Hobo's File by KINO

道の向こうへ歩いて行けば 違った空が見えてくるんです

空の下の違った風景を見ていたら 色々感ずることもあるんです

2022年ベスト5 -映画編-

2022-12-29 13:41:45 | ベスト10

今年劇場で観た新作映画は22本、奇遇ですが昨年も一昨年も同数でした。この辺りワタシの限界か?ちなみに過去作は昨年+3の14本。
ベスト5選出基準を月1本の年間12本と縛りを付けてますので今年もクリアして掲載です。
ベスト10選出基準は年間36本としてますが、今まで到達した事はなし。それでも過去作含めて36本は初めてですのでチョット嬉しい。
名画座は文芸坐がリニューアルし、ギンレイホールがビル取り壊しで移転休館と様変わりしてきました。
但し、リニューアルした文芸坐の料金は名画座とは言い難いし、ギンレイホールは移転先不明でフェイドアウトの危機も秘めている。
個人的には封切り時に見逃した作品を安価な価格で2本立てで観られる名画座は愛してやまない場所なのです。
早稲田松竹、目黒シネマ、キネカ大森には末永く上映を続けて頂きたいと願っております。
でかい画面にでかい音の映画館で観る映画はTVとは違った映画の本質があると信じてます。年間新作36本目指して来年も街へ!


1.カモン カモン

ヴェンダースの「都会のアリス」に触発された映画との事だが、モノクロで大人と子供の交流と言う話に共通点は見いだせる。
カメレオン俳優のホアキン・フェニックスが心優しい叔父さんを好演している。ジョーカーとの落差は大きい。
観た後に心がほっこりする作品。地味な映画だがとっても好きな一作でした。


2.ベルファスト

宗教戦争が勃発する北アイルランドで、故郷に残るか平和を求めて立ち去るかを家族愛をベースに考える作品。
監督ケネス・ブラナーの幼少期の自伝的作品と称されるが、この時代の北アイルランドでは日常的な話だったと想像できる。
前後にちょこっとカラーを入れるが、基本的にはモノクロ作品。ヴァン・モリソンの歌声がかの地の大地を揺さぶる。


3.ブラックボックス : 音声分析捜査

フランスのサスペンススリラーは思いの外面白く、最後まで引き付けられた。
墜落した飛行機から回収されたブラックボックスの音声を拾う事から色々な疑惑が生まれる。
旅先の四国で時間の合間に観たのだが、これが思わぬ当たりでビックリしました。


4.クライ・マッチョ

クリント・イーストウッド監督・主演の古のハリウッドを感じさせる映画。ロード・ムービー的要素もあり。
今時こんなに大らかな映画を撮るのはイーストウッド監督位なのでは。緊張感は無いがオヤジ的にはとても好き。
いつまで続くか主演作?ワーナー映画との蜜月が最後まで続く事をお祈り致します。


5.エルヴィス

プレスリーの伝記映画だが、トム・ハンクスのトム・パーカー大佐の怪演あればこそ。
徐々に助演へとシフトしつつあるトム・ハンクスだが、名優の煌きに陰りは見えない。
脂ぎった守銭奴的な厭らしさを恥じることなく演じている。主演のオースティン・バトラーを食ってるよ。
ゲイリー・クラークJrやヨラ等のミュージシャンも出てきてハッとさせられた。


今年は映画館で観られる新作西部劇が無かったのが、ウェスタン・マニア的には寂しかった。来年は期待します。
今年最後に観た「ほの蒼き瞳」はNetflix製だったが、こういった配信主体の映画は劇場にかかる事が少ないのが残念です。
この映画も充分デカい画面に耐えられるだけの山岳ロケをしているのでもったいない。たとえ期間は短くとも劇場にかけて欲しいものです。
これにて今年の私的ベスト10(5)は全て終了です。お付き合い頂き有難うございました!

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2022年ベスト10 -ライヴ編-

2022-12-29 10:03:03 | ベスト10

コロナ禍でスタートした2022年でしたが、徐々に入出国の規制も緩和され3度の国外逃亡に成功致しました。
少しずつ外タレの来日も行われ、国内でも外タレのコンサートを観る事が出来る様になったのは、大きな前進と捉えています。
昨年、オール国内ミュージシャンの39本から今年はフェスを含む海外遠征も行い、17本増の56本まで寄り戻してきました。
コロナと共存しながら規則を守って現場へ足を運び、ミュージシャンにもお店にも少しずつ貢献できればと思ってます。
しかし、チケット代も関連手数料も人の足元見て大きく値上げになってるのは困りもの。休んでいた分の回収が見え見えなのでは?
円安・燃油サーチャージ高騰と緩和された海外遠征も逆風ですが、ここは行ける事の有難さを天秤にかけて受け入れてます。
後は長年培ったの旅人の底力を発揮してコストダウンに努めるのみ。ミュージシャンの素敵な演奏のリターンが心を暖めてくれる。
例年通り、良いLIVEにはランク付けをしませんので時系列での10本です。


1.優河 with 魔法バンド 4/22@WALL & WALL

新譜「言葉のない夜に」がリリースされた事もあり、今年は魔法バンドとしてのライヴを何本も観る事ができた。
リリース間もない時期にお初のハコWALL & WALLでの演奏が、適度な緊張感もあり一番だったような気がしている。
メンバーそれぞれに聴かせ所もあり、過去最高の魔法バンドの演奏だったのではないだろうか。優河の浮遊する歌声も最高だ!


2.Foy Vance 6/17@Eridge Park,Kent,UK

Monday's Meetingで先輩諸氏に教えてもらったアイリッシュマンをBlack Deer Festival@UKでキャッチ。
歌の力強さは地声にあり。マルチに演奏を行い、最後まで飽きさせずに聴かせてくれた。期待にそぐわぬ出来でした。


3.Courtney Marie Andrews 6/18@Eridge Park,Kent,UK

大好きな彼女をバンド・スタイルでBlack Deer Festival@UKで観られたのは幸せだった。
バンドをバックにギター&キーボードを弾きながら歌う彼女はポップでとても素敵でした。
自分の出演が終わった後にWilcoのステージにゲストとして1曲共演したのは美味しかった。こういうのがフェスの醍醐味です。


4.Van Morrison 6/19@Eridge Park,Kent,UK

太陽の下、最前列の柵にしがみついてVan MorrisonをBlack Deer Festival@UKで堪能。
ブルース系の曲も多かったが、まだまだ元気に現役感が強くて頼もしい。声もよく出てました。
"And It Stoned Me"、"Jackie Wilson Said"、"Wild Night"等、次から次と出てくる名曲の数々に痺れまくり。来てよかった!


5.Gladys Knight 6/21@Bournemouth International Centre,Bournemouth,UK

ベテラン・ミュージシャンが次々と鬼籍に入る中、Gladysの生歌に間に合った事は嬉しかった。
スローな曲に逃げず、リズムのある曲を多く歌っていた事に感動する。仕草もまだまだ可愛らしかった。
そして"Midnight Train To Georgia"が聴ければ、文句なしに来てヨカッタ感はMAXへ!


6.Western Edge : LA Country Rock In Concert 9/30@CMA Theater,Nashville,USA

このコンサートを知った時には震えが来た。当初は売り切れだったが、粘ってチケットを入手してナッシュビルへ。
The Desert Rose Bandの面々をハウスバンドにして、めくるめくLAカントリー・ロックの歴史を再現!
素晴しすぎてぐうの音も出なかった。ランク付けしないと言いながらも今年のベストはこれだったんだよな~!


7.The Desert Rose Band 10/2@CMA Theater,Nashville,USA

Western Edgeの記念コンサートの熱も冷めないままにThe Desert Rose Bandのソロ・コンサートを同所で堪能。
バンドの予告編は二日前に観ていたが、フル・コンサートはまた別物だった。
John Jorgensonにリードされ、ChrisもHerbも最高のパフォーマンスを観せてくれた。


8.原田知世 10/16@東京国際フォーラム ホールA

原田知世の40周年記念コンサートは、ゆかりのミュージシャンとのコラボも豊富で楽しい時間に満ちていた。
歌手・知世でありながら、随所に見え隠れする女優魂に心揺さぶれる事も多かった。
可憐さを残しながら良い歳の取り方をしている人だ。時をかける少女の「知世祭」はとても素敵でした!


9.Norah Jones 10/18@日本武道館

コロナ禍に大規模な日本ツアーを行ってくれたことにまずは感謝。こうして風穴はどんどんと大きくして行って欲しい。
ドラマーがBrian Bladeだったのが嬉しいし、何曲かでペダルスティールの音も聞こえた。
ジャズのフォーマットを基本としながらも、根底に流れるアメリカーナを感じさせてくれるNorahはやっぱり素敵だ!


10.T字路s 12/27@渋谷クアトロ

掉尾を飾るはT字路s。最近はチケットが買い難いこともあり、年末で今年お初の彼らのライヴ観戦となった。
カバー・アルバムのツアーという事で、いつにも増してバラエティに富んだ選曲だった。
絶叫しても潰れない伊東妙子の喉にも驚かされた。自信に満ち溢れ、彼ら二人の顔も輝いていたよ。
初期の歌も忘れずに歌い続けている事にも感激。下町臭く、庶民派な所はいつまで忘れずに。"泪橋"はいつでも最高だ!


コロナでの鎖国が解け、洋邦交えての選出となった事をとても嬉しく思ってます。
思い出野郎Aチーム、LAUREL、Shovels&Rope、Miranda Lambert、Mary Gauthier、矢野顕子等々その他多数の好演もあり。
海外ではコロナ前の状況に戻ってますが、国内ではマスクをして声出しを控えるなどはまだまだ続くかもしれませんね。
それでも動員数はフルに戻っていますので、怖がらずに多くの人に足を運んでもらいたいなと「ライヴおたく」としては思うのです。
2023年はもっと多くの外国人ミュージシャンのライヴを国内で観られると良いですね。

今年は映像物は全然買ってないのでDVD編はお休みです。昨年ベスト5で再開したもののまたもお休みへ。
最近はCD+DVDの販売も少ないし、このままDVD編は消滅となるかもしれませんね。まあYouTubeで観れるし時代の流れでしょうか。

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