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kimitsuku独り言

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紙つなげ!彼らが本の紙を造っている

2014年09月01日 | 日記
                        
                           
 3年半前の、東日本大震災で津波被害を受けた日本製紙石巻工場の再生を描いたノンフィクション、
早川書房:出版、佐々涼子:著、『紙つなげ!彼らが本の紙を造っている』
日本の出版用紙の40%を生産している日本製紙、その基幹工場が津波で被災した宮城県石巻工場
だったそう。工場機能は停止し復旧は不可能と思われたが、「8号(出版用紙を製造する巨大マシン)
が止まる時は、この国の出版が倒れる時です」。工場長は半年での復旧を宣言した。
その日から従業員たちの壮絶な闘いが始まった。電気もガスも水道も復旧していない状態での作業は、
想像を絶する困難の連続だったろう。ひたすら工場再建の為、石巻の為、出版社と本を待つ読者の為、
死力を尽くした関係者を取材したノンフィクションは、事実に勝る真実なしを語っているよう。
 仕事に対する強い使命感で過酷な状況を一つ一つ克復した石巻工場関係者の苦労を思うと、今まで
何気なく捲っていた本の紙が有難く愛おしく思えるようになった。
 本は紙に限ると思っているkimitsukuにとり、此の本は『籠に乗る人 担ぐ人 そのまた草鞋を作る人』を
想起させて…深い感動と共に読み進んでいる。

コメント (2)
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