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kimitsuku独り言

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12人の怒れる男

2010年04月17日 | 日記
     
               
 昨年8月に始まった裁判員裁判の実施状況が、最高裁から公表された。
裁判員制度については、よく判らないながらも関心を持っている。
国民5600人に1人の割りで裁判員の候補に選ばれ、国民の意思を司法に
反映させる制度で、専門の裁判官と共に犯罪の量刑を決めるというもの。
責任の重大性からか、候補に選ばれた4万人余のうち52%が辞退を申し出たそう。
 裁判員裁判で審議された444件の量刑をみると、従来の裁判官のみの裁判に
比較して、厳罰化が目立つという。また執行猶予が出た場合、観察保護を付ける
例が多いそう。いずれも裁判員の多くが、被害者の立場で考えていると思われる。
最近『足利事件』に見られるように、冤罪・やり直し裁判が話題になっている。
 殺伐とした社会を投影する事件が後を絶たないが、少なくとも一般国民の目線を
取り入れた裁判審議は、今後も有効であろうと思う。
        
 裁判員裁判制度は、アメリカの陪審員制度が参考になっていると聞いた。
その陪審員制度を映画化したのが、1957年製作『12人の怒れる男』である。
父親殺しの罪で逮捕された少年を、12人の陪審員が無罪と評決するまでの、
緊迫した時間を描いたもの。
 他の11人が有罪を主張する中、ただひとり先入観や固定観念にとらわれずに
冷静に論理と説得を進める陪審員8番の姿に、アメリカの正義と良心を感じた。
壮大なコスチューム劇が多かったアメリカ映画にあって、優れた社会派ドラマであり
評議を終えた12人が、裁判所を出て街へ散ってゆくラストシーンが印象的だった。
 
コメント
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