達の症状の更なる進行、進行の抑制、又は認知症の症状からの回復と密接な関係があることを示しているのです。
※『AD型認知症』の発病/症状が進行する原因は、食べ物(カレー料理や地中海料理)でも、学歴でもない、アミロイドβとかタウ蛋白の蓄積でもなく、『加齢に因る脳の正常老化」の要因及び『ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に因る廃用性の異常な機能低下の進行』という要因、『異なる二つの要因が、同時に並行して存在し、重なり合う』ことに因る『相剰効果』の結果、なのです。
 
&6   『AD型認知症』の発病(症状の進行)のメカニズム
1.加齢』による「正常老化」が、『AD型認知症』発病の『第一の要因』であり、「脳の使い方」としての『ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣(自分なりに追及する特定のテーマが無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものが無い、単調な日々の暮らし方/生き方)の継続に因る/廃用性異常な機能低下の進行』が、発病の『第二の要因』であるとエイジングライフ研究所は考えるのです。第一の要因に第二の要因が加重されることに因り、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて行くことが、発病及び症状が進行して行く原因であると考えるのです。即ち、『AD型認知症』は/廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』に過ぎないのです。

2.それ故、『AD型認知症』の症状の進行を抑制したり、症状を治す効能を有する薬治療薬』の開発は、『有り得ない事』と主張しているのです(アリセプトも、アデュカヌマブも、レカネマブも、きちんとした評価さえ実施すれば、「治療薬としての効能は皆無」であることが確認されるのです)。

私たち「二段階方式」(エイジングライフ研究所)の主張内容が正しいことは、北海道から九州まで日本全国の452を数える市町村で展開した「AD型認知症」に特化した活動、住民参加型の『地域予防活動』の実践により、疫学的方法により実証)されているのです。
 
&7脳の機能面から見た『AD型認知症』の発病と症状の進行
1.『意識が覚醒した目的的な世界』(思索や発言や行為や行動面)における「前頭葉機能」の役割:
意識的/目的的に何等かのテーマを発想し、実行に移す」ことは、三頭建ての馬車を運行していくようなもので、『御者』なくしては、どんなに立派な馬をつないだところで、馬車は動きようもありません。御者の働きが『前頭葉機能』の働きだと考えると、分かり易いと思います。
 馬車が動くときいつも、御者が手綱を引いて馬を制御しているように、毎日の具体的な生活の場面で、「意識的に/目的的に何かのテーマを発想し、実行しようとするとき」は、必ず前頭葉が状況を分析し、理解し、状況判断に沿ったテーマを発想し、その実行を計画し、実行のシミュレーションを行い、何をどのようにするかを決定し実行の決断を下し必要な指令を出しているのです。
意識的/目的的に何かの「テーマ」を実行する場面では、『前頭葉機能』が脳全体の司令塔の役割を担っています。『AD型認知症』の段階的な症状が発現して来る核心的な原因要因が、『前頭葉機能』の廃用性の異常な機能低下の進行という要因、『加齢』の進行に起因した正常で/緩やかな機能低下の進行という基盤の要因に対して/加重される要因の存在なのです(症状が「記憶障害」に起因して発現すると想定している内容、米国精神医学会が策定した診断規定である『DSM―Ⅳ』の「第一要件」の規定内容は、重大な誤りを犯しているのです)。
※中ボケになると、7個のブロックで作った煙突付きの「2階建ての家」を目の前に置き、それを見ながら、同じ7個のブロックを使用して、目の前の家を再現出来なくなるのです。これ1つ見ても、記憶障害が原因で発病するのではいことが分かるのです。
この作業は、『注意の分配力』の機能が、「評価の物差し」の機能に因る評価/注意/関心/観方に従い、「実行機能」を駆使して、見本と再現の両者比較し、実行することが必要となります。
2.『前頭葉機能』の構成要素である/「評価の物差しの機能』及び「実行機能」の協働による、分析、理解、判断、発想、企画、計画、洞察、推理、シミュレーション、比較、検討、選択、決定、決断、抑制、感動等の/個別の認知機能が発揮される為には、意欲、注意の集中力及び『注意の分配力』の機能が関わることが構造的に必要となるのです。⇒「評価の物差しの機能」及び「実行機能」の機能の発揮及び発揮度は、「意欲、注意の集中力及び注意の分配力」の機能に支配され/下支えられているという『機能発揮上の二重構造』の機能構造が存在しているのです(「評価の物差しの機能及び実行機能』には、両者共に、自身の機能を発揮する為の/直接の機能が備わっていないのです!!!)。
 
&8『AD型認知症』の発病と症状の進行のメカに関わるデータ
1.『AD型認知症』は、日々の脳の使い方としての生活習慣、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続が発病及び症状の重症化の進行を左右する核心的な要因となるのです。
加齢」の進行に因る正常老化と「ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に因る廃用性の異常な機能低下の進行」という「異なる二つの要因」が、同時に並行して存在し、重なり合うことに因る、その相剰効果で、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能が、廃用性の/加速度的で/異常な/機能低下を進行させて行くことに起因して発病し、症状の重症化が進行して行く「AD型認知症」は、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能の衰え方にも明確な特徴があります(『事象の事実』であり、通説のアミロイドβ仮説を含む「3つの仮説」の主張は全てが誤りであることの、間接的ではあるが、完ぺきな証拠資料でもある ❕)。
その「衰え方の特徴」とは:
① 最高次機能である「前頭葉機能の働き具合」だけが、最初に(から、真っ先に)、異常な機能レベルに衰えて行く;
次いで、高次機能である「左脳と右脳と運動の脳の働き具合」が、且つその順に/異常な機能レベルに衰えて行く;
③ MMSEの下位項目には「機能が衰えて行く(機能項目が、出来なくなって行く)厳密な順番がある」こと;
④ 本当の意味での早期の段階である/小ボケ(3年間)及び中ボケ(2~3年間)の『標準的な滞留期間』が存在している:
従って、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能が、どこまで衰えているのか及びその脳の機能レベルでは、どんな症状を特徴的に示すのかを調べることで、『AD型認知症』を発病している人の認知症のレベル(「小ボケ」、「中ボケ」、「大ボケ」)を判定することが出来るのです。
エイジングライフ研究所が開発した『二段階方式』の手技は、御者の働きをする『前頭葉機能』の働き具合を『改訂版かなひろいテスト』で判定し、馬の働きをする左脳と右脳の働き具合を『MMSE』で判定し、両者の機能レベルを/個別に及び総合的に判定することにより、『AD型認知症』の発病の有無及び重症度を精緻に判定出来るのです。更に、回復が困難で介護するだけの「大ボケ」と回復可能な及び/又は、症状の重症化の進行の抑制が可能な/早期の段階である/「小ボケ」と「中ボケ」とを明確に区別して、脳の機能レベル毎に適切な措置が実施できるように工夫されているのです。
 
2.猶、人によって日々の生活習慣(脳の使い方としての生活習慣)は異なりますが、大まかに言えば、以下のような状況(「キッカケ」の発生と継続)が起きれば、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」に陥る『可能性が高い』と言えるのです。
 
〇 ナイナイ尽くしの単調な生活習慣が始まる「キッカケ」:
「アルツハイマー型認知症」発病の「第一の要因」である「加齢による脳の老化」という条件は誰にでも共通した条件なのですが、「第二の要因」である「ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続による廃用性の異常な機能低下の進行」という条件は、「第二の人生」を送る個々人によって違います。
自分なりのテーマに挑戦する「意欲」を喪失させる「キッカケ」となる『生活状況や出来事』を分類すると以下の通り。
(1) 生きる意欲を支えてきた「それまでの生活習慣を継続できなくなる」
①趣味も遊びも交友もなく、「仕事一筋の人生」を送ってきた人の定年退職、
②特定の趣味だけが生き甲斐の人が、その趣味を中止せざるを得なくなる、
③親や兄弟、子や孫、友人、ペットなど大事な人や動物との別離やその死亡
(2)「生きる意欲」を喪失してしまう状況の発生に直面し、その状態が継続
①重い病気や大きな怪我や難聴の進行などの肉体的に困難な状況の継続
②子供の失業や借金問題、孫の不登校等、家庭内に重大な問題が発生し継続
③配偶者や家族の看病や介護に追われるだけの毎日で、自分の時間もなくて、気持ちが沈む毎日の暮らし方
④地震、台風、火事等の被災による大事な財物、住居、家族、友人、仕事、或いは地域の喪失
 
3.キッカケ』が、どんなものであるかは、重要ではないのです。
『その人』にとっては、そのことが「キッカケになった」という程度の意味でしかないのです。重要なことは、「キッカケ」の発生と継続に因り、心が折れて、『意欲を喪失』してしまうことなのです。意欲を喪失した結果、『趣味であれ、人付き合いであれ、運動であれ、何等かの地域や社会活動への参加であれ、何事に対しても、挑戦しようとしなくなって行った』ことが、「脳の使い方」としての意味で言う『生活習慣』の根本的で顕著な変化となり、且つ、そのことに起因して『廃用性の異常な機能低下が進行の事実』の確認作業が、極めて重要となるのです。
キッカケ発生後の生活状況の変化により、その人の脳の使い方としての生活習慣がどのように変わったかが、極めて重要なのです。キッカケの発生と継続を契機に喜びや楽しみの基礎となっていた生活が無くなり、日々の営みに対し、心が折れてしまい、意欲を喪失した結果、『前頭葉機能(注意の分配力/実行機能)』の出番が極端に少ない単調な生活習慣が継続され、『前頭葉機能』が、「廃用性の加速度的で異常な機能低下」を進行させて行くことになるのです。
『脳の使い方(生き方)』としての『生活習慣』と言う視点からその人の日々の生活を具体的に振り返り、何を「キッカケ」に心が折れて、意欲を喪失し、『単調な生活習慣』に変わり、『前頭葉機能』の出番が極端に少ない、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』が継続した実態を具体的に確認することが必要不可欠の作業。
 
 
&10   症状の継続期間(滞留期間)と「脳の老化のスピード差」をもたらす『生活要因
キッカケ」が起き/その状況が継続して、心が折れて、意欲を喪失し、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』が開始され/継続されていく中で、半年から1年の経過で、発病します
発病から3年の期間が『軽度認知症(小ボケ)』の「標準的な滞留期間」であり、次いで、『中等度認知症(中ボケ)』の「標準的な滞留期間」が2~3年となります。
即ち、発病から5~6年の期間が経過すると、『大ボケ』になる」と言うのが大原則なのです。
この『標準的な滞留期間』に適合しないケースは、プラス要因(滞留期間が、長くなる)とマイナス要因(滞留期間が短くなる)の質と量とが脳に働いて、『AD型認知症』の症状の回復や、更なる進行に影響を与えているのです(『脳の老化のスピード差を生む生活習慣の要因』)。
エーザイが、「CDR」の手技を活用して行った、『レカネマブの効能の評価数値」については、{CDR」と言う、極めて主観的な手法での/主観的な評価結果である}と言う、大きな問題点の存在に加えて、それよりもはるかに重要な影響要因、{発病の早期の段階に確認される「標準的な滞留期間」の短さや長さに影響を与えている要因としての/「脳の老化のスピード差」をもたらす『生活要因』の排除が為されていない評価結果であり、致命的な欠陥が存在している評価数値である}と言うことなのです!!!
 
&11『AD型認知症』の発病者の脳機能の衰え方とその特徴
1.脳の機能低下の「4つの特徴」
『AD型認知症』は、「加齢による正常老化」と「ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の異常な機能低下」という、異なる二つの要因が同時に並行して存在し、重なり合うことの『相剰効果』によって、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行く」ことにより、脳全体の機能が衰えていく際に、「4つの特徴」が、確認出来るのです:
最初に、『前頭葉機能』だけが廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行する(「軽度認知症(小ボケ」の段階);
次いで、前頭葉機能の機能低下の進行の継続と(同時並行)して、左脳と右脳と運動の脳も、その順番に廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していく(「中ボケ」);
③ 前頭葉機能並びに左脳及び右脳と運動の脳の廃用性の加速度的で異常な機能の低下が同時に並行して進行し、(『前頭葉機能』が殆ど機能していない状態の中で)身体が持つ間、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が更に進行して行く(「大ボケ」);
④ MMSEで判定される下位項目には、衰えていく「厳密な順番」が認められる

MMSEで判定する下位項目の機能低下の『厳密な規則性』の内容ことに

(1)  MMSEテストを実施した場合に確認される『下位項目の低下順』の規則性

次に示すのは、「MMSEで測定される高次機能には、必ず、衰えて行く厳密な順番が認められる」という「衰え方の順番の厳密な規則性」が存在することなのです(全国から来院された14689人の発病患者の解析結果=事象の事実)。
※これだけ精緻で多数の『脳機能データ』は、世界中のどこにも無いのです!!!
(2)この「脳機能データ」の意味するところは、『脳の老化』が加速された「AD型認知症」の場合は(且つ、その場合に限り)、MMSEで判定される下位項目がこの項目の順番に衰えて行く(出来なくなっていく)という/厳密な規則性が認められるのです(アミロイドβの蓄積とは、無関係)。
(3)「想起」、「計算」、「三段階口頭命令(机上のみ)」から出来なくなって行くのは、この3つの項目の処理には、「注意の分配力の機能」の発揮が高度に必要となる為。
(4)上記順番と異なる時(ケース)は、『AD型認知症』の発病ではないのです!!
⇒ 『AD型認知症』であれば(且つ、その場合に限り)、想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、五角形双貫図の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名の順番に出来なくなっていきます(下位項目の機能の衰え方の『厳密な規則性』が、存在していることになります)。
 
 
 
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『アルツハイマー型認知症』の発病の予防方法 (H-01)

2025-05-31 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
&1 『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する。』についての権威が主張する問題点
(1) 『AD型認知症』の真の正体(本態)は、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」に過ぎないものを、極めて重度の「物忘れ」の症状を呈するのが特徴の「神経変性疾患」だと誤解しているのが世界中の専門家(機関)なのです。
(2)我が国の政策も、川上対策(発病の予防)が棚上げにされ、『政府大綱』の第一条の規定では、「発病の予防」は、将来の研究テーマとすると明記されている。
(3) 川下対策(通達により、「アミロイドβ仮説」の考え方が根拠として提示され、『重度の物忘れの症状』の外観的な観察基準に過ぎない「MCIの基準」の適用に基づいた、実効性が極めて期待薄い「介護の予防措置」の制度化)しか実施されていないのです。
 
&2 権威が主張する問題点の整理
世界中の権威(機関や精神科医)の間で、『AD型認知症』は、①発病の原因が分からないし、②治すことが出来ないタイプの認知症であると誤解されているのです(器質的な記憶障害に起因した神経変性疾患との誤解が基礎)。
 
Ⅰ.発病原因については、各種「仮説」が、発病との間の『因果関係の実証が為されない儘』に拡散されている:
(1) 世界的に通説の地位(支持する学者の数が一番多いという意味)を維持しているのが、「アミロイドβ仮説」であり、我が国でも、通説であり、東大/京大/理研(MIT研=利根川 進)が、その牙城を形成。
(2)対抗馬として有力な少数説が、「タウ蛋白仮説」であり、異説が、「アセチルコリン仮説」。
※『仮説という扱い』を医学会で受けているのは、主張する発病の各原因と『AD型認知症』の発病/症状の進行との間の『因果関係』の存在について、未だに実証出来ていない為。
 
Ⅱ.米国精神医学会が、「重度の物忘れの症状が特徴の神経変性疾患」であるとの誤解に因り策定した『AD型認知症』の診断規定である「DSM-Ⅳ」の第一要件が規定し、確認を要求している発病原因、『記憶の障害』に起因して発病するとの『主張内容が正しいもの』として受け入れた上での仮説であることに注意。
(1) 各仮説に共通している条件は、『AD型認知症』を発病し、重度の物忘れの症状が確認されていて、失語や失認や失行(紛い)の極めて重度の症状が確認された発病者(高齢者)達の、死後の脳の解剖所見に共通して確認されるアミロイドβの蓄積(老人斑)、タウ蛋白の沈着(神経原線維変化)等が『記憶障害を惹き起こす原因』であると憶測により想定し、「発病のメカニズムの仮説」を構想しているだけ。
(2) 通説であり、世界中の学者や医師や研究者をミスリードしているアミロイドβ仮説は、『アミロイドβの蓄積に因る老人斑がもつ毒性が、情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死を惹き起こし、その範囲や対象が拡大されることに因り、「神経変性疾患としての重度の物忘れの症状を特徴」とした「AD型認知症」を発病し、重症化が進行して行く』と主張。
(3) 「DSM—Ⅳ」の「第一要件」の規定内容も、「第二要件」の規定内容も、両者ともに極めて『重大な誤りの内容』なのです。
 
&3 『AD型認知症』発病患者の「症状の重症化が進行する順序」
Ⅰ.『AD型認知症』の発病原因は、「記憶障害」とは無関係の代物:
(1)「キッカケ」となる出来事や状況の発生とその継続により、心が折れて、意欲を喪失することで開始される、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続が原因で、『注意の分配力』の機能障害を発端とした『評価の物差しの機能』及び『実行機能』の機能障害を介した、それらの機能の複合機能体である『前頭葉機能』の機能障害の進行、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因り、『複合機能体としての「前頭葉機能」が、異常なレベルに衰えてくること及びその程度がさらに進行して行くこと』が、発病を惹き起こす/症状の進行を惹き起こす「引き金」となる要因なのです。
(2)『AD型認知症』は、人間だけに特有な『意識的/目的的な世界』が関わる認知症であり、「第二の人生」を送る上で継続される「ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』(追求する特定のテーマがなく、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、達成すべき目標もない単調な「生活習慣」)の継続に起因した『前頭葉機能』の廃用性の、加速度的で異常な機能低下の進行が原因で発病し、症状が進行して行くもの。
(3)『発病の予防』には、食生活でなくて、仕事とは無縁となる「第二の人生」を送る上での「脳の使い方」としての視点と意味で言う『生活習慣』の創意工夫と継続的な実践、『前頭葉の三本柱』の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力のことを言います)の出番が多く、『注意の分配力』の機能が発揮度を支配し下支えている『評価の物差し』の機能及び『実行機能』の出番が多くなることにより、「意識的/目的的な世界」における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉機能が活性化』する『生活習慣』の構築と継続的な実践の自助努力により、『前頭葉機能の機能レベルを正常なレベルに保ち続ける』ことが、発病を予防(発病時期の先送り効果)する上での、唯一で無二の『対策方法』となるのです。
 
Ⅱ.『AD型認知症』は、第二の人生を送る上での脳の使い方としての生活習慣の在り方、「生き方が問われる」ことになる病気:
(1)「ボケーッ!とした暮らし方」が継続されたままで居ると、半年もしない内に「ボケる」【=『AD型認知症』を発病する】ことになるのです。
然も、抜き足、差し足、忍び足で、背後から忍び寄ってきて発病し、徐々に、段階的に、何年もかけて、症状の段階的な重症化が進行して行くのです。
※小ボケの期間が3年間、中ボケの期間が2~3年間在って、最後に、末期の段階である大ボケの期間が、身体が続く限り続いていくのです。&5に詳述する『AD型認知症』の発病のメカニズムに照らして、「発病を予防したり、症状を治したり、症状の進行を抑制する効能を有する薬」、即ち、「治療の効能を有する治療薬」の開発は、未来永劫有り得ないことなのです。
(2)『AD型認知症』の発病としての三段階に区分される類型的な症状は、『前頭葉』機能を含む『脳全体の機能レベル』に、厳密にリンクした症状なのです。「記憶障害」の症状を含め、小ボケ、中ボケ及び大ボケの全ての段階の全ての症状が、『前頭葉機能』の機能障害に起因した症状なのです。
その『前頭葉機能の機能障害』は、『注意の分配力』の機能を核心とする「前頭葉の三本柱」の機能の『機能障害』が発端となり、惹き起こしているのです。
※1人間だけに特有な世界である『意識的な世界』は、「目的的な世界」であり、『内容及び覚醒度が異なる複数の「意識」を同時に並行して、構築し/管理』する『注意の分配力』の機能の関与なしには、成立し得ない世界なのです。
※2 『意識』を構築し、コント・ロールしている要の機能である『注意の分配力』の機能に対する理解が不足している人達が、記憶障害に起因して症状が発現してくると誤解しているだけ。その上権威達は、上記の内の「末期の段階の大ボケの後期」で確認される極めて重度の症状を発病の初期症状と誤解しているのです。
(3)「小ボケ」と「中ボケ」の段階を見落としていて、『重度の物忘れの症状』の主観的な観察に基づいただけのMCI (軽度認知障害)とかの、極めて曖昧で主観的な基準の該当者とされるお年寄り達(=「極めて重度の物忘れの症状」の発現者)について、『AD型認知症』発病の前駆的状態に在るとかの意味不明な説明が行われている。
 
&4 脳機能データから見る『AD型認知症』の特徴
Ⅰ.廃用性の異常な機能低下が加重された「前頭葉機能を含む/脳全体の機能についての老化曲線」
(1)『AD型認知症』発病の(基盤の要因)
60歳を超える年齢の『高齢者』であれば誰でも、『加齢』に因る正常老化の進行により、何年もかけて緩やかに『前頭葉』の機能低下が進行してきていて、意識的/目的的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉機能』が、正常な機能レベルを保ちつつも、最盛期(18~22歳頃)のほぼ半分程度に機能の低下が進行してきているのです(発病の基盤である第一要件)。
(2) ①加齢という要因により正常老化の曲線を描いて緩やかな機能低下が進行していた正常老化の曲線が、②キッカケの発生と継続に対し心が折れて、意欲を喪失することで開始される『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣」の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の要因が「加重される」結果、両者の相剰効果に因って、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行のカーブを描いていくことが、明確な形で読み取れるのが特徴(脳の解剖では分からない)。
(3) 二段階方式の手技では、意識的/目的的な世界では、①自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断し、②状況判断に沿った実行テーマを発想し、③テーマの実行の内容及び仕方を企画し、計画し、④実行結果を洞察し推理し、シミュレーションし、⑤シミュレーション結果を比較し、⑥最終的な実行内容を選択し、⑦実行の決断をして、⑧実行の指令を脳の各部に出すという『脳の機能の関わり』を解析。
意識的/目的的な世界は、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する「三頭立ての馬車」を運行する世界であり、馬車の運行を支配し管理しているのが御者、即ち、『意識的な(目的的な)世界』での脳全体の「司令塔の役割」を担っているのが『前頭葉機能』という複合機能体なのです。
(4)『AD型認知症』の発病及び重症化の進行を惹き起こすのは、①権威が主張している記憶障害が原因ではなくて、②実行機能(Executive Function)の機能の発揮度を左右し、下支えている『前頭葉の三本柱』の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の総称)について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行することを(基盤の要因)として、『評価の物差し』及び『実行機能』が、総体としては、それらの複合機能体である『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して異常なレベルに衰えが進行したことの直接の反映(アウト・プット)が、「三段階に区分される類型的症状」として発現して来るのです。
※1それまで「正常なレベル」を保ち続けていた『前頭葉機能』の機能レベルが異常値を示してくると、「左脳と右脳」の機能レベルは、「3つの段階」に区分されるのです(この区分が、極めて重要)。その3つの段階は、『前頭葉機能』の機能レベルだけが異常値で在って、左脳と右脳は正常値(MMSEの総得点が24点以上)である段階(軽度認知症:小ボケ)、「前頭葉」の機能レベルが異常値で在って、左脳と右脳も中等度の異常値(MMSEの総得点が23点以下、15点以上)である段階、この段階からは、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能が異常値(中等度認知症:中ボケ)及び『前頭葉』を含む脳全体の機能が異常値で在って、左脳と右脳が(MMSEの総得点が14点以下0点迄)である段階から(重度認知症:大ボケ)となるのです。
※2小ボケ、中ボケ、大ボケについては、「類型的な症状の事例」として、各段階毎に特有な各10例の症状を抽出し、『改訂版30項目問診票』として定型化し、指標化して、個別ケースの『生活実態』の確認をしています。
※3認知機能の障害の判定に際して、意識的な世界に於ける『脳全体の司令塔』の役割を担っている「前頭葉の機能レベル」の判定が(全く為されていない)のが、『AD型認知症」の判定の世界的な特殊性。
※4その結果、本当の意味での早期の段階、「脳のリハビリ」(前頭葉機能を含む/脳全体が活性化する生活習慣への改善と継続的な実践)により、前頭葉機能を正常なレベルに回復させる(『AD型認知症』の症状が消滅し、治る)ことが可能である(治せなかったケースでも、少なくとも、症状の更なる進行を抑制することが出来る)、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階が見落とされているのです(診断が専門の精神科医は、「末期の段階」である「大ボケ」の段階で発病を見つけている(「発病のレッテル貼り」をしているだけ)。
※5『前頭葉機能』の機能レベルの精緻な判定を含む、脳全体の機能レベルの客観的な判定と評価に因り、発病してくる症状を「三段階に区分」する意味は、『脳のリハビリ』の実践を指導する上で、重要な意味があるからなのです。
「二段階方式」では、以下の区分に従い、「脳のリハビリ」(『前頭葉』が活性化する「生活習慣」の構築=生活習慣の改善)の実践の指導を行います。
  • 小ボケ「脳のリハビリ」により回復/症状の進行を抑制することが、可能。
  • 中ボケ「脳のリハビリ」により症状の進行を抑制することが、未だ可能。
  • 大ボケ 為す術は何も残されていなくて、「介護」の対象となる。
Ⅱ.『MMSE下位項目の項目困難度』の脳機能データ(14689人の発病患者)
(1) この「脳機能データ」は、『AD型認知症』が、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」なのであり、アルツハイマー型認知症の症状が、記憶障害に起因して発現すると規定している『DSM-Ⅳ』の第一要件の規定内容が誤りであり並びに『第一要件の規定内容が正しいものとの前提に立脚して、主張内容が構築されている』種々の仮説、『アミロイドβ仮説』の主張内容が誤りであることの客観的な証拠資料です(アミロイドβの蓄積により形成された老人斑が持つ毒性に因り、神経細胞の大量死が引き起こされ発病するとの仮説は、項目困難度の順番の存在と矛盾していて、合理的な説明が出来ない=アミロイドβ仮説の主張内容は、誤りとなるのです)。
(2) 項目困難度の順番は、次の通り(困難度が高い順);
想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、五角形相貫図の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名
(3) MMSEの実施結果が、『事象の事実』である「項目困難度の順番」の通りでないケースは、『AD型認知症』の発病者ではないこととなります。
Ⅲ.「脳の老化のスピード差」をもたらす生活習慣の要因(「脳の使い方」)
(1)「キッカケ」の発生と継続により心が折れて、意欲を喪失し、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が始まり半年もすると、『AD型認知症』を発病するのが通例なのです。
発病してから、3年間が小ボケの標準的な滞留期間、4~5年目が中ボケの標準的な滞留期間、5~6年経つと大ボケになるが大原則(標準的な滞留期間が存在している)。
この基準に適合しないケースは、次ページに提示するプラス要因とマイナス要因が脳に働いた影響によって、症状の更なる進行や症状の回復の結果をもたらすのです(アデュカヌマブやレカネマブの評価は、この視点が欠けていることで、重大な欠陥を内包している)。
※1 日々の生活場面では、実行機能の出番が増えて、『前頭葉機能活性化』するような楽しい生活の要因があると、楽しい生活の質と量にリンクして『前頭葉機能』の働きが回復してくる/認知症の進行が遅くなり/進行が止まり、或いは、回復の方向に向かうのです。逆に、実行機能の出番が減り、『前頭葉』が不活性化するような辛く苦しい状況下での生活の要因が重なると、その辛く苦しい生活の質と量とにリンクし『前頭葉機能』の働きの衰えが速く進行するので、重症化が速く進んでいくことになるのです(『標準的な滞留期間』から、その分ずれが生じていくことになる)。
(2)『早期の段階』である 小ボケの段階の期間及び中ボケの段階の期間については、各々について、『標準的な滞留期間』が存在していることが確認されるのです。具体的な個別のケース判定で、『その標準的な滞留期間に合致しないケース」が出てくるのです(但し、それらの割合は少ない)。大ボケの段階になると、「脳のリハビリ」の意味が理解できず実践が困難となり、生活習慣の影響は殆どなくなって、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能が、身体がもつ限り、更に機能低下が進行して行くのです。
 
&5  『AD型認知症』の真の正体
Ⅰ.『AD型認知症』と「意識の機能構造」との関わり:
(1) 「意識的な世界」は、目的的な世界であり、自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断して、状況判断に沿った具体的な特定のテーマを発想して、自分なりの目標を設定して、テーマを実行する為の企画、計画、洞察、憶測、推理、忖度、検索、比較、シミュレーションして、シミュレーションの結果により選択して、実行内容及び程度と態様を決定し、実行の決断をして、脳の各部に実行の指令を下すという経路をたどっているのです。
(2)その際に、脳全体の「司令塔の役割」を担っている脳機能が、『前頭葉機能』であり、その過程で、様々な「個別認知機能」が活躍することになるのです。
それら個別認知機能群の総称が『実行機能』なのであり、実行機能が機能を発揮する上で、その機能の発揮度(実行機能の機能レベル)を下支えし支配している要の機能が『注意の分配力』の機能なのです。
〇ここに挙げた、注意の分配力実行機能前頭葉という脳機能は、マウスには備わっていないのです。意識的な世界は、『注意の分配力』の機能が構築し、維持し、下支えている世界であり、『記憶』(記銘、保持、想起)についても、記銘時も想起時も、『注意の分配力』の機能が強く関与することになる。
こうした「脳の機能構造」の相違にも気付かないで、アミロイドβ仮説の研究者達は、マウスを題材にして、憶測ばかりしているのです。
※私たち人間だけに備わっている特有な脳機能である『注意の分配力』の機能は、意識を構築し、統合し、処理し、管理する為の核心的な機能であり、『AD型認知症』の発病/症状の進行のメカニズムを解明する上で、要の機能なのです。
(3) 何れにしろ、問題の対象となる世界は、無意識や条件反射の世界で起きてくるものではなくて、意識的/目的的な世界、「意識が、一定のレベルで覚醒」している状態下での、異常な症状として、『AD型認知症』の症状が発現して来るものであるとの理解に立って、発病のメカニズムを記述すべきものであることに注意を喚起したいのです。
※1「DSM—Ⅳ」の規定が確認を要求する「記憶障害」(絡みの症状)自体が、「注意の分配力」の機能の機能障害に端を発しての『前頭葉機能』の機能障害に起因して発現してくるものなのです。その『前頭葉機能の機能障害』を惹き起こしている最も重要な要因が、『注意の分配力』の機能に生じてきている廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という要因。
『注意の分配力の機能』の機能障害を惹き起こしてきている最も重要な要因が、『注意の集中力の機能』に生じてきている廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という要因なのです。更に、『注意の集中力の機能』の機能障害を惹き起こしてきている最も重要な要因が、『意欲の機能』に生じてきている廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という要因です。
※2『注意の分配力』の機能を下支えしているのが、注意の集中力の機能であり、『注意の集中力』の機能を下支えしているのが「意欲」の機能なのです。三者間には、『三層の機能構造』の関係があり、「機能障害の連鎖」となって、複合機能体である『前頭葉機能の機能障害』へと繋がっていく。
 
Ⅱ.『AD型認知症』の発病、症状の重症化が進行するメカニズム
(1) 私たち「二段階方式」は、私たち人間だけに特有な世界である意識的な世界に目を向け、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する三頭立ての馬車の『御者』、「脳全体の司令塔」の役割を担っている『前頭葉機能(前頭前野の穹窿部に局在している「前頭葉の三本柱」の機能」、「評価の物差しの機能=意識の首座=自我」及び「実行機能」の三者に因り構成されている複合機能体)に的を絞り、『前頭葉機能』の個別認知機能群である『実行機能』(Executive Function)の働き具合(機能の発揮度)を左右し/下支えている「前頭葉の三本柱」の機能、就中、『注意の分配力』の機能(重層的、且つ複層して存在している複数で多数の意識を構築し、統合し、統括し、コントロールする要となる機能であり、更には、異なる複数の「テーマ」を同時に並行して処理する上で、不可欠の機能であり、咄嗟の判断と処理に不可欠の機能=あの人は頭の回転が速いねと言う際のあの機能)に焦点を定めて、『私たちが「意識的/目的的」に何等かのテーマを発想し、実行しようとする際に起きてくる様々な症状』が発現してくるメカニズムの解明を主眼としてきた。
〇最も精緻に調べ上げたのは、正常下限から「小ボケ」の症状が発現してくる境界域及び『脳のリハビリ』の実践の効果が期待できる「中ボケ」の段階(前期と後期に区分)迄の本当の意味での早期の段階に注力し、「二段階方式」の手技を活用して、「脳機能データ」を集積し、解析。
※1 世界中の認知症研究の専門家達から、発病の原因が不明と言われている『AD型認知症』は、『三頭立ての馬車』の御者である『前頭葉機能』が最初に(真っ先に)異常なレベルに衰えてくることから発病するのです(小ボケ)。
『AD型認知症は、私たち人間だけに特有な意識が関わる』認知症なのです。意識の機能構造、更には、評価の物差しの機能及び実行機能の機能発揮を下支えている注意の分配力の機能との関係(機能発揮上の二重構造)、「意識の質感」(記銘度の差異)を発現させる評価の物差しの機能、記憶の倉庫と注意の分配力の機能の関与の度合い等、マウスとは無関係の世界が、症状が発現してくるメカニズムを解明する上で要の「研究対象領域」なのです。
(2)『注意の分配力』の関与の程度で、記銘度も想起度も異なってくる:
『注意の分配力』の機能の機能レベルが、正常であるか/異常であるかがKey条件なのです。
私たち「二段階方式」の区分で言う/小ボケの段階では、左脳も右脳も運動の脳もそれら全てが未だ正常な機能レベルに在る状態下で、『前頭葉機能』だけが異常な機能レベルに衰えてきている。
※1『仕事』とは無縁の日々となる『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』だけを発病対象として、『AD型認知症』が発症してくるのです(老年発症が特徴)。自分なりに追求する特別の「テーマ」を実行する上での「目標」があり、目標を達成する為に様々な創意、工夫が行われ、目標を達成する過程で、或いは、目標の達成自体により、自分なりに喜びや生き甲斐を覚える機会を持てている暮らし方(脳の使い方としての生活習慣)が、発病を予防(発病時期の先送り)する為に求められるのです。
※2『ボケーッとした暮らし方』が、一番の「発病のリスク因子」なのです。
上記に提示した内容が、『AD型認知症』を発病するか/否かを決定づける核心的な条件なのです。条件=「第二の人生」を生きる上での『脳の使い方としての「生活習慣」の在り方』が決定的な条件となるのです。私たちが規定する発病の第二の要因は、『追及する自分なりの特別のテーマがなく、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、単調な日々の暮らし方の継続』なのであり、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続という条件、『脳の使い方』としての単調な「生活習慣」の継続という要因こそが、『発病を決定づけている、唯一で真の、リスク因子』なのです(「食生活」とは、無関係)。
※3『AD型認知症』を発病することになるか/ならないか、『それを区分ける唯一の要因』は、『仕事』とは無縁となる第二の人生での『生き方』が問われることになるのです。
『第二の人生』は、全てが下り坂なのです。身体も脳も下り坂。経済的な条件も下り坂。そうした環境に、抗っても無駄。
そうした条件を受け入れた上で、自分なりの『特定のテーマ』を見つけて(必須条件)、自分なりの『目標』を設定して、自分なりに創意・工夫して、自分なりの『役割』を見つけることが出来て、そうした日々の暮らし方(脳の使い方としての生活習慣)に因り、『そうした生き方での第二の人生を楽しむことが出来、喜びや生き甲斐が、時には感動が得られるような、『自分なりの生活習慣』を構築し、継続して実践すること、「その生き方、生活習慣が明日も続くことに、自分自身の納得が得られていること」が、不可欠の条件である『前頭葉機能を正常なレベルに保つ』こと、即ち『AD型認知症』の発病の予防(発病時期の先送り)に不可欠の条件となるのです。食生活の在り方ではなくて、脳の使い方としての『生活習慣の在り方=生き方』が問われるのです。
(3)私たちが規定する『異なる二つの要因』(①加齢に起因した正常な機能低下の進行及び②ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の進行)の同時併存、即ち、『異なる二つの要因が、同時に並行して存在し、重なり合うことに因る「相剰効果」に因り、『前頭葉機能を含む/脳全体の機能』が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて行くことが唯一の原因となり、『AD型認知症』を発病し、更には、症状の重症化が進行して行くことになるのです(疫学的方法に因り、実証済み)。
(4)異なる複数の「テーマ」(必然的に、異なる複数の実行機能の働きの関与が起きてくる)を、同時に並行して処理する上で不可欠の機能である『注意の分配力』の機能が、異常なレベルに衰えてきていることの直接の反映が、就中、機能構造の連鎖の反映となり、「前頭葉の三本柱」の機能が異常なレベルに衰えてきていることの直接の反映が、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに、厳密にリンクした三段階に区分される症状、「小ボケ」/「中ボケ」/「大ボケ」の段階での、様々な症状が発現して来る核心の原因要因なのです。
※『AD型認知症』は、人間だけに特有な『意識』が関わるタイプの認知症であり、『意識』と『注意の分配力の機能』との関係の深い理解が不可欠となるのです。
(5)『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクし/その反映としての三段階に区分される様々な支障が、『AD型認知症』発病としての症状として、発現して来るのです。最初に社会生活の面で(小ボケ)、次いで家庭生活の面でも(中ボケ)重大な支障が出て来て、最後にセルフケアの面でも重大な支障が出て来る(大ボケ)という『症状の段階的な発現を特徴』としていて、思考、発言、言動或いは行動の面に徐々で/緩やかな進行という形で現れてくるのが、『AD型認知症』の症状の進行の特徴なのです。
『脳のリハビリ』の実践により、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能レベルを正常なレベルに回復させることが出来ないケースについても、症状の更なる進行の抑制により、「中ボケ」に留まらせて「大ボケ」に重症化が進行しないで居る限り、『介護の予防』という副次的な成果が得られるのです。
(6) 発病及び症状の重症化が進行していく原因は、記憶障害ではないのです。即ち、『3つの仮説』が発病の原因と想定し主張する種々の要因は、誤りなのです。
一つ目のデータは、「前頭葉機能」が最初に/異常なレベルに衰えて行き、次いで、左脳、右脳、運動の脳という順番に機能が異常なレベルに衰えて行くという(衰えが進行して行く厳密な順番)が存在していること及び②二つ目のデータは、二段階方式テストを実施し、発病者であることが確認された人達(小ボケ、中ボケ、大ボケの全ての段階のお年寄りを含む14689例に及ぶ脳機能データの解析結果)の場合は、且つその場合に限り、MMSEの下位項目について出来なくなっていく厳密な順番である『MMSE下位項目の項目困難度』を示す客観的な「脳機能データ」が存在していること。③三つ目のデータは、「脳のリハビリ」の継続的な実践により正常なレベルに回復/進行の抑制が可能である本当の意味での早期の段階、「二段階方式」の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階については標準的な『滞留期間』が存在していることなのです(「小ボケ」の滞留期間は3年間、「中ボケ」の滞留期間は2~3年間)⇒発病してから5~6年が経過すると末期の段階である「大ボケ」の段階へと進行して、『介護が不可欠のものとなる』のです。
〇これら(3つのデータ)は、『事象の事実』なのであり、「アミロイドβ仮説」が想定している発病原因が、誤りであることの決定的な『証拠資料』
 
&6 『AD型認知症』に関する医学会、医療現場の問題点
(1) 『AD型認知症』は、仕事とは無縁の日々の暮らしとなる『第二の人生』を送っている高齢者だけが発病の対象となる認知症なのであり、加齢に起因した脳機能の老化の進行が発病の基盤要因である為に、『老年発症』が特徴となるのです(若年性アルツハイマー型認知症は、架空の病気)。
(2)『AD型認知症』の発病の場合は、『前頭葉機能』の異常な機能低下が真っ先に起きてくるのです(「二段階方式」の手技に因る確認)。
※ 記憶障害が惹き起こされる原因でなくて、『前頭葉』の異常な機能障害(廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に起因)が惹き起こされる原因(要因)こそが、アルツハイマー型認知症の発病を惹き起こす真で唯一の犯人なのです。
(3) アミロイドβ仮説が構想され、発表されてから10年以上が経過した現在も猶、アミロイドβ仮説を含む「3つの仮説」が発病を惹き起こす原因と想定した発病原因、『アミロイドβの蓄積、タウ蛋白の沈着、アセチルコリンの不足』と『AD型認知症』の発病との間の因果関係の存在について、実証自体が為されていないのです。
Aという原因が存在していなかったなら、Bという結果は起きてこなかった場合に限り、『Aという原因とBという結果との間に因果関係が存在している』と認められることになります。
※1『前頭葉機能』は、前頭前野の穹窿部に局在する複合機能体であって、「注意の分配力の機能」を核心とする「前頭葉の三本柱の機能」、「評価の物差しの機能」(意識の首座=自我)及び「実行機能」(「前頭葉」の個別認知機能群の総称=Executive Function)の三者により構成されているのです。
※2「意識」の機能構造と機能発揮上の二重構造が背景に在って並びに人間だけに特有な『注意の分配力』の機能に端を発して、『前頭葉』の機能に生じてくる『廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行』という要因が、『AD型認知症』という病気を生み出しているのです。
記憶に関して、記銘及び想起する際に、注意の分配力の機能の関わり具合が、記銘の度合いを左右し、想起の度合いを左右する機能構造に気づいていないのです。その結果、『注意の分配力の機能』が備わっていない、マウスやマーモセットを研究対象にしていて、徒に、憶測ばかりをしているのです。注意の分配力の機能を核心とする「前頭葉の三本柱」の機能の関与の度合い、機能発揮の度合いによって、記銘度が左右されることになる機能構造から、『前頭葉の三本柱の機能』の発揮度の強弱に因る、記銘度の深さ/浅さが、長期記憶となるか/短期記憶となるかを左右していることに気づいてもいなくて、「海馬が、長期記憶となるか、短期記憶となるかを区分けている」とかの憶測を語るのです(実は、「よく記銘された」情報程、「よく想起されやすい」のです)。
※3上記実情に在りながら彼ら専門家達は、臆面もなく、『MCI』(軽度認知障害)なる基準を持ち出してきて、「重度の物忘れの症状」を外観的に観察しただけの極めて主観的な基準により、『MCIの基準の該当者は、AD型認知症の発病の前駆的状態にある』と、それが重大な誤りであることも知らないで、意味不明の言葉を、専門家ぶった口調で語るのです。
(4) 「アミロイドβ仮説」は、世界的に、専門家達(学者、医師、製薬会社の研究者)の間で、圧倒的に通説の地位を保持してきた(支持する学者の数が多いというだけの意味)ものであり、政府大綱に基づいて「介護の予防措置」の実施を市町村に要求している通達中でも、〈100%誤りの内容である〉『アミロイドβ仮説』がその根拠に挙げられているのです。
(5)私たち「二段階方式」が、独自に集積し保有する14689例にも上る『AD型認知症』の発病患者の脳機能データである①MMSE下位項目の項目困難度の指標、②小ボケ及び中ボケの期間に関する「標準的な滞留期間」の存在及び③脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣要因』というデータ、即ち、『事象の事実』である3種類の「脳機能データ」について、アミロイドβ仮説を筆頭とする「3つの仮説」は、合理的な説明が出来ないのです(=内容が誤りと言うことが、論理的な結論)。
※1『AD型認知症』というタイプの認知症は、発病のメカニズムに照らして言うと、「私たち人間だけに特有な世界」である『意識』が関わるタイプの認知症なのであり、『意識が覚醒』した下で、意識的/目的的に何等かの特定の「テーマ」を発想し、実行に移していく場面での様々な認知機能の障害が関わる認知症なのであって、意識的な世界に於ける脳全体の「司令塔の役割」を担っている『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした、三段階に区分される「類型的な症状」が発現して来るるのが特徴なのです。
※2失語や失認や失行(紛い)の症状(極めて重度の症状)は「記憶障害」が原因で発現してくるのではない」のです。正しくは、前頭葉の三本柱の機能、実行機能及び評価の物差しの機能により構成され、構築されている『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてきたそのレベルに応じた認知機能障害としての症状が発現してくるのです。
※3 「前頭葉機能」の機能障害に目を向けることなく、且つ、注意の分配力の機能障害に目を向ける事さえなく、徒に、重度の物忘れの症状という極めて川下に目が向けられていて、『誤った場所を誤った方法で、単に深く掘り続けようとしている』のが、アミロイドβ仮説の提示/支持者達、世界中の専門家(機関)の研究態度。
(6) 「AD型認知症」の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる生活習慣病なのであり、『自分なりに追求する特定のテーマを選択して、自分なりの目標を設定して、そのテーマの実行の企画、実行方法の計画、実行することが、自身の楽しみや喜びや生き甲斐に繋がるとき、前頭葉機能が活性化して、発病の予防に繋がる』のです。『AD型認知症』の発病者である場合は、前頭葉機能、左脳、右脳、運動の脳と言う/厳密な順番に、異常なレベルに衰えて行くことが特徴なのです。このことを言い換えると、『前頭葉』の機能が正常なレベル保たれている限りは、『AD型認知症』の発病は、絶対に起きて来ない性質のものなのです(14689例の発病患者の「脳機能データ」が根拠)。
 
&7 『AD型認知症』の発病自体の予防の方法及び治療の方法
Ⅰ.複合機能体としての『前頭葉機能が活性化』する『生活習慣』の構築と継続的実践
(1)発病すると、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした、「三段階に区分」される類型的症状が発現して来るのが特徴なのです。
この場合、前頭葉機能、左脳、右脳、運動の脳の順番に異常なレベルに機能低下が進行して行く、言い換えると、「より高度な機能の順番に衰えが進行して行く」のが、廃用症候群である『AD型認知症』の特徴なのです。
(2)発病自体を予防する方法は、仕事というテーマとは無縁の日々の暮らし方となる『第二の人生』を送る上での日々の『脳の使い方』としての『生活習慣』の在り様次第なのです(第二の人生での日々の『生き方』が関わる)。
※本態が、廃用症候群に属する老化廃用型の生活習慣病である『AD型認知症』は、「左脳」の出番が極めて多い『仕事』とは無縁の日々の生活となる「第二の人生」を送る上で、『高齢者自身が都度選択する脳の使い方としての「生活習慣」の在り方』が問われる病気ということなのです(右脳と運動の脳の活用が不可欠となる。なお、「食生活」とは無関係であることに留意する)。
 
Ⅱ.『発病自体の予防(発病時期の先送り)と治療の為に構築、実践すべき『生活習慣』の条件(脳の機能面から見た、達成すべき「核心的な条件」):
症状の進行を抑制するにも、症状を治すにも、発病を予防するにも、対策となる方法は唯一。『脳全体を、しっかりと使ってやることにより、複合機能体である『前頭葉機能』を正常なレベルに保ち続けてやること(機能を異常なレベルに低下させないこと)以外に、方法は無いのです。
=予防や治療に効く効能を有する薬、『治療薬』は存在し得ないものであることに注意。
『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能をしっかりと使うには、自身にとって、実行の対象となるべきテーマの発想、検索、選択が、当該テーマの実行が、実行の過程が、更には、実行の結果が、楽しくて、喜びや生き甲斐に繋がることが必須の条件となります(『前頭葉機能の活性化』は、脳全体を活性化させることが不可欠)。
(1)「趣味や遊びや人付き合いや運動や、地域活動」等を中心とした生活の中に、自分なりの『テーマ』を見つけ、自分の出番としての『役割』があって、自分なりの『喜び』や『生き甲斐』が見つけられる「脳の使い方」としての『生活習慣』、即ち、自分なりの『目標』の設定と実行、生活上の張りのある『生き方』を見つけ、自分なりの『生活の楽しみ方』をして、自分なりに『脳が活き活きとしている』と感じられるような日々の『脳の使い方』としての『生活習慣』を構築し、継続的に実践することなのです(生活習慣化)。
(2) 何等かのテーマに挑戦する『意欲』が湧いてきて、『注意の集中力』が長続きして、『注意の分配力』の機能の出番が出来るだけ多くなるような『生活習慣』を構築して、『継続して実践』(「生活習慣化」)することに因り、日々の暮らし方の中で、『前頭葉の機能が活性化する』機会が出来るだけ多く確保される生活習慣が継続されていることに因り、『複合機能体である前頭葉機能が、正常な機能レベルを維持し続けること』が、発病を予防(発病時期の先送り)する為の不可欠の条件なのです(「脳の使い方」としての『生活習慣病』であり、食生活は無関係なのです)。
(3) 『実行機能』を行使する要の機能である『注意の分配力』の機能の出番を増加させ、メタ認知する(脳内で、自分なりに、自分なりの視点で、発想、企画、計画、洞察、推理、シミュレーション、検索、比較、選択、決定、決断、抑制、感動etc.)機会が出来るだけ多くなる『生活習慣』が、意識的な世界(目的的な世界)に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』を活性化させ、そうした脳の使い方としての『生活習慣の構築と継続的な実践』が、『AD型認知症の発病を予防する』ことに直結するのです(=発病年齢/時期の先送り)。
Ⅲ.『第二の人生』を明日も復た生きることの意味が自分自身に納得出来ていて、そのことを下支えする『自分なりの役割が保て、目標のある日々の暮らし方』が、『身体が保つ限り、脳も保てる』脳の使い方としての『生活習慣』なのであり、『AD型認知症』の発病の予防を担保できる「哲学的な意義」なのです(第二の人生が何十年も続くので、この要因は、極めて重要なのです)。
※「キッカケ」の発生により自己承認(自己実現)の根拠となる哲学(精神的な基盤)を失くし、心が折れて、『意欲を喪失』することとなり、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』が開始され、継続されていくことになるのです。
その「キッカケ」となる事象は、北海道から九州まで、ほぼ全国から、浜松医療センターの脳外科を訪ねて診察を受ける為に見えた14689人の発病患者の症例にみるとおり、特別なものではなくて、『誰にも、何時でも、起きてきそうなものばかり』なのです。
 
&8 住民参加型の地域予防活動による「予防の為の脳の使い方教室」
(1)『脳イキイキ教室』展開の目的と効果
自分なりの特定の(特別の)「テーマ」を持ち、自分なりの興味や関心が持てる「趣味や遊びや人付き合いや地域活動」を選択し、自分なりの「目標」を設定して、自分なりの楽しさや喜びや感動が得られる『生活習慣』を構築し、継続して実践する自助努力により、『前頭葉機能を含む脳全体が活性化』する『生活習慣』の継続の下で、複合機能体としての『前頭葉が正常な機能レベルを保ち続ける』こととなるのです。
『AD型認知症』の発病自体の予防(発病時期の「先送り」)を明確な目標とした「第二の人生の生き方」を追求し、構築し、継続していくのです。
※1上記(1)の生活習慣を個々のお年寄りが構築し、実践することが求められるのです(自助努力が必要不可欠の条件となる)が、事は簡単ではないのです。
競争原理が支配する第一の人生で他者に少しでも遅れまいと仕事一筋の人生を送っていた世界とは真反対のもの、競争原理を排除して、共に生き、他者の輪に溶け込み(共助)、他者との協調が主となるべき第二の人生で、『何をどうやったら良いのかが、分からない』と悩む「お年寄り」達が、意外と多いのです!
(2)できれば歩いて通える程の近い場所、住んでいる地域単位で、健康課(健康長寿課)の保健師さん達に、『脳のイキイキ教室』を開催してもらおうというのが主旨なのです。「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』を、できるだけ多く集めてもらって、準備してもらったテーマを体験することで、自分なりに『前頭葉が活性化』する生活習慣への改善への道標が得られる体験が出来、『発病の予防』を達成目標とした「第二の人生での生き方」が追及できるようになると期待しているのです(地域予防活動の実践で確認済み)。
⇒教室で、参加者と交わりながら共同体験して(共助)、楽しいと感じたテーマを我が家に持ち帰り、日々の生活習慣に取り込めばいいのではないか。そうした体験を積み重ねていくうちに、自分なりに楽しむことが出来るテーマを見つけ出すことが出来るようになり、自分なりにテーマの実践の仕方を創意、工夫、シミュレーションできるようになっていくのではないかと考えるのです。
※ 家に籠り、ボケーっと過ごすのでなく、家の外に出て行くことが重要です。
(3)『脳のイキイキ度チェック』による「脳の定期的な健康診断」の実施
 そのテーマ、実践の仕方が、自分の脳にあっているのか、「前頭葉」の機能レベルの改善と維持に役立っているのか、『脳のイキイキ度の定期的なチェック』が必要不可欠となります(「二段階方式」の手技の活用が不可欠)。
(4)『脳イキイキ教室での体験テーマ』
 各教室が実施する「体験テーマの内容」が極めて重要な意味を持ちます。
教室に参加する個々のお年寄りは、第一の人生でのキャリアが異なる上に、
第二の人生を送っている現在の経済的事情が異なり、家族関係が異なり、身体的な条件が異なり、そもそも価値観が異なるのです。そうした雑多なお年寄りの集団に対して、共通のテーマ、当該テーマの体験により、個々のお年寄りの前頭葉が活性化してくる生の体験をさせて、そのことを基礎体験にし、各人の日々の「第二の人生で」の生き方を改善させることが、教室運営の核心的な目標であるからなのです。教室運営の主役は、地域のボランティアが担い、体験テーマの選定についても、ボランティアが提案していくことになります。
※教室の運営は、地域のボランティアが担う、重要な役割となるのです。
②保健師さんの主たる任務は、教室参加の個々のお年寄りに対する『脳のイキイキ度チェック』の実施及び『前頭葉』が活性化する生活習慣の改善のための指導(特に、脳のイキイキ度チェックの結果、「小ボケ」と判定されたお年寄りに対しては、「脳のリハビリ」の為の具体的な「生活習慣」、『前頭葉が活性化』するための「生活習慣」)の改善指導を実施していくことにあります。
(5) 『地域ボランティアの活用』
「脳イキイキ教室」では、月に1回の開催が原則です。従って、参加者が各回に体験する『体験テーマ』の内容が極めて重要となります。前回までの「体験テーマ」を考慮し、新鮮な気持ちと感覚で、且つ、できれば参加者の全員が、そのテーマの実施を楽しめること、各人のその後の脳の使い方としての個別の生活習慣の改善への反映という意味で、極めて重要だからなのです。
保健師さんの最も重要な任務は、参加者の個別の『脳のイキイキ度チェック』です(「改訂版かなひろいテスト」とMMSEを個別に同時に実施することが重要)。
※ 高齢化率が30%に達しようとしている我が国の現状の問題点を指摘すると、『身体が保つのに、脳が保っていない=「AD型認知症」の発病者』であるお年寄りが極めて多いのです(第二の人生を送る高齢者の3割がボケている)。
『発病の予防』の国策化による実施というテーマが棚上げにされて居るために、『AD型認知症』を発病する高齢者の数は、年々「うなぎのぼり」の状況で、増加に歯止めがかからないのです(「MCI」では、無理)。
 
&9 「介護の予防」が可能であるための条件及び今後の方向性
(1)「介護の予防」措置の実施が有効である為には、複合機能体である『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能が、「小ボケ」及び「中ボケ」のレベル迄であることが、精緻な機能判定を実施した結果として確認されていることが、必要不可欠の条件となります。
末期の段階である「大ボケ」の段階にまで/症状の重症化が進行しては、「脳のリハビリ」実施の効果を期待することが、最早困難となるのです。「大ボケ」は、「大ボケ」の枠内で、更なる重症化が進行して行くだけなのです。
(2)上記条件から、「認知症ケアパス」作成の下、市町村で現在実施されている
「重度の物忘れの症状」の主観的な判定だけを判定基準としたものである「MCI」(軽度認知機能障害)の基準は、措置を実施する対象の判定基準とは、なり得ないものなのです。複合機能体としての『前頭葉』機能を含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行を抑制する効果が期待できるのは、遅くとも、「中ボケ」(の前期)までの段階と判定された高齢者となるからなのです。
その為には、「前頭葉機能」の機能レベルの精緻な判定(改訂版かなひろいテストの実施)並びに左脳及び右脳の精緻な判定(MMSE)が必要不可欠となるのです。
(重度の物忘れの症状を外観から観察するだけ)のMCIの基準による判定は、末期の段階での選別しか出来ないので、予防措置実施の効果が期待できないのです(中ボケの後期は、同居の家族の献身的な支援が不可欠であり、大ボケの前期は最早困難な『脳の機能レベルに在る』ことに注意)。
※1高齢者であれば、加齢に起因した正常な老化の進行の結果としての物忘れの症状が確認されるのであり、『AD型認知症』の発病者である小ボケ及び中ボケの段階にある高齢者の判定は、MCIの基準では(無理)なのです。
※2「脳の働き具合」、「前頭葉」機能を含む脳全体の機能レベルを、客観的な手法で調べないで、「記憶障害」の症状の有無とその程度ばかりに焦点を当てていて、且つ末期の段階の「症状」だけからボケを見つけようとしていたのでは、「脳のリハビリ」により、症状を回復させることが可能な/更なる進行の抑制を期待できる本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階が見落とされてしまい、『AD型認知症と言うタイプの認知症は、治らないし、進行が止められない』ことにされてしまうのです。
※3我が国は、川下対策(介護)に目が行き、川上対策(発病自体の予防と早期診断と早期治療による回復及び進行の抑制)に目が向いていないのです。
川上対策(対象を『AD型認知症』に特化した活動であり、発病自体の予防及び早期診断による回復及び重症化の進行の抑制を明確な目的とした住民参加型の『地域予防活動』の国策に因る全国展開)について、『必要不可欠』となる措置は、『発病の予防が可能であることの啓蒙』であると考えるのです。
※4 発病自体を予防をする(発病時期を先送りする)には、日々の脳の使い方としての生活習慣、複合機能体である『前頭葉機能が活性化する生活習慣』の在り方が問われることになる訳であり、その意味で、『先ずは、自助努力が求められる』ことになるのです。
 
&10 『持続可能な超高齢社会』を構築/維持して行く為の有効で有益な方策
1.本態が廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病である『AD型認知症』は、その性質上『老年発症』が特徴なのであり、若年層が多くて厚い「発展途上国」には無縁のものであり、老年層が多くて厚い「超高齢社会」に到達している我が国日本を筆頭に及び超高齢社会に到達しようとしている米国やフランスなどで、極めて大きな社会問題が発生して来ているのです。
(2) 『AD型認知症』は、症状の進行が極めて緩やかであり【小ボケの滞留期間は3年間、中ボケの滞留期間は2~3年間】、その後は末期の段階の大ボケの期間となり、大ボケのレベルの範囲の中で、身体が持つ限り症状の更なる重症化が進行して行くのが特徴なのです。「小ボケ」の段階は、社会生活面だけに支障が出て来るのですが、「中ボケ」の段階になると家庭生活面にも支障が出てくることとなり、末期の段階である「大ボケ」の段階になると、食事や入浴や、身の回りの世話などのセルフケアにも支障が出て来る為、日常の生活面での介護が不可欠となるのです。身体が保つ場合は、植物人間状態にまで症状の重症化が進行して行くことになるのです。日本の現状は、介護保険制度があるものの、年々の発病者数が極めて多人数であることから、十分な介護の措置が取れていなくて、「家族介護」にしわ寄せが行っていて、老老介護、認認介護、更には、介護離職(累計数100万人突破)が放置された儘と言う状況に在るのです。
家族に頼る介護は、極力回避して、介護保険制度の適用により対応すべき。
(3) 世界的な権威があるとされる機関や専門家達が、通説とされてきたアミロイドβ仮説を筆頭とする「3つの仮説」にしがみつき、マウスやマーモ・セットのお尻を追い掛け回し、無意味な論争を続けてきたのです。他方で、我が国では、論文を提出していないために、専門家達の注目を集めることが無かったとはいえ、私たち『二段階方式』が、北海道から九州に跨る累計数で452にも上る市町村での『住民参加型の地域予防活動』の実践展開の指導により、『AD型認知症は、①早期診断と早期治療により症状を治すことが出来るし、②症状の更なる進行を抑制出来るし、③「前頭葉」が活性化する生活習慣の構築と継続的な実践とにより発病自体を予防することが出来る』タイプの認知症であることについて「疫学的な方法により、実証済み」なのです。
(4)①「二段階方式」の考え方に基づき、②「二段階方式」の手技を活用して、③対象を『AD型認知症』に特化して、④発病自体の予防(第一次予防)を目的として、⑤市町村の健康課(健康保健課)が活動推進の核となり、(発病の有無の判定、三段階に区分される段階的症状の判定、早期段階の発病者に対する回復の為の「脳のリハビリ」の実践指導の全てを含む)、更には、発病自体の予防の為の『複合機能体としての前頭葉機能が活性化』する生活習慣の実践体験を目的とする『脳のイキイキ教室』の運営について、地域のボランティアが参画し、「第二の人生を送っている60歳を超える年齢の高齢者」である地域住民が参加者となる『住民参加型の地域予防活動』を国策として制度化し、我が国の全ての市町村、更には、その隅々に迄、活動の展開を広げていくことを切望するのです。
※ 前頭葉が活性化する体験を求め、家の外に出て行き、交流することに因り、高齢化が進行している地方の地域の活性化にも繋がる副次効果が期待できる。
(5)『持続可能な、超高齢社会』を構築し、維持する為には、『AD型認知症』の発病自体を予防する為の政策の国策化による実施が不可欠となるのです(住民参加型の「地域予防活動」の実践展開の実績がある)。ボケて安心な社会でなくて、『身体が保つ限り、脳も保たせられる社会』を構築するのです。
&11 『発病の予防が可能であることの啓蒙』が必要不可欠
Ⅰ.新型コロナに対する感染回避策としての『三密の回避』の意味
(1) 2020年初頭から、新型コロナの感染の拡大に因る重症者、死者の発生及び重症化しない場合でも、後遺症の発生等の問題の発生により、感染の回避策が大きな社会問題となってくる状況の中で、政府は、新型コロナに対する有効な感染回避策としての『三密の回避』に徹した『生活習慣』の継続的な実践を、国民全体に対して、特に、『第二の人生』を送っている『高齢者』に対しては、厳格な遵守を強く求める政策を採用してきたところなのです。
(2) 三密の回避に徹した生活の仕方を、脳の機能面から言い換えて説明すると、「脳の使い方」が単調な日々の暮らし方、遵守し、徹底される場合には、『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続』ということになる訳なのです。
※新型コロナに対する感染回避策として有効とされ、特に、第二の人生を送る高齢者に対して厳格な順守を政府が要請してきた『三密の回避』は、脳の機能面から言うと、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続なのであり、こうした生活を遵守する日々が継続されて、それまで、楽しんで体験できていて、時には、喜びや生き甲斐が得られていた源泉となっていた「生活習慣」を維持できなくなること(社会的な意味が大きく、且つ、我が意に反してでも、従わざるを得ない社会的状況が存在)を『キッカケ』として(その上に、可愛がっていた飼い猫が死んだ、特別懇意にしていた友人が死亡した、孫が不登校になって家庭内が不安定etc. 等、本人が意欲を失くすキッカケは、何処にでもありそうなものばかりなのです)、次第に何事に対しても意欲をなくしていくことに因り、『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』が繰り返され、継続されていくようになり、そのことが直接の原因で、『前頭葉』を含む脳全体の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させる結果、『AD型認知症』を発病した高齢者達が極めて多数出てきているはずなのです。
(3) 『標準的な滞留期間の指標』から言うと、「小ボケ」は発病してから3年間続き、その次の段階である「中ボケ」は2~3年間続き、その次に、末期の段階である「大ボケ」へと、症状の重症化が進行して行くのが、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病が本態である『AD型認知症』の特徴なのです。
その上、専門家(学者や医師や研究者)は、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階が存在していることを未だに知らない(失語や失認や失行紛いの極めて重度の症状が初期症状だと誤解している)為に、未だ気づいていないで、騒いでいないだけなのです。
 
Ⅱ.喫緊の課題が、『基本書』の配布に因る啓蒙です。
(1)「小ボケ」の滞留期間は、発病して3年間は続くので、コロナの初期に発病した高齢者でも、今なら、回復させることが、未だ可能なのです。回復させることが出来なかったケースについては、症状の更なる重症化の進行を防止/抑制することが出来るのです。次の段階の「中ボケ」の滞留期間は、2~3年間続くので(標準的な滞留期間としての指標)、介護が必要となる末期の段階、「大ボケ」の段階にまで進行する期間を先延ばしすることが出来る、即ち、『介護の予防効果』が期待できるのです。
(2) 提案は、Kinuko版(右脳タイプの人用)とTad版(左脳タイプの人用)の合作版である『基本書』(『AD型認知症』は防げる治せる)を「65歳以上の年齢の高齢者世帯」を対象として、政府が配布し啓蒙することなのです。
 
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人間に特有な記憶のメカとレカネマブの効能の有無(H-03)

2025-05-30 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
(プロローグ)
『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)』の症状の進行を、或る程度遅らせることが出来るとの『治療薬』としての効能を有するとエーザイが強弁している「レカネマブ」の認可申請に関し、米国では、条件付き認可が為されている状況下で、我が国に対しても認可の申請がなされたことを受けて、エーザイの株価が急上昇しています。
ところが、「AD型認知症」の発病/症状の重症化が進行して行くメカについては、世界中の 専門家(機関)が、憶測に基づいた『仮説』ばかりを提示しているのです。仮説というのは、提示する発病/症状の進行との間に存在するべき『因果関係(原因と結果の関係)の存在』について、『3つの仮説(通説のアミロイドβ仮説/少数説であるタウ蛋白仮説/異説の扱いのアセチルコリン仮説)の全てが、 未だに実証出来ていない為に、医学会では、「 仮説」の扱いという意味なのです。『アミロイドβ仮説が開発の根拠』であるエーザイのㇾカネマブで言うと、『原因要因と想定されている「アミロイドβの蓄積」と「AD型認知症」の発病/症状の進行との間に因果関係が存在していない』ときは、ㇾカネマブの投薬により「アミロイドβ」の蓄積を除去出来たところで、「AD型認知症」の症状の進行を遅らせることには繋がらないこととなる』、即ち、「無関係の/意味不明の薬」ということになる訳なのです。
 
&1 『意識』の機能構造(By「二段階方式」)
(1)  実は、私たち人間だけに特有な存在である「意識」は、内容及び覚醒度が異なる複数の『意識』が同時に並存しているのが、常態であるのが特徴なのです。特定の一つの意識が存在しているのは、極めて稀な状態であり、むしろ、特別な訓練が必要不可欠となるものなのです。
(2) 『意識的な世界』(目的的な世界)は、「評価の物差し」(意識の首座自我)による評価、関心、注意、観方に基づいて/従い、注意の分配力』の機能が「実行機能」を駆使して発現してくる世界であり、評価の物差しの機能が、注意の分配力の機能を通じて、実行機能の行使を統括する「目的的な世界」でもあるのです(意識的に何かを実行する時には、目的が伴うということ!!)。
その機能構造の存在下で、『評価の物差し=意識の首座=自我=脳の中のホムンクルス』の機能及び『実行機能』、更には、『前頭葉機能』が働く際の手足の機能である左脳、右脳及び運動の脳の機能の発揮度支配し、下支えしているのが、『前頭葉の三本柱』の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能を総称して二段階方式が命名)なのです(二段階方式が、世界で初めて解明した『機能発揮上の二重構造』が存在しているのです)。その機能構造の下で、①『注意の分配力』の機能が、②『評価の物差し』による事前の評価、関心、注意、観方に基づいて、③『実行機能=Executive Function』(分析、理解、判断、企画、計画、洞察、推理、検索、シミュレーション、比較、修正、選択、決定、決断、抑制、感動等の個別認知機能群の総称)を行使して、先行的なメタ認知とメタ認知に僅かに遅れて連動し/随伴する実体験認知が行われることにより、目的となる、思索し、考察し、発言し、行為し、行動し、言動をしているのです(人間だけに特有な世界なのです)。
(3) 60歳を超える年齢の高齢者が、「 第二の人生」を送る日々の暮らし方の中で、ある日『キッカケ』となる出来事(状況)の発生とその継続により、自分なりに『意欲』を発揮するテーマと場面が消えた生活状況の継続下で、心が折れ意欲を喪失し、何事に対しても「挑戦する気持ちを喪失」してしまい、「脳の使い方」としての単調な生活習慣、ナイナイ尽くしの『単調な生活習慣』が開始され、継続していくことに起因した、『注意の分配力』の機能の廃用性の加速度的で異常機能低下の進行に因り(連鎖し)、「評価の物差し」の機能及び「実行機能」、更には、左脳、右脳及び運動の脳の順番に、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能の発揮度が加速度的に衰えて、異常なレベルに機能の衰えが段階的に進行していくことに因り、『前頭葉』機能を含む脳全体の機能レベルに、厳密にリンクした三段階に区分される類型的な症状(改訂版30項目問診票)が発現してくるのが、『AD型認知症』の発病及び症状の重症化が進行して行く世界なのです【=By 二段階方式独自】。
 
&2 人間だけに備わる特有な脳機能である『注意の分配力』の機能
(1) 内容及び覚醒度が異なる複数の『意識』を、同時に並行して構築し、統合し、分離し、統括し、管理していて並びに異なる3つ以上の「テーマ」(用事や仕事)を、『同時に並行して』処理する為に不可欠の機能であり(あの人は、頭の回転が速い人と言われるあの機能)、人間だけに特有な機能であり、マウスは愚かDNAの99%が人間と同じとされるチンパンジーにも備わっていない脳機能が、『注意の分配力』の機能なのです。
(2) 「意欲」の機能が「注意の集中力」の機能の発揮度を支配し、下支えしていて、「注意の集中力」の機能が「注意の分配力」の機能の発揮度を支配し、下支えしているという「三層の機能構造」が存在しているのです。
(3) この三層構造の下で、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因して、意欲の機能に廃用性の異常な機能低下が進行して行くとき、この「機能構造の連鎖」に因り、注意の集中力の機能に、更には、注意の分配力の機能について、廃用性の異常な機能低下が進行して行くのです。
(4) この三層構造の下で、三者間に、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行く連鎖に因り、【前頭葉の三本柱の機能が、機能の発揮度を下支えし、管理している】評価の物差しの機能及び実行機能並びに左脳、右脳及び運動の脳について、①廃用性の②加速度的で③異常な機能低下が進行して行くのです。このことを言い換えると、『前頭葉機能』(「前頭葉の三本柱」の機能、評価の物差しの機能及び実行機能の三者により構成される複合機能体)について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くのです(核心)。
(5) 上記機能発揮上の二重構造及び機能構造の連鎖に因り、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした、三段階に区分される類型的な症状が発現してくるのが、『AD型認知症』の発病及び症状が進行して行く世界なのです(=By 二段階方式独自=「アミロイドβ」の蓄積とは無関係!!)。
 
&3 人間だけに特有な『記憶のメカニズム』
(1)【 記憶】とは、対象となる情報(左脳がらみ、右脳がらみ、運動の脳がらみ更には、三者又は二者が複雑に絡み合った情報)を記銘して(記銘度の差異の問題が重要)、保持して、更には、想起してくるという『3段階の過程』を辿ります。
(2) この①記銘及び②想起について、『注意の分配力』の機能の関与の度合いの影響という要因が、『物忘れの症状』の発現の程度を左右して、更には、『廃用性の機能低下』が進行して行った場合、『記憶障害』と総称される記憶機能の重度の障害が関わる症状(認知症の症状の一態様)が発現してくるのです。
(3) 私たち人間だけに特有な世界である『意識的/目的的な世界』、内容及び覚醒の度合いは異なるものの、『意識が覚醒』している目的的な世界では、『注意の分配力』の機能の関与と発揮の度合いに因って、常に、「内容及び覚醒度が異なる(複数の意識)」が、『同時に並行して存在する』世界となるのです【=By 二段階方式が世界で初めて解明!!】。
記銘に際して、『評価の物差し』に因る評価、注意、関心、観方の差異に起因した『注意の分配力』の配分量の差異が生じてくることに因り、記銘の対象となっている情報についての『記銘度が、異なってくる』のです=記銘度が高かった情報ほど、よく保持されて、よく想起されることになるだけなのです!!
(4)専門家とされる人達は、(3)の構造に未だに気がついていないのです。
端的な表現を借りれば、『よく記銘された情報が、よく保持され、よく想起されることになる』結果として、その程度に因って、『短期記憶と長期記憶の差異が生じてくるだけ』なのです。
(5) 更に、エーザイが開発した「レカネマブ」の効能との関係で言うと、通常の場合に、40代の後半から発現が確認されるようになる「物忘れの症状」は、『前頭葉機能』に確認される老化の進行(但し、正常な機能範囲内で起きてくるものであり、「正常老化」の進行と私たち「二段階方式」が呼称しているもの。
この脳機能データは、NHKの人気番組である「チコちゃんに叱られる」でも取り上げられて、「加齢に因る前頭葉機能の機能レベルの推移図=正常老化の進行図」が提示された)という要因に起因した症状の発現なのです。更には、「AD型認知症」の発病者であって、二段階方式の区分で言う、「中ボケ」及び「大ボケ」の段階で発現してくる「記憶障害の症状」は、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下に因り、「注意の分配力」の機能が、最終的には『前頭葉機能』が異常なレベルに衰えが進行してきたことが直接の原因で発現してくるものであり、「AD型認知症」の発病としての症状の一つの態様なのです(『アミロイドβ』の蓄積により生じてくる「老人斑」等の「器質的な原因病変」の存在に起因して「記憶障害」が惹き起こされて、アルツハイマー型認知症の発病としての症状が発現してきている訳ではないのです。
(6)「DSM-Ⅳ」の第一要件の規定内容は、誤りなのであり並びに第一要件の規定内容が正しいものとして構築されたアミロイドβ仮説の主張内容は、誤りということなのです)。付加して言うと、「アミロイドβ仮説」の主張内容が正しいことを前提としていて、「アミロイドβ仮説」の考え方に立脚して開発された「レカネマブ」には、「AD型認知症」の治療薬としての効能(症状の進行を遅らせる効能)は、存在していない(皆無)のであり、エーザイが提出している評価結果の資料は、効能を有することの証拠/根拠データとはなり得ないということなのです。評価の基準自体が極めて主観的であり、評価の仕方を誤っている/評価の仕方が杜撰なだけなのです(グーブログのH-05)。
 
&4  機能発揮上の二重構造
(1) 機能発揮上の二重構造の存在
意識的/目的的な世界』における、「機能発揮上の二重構造」の問題を簡単に図示すると、意欲⇒注意の集中力⇒注意の分配力⇒評価の物差しの機能⇒実行機能の発揮という機能発揮の連鎖構造となるのです。『前頭葉機能の活性化』というときは、「複合機能体としての側面」及び「機能発揮上の二重構造の存在」についての理解と考察とが不可欠となるのです。
(2) 前頭葉機能の機能構造と活性化
『前頭葉機能』は、「前頭葉の三本柱」の機能、「評価の物差しの機能」及び「実行機能」から構成される複合機能体であると言いました。『前頭葉機能が活性化』する/している状態とは、構成機能の全てが、個々に/且つ、連動して、同時に活性化していることを意味することに注意。
『第二の人生』を送る上で展開される『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』の継続に起因した『前頭葉機能』についての廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という問題は、機能発揮上の二重構造及び廃用性の機能低下が進行して行く「連鎖の構造」という問題を包含したものであることの理解が必要不可欠となるのです。
 
&5 『AD型認知症』の発病/重症化が進行するメカニズム
Ⅰ.発病及び症状の重症化が進行するメカニズム(原因)
(1)『仕事』とは無縁の日々となる『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者だけ』を発病の対象として、「AD型認知症」が発病してくるのです。加齢に起因した「正常老化の進行」が、私たち二段階方式が定義する『AD型認知症』発病の「第一の要件=基盤となる要因」なのです。この要件により、「AD型認知症」は、「老年発症」が特徴となるのです。
(2) 「第一の人生」での「仕事」に相当するような、何等かの追及している自分なりの特定の「テーマ」が無い暮らし方(脳の使い方としての生活習慣)の高齢者が、発病の対象となる。
その「テーマ」を実行する上での「目標」があり、目標を達成する為に様々な創意、工夫が行われ、目標を達成する過程で及び目標の達成自体により、自分なりに楽しみや喜びや生き甲斐を覚える機会を持てている暮らし方、脳の使い方としての視点と意味で言う『生活習慣』の継続的な実践と自助努力(生活習慣化)が、発病を予防(発病時期を先送り)=【前頭葉機能の機能レベルを正常なレベルに保ち続けること】する為に求められる、『不可欠の条件』となるのです。
(3) 上記に提示した内容が、『AD型認知症』を発病するか/否かを決定づける核心的な条件なのです。条件=『複合機能体である「前頭葉機能」を正常なレベルに保ち続ける為の(脳の使い方)としての「生活習慣」の在り方』が、決定的な条件。
※私たち「二段階方式」が規定する発病の第二の要件は、『自分なりに追求する特定のテーマが無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものが無い、単調な日々の暮らし方の継続』なのであり、標語的に言うと、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続、即ち、『脳の使い方』としての単調な「生活習慣」の継続という要因こそが、『発が/症状の重症化の進行を決定づけている、唯一で/真のリスク因子』なのです(「食生活」や「糖尿病の発病」とは無関係であることに注意)。
(4)『AD型認知症』を発病することになるか/ならないか、『それを区分ける唯一の要因』は、『仕事』とは無縁となる「第二の人生」での「生き方」が問われることになるということなのです。『第二の人生』は、全てが下り坂なのです。身体も脳も下り坂。経済的な条件も下り坂。そうした条件を受け入れた上で、自分なりの『テーマ』を見つけて、自分なりの『目標』を設定して、自分なりに創意・工夫して、『自分なりの役割を見つけることが出来て』、そうした日々の暮らし方に因り『第二の人生』を楽しむことが出来て、喜びや生き甲斐が得られるような、自分なりの『生活習慣』を構築し、継続して実践することが、『AD型認知症』の発病の予防に不可欠の条件となるのです。食生活の在り方ではなくて、脳の使い方としての『生活習慣の在り方』が問われる病気なのです。
(5)私たちが規定する『異なる二つの要因』(①加齢に起因した正常な機能低下の進行及び②ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の進行)と言う要因、『異なる二つの要因が、同時に並行して存在し、重なり合うこと』に因る「相剰効果」に因り、『前頭葉機能を含む/脳全体の機能』が、①廃用性の②加速度的で③異常な機能低下を進行させて行くことが唯一の原因となり、『AD型認知症』を発病し、更には、症状の重症化が進行して行くことになるのです(疫学的に実証済み!)。「3つの仮説」が想定するような、アミロイドβの蓄積も、タウ蛋白の沈着も、アセチルコリンの不足も、「AD型認知症」の発病原因とは無関係の要因であり、「発病との間に、因果関係が存在していない」のです!!
(6) 異なる複数の「テーマ」(必然的に、異なった複数の実行機能の働きの関与が起きてくる)を、同時に並行して処理する上で不可欠の機能である『注意の分配力』の機能が、異常なレベルに衰えて来ていることの直接の反映が、就中、機能構造の連鎖の結果として、「前頭葉の三本柱」の機能が異常なレベルに衰えて来ていることの直接の反映が、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに、厳密にリンクした/三段階に区分される類型的症状、「小ボケ」/「中ボケ」/「大ボケ」の段階での様々な症状が発現して来る真の原因要因なのです。
(7)『前頭葉の三本柱』の機能が異常な機能レベルに衰えてきたことの直接の反映、即ち、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした機能発揮の結果としての状況の分析、理解、判断、テーマの発想や、実行の計画や、実行結果の洞察や推理やシミュレーションや、機転や感動や抑制或いは決断という『個別の実行機能』の機能の「発揮度」に直接影響する為、対象となる情報の認知並びに記銘、その保持及び想起、更には、個々の処理の面でも、当該機能の発揮が不的確で不十分であった「小ボケ」の段階を出発点に、「中ボケ」の段階を経由して、末期の段階、(注意の分配力は、殆ど機能していない状態で、右脳と運動の脳がらみの僅かな機能が僅かに残っている)だけの「大ボケ」の段階の症状が発現して来るのです。
(8)即ち、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした/三段階に区分される様々な症状として、発現して来るのです。最初に、社会生活の面(小ボケ:回復/症状の進行の抑制が可能)に、次いで、家庭生活の面(中ボケ:症状の進行の抑制が未だ可能)に、最後に、セルフケアの面に重大な支障(大ボケ:為す術が何も残されていなくて、介護の対象)における症状の段階的な発現を特徴としていて、思考、言動或いは行動の面に、徐々で/緩やかな進行という形で現れて来るのが、『AD型認知症』の症状の特徴なのです。
※『脳のリハビリ』(前頭葉機能を含む/脳全体が活性化する生活習慣への改善とその継続的な実践)により、「中ボケ」に留まらせている限り、『介護の予防』(大ボケにならない)という副次的な成果が得られることにもなるのです。
(9) 発病及び症状の重症化が進行していく原因は、記憶障害ではない
『3つの仮説』が発病の原因と想定し主張する種々の要因は誤りなのです。
一つ目のデータは、「前頭葉機能」が最初に(から、真っ先に)、異常なレベルに衰えて行き、次いで、左脳、右脳、運動の脳という順番に/機能が異常なレベルに衰えて行くという/衰えが進行して行く厳密な順番が存在していること及び②二つ目のデータは、MMSEテストを実施し、発病者であることが確認された人達(小ボケ、中ボケ、大ボケの全ての段階のお年寄りを含む14689例に及ぶ脳機能データの解析結果)の場合は、且つその場合に限り、MMSEの下位項目について出来なくなっていく厳密な順番である『MMSE下位項目の困難度』を示す客観的な「脳機能データ」が存在していること。その順番は、項目困難度が高い方から、想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、五角形相貫図の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名となるのです。③三つ目のデータは、「脳のリハビリ」の実践により正常なレベルに回復させることが可能である本当の意味での早期の段階、「二段階方式」の区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階については、標準的な滞留期間が存在していることなのです(「小ボケ」の滞留期間は3年間、「中ボケ」の滞留期間は2~3年間)。
上記3つの「脳機能データ」の解析結果は、【事象の事実である】ことが重要。
これらは、「事象の事実」なのであり、「3つの仮説」が想定している発病原因が、誤りであることの証拠資料なのです。「DSM—Ⅳ」の第一要件の規定内容、第二要件の規定内容、アミロイドβ仮説を含む「3つの仮説」が提示する「内容の全てが誤り」!!
 
Ⅱ.アミロイドβ仮説が跋扈する我が国
(1) 読んで、納得がいくお年寄りは、『前頭葉機能が活性化する』/自分なりの「生活習慣」(脳の使い方としての生活習慣であり、食生活とは無関係)を創意工夫して構築し実践して行けば、発病時期の先送りとなり、身体が保つ限り脳も保たせせられる「第二の人生」を、その分長く、完走出来ることになるのですから。
(2)権威が発する間違った内容の主張であるアミロイドβ仮説に惑わされて、発病自体が予防できるものを予防も治療も出来ないと誤解して、与党の一角を担っている公明党の要求もあって、『ボケても安心な社会づくり』に邁進しているのが我が国の現状なのです。このまま発病者が増え続け、末期の段階で発病を見つけているだけ(発病のレッテル貼り)の医療費及び介護の費用が増え続けていくと、持続可能な超高齢化社会の維持そのものが困難となってくるのです。。
(3)発病の予防も早期診断による回復も、十分な議論もしない儘棚に上げて居て、年々発病者の増加が進行している結果、介護が不可欠となる末期の段階である大ボケの段階にまで重症化が進行して行く高齢者の増加を惹き起こしていて、介護保険制度が財政面から破綻するのを回避する為に介護保険の適用を絞っている結果、家族介護にしわ寄せが行っている訳なのです。社会保障費の相当部分が、「AD型認知症」を発病し、何等の対策が為されない儘末期の段階にまで重症化が進行したお年寄りの「介護の費用」に充てられ(それでも足りなくて介護保険の料金が増額される予定)、「介護の費用」だけで、単年度ベースで13兆円を超え、末期の段階で発病を見つける診断と重症化の進行の抑制に対しては無意味な薬(効きもしない、単なる対症療法薬)の処方をするだけの「医療費」が10兆円越え、両者を合計(一般会計と特別会計の総額)すると(23兆円を超える天文学的な規模に達しているのです)。
(4) 発病自体の予防は、更には、重症化の進行の抑制は、自分なりに『前頭葉機能』が活性化する「生活習慣」を創意工夫して構築し、継続していくことが唯一の対策となるのですが、そのことが、自助努力の要求になるとして、与党の一部を構成している政党が反対しているそうなのです(発病の予防法は、G13-&5を参照)。自助努力をしていても、何らかの理由で発病し、更には重症化が進行して末期の段階である大ボケの段階にまで症状が進行し介護が必要となったお年寄りに対しては、介護保険で全面的に対応する社会を構築すべきなのです。『ボケても安心な社会』の追求と構築は、聞こえは良くても、誤った政策であり、少子化が急速に進行してきている我が国を滅ぼしてしまうのです。
単年度での合計総額が23兆円もの規模になっている「発病のレッテル貼り」と効きもしない「対症療法薬」を治療薬と称して処方する診断費用と認認介護や介護離職というあってはならない社会現象を引きずりながら費用の増加が留まることを知らない介護の費用に対し、発病自体の予防、早期診断と早期治療の実施に因る回復及び重症化の進行の抑制措置の国策化に因る実施により、何等の対策が打たれない儘に費用の増加だけが進行している状況を、『異次元に変革させたい』と願っているのです(但し、今のところは、孤軍奮闘の状況)。
(5)『家に籠って、日々ボケーとした暮らし方で第二の人生を過ごす』のでは、何のための長生きなのか考えていただきたいのです。『注意の分配力』の機能が「実行機能」を駆使することに因り、『前頭葉が活性化』する『仕事』(左脳が専管するテーマ)とは無縁の日々の暮らしとなる『第二の人生』では、右脳と運動の脳の出番を活用することに主眼を置き、家の外に出て行き、他人と交わる機会が不可欠となるのです。趣味や遊びや交遊、或いは、地域の活性化活動等、ワイワイガヤガヤと楽しく、時間が経つのも忘れて話が出来る場所、『交流の駅』が、「発病の予防」に有効なのです。「ボケても安心な社会」は、国が追及すべき政策目標としては、根本的に間違っているのです。
 
Ⅲ.「AD型認知症」の症状を判定する基準及び方法の問題点
(1) 私たち「二段階方式」は、「AD型認知症」の発病者について、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される「類型的な症状」を、被験者の生活実態を確認する上で指標化しています。
我が国の医学会も、その誤りに気付かないでいて、「DSM-Ⅳ」の第一要件の規定内容、第二要件の規定内容を未だに信望していて、更には、世界的に通説の地位にある『アミロイドβ仮説』を未だに支持していて、極めて主観的で曖昧な基準である「MCIの基準」を活用している人達が多い状況です。
(2)『MCI(軽度認知障害)』というこの基準は、『MCIの基準に該当するお年寄りは、「AD型認知症」の発病の前駆的状態に在る』と説明するもの。この基準は、①本人が認識する物忘れの症状と、②家族が観察する本人の物忘れの症状及び③診断する医師が確認する物忘れの症状という、「外観から観測しただけ」の『重度の物忘れの症状』を判定の対象としているものであり、客観的な基準が全く存在せず、極めて主観的で根拠データも極めて曖昧な基準なのです(権威があるとされるどこかの機関が言い出したのでしょう。MCI、即ち、軽度認知障害と銘打っている以上は、認知機能の障害が確認されるべきなのに、最も重要な要因である、『前頭葉の機能レベル』についての言及がないのです。「前頭葉機能の機能レベル」を精緻に判定できる手技を持たないので、言及しないで、物忘れの症状の外観的な観察に頼っているだけなのかもしれませんが)。
※1昔から言い伝えられている『物忘れは、ボケの始まり』とかいう金言がありますが、『前頭葉』の機能について無知な為に、その内容が誤りだとも知らないで、言い伝えられてきているだけのことなのです。但し、エーザイのレカネマブを服用させようとしている対象者について、アミロイドβの蓄積が確認されていて、且つ、物忘れの症状が確認されている人(=MCIの該当者)とされているのは、この間違った金言が頭のどこかにあったのかもしれないのかと疑うのです。判定の基準となる要の要件は、『前頭葉機能』が正常なレベルに在るか、異常なレベルに在るかが『選択基準』とされるべきなのです。
①前頭葉の機能が正常なレベルに在って、物忘れの症状が確認される人は、
『加齢』という要因に起因した正常老化の物忘れに過ぎないのです。この対象者はというと、『第二の人生』を送っている『高齢者』なら、その全員が対象となるのです。確認しておきますが、それらの人達は、全員が、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能が、正常なレベルに在る人たちなのです。
これに対し、②前頭葉の機能が異常なレベルに在って、物忘れの症状が確認される人(高齢者)は、加齢という要因に起因した機能低下の進行(正常老化の進行)に加えて、加重要因である廃用性の機能低下の進行という要因(第二の人生を送る上で展開されるナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の機能低下の進行)の同時存在による相乗効果に因って、前頭葉機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させて、異常な機能レベルに衰えて来たことの直接の反映としての物忘れの症状(記憶障害の症状の一態様)が発現してきている訳なのであり、『両者は全く異なる次元にある記憶障害の症状』なのです。前頭葉機能の機能レベルを精緻に判定できる手技を持たない為に、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルを無視した「対象の選別基準」なのです。『MCIの基準』の該当者に対して、アデュカヌマブやレカネマブを服用させることなど、絶対にあってはならないことなのです。更に言うと、アミロイドβの蓄積(老人斑)と「AD型認知症」の発病との間に、因果関係は存在していないのです。『因果関係の存在の実証さえ出来ない』でいて、効能の評価が杜撰な、脳の働きに関わる薬を服用させるなど、国の政策として絶対にあってはならないのです。
※2認知機能の障害を問題とする病気の判定に際して、意識的な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉機能の機能レベル」(正常であるか、異常であるか)の判定が、全くなされていないのが、「AD型認知症」の判定の世界的な特殊性なのです(すべてが、憶測に基づいたもの)。
※3その結果として、本当の意味での早期の段階、「脳のリハビリ」(前頭葉機能を含む/脳全体が活性化する生活習慣への改善と継続的な実践)により、正常な機能レベルに回復させること【脳の機能が正常なレベルに回復することで、「AD型認知症」の症状が消滅し、治る】が可能である【万一治せなかったケースでも、少なくとも、症状の更なる重症化の進行を抑制することが出来る】、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階が見落とされているのです(学者も認知症の診断が専門の医師も、「末期の段階」であり、『介護が必要』となる「大ボケ」の段階で、『発病を見つけているだけ』なのです(不条理な世界!!)。
 
Ⅳ.「AD型認知症」の症状の「3段階区分」の目的と意味
(1) 『前頭葉機能』の機能レベルの精緻な判定を含む、脳全体の機能レベルの客観的な判定と評価に因り、発病してくる症状を「三段階に区分」する意味は、『脳のリハビリ』の実践を指導する上で、以下の意味があるからなのです。
私たち「二段階方式」では、以下の区分に従い、「脳のリハビリ」(『前頭葉』が活性化する「生活習慣」への改善、構築及び実践)の指導を行います。
  • 小ボケ「脳のリハビリ」の実践により、症状を治す/進行を抑制が可能な段階
  • 中ボケ「脳のリハビリ」の実践により、症状の進行の抑制が未だ可能な段階
  • 大ボケ「脳のリハビリ」の実践により、症状の進行の抑制さえ最早困難な段階
(2)小ボケの段階は、「意識的な世界」(目的的な世界)における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』の機能だけが異常な機能レベルに在って、手足の役割である左脳及び右脳の機能は未だ正常な機能レベルに在るのです。
中ボケの段階は、左脳も右脳も異常な機能レベルに在って、前頭葉を含む脳全体の機能が異常なレベルに在るのです。大ボケの段階は、「前頭葉機能」を含む/脳全体の機能が「中ボケ」の段階より更に異常なレベルに機能低下が進んできているために、『注意の分配力』並びに「評価の物差し」及び「実行機能」が殆ど働かなくなってきているのです。
「実行機能」(分析、理解、判断、検索、企画、計画、創意、工夫、洞察、推理、シミュレーション、比較、決定、選択、憶測、抑制、感動等の個別認知機能群の総称=Executive Function)の機能の発揮度を左右している『注意の分配力』の機能が、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣(脳の使い方としての生活習慣を言い、食生活とは無関係)の継続に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が原因で(「アミロイドβ」の蓄積量が増えてきていることが原因ではないことに注意)殆ど働かなくなっているのです。
「DSM-Ⅳ」の第二要件の規定が、「AD型認知症」発病の初期症状として例示する失語、失認、失行(紛い)の症状(11の下位項目で構成され、30点が満点のMMSEの総得点が一桁になって初めて発現してくる「極めて重度の症状」であることに注意)は、記憶障害が進んだこと(アミロイドβの蓄積による老人斑の沈着が神経細胞の大量死を惹き起こした領域が拡大)により発現してきているのではなくて、真の原因は、注意の分配力の機能が殆ど働かないことに因る「実行機能」の行使が出来ないことが原因なのです(「AD型認知症」の重要な特徴)。挨拶程度の単純な言葉のやり取りでの会話も交わせないとか、ズボンを頭から被ろうとするとか、歯ブラシを握ったままで茫然自失の状態とかは、日常の生活面で、「実行機能」を殆ど行使することが出来ないまでに、『注意の分配力』の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してきて、極めて異常な機能レベルにまで機能の低下が進行していることが真で、直接の原因であり、アミロイドβの蓄積量とは無関係なのです。
※1ハーバード大学を筆頭とする(我が国では、東大)世界中の権威ある機関は、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に起因して、前頭葉を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される症状が発現してくるのが『AD型認知症』の特徴であることに未だに気が付いていなくて、更には、「AD型認知症」が、私たち人間だけに「特有な世界」である『意識』の機能構造と深い関係があることに気づかないで、「注意の分配力」の機能が備わっていなくて、『前頭葉』の機能が備わっていない「マウスやマーモセット」を研究対象に、「憶測」ばかりしているのです。彼らは、『木ばかり見ていて、肝心の森をみていない』のです。
※2『AD型認知症』の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』に過ぎないのであり、治療の効能(症状を治したり、症状の進行を抑制する効能や発病自体を予防する効能)を有する薬が開発されることは、未来永劫あり得ないことなのです。エーザイの研究者も、いい加減に、アミロイドβの蓄積を除去出来ても、そのことが、発病を予防したり、症状の進行を抑制し、或いは、症状を治す効能は有していないことに気づくべきなのです(『因果関係の有無』の評価の仕方が、杜撰に過ぎるのです!!)。
FDAが迅速手続きによりエーザイのレカネマブを承認したとしても、そのことは単に、『レカネマブの服用により、アミロイドβの蓄積を除去できる効果が認められる』程度のことであって、そのことに起因して、「AD型認知症」の症状の進行の抑制効果(遅らせる効果)には繋がらないのです。
※『仮説』状態の儘で、認知症の治療薬を開発したとの声明は、理不尽!
何度も言いますが、『アミロイドβの蓄積と「AD型認知症」の発病/症状の重症化の進行との間に因果関係自体が存在していない!!』のです=「アミロイドβ仮説」の主張内容は、重大な誤り、致命的な誤りの内容なのです=重大な誤りの主張内容であり、主張内容に致命的な欠陥を有している『アミロイドβ仮説に立脚して』開発されたレカネマブには、「AD型認知症」の症状の進行を抑制する(遅らせる)効能が存在していないことを、自覚し、厚労省に対する認可の申請を取り下げるべき『社会的責任』が、エーザイの経営陣には、課せられるのです。
 
Ⅴ.脳の機能データから見た特徴
(1)廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病
『AD型認知症』の発病原因(発病及び症状の重症化が進行するメカニズム)については、「記憶障害が原因条件」との想定の下で構想され、提示されたアミロイドβ仮説(世界的に通説の地位にある)や、タウ蛋白仮説(少数説)やアセチルコリン仮説(異説)等の仮説が存在しているのですが、今日現在も猶、「AD型認知症の発病/症状の進行との間の因果関係を実証出来ない」儘でいるのです(単なる「憶測の類」に過ぎないのです)。
そのことに加えて、私たち「二段階方式」は、14689人に上る「AD型認知症」の発病患者と診断された高齢者に実施したMMSEのテスト結果の解析データ(MMSE下位項目の項目困難度の指標)を保有しているのです。
この指標の意味は、『AD型認知症の発病者である場合は、且つ、その場合に限り、11の下位項目について出来なくなっていく厳密な順番が存在する』のです。
(2)三段階に区分される「類型的な症状」が発現するのが特徴
様々な程度及び態様により発現してくる『AD型認知症』の症状は、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される『類型的な症状』が発現してくるのが特徴(ブログのG-13を参照)。権威とされる人たちは、「AD型認知症」の症状について、中核症状と周辺症状に区分するのが通例なのですが、言葉の遊び程度のものなのです。
時、所、人の見当識の障害、記憶障害、実行機能障害、判断力障害等の区分をしていながら、それらの障害が脳の機能面から発現してくるメカニズムについて無知である為に、何も語ろうとはしない(語ることが出来ない)のです。
私たち「二段階方式」では、『意識的な世界』における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉機能』の機能レベル(改訂版かなひろいテストに因る客観的な評価の実施)並びに「左脳及び右脳」の機能レベル(MMSEテストに因る客観的な評価の実施)の組み合わせによる区分により、『精緻で客観的で科学的』な判定区分である、「小ボケ」、「中ボケ」及び「大ボケ」の『三段階の区分』を規定し及び各区分ごとに各10項目から構成される「類型的症状」を例示列挙しているのです(発病者の生活実態の把握と確認の上で、極めて重要で有益)。
(3) 「二段階方式」の手技の実施と客観的な評価によって、『AD型認知症』の発病者であると判定された被験者の脳の機能データであるMMSEの実施結果の解析により、『MMSE下位項目の項目困難度の指標』が様式化されていて、14689例に上る当該データが示す指標(事象の事実)は、アミロイドβ仮説の主張内容が誤りであることの決定的な証拠資料なのです。
(4) 発病の予防及び症状の重症化の進行の抑制方法の『先駆的な実践』
私たち「二段階方式」は、北海道から九州に跨る452に上る市町村での有償の個別契約の締結に基づいた活動、『AD型認知症』に特化した活動であり、『AD型認知症の早期診断と早期治療の実施に因る症状の回復及び更なる重症化の進行の抑制並びに「発病自体の予防」を明確な目的とした活動』、住民参加型の『地域予防活動』の実践展開の指導に因り、『主張内容が正しい』ことについて、疫学的方法により実証して来ているのです。
(5) 早期診断と早期治療の実施に因る症状の回復及び更なる重症化の進行の抑制並びに「発病自体の予防」の場合に極めて有効であることが証明されている方法とは、『脳の使い方としての意味で言う生活習慣』なのであり、『前頭葉機能が活性化する生活習慣の構築と継続的な実践』という方法なのです。
(6) 本態が廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』である『AD型認知症』の「治療薬」(症状の進行を遅らせる効能としての治療薬の意味)は、発病のメカニズムに照らし、未来永劫、開発されることはあり得ないことなのです。
(7) 治療薬の効能を有する薬(「アミロイドβ」の蓄積を、初期段階で阻害する効能が確認されることを根拠として、「症状の進行を抑制する効能を有する薬」)であると強弁して、エーザイから認可が申請されているレカネマブについては、開発の前提とされている『アミロイドβ仮説』の主張内容が、誤りであること並びに服用に因る効能の評価自体(症状の進行を抑制する効能が確認されたと主張)について、評価基準ではない単なる観察基準に過ぎないCDRを判定基準に使用していることも含めて、極めて杜撰で、お粗末な評価の仕方と結果であると糾弾せざるを得ないのです。
人間の脳の機能に関わる薬でありながら、余りに不適切で、且つ、余りに杜撰な評価データの提出に憤りを覚えるのです。
猶、私たち「二段階方式」は、アミロイドβ仮説の主張内容が誤りであることの証拠データ、事象事実としての「脳機能データ」について、①『MMSE下位項目の項目困難度の指標』のデータ、②本当の意味での発病の早期の段階である「小ボケ」(標準的な滞留期間が、3年間)及び「中ボケ」(標準的な滞留期間が2~3年間)、更には、③脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣の要因という『3種類の証拠資料』を保有しているのです。
「大ボケ」は、身体が持つ限り、「大ボケ」の枠の範囲の中で、更なる重症化が進行して行くものであり、標準的な滞留期間は存在していなくて、滞留期間は、発病者それぞれの期間ということになります。
(8) 上記に列挙したいくつもの証拠データ(資料)から、『レカネマブについて、「AD型認知症」の発病患者の症状の進行を抑制する効能は有していない』ことを此処に提起し、厚労省が当該薬を認可しないことを求めるものなのです。厚労省の求めがあれば、何時でも、厚労省の立ち合いの下で、エーザイに対して、説明し、「認可の申請を取り下げるよう」働きかける用意があることを、この場で表明しておきたいのです)。
※発病自体の予防が、自分なりに『前頭葉が活性化する生活習慣の構築の為の
創意工夫』が必要(自助努力)であることに反対する立場から、ボケても安心な社会を追求している政党にも、立ち会って頂ければと思うのです。
 
&6 認可申請中のレカネマブの問題点
Ⅰ.開発の前提条件とされている「アミロイドβ仮説」の問題点
(1)アミロイドβ仮説が正しいことを実証すべき責任
アミロイドβ仮説は、『アミロイドβの蓄積に因り、老人斑が有している毒性により、情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死が惹き起こされ、その対象領域が拡大していくことに因り、記憶障害の程度が重くなっていき、AD型認知症を発病し、症状の重症化が進行して行くことになる』という主張内容の仮説なのです。
仮説とされている意味は、『当該仮説が発病を惹き起こす原因であると主張する内容(原因)と「AD型認知症」の発病/症状の進行という(結果)との間の「因果関係の存在を実証出来ていない」ということ』なのです。
(2)レカネマブという薬は、『脳の働き方に関わる薬』である以上、エーザイは、治療薬と称するレカネマブの認可を厚労省に申請する以上は、開発の前提条件としている「アミロイドβ仮説」が抱えている欠陥、最大の問題点である『アミロイドβの蓄積(原因)』と『AD型認知症の症状の重症化の進行(結果)』との間に因果関係が存在していること、即ち、『アミロイドβの蓄積(原因)』が存在しない場合は、『AD型認知症の症状の重症化の進行(結果)』は、発生してこないことを科学的な手法と客観的なデータに因り、実証すべき責任があるのです。
 私たち「二段階方式」は、アミロイドβ仮説の主張内容が、誤りである【アミロイドβの蓄積は、「AD型認知症」の症状の重症化の進行を惹き起こしている原因要因ではないこと=アミロイドβの蓄積を、初期段階で除去出来ても、そのことに因り、「AD型認知症」の症状の重症化の進行を遅らせることは出来ないこと】について、科学的で客観的な証拠データを『3種類も保有し、Gooブログ上に何度も公開して来ている』のです。
レカネマブに先立ち、アミロイドβ仮説の考え方に立脚してエーザイが開発したアデュカヌマブの認可の申請を、エーザイが厚労省に申請した際にも、私たち「二段階方式」は、Gooブログ上に、同様の問題を提起したのです。
(3) レカネマブが、『AD型認知症』の発病後の症状の重症化の進行を抑制する/遅らせる効能を有する『治療薬』であると強弁するエーザイの経営陣の社会的な責任感の浅さの問題、「AD型認知症」の発病及び症状の重症化が進行するメカニズムに対する研究陣の無知、意識の機能構造に対する知識の浅さに加えて、レカネマブの服用に因る「AD型認知症」の症状の重症化を抑制する効能の有無の評価に対する無責任な評価の仕方(外観の観察に頼る主観的な観察基準でしかないはずの「CDR」を効能の有無の評価基準に転用した無責任な態度など、不安を感じると共に憤りを覚えるのです。
 
Ⅱ.治療の効能を有していないことの問題提起
(1)『AD型認知症』は、仕事とは無縁の日々の暮らしとなる『第二の人生』を送っているお年寄りだけが発病の対象となる認知症なのであり、加齢に起因した脳機能の老化の進行が発病の基礎要因である為に、『老年での発症』が特徴となるのです。その『AD型認知症』については、世界中の専門家達からも、『発病の原因が不明で、治すことも発病を予防することも出来ないタイプの認知症である』とされているのです。そのこと自体が重大な誤りであることを、前頭葉を含む脳全体の機能レベルという視点から、根拠となる脳機能データを示しながら、できるだけ分かり易く説明しているつもりです。
 「3つの仮説」は、共通して、憶測に基づいただけの『器質的な原因病変に基づいて記憶障害(重度の物忘れの症状)が惹き起こされることに起因して発病する』というメカニズムを想定しているのです。猶、各内容が異なるのは、記憶障害を惹き起こす要因が、アミロイドβの蓄積(老人斑)によると主張するのが従来通説の地位にあったアミロイドβ仮説であり、タウ蛋白の沈着(神経原線維変化)によると主張するのがタウ蛋白仮説であり、アセチルコリンの不足によると主張するのがアセチルコリン仮説なのです。
(2)『AD型認知症』の発病者に確認される症状は記憶障害に起因したものではなく、「注意の分配力」の機能を核心とする『前頭葉の三本柱』の機能の機能障害並びに評価の物差し(意識の首座=自我)の機能及び実行機能の機能障害に起因した、総体(複合機能体)としての『前頭葉機能』の機能障害に起因して、惹き起こされるものなのです(機能発揮上の二重構造に因る機能障害の連鎖)。
(3) アミロイドβ仮説を代表とする「3つの仮説」は、「意識の機能構造」に無知な人達が、『器質的な原因病変』の存在を前提としての「記憶障害」という要因に起因した発病と憶測により想定した程度の仮説に過ぎないのです。
そうした『記憶障害』を惹き起こしている真の原因はというと、廃用性の機能低下、「第二の人生」を送っている『高齢者』が、『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』を日々継続していることに起因した、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という要因なのです。
(4)そもそも、『AD型認知症』の発病者で、末期の段階である「大ボケ」の高齢者達に観測される『重度の記憶障害』(重度の「物忘れの症状」)自体が、『前頭葉』の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に起因して発現してくるものだということについても、彼ら専門家たちは、無知なのです。記憶障害が前頭葉の機能障害を惹き起こしているのではなくて、『前頭葉』の機能障害が記憶障害を惹き起こしている機序なのです。加えて言うと、『AD型認知症』の発病の場合は、『前頭葉機能』の機能障害が真っ先に起きてくるものなのです(「小ボケ」の段階=「二段階方式」の手技の実施に因る確認)。
※ 記憶障害が惹き起こされる原因でなくて、『前頭葉機能』の機能障害が惹き起こされる原因こそが、『AD型認知症』の発病及び症状の進行を惹き起こす真犯人なのです。
(5)『AD型認知症』を発病して、極めて重度の物忘れの症状が確認されていて、更に失語や失認や失行(紛い)の症状が確認されていたお年寄り、言い換えると、末期の段階の症状が確認されていたお年寄り達の死後の脳の解剖所見に共通して確認されるアミロイドβの蓄積(老人斑)やタウ蛋白の沈着(神経原線維変化)に目を付け、それらが記憶障害を惹き起こしている犯人であると決めつけただけの主張であり、「主張する発病原因とAD型認知症の発病との間の因果関係の存在の実証が為されていない」し、客観的な脳機能データの根拠もなく、真犯人ではないのかと憶測しただけの主張内容が、上述した「3つの仮説」のレベルなのです。
(6) 仮説が組み立てられてから、10年以上が経過した現在も猶、3つの仮説が発病を惹き起こす原因と想定した発病原因、『アミロイドbエータの蓄積、タウ蛋白の沈着、アセチルコリンの不足』と「AD型認知症」の発病/症状の進行との間の因果関係の存在について、実証が為されていないのです。「Aという原因が存在していなかったなら、Bという結果は起きてこなかった」場合に限り、『Aという原因とBという結果との間に因果関係が存在している』と認められることになるのです。「3つの仮説」は、単なる憶測の類にすぎないのです
 
Ⅲ.効能の有無の評価基準/評価方法と主観的な評価結果の内容の問題点
(1)前頭葉を含む脳全体の機能レベルの変化の評価データの不存在
「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」だけが発病の対象となり、「老年発症」が特徴である『AD型認知症』(生来的に特定の遺伝子に異常が存する人たちだけを対象に発病して、若年発症が特徴である「アルツハイマー病」とは全てが全く異なる性質のものなので注意して下さい)、様々な種類が数ある認知症の内の大多数、90%以上の割合を占めている(厚労省の発表数値では、70%程度とされているのですが、その数値は、末期の段階である「大ボケ」の発病者数しか含まれていなくて、本当の意味での「早期の段階」である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の発病者数が含まれていない)、『AD型認知症』というタイプの認知症は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される「類型的症状」が発現してくるのが特徴なのです。自社が開発し、治療薬としての効能の有無を評価することが目的とされている臨床試験の評価であって、認知機能の障害がテーマである以上、意識的な世界における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉機能』の機能レベルについての、科学的で客観的な評価基準及び評価方法が採用されていない理由は、いったい何なのか(不可思議な選択)。
(2) MCI(軽度認知障害)なる基準の問題点
レカネマブの効能の有無の評価を実施するに際して、エーザイは、対象者をMCI(Mild Cognitive Impairment=軽度認知障害)の基準を適用して、選別したとしています(そのことに加えて、「アミロイドβの蓄積」が確認された中・高年齢者層)。MCIは、用語的には『軽度認知障害』という表現を採用しているのですが、評価の対象となっているのは、「被験者本人が自覚している物忘れの症状」、「家族又は介護者が認識している被験者の物忘れの症状」及び「診察者が診た被験者の物忘れの症状」なのであり、『全てが外観的な観察方法で、認識された主観的な評価に因るものである』ことに注意して下さい。他方で私たち「二段階方式」の場合は、全ての被験者に対し、二段階方式の手技を活用して(改訂版かなひろいテスト及びMMSE)、『前頭葉を含む脳全体の機能レベル』を精緻に判定する、極めて『科学的で、客観的な方法』を実施するのです。エーザイは、被験者の選定に際しても、「主観的な手技の採用」を好むのです。
(3) CDR【Clinical Dementia Rating:臨床的認知症尺度】は、客観的な評価の
基準ではなくて、「主観的な観察基準」に過ぎないのです。記憶、見当識、判断力と問題解決、地域社会活動、家庭生活及び趣味・関心、介護状況の6項目について判定し、各項目にはRateがついているもの。言葉による例示によって、5段階に区分されているものの、客観的な評価の手技には程遠いものなのです。
脳の機能障害に関わる治療薬の認可の申請に、このような判定方法に因る評価結果を添付するエーザイの、『問題意識の浅さ』に驚くばかりなのです。
私たち「二段階方式」なら、このような杜撰な評価は、絶対に致しません!
(4) CDRの主観的なデータでは、認可判断の為の根拠資料とはなり得ない
判定者による評価結果が数値化されていても、評価基準自体が、極めてあいまいな言葉による記述での5段階区分であり、「極めて主観的な基準の活用」による、判定者の主観的な評価が集められただけのものであり、結果が数値化の形態をとっていても、客観的な評価とはならない(曖昧な言葉の表記での区分である評価の基準に従って判定した結果を数値化という手法で、客観化されたかの形式を装っているだけのものであり、単なる「観察評価」に過ぎない)。
 
Ⅳ.レカネマブには、症状の進行を抑制する効能、治療薬の効能はない
(1)「AD型認知症」の発病原因に関する『DSM-Ⅳ』(米国精神医学会が策定した診断基準)の規定の第一要件の内容も、「3つの仮説」の内容も、共に重大な誤りの内容なのです。『AD型認知症の正体は、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」に過ぎないのであって、『発病自体の予防が出来、症状を治すことが出来、症状の進行を抑制することが出来る』効能を有する薬の開発は、発病の原因に照らして、未来永劫有り得ないのです。
(2)我が国の製薬会社エーザイが開発に成功したと称している治療薬なる3種類の薬には、『発病を予防したり、症状を回復させたり、或いは症状の進行を抑制する効能は、有り得ない』のです。「AD型認知症」が、『第二の人生』を送っている高齢者だけが発病の対象となる原因に無知であり、廃用症候群に属する生活習慣病であること(「脳の使い方」としての意味で言う生活習慣病であり、食生活とは無関係)に無知であり、且つ、意識の機能構造に無知であることから生じた問題であり、治療薬と称している「レカネマブの服用」とその効能に対する『因果関係の有無の評価の仕方も不適切』なのです。
(3)アリセプト(アセチルコリン仮説に立脚し、神経伝達物質の不足を補強する目的だけで開発された薬には、治療の効能はなく、単なる対症療法薬であるに過ぎない=フランスでは、健康保険の「適用除外」措置が取られている)並びにアミロイドβ仮説に立脚して開発され、治療薬と称しているアデュカヌマブ及びレカネマブは、アミロイドβの蓄積を除去する効果を有していようとも、『AD型認知症』に対する治療薬(発病を予防し又は症状を回復させ、若しくは症状の重症化の進行を抑制する効能を有する薬)では、あり得ないのです。服用による効能の評価の仕方に対する考察が不十分で、不適切なのです(私達人間の脳の働きに関わる「治療薬」であると主張するのなら、『前頭葉機能』を含む/脳全体の機能の機能障害の進行の客観的な判定と評価が可能な一定レベルでの変化について、服用と効能との間の因果関係を厳密に、且つ客観的な手法で判定した脳機能データを開示すべきなのです)。更なる問題を提起するなら、開発の前提条件としている、『アミロイドβの蓄積と「AD型認知症」の発病との間に因果関係が存在することを実証するのが先決となるはず(仮説の儘の状態)』と考えるのです。
エーザイによる効能の評価は、二段階方式が公開している『脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣の要因』の影響を排除しない致命的な欠陥が存在している儘で(そのことが必要不可欠であることの認識がなくて)、服用の効能の評価を行っていて、服用と服用の結果としての効能との因果関係の有無の確認の仕方が杜撰なのです。
(4) もう一度提示しておきます。『アミロイドβの蓄積とAD型認知症の発病及び重症化の進行との間に、肝心の「因果関係が存在していない」という事実が存する』のです(科学的で客観的な「脳機能データ」の集積)。
私たち「二段階方式」は、因果関係が存在していないことの証拠データを3種類保持していて、何時でも公開できるのです。その一つであり、決定的な証拠データ、14689人のアルツハイマー型認知症の発病患者と診断された高齢者に対する『MMSE』(11の下位項目で構成されていて、30点が満点)の実施結果について、(「MMSE下位項目の項目困難度」の指標の脳機能データ=事象の事実)という解析結果が存在しているのです(「二段階方式」が、世界に誇る脳機能データ)。
(5)『AD型認知症』の発病者であれば、且つ、その場合に限り、必ず上記項目の順番に出来なくなっていくのです。「アミロイドβ仮説」の主張内容(アミロイドβの蓄積に因り、老人斑が有している毒性によって、情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死が惹き起こされ、その対象領域が拡大していくことに因り、記憶障害の程度が重くなっていき、「AD型認知症」を発病し、症状の重症化が進行して行くことになると主張する仮説)は、上記データの存在を合理的、且つ客観的な証拠データにより「説明することが不可能」なのです=アミロイドβ仮説の主張内容は誤りであることの重要で決定的な証拠資料なのです。
(6)アミロイドbエータ仮説の主張内容が誤りであるということは、アミロイドβの蓄積が発病を惹き起こしている原因ではないこととなり、アミロイドβの蓄積を初期段階で除去する効能を有するとしても、そのことが、『症状の重症化の進行を遅らせる効能を有することには繋がらない』ということなのです。
 
&7 『MMSE下位項目の項目困難度の指標』が示す意味の重要性
(1) これは、「二段階方式」のテスト(前頭葉機能の機能レベルを精緻に判定できる神経心理機能テストである「改訂版かなひろいテスト」及び左脳と右脳の機能レベルを判定できるMMSE)を同時に実施して、「AD型認知症」の発病者であることが確定されたお年寄り、『14689人分の脳機能データ』の解析結果である『MMSE下位項目の項目困難度』の分布図です(各項目で満点を取る分布)。
この「脳機能データ」は、『AD型認知症』が、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」なのであり、AD型認知症の症状が、記憶障害に起因して発現すると規定している『DSM-Ⅳ』の第一要件の規定内容が誤りであり並びに、『第一要件の規定内容が正しいものとの前提に立脚して、主張内容が構築されている』種々の仮説、『アミロイドβ仮説』を筆頭とする「3つの仮説」の主張内容が誤りであることの客観的な証拠資料(事象事実)でもあるのです(老人斑が持つ毒性に因り、神経細胞の大量死が引き起こされ発病するとの仮説では、項目困難度の順番が存在していることを説明出来ない)。
(2) 項目困難度の順番は、次の通りとなります(困難度が高い順)。
想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名
(3) MMSEの実施結果が、この項目困難度の順番の通りでないケースは、「AD型認知症」の発病者ではないこととなります(「AD型認知症」の発病者である場合は、且つ、その場合に限り、必ずこの順番の通りに出来なくなっていくのです)。発病者であるか/否かの判定上極めて重要な指標。
(4) MMSEの換算後の総得点が高いのに、減点を構成する項目が、本来であれば項目困難度が極めて低い項目で構成されるケースの場合があります。
この場合は、「AD型認知症」でなくて、失語症や神経症を疑います。
⇒ この衰えていく順番の指標は、「AD型認知症」であるか否かの鑑別、「AD型認知症」と紛らわしい他の種類の認知症、認知症と紛らわしい他の病気との鑑別に際して、『極めて精緻な鑑別を可能とする客観的な指標』となるのです。
⇒「二段階方式」では、この「MMSE下位項目の低下順」が持つ『厳密な規則性』に着目して、①「AD型認知症」の発病及び症状の段階区分の判定の説明を目的とした『個別事例判定マニュアルB』及び②「AD型認知症」以外の認知症及び認知症と紛らわしい病気の判定の説明を目的とした『個別事例判定マニュアルC』を著作し、導入先市町村に配布しています。
 
 
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