YAMAHA NS-10M
世界中で定番モニターとなった白いウーハーのあの通称テンモニであります。
近々自分の所属するところで本格的なスタジオを準備中なのでありますが、当面は自分の機材を持ち込んで業務することになるかと思うので定番のリファレンスモニターのテンモニも用意してみた訳です。
まあもはや絶版品の10Mに今更感はありますが、やはり外部の人も来られるとなると共通の窓口はあって困らないし、Genelecしかない自分にとっても幅が広がるのは間違いないです。
だいたいGenelecは音が良すぎてモニターとしてはどうかなって部分は正直ありまして、制作中や他人に聞かすのにはテンション上がっていいんですが、下手なMixもかっこよく聞こえてしまってる気がしないでもないですw
その点NS-10Mは如何に音が悪いかが持ち味であって、これでうまく聞こえりゃ他では必ずそれ以上によく聞こえるぜ、という為スピーカーでもあると思ってます。
音が悪いって書くと語弊があるかもしれませんが、音の分離なども良いし決してクオリティの低いスピーカーではなく、ただ音を作るときの良い意味での足かせになってくれるわけですね。
つまりクライアントの前での仮mixはGenelecで聞かせて納得させといて、後で細かい調節を10Mですると。(笑)
というわけでオークションで拾ってきたのはYAMAHA NS-10M STUDIOという初期のものより許容入力の大きいタイプのもの。
アンプはこれまたオークションからCROWN D-75
スピーカーケーブルはBELDENの8470とCANAREの4S8を用意
と某マニア向けケーブルショップご推薦みたいな組み合わせですが(笑)まあ定番と言えば定番かと。
早速セッティングしてみてどれだけ酷いか(言い過ぎか)チェックしてみましょう。
これまた美品な上にナイスな梱包です
CROWN D-75
どこでも見かけるスピーカーですからスタジオで作業されてる10Mを遠目に聞いたりはしてきてますが、こうして自分の環境でかぶりついて聞くのは始めてです。
まずはケーブルにCANAREの4S8を使用してみましょう。
うむ、定説通りのLowの無さで早くも足かせが効いてますw
所謂腹に来るとこが無いですよね。
でも結構ぶっこむとそれなりに鳴ってくるのでやはりスタジオなどでそこそこの音量で鳴らしてなんぼなんでしょう。
上もスカッと突き抜けるとこまでは無いですが解像度がよいのでエフェクトの乗りもよく解ります。
それにしてもどこか懐かしい音に聞こえますw
次はケーブルをBELDENの8470に変えてみましょう。
うおっ?キター!スッキリ&フラット!
このスピーカーの再生範囲内ではありますが見通しが良くなった。
音のリアルさは段違いでしょ。
テンモニの音は生々しいと言われる部分がしっかり出てきましたね。
リバーブの乗りや部屋鳴りが手に取るように分かります。
CANAREの4S8は4芯のケーブルでノイズ対策のスタッカード型ですが、こちらはBELDENに比べて中域が持ち上がる傾向にあり一枚オブラートに包まれるのでBELDENの方が断トツにリアル感があります。
昨今のスピーカーに比べたら全然ハイファイじゃないのにこのリアル感はなんでしょうw
2mixではボーカルの顔がはっきり分かるかのようであり、実際に楽器を弾くとサンプリングのピアノもより生々しく感じ思わずニヤけてしまいます。
あ、これは結局某ケーブルショップご推薦の組み合わせじゃないですか…恐るべしw
http://procable.jp/products/Belden8470.html
http://procable.jp/products/d75A.html
同じくスタジオに持ち込む予定のA&H ZED436を通して
ケーブルに関しては好みの問題もあるかと思いますが、こういったケーブルによる些細な違いはよいスピーカーでないと分かりません。
これだけハッキリとした差が聞き分けられるのも10Mの実力があってこそ。
確かにスーパーLowなサウンドは再生しきれないし、超高域の確認もヘッドフォンや他のアイテムが必要です。
しかしそのキャラクターはモニター然としており、とにかく細かいとこがよく解る。
Genelecといえどウチのは8030aと少々小振りなので口径の差もあるでしょうが、この点においてはさすがワールドスタンダードのテンモニです。
やはり世界標準の物差しとして今だ君臨しているだけのことはあるスピーカーですね。
今後mixには活躍してくれそうです。
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