第八十七話 2011年12月18日 | 夢脳 私は知人に誘われて、とあるギャラリーにいる。ウールの素材を生かして、まことに多種多様なファッションが展示されている。頭の禿げたデザイナーがこちらを見て手を振るが、誰か思い出せない。彼のコレクションらしい。この数年、ろくに服を買ってない私は、お金もないしその場を離れようとするのだが、次々と試着を勧められる。値札がいっさいついていないので、いくらぐらいするのかもわからない。そのうち、全身を彼のコレクシ . . . 本文を読む